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次世代PLC技術が国際標準規格(IEEE 1901a)として認定

パナソニック(株)は、同社が提唱するIoT向けの次世代PLC技術を2018年6月にIEEE標準化協会(注1)に提案し、当該技術が2019年3月21日ドイツで開催された同協会の理事会にて、国際標準規格IEEE 1901aとして承認されたと伝えた。

IEEE 1901aは、「IoT(Internet of Things)PLC」と称する通信規格で、周波数帯域を利用状況に応じて制御することにより、通信距離の拡張および通信速度を切り替える機能を持つ、スケーラブルな通信を特長とする。

当規格は、既にIEEE 1901規格(注2)として採用されているパナソニック独自の「HD-PLC」(注3)の基本技術「Wavelet OFDM方式」(以下、標準モード)をベースに、新たに以下の機能を実現しているとのこと。
・利用通信帯域を標準モードの 2倍・4倍に広げ、2倍モードでは 500 Mbps(注4)の通信速度を可能にし、同軸線や専用線の利用を前提とする4倍モードでは、最大1 Gbps(注4)の通信速度を実現。
・利用通信帯域を標準モードから2段階で縮小(1/2倍・1/4倍)することも可能で、通信速度は低下するものの、狭い帯域にエネルギーを集中させることで、標準モードの最大約2倍(注5)の通信距離を実現。

こうした通信速度のモードを切り換えることにより、ユーザー毎のニーズにも柔軟に対応することができ、くらしのあらゆる場面で「HD-PLC」の活用が期待できるという。

同社は、利用者の生活に密着した商品やサービスの提供を通じて、日々のくらしが進化し続けより良くなる「くらしアップデート」をコンセプトに掲げている。その情報基盤として、様々なサービスプロバイダーや対応家電・設備パートナーが参画できるくらしの統合プラットフォーム「HomeX」を展開している。そして、住む人に寄り添った新しいくらしの価値を提案し続けていくためには、くらしの中にある住宅設備・家電・センサーをインターネットと常時接続を行うことが必要との考えから、今回の国際標準規格化されたIoT PLCは住空間における通信基盤技術の一つと位置づけている。また、この技術は、住空間だけでなく、ビル内や工場をはじめとした社会インフラまでをカバーする大規模ネットワークにも対応し、今後、幅広い分野への応用が期待されるという。

パナソニックは、本規格におけるIoT PLC技術のライセンス供与も行い、さらなる「HD-PLC」技術の進化を目指していくとのこと。また、HD-PLCアライアンス(注6)などの団体を通じてIEEE 1901シリーズの対応商品間の相互接続性の確保に努め、引き続きユーザーが安心して使用できるPLC商品を提供するという。

注1:米国電気電子学会(IEEE:Institute of Electrical and Electronics Engineers)傘下の通信規格に関する標準化委員会
注2:IEEE標準化協会が2010年に発行した、通信帯域100 MHz以下の高速電力線通信技術BPL(Broadband over Powerline)の規格です。
参照先:https://standards.ieee.org/standard/1901-2010.html
注3:「HD-PLC」はパナソニックが提唱する高速電力線通信方式の名称で、日本及びその他の国での登録商標もしくは商標です。なお、PLCはPower Line Communicationの略称です。
注4:500 Mbps、1 Gbpsは物理速度の理論値
注5:最大通信距離は通信環境の条件により変化
注6:高速電力線通信「HD-PLC」の普及拡大・通信互換性確保を目的として、2007年9月25日に設立
ホームページ:http://www.hd-plc.org/

プレスリリースサイト:
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2019/03/jn190325-1/jn190325-1.html

「Japan Automotive AI Challnege 自動運転AIチャレンジ」結果発表

(公社)自動車技術会は、2019年3月23日(土)~24日(日)に、東京大学生産技術研究所付属千葉実験所(柏キャンパス)を会場として、「Japan Automotive AI Challnege 自動運転AIチャレンジ」を開催した。
本競技は、参加者が開発した画像認識アルゴリズムをカート車両に実装し、試験路において設定した課題を自動運転走行でクリアし順位を競うイベントで、シナリオ完走部門・制御精度部門の2部門で実施した)。
参加4チーム(参加条件は、オンラインの画像認識アルゴリズム精度競技「経済産業省主催AIエッジコンテスト」のランキング上位者)。

各チーム、実装したアルゴリズムを調整しテスト走行を繰り返した上で競技に挑んだ結果、シナリオ完走部門・制御精度部門共にチーム「MTLLAB」が優秀賞を受賞した。
●チーム「MTLLAB」 チーム代表:谷合 廣紀(東京大学大学院) チーム人数:3名

また、本イベントのサイドイベントとして、「AIと自動運転が切り拓く未来のモビリティ社会 AIはモビリティ社会をどう変える?課題は?」と題して、人工知能技術研究者と自動運転技術開発者によるパネルディスカッションを開催した。

「自動運転AIチャレンジ」サイト:https://www.jsae.or.jp/jaaic/index.html

次世代ウエアラブルIoTのための非侵襲バイオセンシング(4)

三林 浩二
東京医科歯科大学
生体材料工学研究所
センサ医工学分野

3.2 探嗅カメラによる呼気・皮膚ガス成分の可視化計測

生体ガス成分の濃度分布をリアルタイムで可視化計測できれば、ガスの発生源を「嗅ぎ探る(探嗅)」ことが可能となる。そこで、飲酒後の生体ガスに含まれるエタノールをモデル成分とし、二次元動画像として捉える「可視化システム(探嗅カメラ)」を構築し、呼気と皮膚ガスに含まれるエタノールのイメージングを行った。
本システムでは、酵素固定化メッシュと電子増倍型CCD(EM-CCD)カメラを用い、酵素反応に伴うルミノール発光を動画像として撮影する。酵素メッシュには、エタノールガスを認識する素子である「アルコール酸化酵素(alcohol oxidase, AOD)」と、その酵素反応の生成物である過酸化水素を基質として、ルミノール発光を生じる「西洋わさび由来ペルオキシターゼ(horseradish peroxidase, HRP)」をメッシュ担体に同時固定化した。可視化実験では、ルミノール溶液に湿潤したAOD/HRP固定化メッシュに標準エタノールガスを負荷し、膜上に生じた発光をEM-CCDにて動画像撮影した。実験の結果、エタノールガスの負荷点を中心とした二次元のルミノール発光が観察され、ガス濃度分布及び経時変化を可視化可能であった。また可視化画像の発光強度とガス濃度には高い相関性が確認され、酒気帯び運転の判断値の78ppm (0.15 mg/L)を含む、30~400ppmの範囲でエタノールガスの濃度定量が可能であった[11,12]

90ppm

  
図6 アルコール摂取後の呼気中エタノールの可視化(左)とALDH2(+,-)の呼気比較(右)
  

次に、本システムを飲酒後の呼気中エタノールガスの可視化に適用した(図6)。複数の健常被験者においてアルコール摂取(0.4gエタノール/体重1kg)の後に、呼気を本システムに負荷したところ、標準エタノールガスと同様に可視化の動画像が観察された。この動画像をもとにガス濃度を算出した結果、呼気中エタノールガス濃度は飲酒後約30分でピーク値を示し、その後、既報結果と同様に、一次関数的に濃度が低下していく様子が確認された。また予めアルコールパッチ試験にて飲酒の代謝能(ALDH2[+],[-])を判定し、同様の飲酒後の呼気可視化実験を行ったところ、図6下に示すように、アルコール代謝能の低いALDH2[-]の被験者ではALDH2[+]に比して、有意に高い出力(呼気濃度)が得られ、呼気によるアルコール代謝能評価の可能性が示された[11,12]
また、アセトンガス計測と同様に、バイオ蛍光法を用いることで高感度な可視化計測が可能で、エタノールガスを0.5–150ppmの濃度範囲で定量が可能であった。この改良した探嗅カメラにて、飲酒後の手掌部より放出されるEtOH ガス濃度分布の可視化計測を行った[13]。飲酒後の皮膚ガスの可視化計測では、飲酒後の手掌部を酵素メッシュに20秒間かざし、皮膚ガス負荷後のメッシュ上の蛍光強度を撮影し測定した。

図7 飲酒30分後の経皮EtOHの濃度分布(左)と平均濃度の経時変化(右)

図7上は飲酒後30分時点における飲酒後の被験者の手掌部より放出された皮膚ガス中EtOH 濃度分布の可視化画像(射影角度45°)を示しており、この図からわかるように、皮膚から放出されたEtOH ガスのイメージングが可能であった。なお皮膚ガス濃度の経時変化を調べたところ(図7右)、平均EtOHガス濃度が飲酒後30分をピークとして漸次減少する様子が確認された。開発したバイオ蛍光式探嗅カメラは高感度かつ選択的に呼気や皮膚ガスの可視化計測が行えることから、今後、簡便な代謝能評価やガス発生部位特定に利用できると考えられる。

5. おわりに

将来の医療やヘルスケアにおいて、非侵襲にて生体情報が計測できるセンサやシステムが不可欠であり、その例として本稿では、柔軟性に優れたソフトコンタクトレンズやマウスガードを用いたキャビタス(窩腔)センサと、バイオ技術と光学系を融合した高感度なアセトン用バイオスニファ及び探嗅カメラを紹介した。今後、これら非侵襲サンプルを対象としたセンサ技術による新たな医療&ヘルスケアの展開が期待される。

謝 辞

本報の内容は本学学生並びに多数の共同研究者との研究に基づくものであり、各種研究支援(JSPS、JST、MEXT等)による成果を含むものである。

参考文献

[11] Wang, X., Ando, E., Takahashi, D., Arakawa, T., Kudo, H., Saito, H., Mitsubayashi, K.: 2D spatiotemporal visualization system of expired gaseous ethanol after oral administration for real-time illustrated analysis of alcohol metabolism, Talanta, 82, 892–898, (2010).

[12] Arakawa, T., Wang, X., Kajiro, T., Miyajima, K., Takeuchi, S., Kudo, H., Yano, K., Mitsubayashi, K,: A direct gaseous ethanol imaging system for analysis of alcohol metabolism fromexhaled breath, Sens. Actuators B, 186, 27– 33, (2013).

[13] Kenta Iitani, Toshiyuki Sato, Munire Naisierding, Yuuki Hayakawa, Koji Toma, Takahiro Arakawa, and Kohji Mitsubayashi, Fluorometric Sniff-Cam (Gas-Imaging System) Utilizing Alcohol Dehydrogenase for Imaging Concentration Distribution of Acetaldehyde in Breath and Transdermal Vapor after Drinking, Anal. Chem., 90, 4, 2678-2685, 2018.


著者略歴
氏名:三林 浩二(みつばやし こうじ)
所属:東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 センサ医工学分野

■略歴
1985年3月  豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 修士課程 エネルギー工学専攻 修了
1994年9月  東京大学大学院 工学系研究科 博士課程 先端学際工学専攻 修了(博士[工学])
1998年4月  東海大学 工学部電気工学科 助教授
2003年9月  東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 計測分野(現:センサ医工学分野)教授
2011年    仏国ペルピニアン大学 IMAGES研究所 客員教授
(2008年4月~2011年3月 東京医科歯科大学 評議員)
(2011年8月~2014年3月 同大学 学長特別補佐[評価担当])
(2014年4月~2017年3月  同大学 副理事[企画・大学改革担当])
現在に至る
—————————————————————
学会役員など
2013/1-現在  化学センサ研究会  役員
2016/5-現在  次世代センサ協議会 理事
2012/1-現在  Biosensors and Bioelectronics (@Elsevier) 編集委員
2015/1-現在  Sensors and Materials (@MYU) 編集委員、2017/4-現在 Associate Editor
2017/4-現在  センサ&IoTコンソーシアム会長
など
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2006年  日本機械学会「講演論文賞」
2006年  IEEE Sensors 2006, Best Presentation Award
2011年  電気学会「優秀技術論文賞」
2015年  Runner Up Award、4th International Conference on Bio-Sensing Technology, Lisbon on 10-14 May 2015.
他、多数

■専門分野・研究テーマ
センサ医工学、医療用バイオデバイス、生体情報計測、ユビキタス情報通信、生体応用工学 など

スポーツセンシング(4)

仰木裕嗣
慶應義塾大学政策
メディア研究科
兼 環境情報学部 教授

4.スポーツセンシングデバイス5原則

トレーニング中はもとより、試合中であってもルールが改変されて今後はスポーツ選手の心拍数や動作、さらには移動軌跡を含めてあらゆる観測データが手に入るようになるであろう。そのとき、実験室を飛び出して毎日のトレーニング、あるいは実際の試合会場での観測を可能にする、すなわち「ありのまま」の選手の振る舞いを観測するためには、いくつかの条件が求められる。これを「スポーツセンシングデバイス5原則」と呼びたい。

(1) 安全であること
(2) 競技パフォーマンスに支障をきたさないこと
(3) 公平であること
(4) 再現性があること
(5) データに後方互換性があること

ウェアラブルデバイスを含めて選手が身にまとうものは全て安全でなければならないことは言うまでもない。ところが、ウェアラブルデバイスはほぼ確実に電池を内蔵している。現状はそれもリチウムイオン電池やリチウムポリマー電池が主流である。それをケースに収めることで安全性を担保しているが、医学用途で用いられているような安全基準があるかと問われれば、現状は無いに等しく、機器の性格上AppleやSamsungなどを含めた大手企業は発売するウェアラブルウォッチの同等品は、その後すぐ模倣品として市場に出回っているのが現状である。その安全性について現在は不透明と言っても良い。

身に着けることで、位置情報がGNSSによって精密に観測できるデバイスも出てきているが、2018年のサッカーW杯ではルール上それが許されていたものの、およそどの国も装着はしていなかった。未だ、重量や装着感などを含めて選手のパフォーマンスに支障があるという判断では無いかと筆者は推察している。解決するためには、さらなる「小型化」、「省電力化」が必須であることは言うまでもない。カメラを駆使するHawkEyeに代表される審判を補助するセンシングにおいては、公平さが絶対条件である。

そのためにはカメラの配置によって競技場内の場所によってセンシング精度が異なることは許されない。同様に、磁場の変化を使うゴールラインテクノロジーにおいても同様で一方のゴールでは判定が甘い、といった不公平は選手のみならず、観客に対しても許されない行為となる。従って、本来はこうした観測精度が公開されるべきである。次に挙げた再現性を担保するのは実は非常に難しい。慣性センサを用いたウェアラブルデバイスでは、ヒトの動きを観測していると思われがちだが、それは間違いである。ウェアラブルデバイスに内蔵されたセンサが「ウェアラブルデバイス」の動きを観測しているだけである。

従って、腕時計型のデバイスを含めて装着具合によって振動周期が大きく異なるような場合、再現性が著しく悪くなる。このことは多くの利用者が全く考慮しておらず、装着具合を一定にする工夫に欠けていると言わざるを得ない。データに後方互換性があることは、今後ウェアラブルデバイスがより普及して、スポーツのみならずヘルスサイエンス分野や産業医学分野などでのモニタリングに普及する鍵となるであろうと考えている。
自社サービスへの囲い込みではなく、より門戸を広げたオープンな環境が望まれる。現在では心拍数といえば数拍分をカウントして時間平均をとり記録するような方式が主流であるため、原データはすでに失われている。自律神経の動態を観測するためにはRR間隔と呼ばれる1拍ごとの時間が必要であるし、慣性センサによる姿勢推定が期待通りであるのかを別アルゴリズムで検証するには9軸センサの原データがやはり必要である。メモリ空間が広大となり、またデータ通信が5Gへと移行してローカルなデバイス上のメモリを気にしなくなる時代がやってくるとすれば、原データを十分な時間空間精度で持つことがその後のサービスの新たな地平を拓くものと考えている。

著者紹介

氏名:仰木 裕嗣(おおぎ ゆうじ)
出生:1968年1月 福岡県北九州市生まれ

慶應義塾大学政策・メディア研究科兼環境情報学部 教授
慶應義塾大学スポーツ・ダイナミクス・インフォマティクス・ラボ代表
慶應義塾大学スポーツ・アンド・ヘルスイノベーションコンソーシアム代表

職歴
1997年4月 SPINOUT設立代表(~現在:個人事業としてのスポーツ研究支援会社)
1999年4月 慶應義塾大学環境情報学部嘱託助手
2001年4月 慶應義塾大学環境情報学部専任講師(有期)
2005年4月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科兼環境情報学部助教授
2007年4月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科兼環境情報学部准教授
2016年4月 慶應義塾大学政策・メディア研究科兼環境情報学部教授
2007年3月 豪Griffith University、School of Engineering、Center for Wireless Monitoring and Application、Honorary Associate Professor

専攻分野
スポーツ工学・ スポーツバイオメカニクス・生体計測・無線計測

賞罰
2002年6月 第9回国際水泳科学会議 アルキメデス賞(若手奨励賞)日本人初
2003年2月 TUM Academic Challenge Award、競技スポーツ部門賞

特許M
・コースガイド(特許出願2005-130243、特許公開 2006-304996)
・ゴーグル(特許出願2005-314855、特許公開 2007-124355)
・エネルギー消費量報知装置(特許出願2009-098373)
・スイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラム(特許出願2008-299478、特許公開2009-50721)
  

『HUAWEI Band 3』 3 月29日(金)より順次発売

華為技術日本(株)(以下、ファーウェイ・ジャパン)は、日常生活のサポートから、健康管理やトレーニングにおけるアドバイスまでできる※1スマートバンド、『HUAWEI Band 3 』を3月29日 (金) より順次発売します。カラーはパールブラックとコーラルオレンジ、オーロラブルーの3色展開※2。
市場想定売価は6,100円(税抜)。

『HUAWEI Band 3』は、シンプルながらもマルチなスポーツに対応する多機能性で好評を博した『HUAWEI Band 2』をより使いやすくスタイリッシュにし、さらにバージョンアップした機能を有する。ディスプレイは大画面カラー有機ELタッチスクリーンを搭載し、スマートフォンとBluetooth接続をすれば、スマート通知機能で、受信メッセージなど最大35文字までの通知を表示することが可能。重さも約24g(ベルト含む)と軽量設計のため、自然な装着感を実現するとともに、 2.5D加工のガラスフェイスで快適なタッチ操作が可能とのこと。

機能としては、装着したまま泳げる5気圧防水に対応し、心拍数の測定、睡眠深度や睡眠時間の計測・アドバイスをしてくれる便利な機能を搭載。バッテリーは通常使用で約10日間使用可能※3のため、頻繁に充電するストレスから解放される。

※1:本製品は日常的な運動・健康管理のための製品であり、医療を目的とした機器ではないため、本製品のデータは医療行為または精度を要する業務・専門的な計測には向かない。
※2:コーラルオレンジおよびオーロラブルーはWEB限定商品。また、発売日は4月初旬頃。
※3:ファーウェイテストラボのデータを参考にした。実際の使用状況によって変動。

詳細な仕様等は以下のサイトを参照。(ファーウェイジャパン):
https://consumer.huawei.com/jp/wearables/band3/

小型・パワフルな、99 ドルのNVIDIA CUDA-X AI コンピュータ「Jetson Nano」

NVIDIAは 3月18日小型・パワフルな、CUDA-X AI コンピュータ「Jetson Nano」を発表した。
小型でもパワフルな「Jetson Nano」は、最新のAI ワークロードに対応した、472 GFLOPS の演算性能を持ちながらも、駆動させるための消費電力はわずか5 ワット。
開発者やクリエーター、ホビイスト向けの 99 ドルの開発者キットと、量産アプリケーションを見据えたエッジ システムを開発する企業向けの、129 ドルのモジュールの 2 種類が用意されている。

◇Jetson Nano のシステム仕様
・GPU: 128 基のコアを搭載 NVIDIA Maxwell
・CPU: Quad-core 1.43GHz ARM A57
・ビデオ: 4K @ 30 fps (H.264/H.265) /
     4K @ 60 fps (H.264/H.265) でのエンコードおよびデコード
・カメラ: MIPI CSI-2 DPHY レーン、12x (モジュール) および 1x (開発者キット)
・メモリ: 4 GB 64 ビット LPDDR4、25.6 ギガバイト/秒
・コネクティビティ: ギガビット イーサネット
・対応OS: Linux for Tegra
・モジュールのサイズ: 70mm x 45mm
・開発者キットのサイズ: 100mm x 80mm

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000106.000012662.html

スポーツセンシング(3)

仰木裕嗣
慶應義塾大学政策
メディア研究科
兼 環境情報学部 教授

3.今後登場するスポーツセンシングデバイス

3.1 2020年台にはウェアが台頭する

スポーツセンシング技術のうち、研究や商用を問わずこれまでに登場しているものを整理してみると図6のように構成されると筆者なりに考えた。

ここでは、その製品がプロ向けかアマチュア向けか?という軸と研究向けか商用向けか?という二つの軸で表現している。右上はプロフェッショナル向けの製品・サービスであり完全なるB2Bビジネスと言っても良い。そのほとんどはテレビ視聴者向けのサービスか、もしくは審判のジャッジを担保するためのものである。右下の領域は筆者がこれまで開発してきたトップアスリートに特化した個別対応したデバイスであり、これらは決して商用品としては存在し得ないものである。写真は円盤投選手用の6軸センサ搭載のセンサ円盤である。左下領域の事例写真は歩行分析用の大規模面積圧力センサであるが、これは筆者の研究室とNISSHA(株)が共同開発してきたものである7)。ここでもやはり我々の日頃の歩行をありのままに観測したいという要求からまるで絨毯のように敷き詰めて使う世界最大規模の面積の圧力センサを開発してすでに健康診断で導入している。

図6:スポーツセンシングデバイス・システム等の分類

トレーニング、試合のいずれをとっても、「ありのままの振る舞い」を観測するためのウェアラブルデバイス開発と映像技術開発が進むであろうことは疑いない。そのなかでもウェアラブルデバイスについていえば、より自然に選手の動きや生体情報を観測するために、選手の着る衣服、シューズやヘルメットなどがセンサとしての役割を果たすであろう。特にウェアの果たす役割は今後ますます大きくなっていくと考えられる。これには導電繊維の果たす役割が重要である。導電繊維といえば、東レの開発したhitoe™️がその代表格であるが、導電繊維を電極として用いることで心電図や筋電図の計測に用いることが知られている。しかしながら、今後はその導電繊維をさらに活かした応用製品としてのウェアラブルデバイスが登場してくる。その理由は、選手の着るウェアが、「肌に密着している」ということに他ならない。この肌に密着していることは、「皮膚からの情報を得ることに向いている」、ということと同時に「皮膚に情報を伝達することにも向いている」ということである。

3.2 データソースとしてのウェア

スポーツウェアの多くは現在、伸縮性の優れたポリエステル素材が用いられる。導電繊維メーカーの多くは自社の得意とする導電繊維(銅、銀、ステンレスが代表格)とポリエステル繊維とを絡めた糸を量産している。東レのhitoe™️が心電図を計測するように導電繊維は皮膚表面の生体電気信号を計測することに大変向いている。ほかにも近年では繊維によって血圧を測定する技術開発も進んでいる。心電図を日頃から測る人が希少であるのとは対照的に血圧は1日何度も測る人の多いことからその潜在的価値はスポーツにとどまらず莫大であると考えられる。
スポーツであれば運動中に多くの場合汗をかくが、汗からの乳酸計測技術が実用化に至っており8)、皮膚表面に密着しているウェアには乳酸計測がおそらく盛り込まれてくると考えられる。汗中乳酸は血中乳酸と異なりその濃度は薄まっているものの血中乳酸の動態に追いかけるように変化している。生体負荷を示す乳酸はトレーニング強度を知る上で重要な情報であることから、「乳酸値を測れるウェア」は持久系スポーツの陸上やサッカーなどの競技においては大変な魅力である。また乳酸計測の原理は血糖値計測にも転用できることから、そこには背後に大きな市場があると言える。

図7:グレースイメージング社の汗中乳酸センサ(チップ部分のみ)

伸縮性をもつ電線としての役割にくわえて防水という機能を導電繊維に持たせることで身体中に散りばめたセンサ群からのデータを集約するための信号伝達としての役割を持たせることもできる。図はAiQ Smart Clothing社が開発した、AiQ Motionと呼ばれる製品である9)。全身スーツ23カ所に加速度・ジャイロの6軸センサが埋め込まれており、それらが極めて伸縮性のよい4本のステンレス導電繊維でデイジーチェーンでつながり、電力供給と信号の伝送がこの4本を使って行われている。驚くべきことには爪の先ほどの大きさのこの6軸センサにはそれぞれCPUが用意されており、すでにその場で姿勢計算が行われている。すべての体節の姿勢がBluetoothによってPCに送られてリアルタイムでアバターを動かすことができる。さらにはウエアごと丸洗いできるというところにも特徴がある。
これ以外にも近年急速に研究が進んでいる皮膚ガスの計測にもウェアが適していると言える。脂質代謝の指標としてはアセトン、筋活動の情報を示すこともできる一酸化窒素など皮膚表面から排出されている微量なガスは生体内で行われている代謝を知るための指標であり、これらを着用している衣服によって常時モニタリングすることができるようになれば、特に長時間運動をするような種目に対して有効な情報源になる。

図8:AiQ Smart Clothing社製AiQ Motionのデモンストレーション。
画面上のアバターをリアルタイムで動かすことができる。

3.3 データ提示としてのウェア

ウェアが我々の皮膚に密着していることは、情報を皮膚を介して提示することが可能であることも意味している。これにはHapticと呼ばれる圧力感覚(触覚)を用いてユーザーになんらかの情報を提示する方法と、FES(Functional Electrical Stimulation)、EMS(Electrical Muscular Stimulation)と呼ばれる電気刺激によって皮膚から筋を刺激することによって筋肉を動かすタイミングを教えたり、強調して動くべき筋肉群を教えたりする用い方がある。特にスポーツおいてはどのように筋を強調させるのか?はトレーニングで意識していることであるので皮膚電気刺激によるウェアからの情報伝達は需要が高まると予想される。

次週に続く-

参考文献

7) 石塚辰郎、前田時生、山路紗皇、仰木裕嗣、柴山史明、渡津裕次、萩原心一、久保田拓也、関英子、光学式モーションキャプチャシステムと大面積圧力センサを用いた歩行解析、日本機械学会シンポジウム,スポーツ工学・ヒューマンダイナミクス2017

8) https://www.gr-img.com/

9) https://www.synertial.com/


著者紹介

氏名:仰木 裕嗣(おおぎ ゆうじ)
出生:1968年1月 福岡県北九州市生まれ

慶應義塾大学政策・メディア研究科兼環境情報学部 教授
慶應義塾大学スポーツ・ダイナミクス・インフォマティクス・ラボ代表
慶應義塾大学スポーツ・アンド・ヘルスイノベーションコンソーシアム代表

職歴
1997年4月 SPINOUT設立代表(~現在:個人事業としてのスポーツ研究支援会社)
1999年4月 慶應義塾大学環境情報学部嘱託助手
2001年4月 慶應義塾大学環境情報学部専任講師(有期)
2005年4月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科兼環境情報学部助教授
2007年4月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科兼環境情報学部准教授
2016年4月 慶應義塾大学政策・メディア研究科兼環境情報学部教授
2007年3月 豪Griffith University、School of Engineering、Center for Wireless Monitoring and Application、Honorary Associate Professor

専攻分野
スポーツ工学・ スポーツバイオメカニクス・生体計測・無線計測

賞罰
2002年6月 第9回国際水泳科学会議 アルキメデス賞(若手奨励賞)日本人初
2003年2月 TUM Academic Challenge Award、競技スポーツ部門賞

特許M
・コースガイド(特許出願2005-130243、特許公開 2006-304996)
・ゴーグル(特許出願2005-314855、特許公開 2007-124355)
・エネルギー消費量報知装置(特許出願2009-098373)
・スイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラム(特許出願2008-299478、特許公開2009-50721)
  

次世代ウエアラブルIoTのための非侵襲バイオセンシング(3)

三林 浩二
東京医科歯科大学
生体材料工学研究所
センサ医工学分野

3.生体ガス成分の高感度バイオセンシング

生体には食物を消化・代謝するだけではなく、その臭気成分を代謝分解する機能が備わっている。この代謝機能を利用することで、嗅覚メカニズムとは異なる「生体機能を利用したガスセンサ」を構築できる。また生体からは疾病や代謝異常に基づき揮発性成分が放出されることから、そのメカニズムに基づきガス成分を測定することで身体の状態やその異常を検知できる。筆者らはこれまでに代謝障害に着目した高感度なガスセンサを開発してきた。例えば、魚臭症候群と呼ばれる遺伝的疾患において、その遺伝的な欠損酵素である代謝酵素を逆に利用することで、魚臭成分であるトリメチルアミンを高感度に計測する「生化学式ガスセンサ(バイオスニファ)」を開発した[4]。また同様に、他の薬物代謝酵素を用いることで、口臭成分:メチルメルカプタンを計測するセンサを開発した[5]。以下に、脂質代謝にかかわるアセトンを計測するバイオスニファと、生体ガスをイメージングできる「可視化計測システム:探嗅カメラ」を解説する。

3.1 脂質代謝評価のための呼気アセトン用バイオスニファ

呼気アセトンガスは、糖尿病患者では健常者より高濃度で、健常者においても空腹や運動において濃度が増加する[6]。例えば、空腹時や有酸素運動では、体内の糖質が不足することで、脂肪組織から血液中に遊離脂肪酸が放出され、β酸化によりアセチルCoAが産生される。そしてアセチルCoAは肝細胞に取り込まれ、ケトン体であるアセトンやアセト酢酸、β-ヒドロキシ酪酸が産生され、ATP生成の経路に向う。生成されたアセトンは揮発性が高く、血液を介して呼気や尿として体外へ排泄されることから、呼気濃度を測定することで、脂質代謝などを非侵襲に評価できる。他方、糖尿病においてもインスリンが機能せず、エネルギー源として脂肪酸を優先的に用いることでアセトン濃度が上昇する。つまり脂質代謝の指標として呼気中アセトン濃度を測定することにより、糖尿病の進行度合や脂肪燃焼状況の評価が可能である[7]
 二級アルコール脱水素酵素(secondary alcohol dehydrogenase, S-ADH) はアセトンの還元反応を行なうことで、電子供与体である還元型ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(reduced nicotinamide adenine dinucleotide, NADH)を酸化し消費する。このNADHは自家蛍光(ex.340nm,fl.491nm) を有することから、その蛍光減少を捉えることでバイオ蛍光法によるアセトン用バイオスニファを開発した。本センサでは、紫外発光ダイオード(UV-LED,λ=335nm)と光電子増倍管(PMT)からなるNADH蛍光検出系に、S-ADH酵素膜を組込み作製した(図4)。酵素膜は、多孔質の親水性膜に生体適合膜ポリマーを用いてS-ADHを包括固定化し作製した後、気液隔膜フローセルの隔膜として取り付け、アセトンガス用バイオスニファとした[8]

図4 アセトンガス用バイオスニファの実験系(左)と
標準アセトンガスに対するS-ADH固定化バイオスニファの出力応答(右)

S-ADH固定化バイオセンサに標準アセトンガスを負荷したところ、図4に示すようにNADHの蛍光出力の減少(図中は差分増加)と濃度に応じた安定値が得られた。定量特性を調べたところ、健常者(200–900 ppb)及び糖尿病患者(>900 ppb)の呼気濃度を含む、20–5300 ppbの濃度範囲でアセトンガスを定量可能であった。次に各種呼気成分を用いて、センサ出力への影響を調べたところ、酵素の基質特異性を基づく、アセトンに対する高い選択性が確認された。
次に開発したセンサにて、呼気中アセトン濃度の計測を行った。上述のように、糖尿病においては呼気中アセトン濃度が増加する[9]。そこで健常者と糖尿病患者を被験者として実験を行った。予め実験の趣旨を説明し同意を得た被験者において、本学医学部・歯学部との共同研究にて実施した(東京医科歯科大学・倫理委員会承認)。図5に、糖尿病患者(加療中)と健常者の呼気中アセトンガスの結果を示す。実験の結果、健常者の呼気アセトンの平均濃度は750ppbで、既報値に準ずる値を示し、年齢ならびに男女での有意差は確認されなかった[10]。一方、患者では1型糖尿病では1641ppb、2型糖尿病では1121ppbでそれぞれ有意差を以って高く、特に1型糖尿病においては健常者の2倍以上の濃度を示した。糖尿病患者ではエネルギー源として脂肪酸を利用することから、呼気中アセトン濃度が増加し、特に1型糖尿病において極めて高い値を示したと考察された。なお未治療の糖尿病患者においては更に高いアセトン濃度に達していると考えられ、また健常者においても、空腹時や有酸素運動時にはアセトン濃度が増加することが報告されおり、呼気アセトン計測は「非侵襲による糖尿病の早期診断」「健常者の脂肪代謝評価」などに幅広く有効であると考えられる。

図5 健常者と糖尿病患者(1型、2型)の各被験者における呼気アセトンの濃度比較

次週に続く-

参考文献

[4] K. Mitsubayashi, Y. Hashimoto; Bioelectronic Sniffer Device for Trimethylamine Vapor Using Flavin Containing Monooxygenase, IEEE SENSORS JOURNAL, 2(3), 133-138, 2002.

[5] K. Mitsubayashi, T. Minamide, K. Otsuka, H. Kudo, H. Saito; Optical bio-sniffer for methyl mercaptan in halitosis, Analytica Chimica Acta 573–574, 75–80, 2006.

[6] Blaikie TP1, Edge JA, Hancock G, Lunn D, Megson C, Peverall R, Richmond G, Ritchie GA, Taylor D., Comparison of breath gases, including acetone, with blood glucose and blood ketones in children and adolescents with type 1 diabetes, J Breath Res. 8(4) 046010, (2014).

[7] Z. Wang, C. Wang, Is breath acetone a biomarker of diabetes? A historical review on breath acetone measurements, J Breath Res. 7(3), 037109 (2013)

[8] Ye M, Chien PJ, Toma K, Arakawa T, Mitsubayashi K, An acetone bio-sniffer (gas phase biosensor) enabling assessment of lipid metabolism from exhaled breath, Biosensors and Bioelectronics, 73, 208-213, 2015.

[9] Li, W.; Liu, Y.; Liu, Y.; Cheng, S.; Duan, Y., Exhaled isopropanol: new potential biomarker in diabetic breathomics and its metabolic correlations with acetone, RSC Adv. 2017, 7, 17480−17488.

[10] Po-Jen Chien, Takuma Suzuki, Masato Tsujii, Ming Ye, Isao Minami, Kanako Toda, Hiromi Otsuka, Koji Toma, Takahiro Arakawa, Kouji Araki, Yasuhiko Iwasaki, Kayoko Shinada, Yoshihiro Ogawa, Kohji Mitsubayashi, Biochemical Gas Sensors (Biosniffers) Using Forward and Reverse Reactions of Secondary Alcohol Dehydrogenase for Breath Isopropanol and Acetone as Potential Volatile Biomarkers of Diabetes Mellitus, Anal. Chem. 2017, 89, 12261-12268.

[11] Wang, X., Ando, E., Takahashi, D., Arakawa, T., Kudo, H., Saito, H., Mitsubayashi, K.: 2D spatiotemporal visualization system of expired gaseous ethanol after oral administration for real-time illustrated analysis of alcohol metabolism, Talanta, 82, 892–898, (2010).


著者紹介
氏名:三林 浩二(みつばやし こうじ)
所属:東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 センサ医工学分野

■略歴
1985年3月  豊橋技術科学大学大学院 工学研究科 修士課程 エネルギー工学専攻 修了
1994年9月  東京大学大学院 工学系研究科 博士課程 先端学際工学専攻 修了(博士[工学])
1998年4月  東海大学 工学部電気工学科 助教授
2003年9月  東京医科歯科大学 生体材料工学研究所 計測分野(現:センサ医工学分野)教授
2011年    仏国ペルピニアン大学 IMAGES研究所 客員教授
(2008年4月~2011年3月 東京医科歯科大学 評議員)
(2011年8月~2014年3月 同大学 学長特別補佐[評価担当])
(2014年4月~2017年3月  同大学 副理事[企画・大学改革担当])
現在に至る
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学会役員など
2013/1-現在  化学センサ研究会  役員
2016/5-現在  次世代センサ協議会 理事
2012/1-現在  Biosensors and Bioelectronics (@Elsevier) 編集委員
2015/1-現在  Sensors and Materials (@MYU) 編集委員、2017/4-現在 Associate Editor
2017/4-現在  センサ&IoTコンソーシアム会長
など
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2006年  日本機械学会「講演論文賞」
2006年  IEEE Sensors 2006, Best Presentation Award
2011年  電気学会「優秀技術論文賞」
2015年  Runner Up Award、4th International Conference on Bio-Sensing Technology, Lisbon on 10-14 May 2015.
他、多数

■専門分野・研究テーマ
センサ医工学、医療用バイオデバイス、生体情報計測、ユビキタス情報通信、生体応用工学 など

杉並区の街路灯を有効活用した人流・冠水・設備監視 実証実験

 オプテックス(株)は、東京都杉並区の協力を得て、既設の街路灯に設置した人感、傾斜、揺れ、冠水、電流、温度など各種センサからのデータを送信し、人流・冠水・設備をモニタリングする実証実験を1月より開始した。街路灯をIoT化させることで得られる情報を、杉並区のよりよいまちづくりの推進に活用することを目的とし、これらのデータの有効性を1年間かけて検証していくという。

 杉並区においては、区内全域に整備されている街路灯に各種センサを設置し、入手したさまざまなセンシングデータを活用することで、街路灯をまちの安全や防災に繋げる新たな可能性を研究している。セキュリティや自動ドア用途をはじめとしたさまざまなセンサを開発するオプテックスは、街路灯に設置した各種センサから得られるデータの提供を行い、本実証実験に取り組むとしている。

【実証実験の概要】
実施場所:阿佐ヶ谷、荻窪駅周辺、同地域の学校など数か所の街路灯を活用
実施期間(予定):2019年1月~約1年間
実証実験内容:
① 人感センサ:人流データを収集し、行政の基礎情報やサービス向上に活用
② 傾斜、揺れセンサ:街路灯の傾きや揺れを検知し、腐食や老朽化による倒壊や破損の予兆をお知らせ、災害予防として活用
③ 冠水センサ:道路の水位レベル計測し、冠水情報のお知らせ、住民の安全や水害対応に活用
④ 電流センサ:街路灯の電球切れによる不点灯を監視し、早期発見・早期修繕を行い、夜間の交通安全や防犯に活用
⑤ 温度センサ:周囲の温度や設備の温度を測定し、温度情報の把握に活用

各街路灯にはLPWA(Low Power Wide Area=低消費電力で広領域の無線通信技術)通信のSigfox(*)に対応した無線通信機を設置し、センタデータは、遠隔地から一括監視を行う。本実証により取得したデータの有効性や街路灯活用の可能性を杉並区の協力を得て研究。

*Sigfox:IoT 向けのLPWA通信規格の1つ。欧米を中心に60か国で展開され、国内では京セラコミュニケーションシステム(株)(KCCS)がインフラ構築およびネットワークサービスを提供している。2017年2月のサービス開始以降エリア構築を進め、人口カバー率は2018年11月に90%となり、2019年夏に97%を目指しエリアの拡大を進めているとのこと。

ニュースリリースサイト(オプテックス):
http://www.optex.co.jp/news/whatsnew_detail.cgi?ID=20190318111751

非接触型センサーパッドの、バイタル、離着床管理ソリューション 「パルケア」

CYBERDYNE Omni Networks(株)、ならびに(株)コヴィアは、非接触型センサーパッドを用いた、心拍、呼吸、離着床管理ソリューション「パルケア」を2019年3月15日より提供開始する。


「パルケア」は、病院、介護施設向けのソリューションとして以下のような課題を解決するという。

・看護師、介護士の負荷を軽減したい。
・ご利用者の心拍・呼吸の状態を常時モニタリングしたい。
・ベッドからの離着床を管理したい。一定時間ベッドに戻っていない場合に警告が出るようにしたい。
・定時巡回までの間に異常が発生した際、リアルタイムでスタッフに通知が来るようにしたい。
・ご利用者のストレスや睡眠の妨げにならないように非接触型のセンサーにしたい。
・複数の施設や、在宅のご利用者のバイタルをも一元管理したい。

「パルケア」は、パッド型のセンサーをベッドのマットレスの下に敷くだけ。特別な装置を身につける必要もなく、いつも通りに就寝するだけで、マットレスを通じて伝わる僅かな振動をとらえ、利用者の心拍、呼吸のバイタルデータとともにベッドからの離着床の状態を検出する。データは、パソコンやスマートフォンでどこからでもモニタリングでき、自動的に記録し保存しておくことができるとのこと。
また、異常を検知した際は、スタッフの携帯電話にリアルタイムで通知することができるので、スタッフの労働負荷を大幅に軽減することができるという。

詳細は以下のサイトへ(※製品使用の際はリンク先の注意事項を参照のこと)
ニュースリリースサイト:https://www.cyberdyne-omninet.com/news/20190314.html