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ZyBrid®製品ファミリーに三次元方向の非接触タッチ操作を実現できる技術を追加

英ザイトロニック・ディスプレイ(Zytronic Displays Ltd.,)は、ガラスの表面から最大30ミリ離れた場所からのユーザー操作を検出できる非接触センサをオプション製品として発表した。
この最新ソリューションは、同社のフルカスタマイズが可能なZyBrid®タッチセンサ技術に基づいており、英国本社のR&D部門ならびに製造施設でその開発が行われた。このソリューションはセルフサービスのキオスクで使用されるタッチパネルの表面に触れることに、不安を抱く利用客を安心させる取り組みを支援するために、開発が行われたとのこと。

この非接触ZyBrid®タッチセンサは、ザイトロニックのZXY500™投影型静電容量タイプ(PCAP)コントローラと連携して動作する。そのコントローラには、独自のファームウェアが搭載されて、感度レベルを通常よりもはるかに高く設定する事が可能。特別に設計されたタッチセンサと一緒に使用することで、非常に深いタッチフィールドを生成できる。さらに、このマルチタッチセンサは、ユーザーが厚い手袋をしていても、基本的なジェスチャー(ズーム、ピンチ、スワイプなど)を認識できる。もちろん、タッチスクリーンの表面に直接ユーザーが触れる標準のタッチモードで動作するように設定もできるという。

他の非接触タイプのタッチスクリーンは、そのほとんどが物理的なタッチなしでインターラクションを検出できるようにするために、画面の前端の周りに取り付けられた赤外線またはカメラベースのタッチ検出ハードウェアにより、その検出をしている。そのような構造は、必然的にスタイリッシュではない見栄えの悪い突出したベゼルを作り出すため、結果として病原菌を隠し、スクリーンを効果的に掃除することを困難にする可能性がある。
また、袖、雨滴や落ち葉などが、赤外線光線を遮断したり、カメラの視野に入ったりする余計な物となり、それに反応したりする為、「誤った」または偶発的なタッチと言った様な誤検出を招く恐れがある。さらに、強い直射日光と表面に蓄積するほこりと破片は、パフォーマンスを低下させたり、動作を妨げたりすることもある。投影型静電容量(PCAP)タッチテクノロジーは、指(手袋を含めた)または導電性スタイラスにのみ反応するため、このようなパフォーマンスの問題が発生する可能性は、はるかに低くなるという。

ザイトロニックは実用的な見地から、グラフィカルユーザーインターフェイス(GUI)の開発者にソフトウェアを適合させ、最適なユーザーエクスペリエンスを保証するようアドバイスする。
これには、タッチするアイコンのサイズを増やしたり、アクティブな各ボタン領域の周囲に「ガードバンド」を広げたりするなどのヒントを含む。どちらも、隣接するコントロールを操作する際の偶発的なタッチの誤検出のリスクを軽減するのに役立つとのこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000040145.html

電力用変圧器の絶縁油中への空気混入を検出する 画期的な技術を導入

 ヴァイサラ(株)は電力用変圧器の絶縁油中のすべての溶解ガスの分圧の合計である、トータルガス圧を計測できる計測技術を提供開始する。この新しい計測技術では、気密不良や油漏れなどにより電力用変圧器の絶縁油中に混入する外気を、早期に検出することができる。これにより変圧器の長寿命化、大幅なコスト削減を実現できるという。
 この計測技術は、ヴァイサラの Optimus™ OPT100 DGA 監視装置(画像:以下OPT100)のソフトウェアリリースを通じて提供する。

■ トータルガス圧計測により空気混入を確実に検知可能
 密閉型変圧器の増加に伴い、酸素を含んだ外気の絶縁油中への混入が重要な問題となっている。これは、酸素により断熱材に使用されている断熱紙の経年劣化が加速するため。
 従来、空気混入は標準の絶縁油中ガス・水分の採油において酸素と窒素の比率を計測することで検出していた。変圧器内で酸素を消費する反応がある場合、酸素センサによる酸素計測では空気混入を検出することはできなかった。一方、窒素は変圧器内で生成されたり消費されたりすることがないため、窒素の値は時間の経過によって増加し、変圧器内の気体の大半を占めるようになる。
そのため、すべての酸素が消費されたとしても、トータルガス圧値により空気混入を特定することができる。さらに、トータルガス圧計測では窒素ガスブランケット変圧器の窒素ボンベが空であるかどうかも示すことができるとのこと。

■ メンテナンスフリーの絶縁油中ガス・水分オンライン監視装置OPT100
 この新しい計測ソリューションは、OPT100のソフトウェアリリースを通じて、現在OPT100を使用中の利用者に提供する。新規のOPT100については、この新しいソフトウェアが標準装備される。
 OPT100は電力用変圧器向けのメンテナンスフリーで絶縁油中の溶解ガスを計測・分析ができる監視装置。OPT100は部分真空を利用し、変圧器の絶縁油から溶解ガスを抽出する。また、圧力センサを装備することで、トータルガス圧の計測により空気混入を検知することができるという。

OPT100の製品サイト:https://www.vaisala.com/ja/opt100

工業用センサの製品コンセプトと設計の考え方(1)

日本工業大学 特別研究員
大木 眞一

1. はじめに

IoT時代となった現在では、大規模工場から家電に至るまで世の中では様々なセンサが活躍している。本稿では、1950年代以降日本国内および海外の工業分野において生産過程に用いられている工業用センサ、いわゆる工業計器の製品コンセプトと設計の考え方について紹介する。
工業用センサは、生産工場の製造プロセスで使用され、プロセス(生産設備に原料を供給し、エネルギーを加えて一定の環境条件のもとで原料が加工処理されて製品が生産される一連の過程)の状態を計測・制御するために用いられる。このようなプロセス状態(温度、圧力、流量、レベルなど)を計測するためのセンサの主な種類として温度センサ、圧力・差圧センサ、流量センサ、レベルセンサのように分類される。(図1)
工業用センサは、一般のセンサに比べて連続して使用されるので稼働率が高く、使用環境が悪いことも多いので、特に耐久性、信頼性が要求される。

図1 プロセスの状態量と工業用センサ

2. 工業用センサの製品コンセプトと構成

工業用センサは、検出部(プロセス状態量を物理的または化学的原理などに基づいて検出する機能を持つブロック)および信号変換部(検出によって生じた電気信号や機械的変位などを電気回路を通して出力信号に変換する機能を持つブロック)の2つのブロックで構成される。(図2)

図2 工業用センサの構造 (4)

検出部と変換部を1つの製品として組み合わせた1体形センサ、また検出部と変換部を分けた分離形センサの2種類がある。分離形センサは、検出部と変換部を専用のリモートケーブルで接続する構造で1体形と同様の機能を持つ。分離形は、主に測定するプロセスの条件が高温のため電気回路を組込んだ信号変換部が検出部と同じ場所に設置出来ない場合、また出力信号の表示部を点検が容易な場所に設置する場合などに使用される。いずれも工場プラント内の屋内・屋外のプロセス状態量を測定するための多くの場所に設置されるため、現場設置形センサとしてコンパクトな形状の製品コンセプトとなっており、また過酷な環境条件でも20年以上に及ぶ長期の連続使用を要求されるケースが多い。
センサの機能によって、検出部としてプライマリー・エレメント(センサエレメント)を通してプロセスの状態量を検出する方式がある。代表例として、温度センサ(熱電対、測温抵抗体など)、流量センサ(オリフィスなど)がある。
また、信号変換部の伝送方式として、①外部からの電源供給を24VDC、信号出力も同一ラインで4-20mADC、パルス、および各種の通信などを出力する2線式、②電源供給を100-240VAC、信号出力を別ラインとする4線式がある。
センサの製品例を図3、設置例を図4に示す。

図3 工業用センサの製品例 (5)
 (横河電機製)
図4 工業用センサの設置例

次回に続く-

参考文献

1) 山崎弘郎 「センサ工学の基礎(第2版)」オーム社 2000年

2) 黒森健一ほか 「産業応用計測技術」コロナ社 2003年

3) 大木眞一 DVD教材「流量計測入門講座」日本工業出版 2017年

4) 福島豊治 「センサ概論とスマートトランスミッタ」安全工学 Vol.25 No.6 (1986)

5) 横河電機(株)HP https://www.yokogawa.co.jp/



【著者紹介】
大木 眞一(おおき しんいち)
・日本工業大学 特別研究員
・日本工業出版 「計測技術」企画委員
・一般社団法人 次世代センサ協議会 技術委員

■略歴
横河電機(株)にて、流量計開発設計・製品企画・流量設備設計などの業務に携わる。

■主な著書
・「渦流量計の創造」 日本工業出版 大木他
・「流量計測入門」 日本工業出版 DVD教材
・「蒸気流量計測」 日本工業出版 DVD教材

差圧伝送器(1)

島津システムソリューションズ(株)
製造本部技術部
緑川 淳

1.はじめに

工業用プロセス計測器の一つである差圧伝送器について、原理と使用例について紹介する。
差圧伝送器は、2つの圧力を受けてその差(差圧)を空気圧信号、あるいは電気信号に変換し、受信器(指示計や制御装置など)へ伝送する計器である。空気式差圧伝送器であれば20~100kPaの空気圧信号に変換し、電子式差圧伝送器であれば4~20mAの直流信号に変換する(それぞれ計装の統一信号であり、現場から中央までの遠距離を伝送することができる)。後の使用例でも示すように、差圧から流量や液体のレベルを求めることができるため、各種プラントや工場で流量計あるいはレベル計として差圧伝送器が使用される。
差圧を求める場合、2つの圧力をそれぞれ別の圧力計で測定して電気信号(デジタル信号)に変換し、引き算することも考えられる。ところが、この方法では2台の圧力計の器差や引き算での桁落ちがあるため、精度が非常に悪くなってしまう。差圧伝送器は、直接差圧を求めることができるため、高い精度で計測することが可能である。
差圧伝送器は、他の工業計器と同様に、過酷な使用環境下で長期にわたって安定して測定できることが求められる。安定した操業、生産効率の向上、品質の安定化、安全運転、省エネルギーなどを目的としたプラントの制御になくてはならない工業計器の一つである。

2.差圧伝送器の変遷

差圧伝送器は1900年代中頃に空気式が実用化され、その後、電子式が登場し、今に至っている。当社においても以下のように製品が移り変わっている。

1950年代:空気式差圧伝送器(力平衡式)の販売を開始し、化学・紙パルプ等のプラントに採用される。
1960年代:空気式差圧伝送器(力平衡式)で液封素子を利用して各業界で好評を得る。
      電子式差圧伝送器(力平衡式)の販売を開始する。
1970年代:空気式差圧伝送器(力平衡式)で小型・軽量ながら性能の優れた製品を開発・販売。
      電子式差圧伝送器(静電容量式)を販売、力平衡式に対し高い精度と信頼性を持つ。
1980年代:電子式差圧伝送器(半導体圧力センサ式)を販売。
1990年代:シリコンチップ上に圧力・温度・静圧センサを搭載した半導体複合センサを採用。
2000年代:電気信号に通信信号を重ね合わせて伝送する方式が主流になる。

3.差圧伝送器の動作原理

差圧の測定原理として、静電容量式、振動子式、ストレインゲージ式などが実用化されている。ここではストレインゲージを用いた半導体複合センサによる電子式差圧伝送器の動作原理を説明する。図1に差圧伝送器全体の概要図を示す。

図1.差圧伝送器の概要図

ダイアフラムとは、圧力に応じて変位を生じる金属膜のことである。高圧側と低圧側の圧力差によってセンタダイアフラムが変位する。それを半導体複合センサで検出し、センサからの信号をマイコン回路で処理し、差圧信号として出力する。図2に受圧部の内部構造を示す。

図2 受圧部の内部構造

外部の気体や液体(プロセス流体)が直接センタダイアフラムに触れる構造であると、ダイアフラムやセンサが汚れたり腐食したりするおそれがある。そのため、外部からの圧力はシールダイアフラムで受け、内部に圧力を伝える構造になっている。
具体的には、差圧を測定するプロセス流体を高圧側、低圧側それぞれのシールダイアフラムに導き、直接圧力を受ける。シールダイアフラムはそれぞれの圧力に従って変位する。シールダイアフラムからセンタダイアフラムまでの経路には封入液が充填されおり、受けた圧力がそのままセンタダイアフラムに伝わる。
バックアッププレート(ダイアフラムの支え)は、過圧保護機構として機能する。圧力差が生じると封入液の移動とともにセンタダイアフラムが変位するが、さらに圧力差が大きくなると、いずれか一方のシールダイアフラムがバックアッププレートに密着する。この状態に至ると、より大きな圧力はセンサに加わらなくなり、センサの破損を防止することができる。
次にこの差圧センサが搭載されている半導体複合センサについて説明する。図3にセンサの構成例を示す。

図3.半導体複合センサの模式図

差圧伝送器に搭載されている半導体複合センサは、同一シリコンチップ上に、差圧センサと補助センサとして温度センサ、静圧センサが配置されており、測定対象である差圧だけでなく、温度および静圧も計測する。差圧センサは、印加された差圧によりシリコンダイアフラム上の歪が最も大きく発生する部分に形成されたゲージ抵抗を利用したものである。このゲージ抵抗でブリッジを構成し、ピエゾ抵抗効果による抵抗値の変化を電圧信号に変換している。
差圧伝送器での信号処理のためのブロック図を図4に示す。

図4.差圧伝送器のブロック図

半導体複合センサ上の差圧センサによる抵抗値の変化、静圧センサ、温度センサによる測定値をアナログ・ディジタル変換器(A/D変換器)によりディジタル変換し、マイコン回路で信号処理する。差圧センサが持つ精度(リニアリティ)、温度特性、静圧特性などの固有データと各センサで測定されたデータを使用して補正演算を行う。この演算処理により、差圧伝送器として優れた精度、温度特性、静圧特性を実現している。出力信号には通信信号を重ね合わせ、専用のコミュニケータによる差圧伝送器の設定データを伝送している。また、出力信号や設定データをディジタル信号で伝送するフィールドバスを用いた伝送器もある。

次回に続く-



【著者紹介】
緑川 淳(みどりかわ じゅん)
島津システムソリューションズ株式会社
製造本部技術部

■略歴
2012年 島津システムソリューションズ株式会社へ入社
同社 技術部にて電気化学を応用した廃水、排ガスの浄化装置の開発業務に従事。
2015年 電磁流量計、伝送器。その他工業用計測器の開発業務に従事し現在に至る。

液位センサについて ガイドパルス式レベル計 GW100形(1)

(株)ノーケン
マーケティング部
河村 啓介

1.はじめに

レベル計は液体、粉粒体、塊体など貯留面の変動を検知する工業計器である。今回のテーマは”液位センサ”であるので、液体計測用のレベル計に限定してご紹介する。

2.液位センサについて

液位センサには、決められたある一点に貯留面(以下レベル)が達した際に接点出力するタイプと、液位変動に追随しアナログ出力などの連続信号を出力するタイプの2種類あり、計測する液体の種類、性状、使用環境(温度、圧力など)が多岐に及ぶため、その計測方式も多種多様である。
ここでは液位変動を連続信号として出力するタイプについて記述する。
このタイプの液位センサの主な機種は表1の通りである。

表1 液位センサ 主な機種

表1の中で形式欄に形式の記載されている機種が、弊社の取り扱い品である。
今回は弊社が新発売したガイドパルス式レベル計 GW100形について取り上げることにする。
GW100形は表1の赤い箇所に位置づけされる液位センサである。その前にGW100形と比較検討される機会の多い弊社取り扱い機種(表1では黄色の機種)について簡単に触れておきたい。

3.主な機種について

弊社が扱っている液位センサ機種は、フロート式、圧力式、静電容量式、超音波式、マイクロウェーブ式の5方式がある。

3.1フロート式

液体にフロートを浮かせて計測する液位センサ。中央のステム(ガイドパイプ)にドーナツ状のフロートを通し、タンクの上部に設置して計測させるタイプである。
(図5 設置例を参照)
フロート変動を検知する方法の違いで、抵抗式と磁歪式の2種類がある。

(1)抵抗式
ステム内の基板上にリードスイッチと抵抗を5mm又は10mmの間隔(検出ピッチ)で実装する。マグネット入りのフロートが上下することで基板上のリードスイッチが動作し、液位に見合った位置の抵抗値が出力される。検出ピッチ間隔で信号が階段状に出力される。

図1 抵抗式 動作原理

(2)磁歪式
ステム内の磁歪線にパルス電流を発信し、マグネット入りのフロート位置からのパルス電流による磁歪振動の反射を検知して、発信から受信までの時間を距離換算し液位を計測する。高精度及び高分解能な液位センサである。

図2 磁歪式 動作原理

※フロートの吃水位置が変動するため、フロート式全般で測定液の密度及び比重の変動に注意が必要である。フロートが摺動しなくなるほどの高粘度な液体、付着性の高い液体の計測にはあまり向かない。

3.2圧力式

液位に応じた圧力を感圧素子で検知し連続信号を出力するタイプの液位センサである。
投げ込み式、液位伝送器(差圧式・片圧式)、パージ式(気泡式)の3種類がある。
(図5 設置例を参照)

  1. 投げ込み式
    センサ部を液中に挿入し、センサ先端の受圧部で圧力を検知することで液位を計測する。ケーブル仕様で設置しやすい液位センサである。常温、大気圧環境で使用する。
  2. 液位伝送器
    タンク側壁や底部に設置し、受圧部で圧力を検知することで液位を計測する。差圧式は高圧側と低圧側の2箇所に検知部を設けて差圧を計測しており、密閉タンク(加圧タンク)での使用が可能。片圧式は開放タンク(大気圧)で使用。
  3. パージ式
    測定液内に挿入したウエイト付きホースやパイプから一定量のエアーを送り、その背圧の変動を計測する。
    ※圧力式は、液体の密度及び比重の変動が計測誤差に繋がるので注意を要する。
    受圧部に付着物があると圧力を検知しづらくなるため、受圧部の清掃をする必要がある。

3.3静電容量式

図3 静電容量式 動作原理

センサプローブとタンク壁(又は保護管)との間の静電容量値を計測し、液位変動に伴う変化(図3の△C)を検知し連続信号を出力するタイプの液位センサである。
初期設定において実液を投入した上でのゼロ点、スパン点の調整が必要である。

※静電容量値が異なる液体が投入される場合、その都度再調整が必要になる。

3.4超音波式

図4 超音波式、マイクロウェーブ式 動作原理

センサ放射面から超音波を発信し液面からの反射波を受信して、発信から受信までの時間を距離に換算して計測させるタイプである。

※真空タンクでは音が伝搬しないため使用できない。
音速を変化させるようなガスが発生する液体(有機溶剤やアンモニアなど)の計測も誤差が発生するため注意が必要である。

3.5マイクロウェーブ式(非接触式)

センサ放射面からマイクロウェーブを発信し液面からの反射波を受信して、発信から受信までの時間を距離に換算して計測させるタイプである。

※センサから発信した超音波やマイクロウェーブは、図4の通り徐々に広がっていく(ビーム角)。
このビーム角内にタンク壁やアングルなどの障害物が入ると計測が不安定になる場合がある。
ビーム角は機種によって異なるが、超音波式・マイクロウェーブ式ともセンサ設置の際はビーム角 内に障害物が入らないよう注意を要する。

液位センサの主な用途と特長は表2の通りである。

表2 各方式の主な用途と特長

各液位センサの設置例は図5、図6の通りである。

図5 フロート式、圧力式、静電容量式 設置例
図6 超音波式、マイクロウェーブ式 設置例

次回に続く-



【著者紹介】
河村 啓介(かわむら けいすけ)
株式会社ノーケン マーケティング部

■略歴
・1987年4月 能研工業株式会社(現・株式会社ノーケン)に入社
       名古屋営業所に配属
       外勤営業として勤務
・2019年4月 マーケティング部に異動  現職

工業用流量センサの製品コンセプトと設計の考え方(1)

日本工業大学 特別研究員
大木 眞一

1. はじめに

工業用流量センサは、流体の物理法則や機械的原理を応用して古くから社会で使用されている流量センサを継承して、様々な種類の製品が産業用途向けに普及している。本稿では、主な流量センサの種類と分類、選定方法、製品のコンセプトと設計の考え方、および代表的なアプリケーションなどについて述べる。

2. 流量センサの種類と分類

対象とする流体の流量・流速がダイナミック(動的)量であることから、温度、圧力のようなスタティック(静的)量に比べて測定が難しいため流体の種類、条件などに応じて適用可能な多種類のセンサが実用化されている。本稿で紹介する主な流量センサは歴史的に19世紀以来、開発、実用化され使用されている経緯がある。ここで主な流量センサの種類と分類を下記の3表の区分でまとめておく。
表1は、センサと流体との接触の有無、およびセンサの可動部の有無により分類した。表中に示すように、大半のセンサは測定流体に接触する接液形である。このため腐食性流体や付着性流体を測定する場合、材質を選択する必要がある。また可動部があるセンサは、長期間使用した場合に構成する部品の摩耗が懸念されるため定期的に校正することも検討する必要がある。

表 1 主な流量センサの種類と分類 (1)
センサと流体との接触 センサの可動部 センサの種類
接触する(接液形) 可動部がある 容積式、タービン式、面積式
可動部がない 差圧式、電磁式、コリオリ式、熱式、
渦式、超音波式(接液形)、ピトー管式
接触しない(非接液形) 超音波式(クランプオン形)

表2は、流量を検出するために流体のエネルギーを利用するか、また測定原理、物理法則の応用の種別によりセンサを分類した。
流体のエネルギーを利用するタイプのセンサは、測定によって生ずるエネルギーの損失(流体が流れる管路内の圧力損失)が大きい。一方、流体のエネルギーを利用しないタイプのセンサはエネルギーの損失が小さいので省エネルギーの観点からは優位と言える。各種センサの測定原理は表中に示すように、物理法則を応用したタイプが多い。

表 2 主な流量センサの種類と分類 (2)
流量を検出するために流体
のエネルギーを利用するか
センサの種類 測定原理
物理法則の応用
利用する 差圧式 ベルヌーイの定理
容積式 容積の通過量を測定
タービン式 タービンの回転数を測定
面積式 フロートの変位を測定
渦式 カルマン渦の原理
ピトー管式 ベルヌーイの定理
利用しない 電磁式 ファラデーの電磁誘導の法則
電磁式 コリオリの原理
熱式 熱の移動量を測定
超音波式 超音波の伝搬時間差/ドップラーシフトを利用

表3は、測定流量・流速の区分、および適用流体によりセンサを区分した。
測定流量・流速の区分として、体積流量、質量流量、積算体積流量、および流速の4種に分類した。このうち積算体積流量とは、体積流量として一定の容積をはかり、その回数で積算した流量である。また流速センサはここでは、流体が流れる管内の1点を測定するピトー管のようなセンサとして分類する。各種センサの適用流体は、液体、気体、および蒸気の3種類の区分とした。なお流量センサを表中で区分したように、実用上体積流量、質量流量、および積算体積流量センサは流量計として使用される事例が多いので、以下の記述では各々流量計として扱う。

表 3 主な流量センサの種類と分類 (3)
測定流量の区分 センサの種類 適用流体
液体 気体 蒸気
体積流量 差圧式
面積式
渦式
電磁式 × ×
超音波式
質量流量 コリオリ式 ×
熱式 ×
積算
体積流量
容積式 × ×
タービン式
流速 ピトー管式

注)適用流体の区分:○ 適用可能 △ 使用上の制限あり × 適用不可を示す

センサの測定原理は、表4のようにまとめられる。

表4 主な流量センサの測定原理(クリックで拡大) (1)
センサの種類と測定原理、特長 測定原理図
差圧式流量計
差圧式は、最も歴史が長く使用実績が多い。
測定原理は管路を絞って、その前後に発生する差圧⊿pが流量の2乗に比例することから流量測定が出来る。
ベルヌーイの定理が成立して、流量Qを測定する。

差圧を発生させる絞り機構の代表例として、オリフィス、ベンチュリ、ノズルなどがある。
面積式流量計
面積式の測定原理は、管路の絞り部に発生する差圧を一定にし流量に応じて絞り面積を変化させる方式で、
フロートの位置で流量を測定する。古くから使用されており、構造がシンプルでコストが安い。
渦流量計
カルマン渦の原理を応用して流量測定に使用されている。
流れの中に設置された円柱の下流にb/a=0.281の関係で安定な2列の交番状の渦列が発生する。
発生する渦周波数fは、流速vと比例する。
ストローハル数Stは流体の種類によらず一定。
f=St・V/d
渦流量計は円管内に、流れに対向する位置に渦発生体を設置して流量測定する。

円柱の下流に生成されたカルマン渦列

渦流量計の構造
電磁流量計
ファラデーの電磁誘導の法則を応用した測定方式。
センサ部の電極に発生する起電力Eが液体の流速vに比例する。
E=BDv
原理的に導電性がある液体流量を測定することが可能。
センサ部の測定管は絶縁体材料を使用しライニングで構成する。
超音波流量計
超音波の伝搬時間差、またはドップラーシフトを利用した流量計。
伝搬時間差方式は、送受信器1、2間を伝搬する超音波の速度差から流体の流速を測定する。
流体中の音速Cとすると流速vが測定出来る。
V1-V2=2v・sinθ
超音波式は信号変換、演算部の技術開発が大きく進み、近年普及が拡大している。
小型軽量のポータブル形から大口径管路の測定用まで多くの用途がある。

伝搬時間差方式の事例
コリオリ式質量流量計
コリオリの原理を応用した流量計で質量流量を測定することが可能。
一定に加振されたU字管の上流側ではコリオリ力を受けて位相が遅れ、下流側では位相が進む。
このコリオリ力を受けて生ずる測定管の「ねじれ」を測定すれば質量流量に比例する。
コリオリ式は質量流量を高精度で直接測定することが可能。
熱式流量計
主に気体用として使用され、中央部をヒーターで加熱した細管に気体が流れると、温度差ΔTが生ずる。
ΔTは質量流量に比例する。
微少流量を高精度で測定可能。
容積式流量計
一定容積の「ます」で流体を送り出し、その回転数を測る方式。
古くから使用されており、積算体積流量を高精度で測定可能。
タービン式流量計
回転軸に取付けた羽根車が、流速に比例して回転する方式。
容積式と同様に古くから使用され、高精度流量計および低コストの簡易形としても普及している。

軸流羽車式の事例
ピトー管式流速計
ベルヌーイの定理を応用した測定方式で、流速測定用として古くから使用されている。
管内の局所の流速を測定することにより、流速分布を測定する場合に便利。
P1、P2を測定することにより流速が測定出来る。
P2=1/2ρV2+P1
P2 -P 1=1/2ρV2

次回に続く-

参考文献

1) 大木眞一「流量計測入門講座」DVD教材 日本工業出版 (2018)

2) 山崎弘郎 センサ工学の基礎(第2版) オーム社 (2014)

3) 松山裕 実用 流量測定 (財)省エネルギーセンター (1995)

4) 大木眞一「センサ基礎講座 流量・流速センサ」計測技術 日本工業出版 (2020.7)



【著者紹介】
大木 眞一(おおき しんいち)
・日本工業大学 特別研究員
・日本工業出版 「計測技術」企画委員
・一般社団法人 次世代センサ協議会 技術委員

■略歴
横河電機(株)にて、流量計開発設計・製品企画・流量設備設計などの業務に携わる。

■主な著書
・「渦流量計の創造」 日本工業出版 大木他
・「流量計測入門」 日本工業出版 DVD教材
・「蒸気流量計測」 日本工業出版 DVD教材

センサの接続を簡略化する柔軟かつ設定可能なデュアルIO-Link・SIOトランシーバ

STマイクロエレクトロニクスは、柔軟性に優れたデュアルIO-Link・SIOトランシーバ「L6364」を発表した。同製品は、出力電流を2倍にしてより高性能の通信を実現できるデュアル通信チャネルのほか、DC-DCコンバータおよびデュアル・モードのUARTを搭載しているという。

L6364は、COM2(38.4kBd)とCOM3(230.4kBd)モードのIO-Linkと、標準IOモード(SIO)通信をサポートしている。IO-Link用のCQピンと標準のDIOピンで構成されたデュアル出力を備えており、それぞれにサージ保護機能と逆接保護機能が搭載されている。出力電流は最大250mAまで設定可能で、2チャネルの並列使用により最大500mAを供給することができるとのこと。

SPIポートでL6364をホスト・マイクロコントローラ(マイコン)に接続し、割込みピンから診断情報を送ることができる。L6364とマイコン間のセンサ・データの送受信は、UART、シングル・バイトおよびマルチ・バイト(SPI)モードを使用して行われる。内蔵のUARTはIO-Linkのメッセージ・シーケンス(Mシーケンス)をサポートしており、IO-Linkおよび標準SIOモード双方に対応。また、1オクテットのIO-LinkでMシーケンス・サイズは無制限。内蔵のデータ・バッファは最大15オクテットまで対応するという。

標準SIOモードの場合、L6364は起動時にSPIインタフェース経由でマイコンによって設定され、その設定に従って出力ラインを駆動し、動作を開始。システムがIO-Linkマスタに接続されている場合には、マスタからウェイクアップ・リクエストによってIO-Link通信を開始することができる。
L6364には、出力電圧を設定できるDC-DCバック・コンバータ、および出力電流50mAの3.3V / 5V低ドロップアウト・レギュレータ(LDO)が搭載されている。このLDOは、外部の電源電圧もしくはDC-DCコンバータから駆動することができ、マイコンやセンサに電源を供給するために外部ピンに接続されている。

また、柔軟性と使いやすさを重視した設計や、5V~35Vの幅広い動作電圧範囲を備えており、サーマル・シャットダウンやUVLO(低電圧ロックアウト)、低電圧検知、過電圧検知、過負荷検知など、しきい値を設定できる柔軟性に優れた保護機能を搭載している。短絡やグラウンド切断、Vcc切断に対する保護機能も利用可能。
さらに、L6364はウェイクアップ検知、短絡、低電圧、較正済みの温度センサによる7ビットの測定値(設定されたしきい値を超えた場合のアラート)など、さまざまな診断結果を割込みピンからマイコンに送信する。

L6364は現在量産中で、QFN-20Lパッケージ(4 x 4mm)で提供される。単価は、1000個購入時に約2.26ドル。WLCSPパッケージ(2.5 x 2.5mm、19ピン)も2020年末までに提供される予定とのこと。

ニュースリリースサイト(ST):https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001087.000001337.html

喘鳴センサが「グッドデザイン・ベスト100」に選出

オムロンヘルスケア(株)の、喘鳴センサ「HWZ-1000T」とメッシュ式ネブライザ「NE-U200」、コンプレッサー式ネブライザ「NE-C106」、が、日本産業デザイン振興会が主催する「2020年グッドデザイン賞」を受賞した。さらに、喘鳴センサは2020年度グッドデザイン賞対象の中で、審査委員会により特に高い評価を得た「グッドデザイン・ベスト100」に選出された。同社は1984年以来、今年で37年連続グッドデザイン賞を受賞しているという。
※画像:欧州にて発売中の喘鳴センサ「HWZ-1000T」

今回、「グッドデザイン・ベスト100」に選出された喘鳴センサ「HWZ-1000T」は、喘息症状が悪化した時に発生する、喘息特有の「喘鳴音」を検知する機器。症状の伝達が難しい小児の喘息治療において、専門医でないと特定が難しい喘鳴音を家庭で検知することを可能にした。症状や服薬状況をと記録・管理することができる専用アプリ「Asthma Diary」と併用すると、管理状況を医師と共有できる。2020年4月に欧州で販売した。喘息発作の早期発見や重症化予防につながるという喘鳴センサが提供する新たな価値が評価されたとのこと。

メッシュ式ネブライザ「NE-U200」は、使用後毎回洗浄が必要だった薬液用メッシュパーツを1回の使い切り(ディスポーザブル)とし、洗浄の手間と衛生面を大幅に改良した小型ネブライザ。また、静音設計で携帯性にも優れ、就寝中や外出先などでも安心して使える。
薬液用メッシュパーツを使い捨て可能にしたことで、機能性と安全性を追求し使用者の負担軽減を実現したことに加え、ディスポーザブル化の実現において重要となる技術的難易度の高い微細孔構造を持つメッシュ部の樹脂化を実現したことが高く評価されたという。

コンプレッサー式ネブライザ「NE-C106」は、初めての方でも使いやすいネブライザを目指し、素材や本体のチューブ、スイッチの位置、凹凸のない形状などを大幅に見直した。コンパクトでシンプルな設計などの使いやすさを通じて治療機器に重要となる安心感・信頼感を与えることと同時に、排気ガスや工場排煙などによる大気汚染などにより呼吸器疾患が多いとされている新興国でも購入しやすい価格帯に抑えている点が評価されたとのこと。

今回「2020年グッドデザイン賞」を受賞した3商品は、当社が呼吸器事業で掲げるビジョン「喘息発作ゼロ」実現に向けた商品。
大気汚染や食品などに含まれる化学物質等の増加による喘息、喫煙によるCOPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器疾患患者は、世界で4億4000万人にものぼり、グローバルに増加している。
オムロンヘルスケアは、喘息発作の兆候に気づき、正しく投薬・対処することのできる商品・サービスを通じて喘息治療をサポートし、喘息患者とその家族が安心して生活を送ることができる社会の実現を目指すとしている。

ニュースリリースサイト(omron):https://www.healthcare.omron.co.jp/corp/news/2020/1002.html

「カリラボ」が狩り支援サービスと罠シェアリングサービスの2020年度募集開始

狩猟ビジネスのスタートアップ企業、(株)カリラボは、「カリナビ(狩り支援サービス)」と「ワナシェア(罠シェアリングサービス)」について、2020年11月15日からの猟期開始に向け、2020年度の会員募集を開始した。
なお、「体験イベント(狩猟体験アクティビティ)」についても、継続募集している。


【ワナシェア(罠シェアリング事業)】
罠を共同購入し、獣害に悩む地域部に罠を設置。作戦会議(猟期直前・猟期中毎月実施)での決定に従い、罠の設置、見回り、獲物かがかかった時の出動など、それぞれの役割を担う。 メンテナンスなどは会員が主体となり運営する。作戦会議の決定事項に基づいて、罠の設置や役割分担された見回りなどを実施する。
また、トレイルカメラや罠センサからの情報は指定したアドレス宛に自動配信されるため、深夜に行動することが多い野生動物を、遠隔地にいながらもチェックでき、ITを活用し、今の時代だからこそできるリアルな狩猟体験を行える。
〔期間〕・2020/11/1 – 2021/3/31
〔会費〕・参加費:15,000円 / 1ヶ月
〔詳細紹介〕https://karilab.co.jp/wana-share

【カリナビ(狩り支援サービス)】
巻き狩り(複数人チームとなって猟犬と共に狩猟を行う手法)への参加支援を行う、国内初のサービス。初心者や地域外に住む方でも、スムースにベテラン猟師と共に猟の経験を積むことができる。また、カリラボがハブとなって無線機等を貸し出す。
銃猟免許を取得したが、参加できる場所が確保できていない人や銃猟や狩猟そのものに興味がある方々が対象のサービス。
※2019年に引き続き、2020年度も埼玉県横瀬町にて実施。
〔期間〕・2020/11/15 – 2021/2/15
〔料金〕・入会費:30,000円(入会時のみ)
    ・参加費:5,000円 / 1回
〔詳細紹介〕https://karilab.co.jp/kari-navi

【体験イベント(狩猟体験アクティビティ)】
猟場の見学やジビエBBQの食事、わなの設置体験、狩猟の歴史や成り立ちについての座学を実施。実際に都心からも近い田舎の横瀬町に行って、実際に大自然に触れ合いながら、狩猟について学ぶことができる。
獲物の解体などはなく、大人から子供、男性から女性まで安心して参加できる内容となっている。命の大切さを学べるだけでなく、親子の思い出や絆づくりにも最適とのこと。
〔日程〕・個別調整
〔料金〕・参加費:15,000円(税抜)/ 1人 ※未就学児童は無料
〔詳細紹介〕https://karilab.co.jp/experience

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000049147.html

全自動の下膳ロボット「ACUR-C」をスマイルロボティクスが発表

スマイルロボティクス(株)は、全自動下膳ロボットの試作機である「ACUR-C(読み方:アキュラシー)」を発表、無人で下膳を行う動画およびロボットの詳細情報を公開した。
動画URL:https://youtu.be/MWmek5i-U98

■全自動下膳ロボット「ACUR-C」の特徴:食器回収業務の完全自動化(無人化)
・既存の配膳ロボット同様に「自律移動」が可能
・既存の配膳ロボットとは異なり「ロボットアーム」を有する
これらにより、食器回収業務の無人化を実現(店員が食器をテーブルからロボットに乗せる必要がない)を目指して開発中。

■全自動下膳ロボット「ACUR-C」を支えるテクノロジー
◎店員の代わりに食器を回収できる高機能アーム
・冗長自由度をもつアームで、約1m離れた場所からトレーの回収が可能
・ロボット内部には上下に可動する棚を持ち、複数のトレーの回収が可能
・自律移動、認識、マニピュレーション、ハンドの高度なレベルでの統合を実現
◎充実したセンシングと制御技術による高度な移動性能
・レーザーセンサを2つ、3Dカメラを4つ搭載し、360°全周死角ナシ
・人はもちろんあらゆる障害物を認識して停止&回避
・全方位に移動可能な台車で、マニピュレーションに必要な移動の微調整が可能
◎徹底した安全性への配慮
・シェル型構造(外から触れられない、万が一衝突しても飛び散らない)
・アームには低出力のモーターを使用(怪我をさせない、傷つけない)
・主なプログラミング言語として、​高効率でセキュアな言語であるRustを使用
◎拡張性と導入の容易さ
・ハンドの交換によりトレー以外の下膳にも対応可能(もちろん配膳にも対応可能)
・無軌道型のため、天井や床やテーブルに目印等の設置は不要
・自律走行型であり、テレプレゼンスでの遠隔操作も不要

■全自動下膳ロボット「ACUR-C」の仕様
・自律移動方式:レーザーを利用したSLAM
・台車移動方向:全方向移動式
・通り抜け可能通路幅:800 mm
・本体サイズ:770 mm x 430 mm x 1,350 mm
・最大移動速度:3 km/h
・モーター最大出力(アーム部):53 W
・最大アーム到達距離:90 cm
・最大積載量:合計 27 kg
・トレー寸法:32 cm x 40 cm x 23 cm(※2段、高さ調整可能)
・登坂性能:5度
・障害物回避:全周LiDAR+Depthカメラ
・連続稼働時間:5時間

■全自動下膳ロボット「ACUR-C」の今後の展開予定
◎飲食店向けの追加開発
・特許申請済のトレー用の新ハンドを搭載
・お盆用マーカーのない状態での認識精度向上(上記動画ではマーカーを使用)
・POSシステムとの連動による指示の自動化
◎飲食店以外向けの追加開発
・飲食店以外における下膳業務への対応(医療介護施設、宿泊施設、イベント会場など)
・汎用型モバイルマニピュレータとして下膳以外への展開(エレベーターのボタンや手すりの消毒など)

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000048798.html