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ドローンを用いた岡山県真庭市における森林測量の実証実験

テラドローン(株)は、西日本電信電話株式会社(以下、NTT西日本)と共同で、ドローンを用いた森林測量・データ解析の実証実験を開始した。

実証実験は、ドローンを用いた樹種判別・材積量の解析精度の検証を目的として、岡山県真庭市を実証フィールドとし、2020 年 11 月から2021 年 3 月にかけて実施される。

従来の森林測量は航空レーザー計測が主流だったが、ドローンレーザー計測へ代替することで、大幅なコスト削減、比較的安価な小規模範囲の測量が実現可能となる。同実験で解析精度がさらに保証されれば、ドローン測量はますます普及することが予想される。森林測量におけるドローンの活用が進展することで、伐採・運搬の効率化、災害被害の抑制、森林資源のさらなる有効活用が期待されるという。

テラドローンは、今回使用したTerraLidarを従来のドローン搭載型レーザーの1/3の価格での提供を実現している。UAVレーザー「Terra Lidar」で取得したデータを同社のクラウドソフトウェア「Terra Cloud」にアップして貰い、自社開発のソフトウェアで解析したオリジナル点群データの作成・フィルタリングまで行ったうえでデータを送るとしている。

ニュースリリースサイト(terra-drone):https://www.terra-drone.net/blog/page-8326/

AI搭載型ロボット「アイオロス・ロボット」 学研グループ2社で本格導入

学研グループのメディカル・ケア・サービス(株)および(株)学研ココファンは、米・サンフランシスコを拠点に置くAeolus Robotics Corporation、並びに代理店である丸文(株)と、AI搭載型ロボット「アイオロス・ロボット」の本格導入に向け、RaaS契約を締結した。

<導入目的>
高齢化か進む日本においては、団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、ますます高齢者住宅の需要が増えていくことが見込まれる。認知症高齢者対応のグループホーム、サービス付き高齢者向け住宅をはじめ、高齢者住宅施設数が日本有数の規模を誇る学研グループで、いち早く「アイオロス・ロボット」を導入することで、導入による効果検証を行うとともに、介護施設・住宅における拡張機能の検討を行う。また、6事業所での検証後には、導入事業所の増大、さらには介護業界全体の生産性の向上や事故件数の削減を、共に目指すという。

<導入事業所>
◎介護付有料老人ホーム:  ファミニューすみだ文花、アンサンブル大宮日進、アンサンブル浜松尾野
◎サービス付き高齢者向け住宅:  ココファン西船橋、ココファン西八王子、ココファン城東

導入予定
ファミニューすみだ文花:1月11日~
ココファン西船橋:2月8日~
ココファン西八王子:2月15日~
アンサンブル大宮日進:2月22日~
ココファン城東:3月1日~
アンサンブル浜松尾野:3月15日~

<実施内容>
◎紫外線を使用した消毒作業
 カメラや赤外線、超音波、センサを使って周囲を認識しながら施設内を移動し、エレベーターパネルや手すりなど、接触頻度の多い箇所に紫外線消毒を行う。新型コロナウイルスや感染症への防疫対策の業務効率化を図る。
◎夜間巡視
 夜間、居室を巡回し、ご利用者の見守りを行う。異常を確認した場合には、職員に通知が届くシステムとなっている。生産性の向上や転倒・事故件数の削減を目指すとしている。

ニュースリリースサイト(Medical Care Service):https://www.mcsg.co.jp/2020/12/15602/

内視鏡医療用画像のために最小カメラモジュールに超高解像度アルゴリズム

米オムニビジョン・テクノロジーズ社は、CompaMedにおいて医療用カメラの小型化と高解像化の相反する問題を解決する共同開発ソリューションを発表した。

このソリューションは神経外科、眼科、耳鼻科、心臓外科、整形外科、婦人科、泌尿器科などすべての分野に対して、内視鏡やカテーテルを使用する際に小さな人体内部位の映像の解像度を飛躍的に改善するもの。オムニビジョンのカメラキューブチップCameraCubeChip™(世界最小のウエハーレベルカメラモジュールで、大きさは0.65mm x 0.65mm、高さはわずか1.158mm)のOVM6948と、オムニビジョンのパートナーであるAlmalence社の現在のスマートフォンカメラで事実上の標準となっている超高解像度アルゴリズムを組み合わせることにより、OVM6948の裏面照射解像度を1.5倍の300×300に効果的に増加させ、信号対雑音比(SNR)も8dB改善した42dBとなる。 この性能を達成するために通常はピクセル数を増やす必要があり、イメージセンサとカメラサイズが2倍になるところ、このソリューションにより同じサイズのままで性能を達成するという。

OVM6948カメラモジュールは、サイズが0.575mm x 0.575mmで「市販の最小のイメージセンサ」としてギネス世界記録に登録された当社OV6948イメージセンサを内蔵している。同社独自のカメラキューブチップのレンズはウエハーレベルで製造され、イメージセンサと接着して、高さが1.158mmのカメラモジュールへ仕上げている。これにより直径2.0mm未満の内視鏡またはカテーテルに実装できるため、人体内部のより深い部位へ到達し、調べることができるようになるとのこと。

オムニビジョンのOVM6948カメラキューブチップモジュールは量産中である。同様にAlmalence社はOVM6948に最適化されたSuperResolutionアルゴリズムのライセンスを行っている。また、Almalence社のライセンスは他のオムニビジョン医療用イメージセンサとレンズに対するチューニングサービスを含んでおり、開発初期段階の製品開発からサポートする。Almalence社はラインセンスとともにソフトウエア開発キットとさまざまなAPIを医療機器開発者に提供するとしている。

製品サイト(omnivision):https://www.ovt.com/cameracubechip

産学共同研究による社会的・産業的な課題解決とエコシステムの構築

アドバンテックテクノロジーズ(株)、(株)ビットメディア、さくらインターネット(株)、およびセトル(株)の4社は2020年12月21日より、九州大学 グローバルイノベーションセンター・原田研究室(原田 裕一 教授)と共同で、エッジ・クラウドの人工知能(AI)を活用した社会課題・産業的課題を解決するための研究を開始する。

この共同研究では、COVID-19感染拡大抑制、河川氾濫による被害拡大防止のような社会的課題、および製造業に代表される高齢化による生産効率低下や後継者不足のような産業的課題を、具体的事例研究から各種AIモデルを構築すると共に、概念検証を進めるエコシステムの構築を進めていくという。

○研究期間
2020年12月21日より

○研究体制
産業・社会的課題の解決に向けた産学共同研究の取組み体制(画像)

○研究内容
COVID-19感染拡大抑制のためのAIモデルと統合オペレーションシステムの研究
・学生寮や温浴施設などの監視カメラの映像を利用し、その映像データから得られる住居者や来客の密の発生の検知、およびその密の継続する時間に基づき警報をあげるAIモデルの研究
・エントランスでの顔認証、および検温スクリーニングの結果と、監視カメラにより記録する映像をもとに、感染者が発生した際に、当時の行動をトラッキングできるAIモデルの研究
・上記の情報をクラウドシステムに送信し、複数拠点のCOVID-19感染抑制オペレーションを統合的に実施できるシステムの研究

河川氾濫による被害拡大防止のためのAI水位予測モデルの研究とその応用
・河川に設置された水位センサ、流速・流向センサ、および雨量センサ等から得られた情報をもとに、将来の水位の予測を行うAIアルゴリズムとモデルの研究
・水位の予測を行うAIアルゴリズムを用いた、通信トラフィック予測などのその他の応用についての研究

概念実証のためのエコシステムの構築
・上記を含めた社会的・産業的課題解決のための研究により得られた各種AIモデルを実社会において概念実証を行うためのエコシステムの構築

ニュースリリースサイト(advantech):https://www.advantech-tj.co.jp/topics/6739

「居宅遠隔モニタリング」サービスに『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』 採用

(株)CambrianRoboticsのの開発した『obniz BLE/Wi-Fi ゲートウェイ』が、2020年12月に(一社)テレメディーズの提供する「居宅遠隔モニタリング」サービスに採用された。
テレメディーズが理念とする「インターネットを活用した、テレモニタリングとテレメディシンの普及・推進による高血圧診療の実現」にCambrianRoboticsが賛同し、『obniz』のテクノロジーを活かした機能拡充に全面協力している。

□離れたところから「バイタルサイン」チェックと「見守り」ができる
テレメディーズの「居宅遠隔モニタリング」は、BLE(Bluetooth Low Energy)内蔵の血圧計や体温計、酸素飽和度計、各種センサ類から自動で計測したデータを専用クラウド経由で蓄積し、インターネットブラウザでデータを参照できる仕組みです。専用アプリ不要で、PCやスマートフォン、タブレット端末などから利用できる。
『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』を使うことで、照度センサーやドアの開閉センサ、室温・湿度計など、あらゆる組み合わせでBLE機器を接続できる。そのため、バイタルサインの確認のほか、ホームモニタリング(見守り)としても活用でき、例えば、「酸素飽和度が95%を下回ったら」「トイレのドアが12時間以上開閉しなかったら」「室温が15℃以下になったら」など一定の条件を設定し、注意喚起としてメールなどへ発信もできるという。

□テレメディーズの「居宅遠隔モニタリング」の詳細
利用者にBLE(Bluetooth Low Energy)内蔵の体温計や血圧計などを用意して貰い、それらから自動で計測したデータを専用クラウド経由で日々蓄積していく。 『obniz BLE/Wi-Fiゲートウェイ』であらかじめ希望条件を設定しておくことで、バイタルサインのデータによる健康管理だけでなく、通常とは著しく異なるバイタルサインの数値が出た場合や、利用者が過ごす部屋の温度、血圧計などの機器を長時間利用していない不審な状況なども遠隔から把握できるとのこと。

□「オンライン診療」と「居宅遠隔モニタリング」の活用
内閣府の発表※によると、65歳以上の人口は、「団塊の世代」が65歳以上となった2015年に3,387万人となり、75歳以上となる2025年には3,677万人に達すると見込まれている。
総人口における65歳以上の方の割合の高さや核家族化の影響もあり、ご高齢の方の独居または夫婦世帯の増加は長く続いていく。
そうした状況では、離れて暮らす家族や介護スタッフらが、ご本人の状況をきめ細かく確認・把握することが理想的である。
テレメディーズの「居宅遠隔モニタリング」サービスは、家族や介護スタッフがいつでもどこからでも、利用者の健康と生活状態を確認・把握できる、先進的かつ安心のサービスだという。
(※:内閣府「令和元年版高齢社会白書」より)

□オンライン診療で治療を継続しやすい仕組みづくりも
テレメディーズでは、専門医や療養指導士によるオンライン医療相談のサービスも提供している。
オンライン診療の利用支援を用いることで、所用や天候の都合などで通院ができない場合も治療を継続できるため安心。また、オンラインで服薬指導を受け、処方薬を自宅に届けてもらうこともできる。
テレメディーズではこのほかに、バイタルサインのモニタリング + ホームモニタリングによって疾病発症の早期発見につなげるための研究開発も進めているという。

医療や介護などの社会課題解決にIoTを活かす
CambrianRoboticsは『obniz』を活かし、全ての方がIoTの恩恵を受けられる社会を目指している。同社は、テレメディーズをはじめとする各団体・企業との協働により、今後も医療や介護などの社会課題を解決するためのプロジェクトを推進するとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000040376.html

八丈町をフィールドにしたスマート防災の実証試験を開始

応用地質(株)、日本工営(株)、(株)みずほ銀行、みずほ情報総研(株)、(株)BlueLab、は、2020年12月から順次、東京都八丈町と共同で、八丈島での防災IoTセンサを活用したスマート防災の実証試験を開始した。

1.背景
 地球温暖化等の気候変動の影響により、全国各地で大型台風や線状降水帯による豪雨等による水害(洪水・内水氾濫・高潮)や土砂災害が発生し、多くの被害が毎年発生している。
 八丈島は年間降水量が3,000mm超と、全国的にみても多雨地域であり、また、火山由来の複雑な地形と地質条件から、土砂災害の潜在的な危険箇所が多数ある。災害時には、離島という地域特性から、発災前後の防災対応を島内の人員や物資のみで行う必要があるため、いかに島内の状況を迅速に把握し、災害対応のリードタイムを確保するかが重要な課題となっている。
 みずほ銀行、みずほ情報総研およびBlueLabは、本年8月より八丈島においてデジタルテクノロジー等の社会実装を通じた地域課題の解決を図る「スマートアイランド化」の実現に向けた取り組みを開始している(※)。今回の実証試験では、『島のかかえる地域課題の解決』に向け、スマート防災の実現に取り組むため、防災分野に強みを持つ地質調査の応用地質と建設コンサルタントの日本工営が参画したという。

2.実証試験の概要
 本実証試験では、八丈島内に応用地質が開発した土砂災害の発生を検知するIoTセンサ(商品名:クリノポール)および冠水や水路の増水を検知するIoTセンサ(商品名:冠すいっち)を設置し、土砂災害や増水の状況をモニタリングする。
 防災IoTセンサから得られるモニタリングデータはクラウドサーバーに集約され、事前に設定する安全基準を超えたタイミングでクラウドからアラート情報を関係者に通知する。
 このように、本実証試験では発災前後の警戒パトロールや住民・観光客の避難誘導に対する、アラート情報の有効性を検証する。その上で日本工営がどのような防災対策やまちづくりを行うべきかのコンサルティングを行う。地域課題となっている防災に対し、今回得られる災害情報をスマートアイランド化の取り組み全体の中で活用しながら、スマート防災体制の構築を共同で検討していくとのこと。

※【スマートアイランドの実現に向けた取り組み】
 みずほ銀行と八丈町および公益法人八丈町商工会は、「スマートアイランド化」の実現に向け本年8月5日に「キャッシュレス化推進に関する包括連携協定」を締結し、八丈島全体のキャッシュレス化に向けた調査研究と具体化を図り、住民の生活利便性の向上と観光客の便宜向上等に取り組んでいる。
 また、みずほ銀行、みずほ情報総研およびBlueLabは、「デジタル×社会貢献」をコンセプトに、スマートシティやスマートアイランドといった、Society 5.0 の実現に貢献すべく、『デジタルテクノロジー等を活用した新たな社会生活の創造と、それを支える次世代の金融モデルの創造』に取り組んでいる。
 この度のスマート防災の取り組みを通じて、八丈町および島嶼エリアのレジリエンス(防災・減災)の強化に貢献していくとしている。

ニュースリリースサイト(日本工営):https://pdf.irpocket.com/C1954/j9N9/CbZW/r0qo.pdf

ams、最小のデジタルカメラモジュールを発表

amsジャパン(株)は、仮想現実(VR)ヘッドセットなどのモバイルおよびウェアラブルなコンシューマーデバイスに適したデジタルビデオ出力を提供する、業界最小かつ最軽量の100kピクセルイメージセンサのプレリリースを発表した。
あらゆる種類のビジュアルセンシングに対応し、GDPRに準拠。各種インターフェースへ柔軟に接続できるほか、コンシューマー電化製品での使い捨てアプリケーションに使用できるほど低価格に抑えられているという。

新型のNanEyeCイメージセンサは、レンズ付きチップスケールモジュールとして提供され、フットプリントは1平方mm、重量は約1g。広い視野角と優れたフォーカス深度を組み合わせ、エンドユーザーからカメラが実質見えてはならない、または非常に小さなスペースに設置しなければならない、新たなビデオアプリケーションに求められる速度と画質を提供するとのこと。

NanEyeCイメージセンサの用途には以下が含まれる。
・VRまたは拡張現実(AR)ヘッドセットやフレームにおける視線追跡
・スマート照明やスマート空調といったビルディングオートメーションシステムにおける人の検出とカウント
・自動掃除機や最小型ドローンなどのロボット機器における物体の検出と回避
・没入体験を得られる玩具や鉄道模型
・カプセル型内視鏡や歯科画像ツール

NanEyeCカメラは、1mm x 1mmサイズのレンズ付き表面実装モジュールとして提供される、フル機能搭載のイメージセンサ。最大320px x 320pxの解像度でデジタル画像データを提供し、シングルエンドインターフェースモード(SEIM)では、最大58フレーム/秒の速度に達するという。

デジタルLVDSまたはSEIMインターフェースにより、センサはどんなホストマイクロコントローラーやアプリケーションプロセッサーへも簡単に接続できます。消費電力を削減するためのアイドルモードも備えているとのこと。
NanEyeC画像センサはサンプル注文できる。また評価キットも注文可能。

プレスリリースサイト(ams):https://ams.com/ja/-/naneyec-image-sensor

究極的に細い原子細線からなる大面積薄膜を実現

 次世代の電子素子やエネルギー変換素子などの実現に向け、原子数個分の厚みを持つ薄膜や細線などのナノ材料に大きな注目が集まっている。

 東京都立大学(TMC)理学研究科物理学専攻のLim Hong En特任助教、中西勇介助教、遠藤尚彦(研究員)、安藤千里(大学院生)、清水宏(大学院生)、柳和弘教授、宮田耕充准教授、産業技術総合研究所・極限機能材料研究部門の劉崢上級主任研究員、名古屋大学工学研究科応用物理学専攻の蒲江助教、竹延大志教授、筑波大学・数理物質系の丸山実那助教、岡田晋教授らの研究チームは、3原子程度の究極的に細い構造を持つ遷移金属モノカルコゲナイド(注1)(TMC、画像)の新たな合成技術を開発し、その大面積薄膜の合成と原子細線の束状構造などの形成、そしてそれらの光学応答・電気伝導特性の解明に初めて成功した。

 このような微細な細線の束や薄膜を使うことで、一次元に閉じ込められた電子の特殊な性質の解明や制御、微細な配線や透明で柔軟な電極、非常に小さな電力で動く電子デバイスやセンサ、高効率なエネルギー変換素子などへの応用が期待されるという。
本研究成果は、12月14日(米国東部時間)付けでアメリカ化学会が発行する英文誌Nano Lettersにて発表されたとのこと。

注1) 遷移金属モノカルコゲナイド(TMC)
タングステン(W)やモリブデン(Mo)などの遷移金属原子と、硫黄(S)やセレン(Se)などのカルコゲン原子からなる細線状物質。組成は遷移金属とカルコゲン原子が1:1の割合で含まれ、MX(もしくはM6X6)と表される。ここでMは遷移金属(Mo,W,他)、Xはカルコゲン原子(X=硫黄,セレン,テルル)に対応する。図1aのように遷移金属とカルコゲン原子は、互いに共有結合で結びつき、3原子幅程度の細線を形成する。

ニュースリリースサイト(TMC):https://www.tmu.ac.jp/news/topics/30557.html

完全非接触ロータリーセンサ RFCシリーズが新仕様に

(株)ビー・アンド・プラスは、取り扱っているnovotechnik社の完全非接触ロータリーセンサRFCシリーズが新仕様になると発表した。更新レート、温度係数、ケーブル断線面積が新シリーズに適用される。
<特徴>
・タッチレスホールテクノロジー
・360°までの電気的測定範囲
・機械的に分離された2パーツ構造
・高い保護等級、IP67、IP69
・最大14ビットの分解能
・温度範囲-40℃~+105℃
・インターフェース:電圧、電流、SSI、インクリメンタル、CANopen、SPI、IO-Link

センサと磁気ポジションマーカーで構成される、2部品構成の設計により機械的寿命がなく取付も簡単。非常にコンパクトで、手の平に収まるほどの大きさ。シャフトとベアリングがないため、取付は軸方向および水平方向の許容誤差の影響を受けにくく、軸とのカップリングが不要。電源を落としても角度を保持する、アブソリュート位置検知が可能。また、センサは内部回路が完全にモールドされており、過酷な環境条件での使用が可能という。

製品サイト(novotechnik):http://novotechnik.jp/

MEMS圧力センサ(2)

(一社)センサイト協議会
企画運営副委員長
室 英夫

3.静電容量式圧力センサ

静電容量式圧力センサでは図3に示すように圧力が印加されるダイアフラムと数μm程度の狭いギャップを挟んで固定電極を設けて可変容量を構成し、印加圧力変化をその静電容量値の変化に変換する。
狭いギャップはエッチングによりくぼみを形成したシリコン基板を上で述べた陽極接合技術を用いてガラス基板に接合することで容易に実現することができる。

図3 静電容量式圧力センサ

ギャップ長が d 、対向面積が S 、ギャップの誘電率が ε0 の平行平板電極間の静電容量値 ε0S/d に対して、圧力が印加されて、ダイアフラムが w だけ変位したときの静電容量値 C は変位 x はダイアフラムの場所の関数となるために次式で与えられる。

ここで積分範囲はダイアフラムの面全体である。
変位 w(x,y) はダイアフラム中央で最大となり、周辺に向かって減少する形となる。印加圧力に対する容量値変化の線形性を改善するためにダイアフラムの中央部を肉厚のボスとする方式などが用いられている。
静電容量式圧力センサの信号処理では可変容量を発振回路に取り込んで容量値変化を発振周波数変化に変換する方式や可変容量を差動容量の構成にして交流ブリッジ回路に組み込んで電圧変化に変換する方式などが用いられている。後者では寄生容量の影響を打ち消すことができるので容量値が小さい場合などに有効となる。

4.まとめ

以上MEMS圧力センサについて基本事項のみを述べたが、実際の圧力センサでは様々な圧力レンジに対応するために専用の実装構造が用いられている。油圧用など高圧用センサでは金属ダイアフラムを有するケースの内側をシリコンオイルで満たし、その中に半導体ダイアフラムのセンサチップを設置したような2重ダイアフラム構造も用いられている。また低圧用として表面マイクロマシニングによる多結晶シリコンダイアフラムを用いたものも開発されている。表面マイクロマシニングを用いることで、さらに小型のダイアフラムを有する圧力センサや小型ダイアフラムを二次元アレイ化した触覚イメージセンサを実現することが期待されている。また加速度センサなどの他のセンサとのセンサ・フュージョンによる高機能化も研究が行われている。

参考文献

1) 室英夫他「マイクロセンサ工学」(技術評論社)、5.1 圧力センサ、pp.100-113 (2009).



【著者紹介】
室 英夫(むろ ひでお)
一般社団法人センサイト協議会 企画運営副委員長

■略歴
1976年 東京大学工学部電子工学科卒業
1978年 同大学院工学系研究科電子工学専攻 修士課程修了
1981年より日産自動車(株)中央研究所において自動車用半導体デバイス・MEMSセンサの研究開発に従事
1998年 東京大学より博士(工学)の学位取得
2006年 千葉工業大学工学部教授
SOI-MEMS技術を用いた共振形センサ、熱式マイクロセンサ、磁歪膜積層型磁気センサなどの研究に従事
2019年 同定年退職
2008年より次世代センサ協議会技術委員長

■著書
マイクロセンサ工学(技術評論社、共著)
次世代センサハンドブック(培風館、共著)
電子デバイス入門(日新出版、共著) など