(株)FUJIは、グループ会社である(株)エデックリンセイシステムと共同で協働ロボットの生産性向上に貢献する、国内初(*1)となる安全認証を取得した3D安全センサー『AcroSensor』(アクロセンサー)を開発した。同センサーを製造・販売するエデックリンセイシステムでは、本日よりサンプルの提供を受け付け、11月初旬から受注を開始する。
『AcroSensor』は、国内では初めての“安全認証を取得した3D安全センサー”(*1)です。ミリ波レーダーを活用した3D検知技術を用いることで協働ロボットに接近した人を適切な距離で検知するため、従来方式(*2)の安全センサーに比べてロボットが停止する領域(ロボット停止領域)を狭く設定することができる。協働ロボットの安全センサーとして用いることで、人がロボットに接近した際に検出される過剰な一時停止(チョコ停)を減らし、ロボットの生産性向上に貢献する。
■開発の背景
人手不足が深刻化する製造現場にて導入が進んでいる協働ロボットにおいて、柵がない状態でも安全を確保してロボットを速く動かすためには、人の接近を検知する安全センサーが必要となる。
一般的な安全センサーには2D方式のレーザースキャナーが用いられているが、この方式は人の手先の接近までは検知できない。したがって、安全確保のためには、人が手を伸ばしたときの距離などを考慮した広範囲をロボット停止領域として設定する必要がある(*3)。ロボット停止領域が広範囲にわたると、その領域への人の侵入確率が上がるためロボットのチョコ停が発生しやすく、生産性が低下する要因となっている。そこで、協働ロボットの生産性向上を目指して3D方式のミリ波レーダーに独自の探知アルゴリズムを加えた『AcroSensor』を開発した。
*1:自社調べ。IEC61496、IEC62061の規格認証(SIL2)を取得した製品化された3D安全センサーとしては国内初。
*2:安全センサーとして用いられる2D方式のレーザースキャナーを用いた手法を意味する。
*3:レーザースキャナーなどの人体を検知する安全センサーを設置する場合、人体が検出領域に侵入し、危険部に到達する前に機械が停止するために必要な最短距離がISO13855等の規格により規定されている。
■『AcroSensor』の特長
新たに開発した『AcroSensor』は、人の胴体ではなく手先を3Dで検知することで、レーザースキャナー使用時よりもロボット停止領域を狭く設定することができる。また、『AcroSensor』は、国内では初めての“安全認証を取得した3D安全センサー”であり、IEC61496, IEC62061の規格認証(SIL2)を取得した安全センサーとして使える。
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000020.000101249.html