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テラスマイル「RightARM」が農業情報学会にて学会賞(開発奨励賞)受賞

テラスマイル(株)は、農林水産分野における情報科学・情報技術の進歩発展と学術の推進を図り、食品産業・農山漁村の情報利用の普及推進を目的として設立された学会である、農業情報学会(Japanese Society of Agricultural Informatics, 略称:JSAI)において、2022年度学会賞(開発奨励賞)を受賞した。

▮2022年度 農業情報学会 学会賞(開発奨励賞)受賞について
JSAIは、平成元年(1989年)に設立された、農林水産分野における情報科学・情報技術の進歩発展と学術の推進を図り、農林水産業関連産業・食料食品産業・農山漁村の情報利用の普及を推進することを、目的と掲げている。
<農業情報学会 ウェブサイト> https://www.jsai.or.jp/ 

今回、テラスマイルが受賞した農業のデータ活用を支援する営農クラウド「RightARM」は、2017年の農林水産省 人工知能未来農業創造プロジェクトでプロトタイプ開発が行われ、戦略的情報通信研究開発推進事業(SCOPE)を経て、ベンチャーキャピタルからのシード及びプレシリーズA出資に至った。2019年からはスマート農業実証プロジェクト等でのクラウドシステムの現場実証が行われ、2021年から本格的な産地実装が行われている。露地野菜・施設園芸・茶と幅広い分野、20品目以上の農作物でデータの運用実績があり、データの分析手法についても、現場視点を盛り込んだ独自のフレームワークを開発している。

▮自治体の担い手育成をデジタル化する「RightARM for EX」
「RightARM for EX(ライトアーム・フォー・イーエックス, 略称RX1)」は、農業者と直接接する普及指導員の営農指導のデジタル化(DX)を推進するために開発されたクラウドサービス。RX1では、普及指導員の大きな負担となっていく、スマート農業機器・設備・ソフトウェアのデータ集計・加工業務を自動化し、今まで数年に一度しか取れなかった「地域ごとの営農データ」が毎年収集できるようになり、各県で信頼性の高い農作物の農業経営指針を策定することが可能になる。データ加工や分析グラフ作成のために専任人材を配置する必要もなくなり、デジタル化のコストも圧縮できる。
何より、1キロメッシュ単位での気象データや、WAGRIを用いた市況データ、環境モニタリングセンサ、栽培管理の実績データと組み合わせることで、今後国が目指していく、データ駆動型の営農指導を早期に実現することが可能になる。
今後は、環境負荷低減(ESG, SDGs)の可視化や、収益性指数・傾向予測の表示など、実証を終えたアプリケーションを、毎年バージョンアップさせて実装していく計画だという。

【商品概要】
商品名:RightARM for EX
価格:2,100,000円(RightARMの使用料・現地ワークショップ・データ活用勉強会・データ活用の支援を含む)
産地実証価格:別途ご相談(毎年数カ所のモデル産地にて開発技術の実証を実施)
詳細:https://terracemile.jp/right-arm/

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000011.000055672.html

JQA、アルプスアルパインへ初のJIS X25051認証書を発行

一般財団法人日本品質保証機構(JQA)は、2022年5月13日付でアルプスアルパイン(株)に対してJIS X25051に基づくソフトウェアやデータなどの電磁的記録に関するJISマーク認証を決定し、認証書の授与式を行った。
これは2019年7月の電磁的記録に関するJISマーク表示制度発足以来、初の認証となる。

本認証は、「JIS X25051:2016 システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE)-既製ソフトウェア製品(RUSP)に対する品質要求事項及び試験に対する指示」に基づき、JQAがアルプスアルパイン社の携帯デバイス向けアプリケーション「Share to Care(S.t.C)※」に対して、JIS規格における品質要求ならびにソフトウェア作成に係る同社の品質管理体制が要求を満たしているかを審査し、認証したもの。
※携帯デバイス向けアプリケーション「Share to Care(S.t.C)」

「Share to Care」は、スマートフォンやタブレットなど各種デバイスに保管された音楽や動画、写真などをWi-Fi®通信により家族や友人とデータ共有して楽しむことができるネットワークプレイヤー。通信環境が整っていれば、どこでも誰とでもデータコンテンツによる盛り上がりや感動といった多彩な体験を共有して、空間の一体感を醸成することができる。また、車室内においては、後部座席に座る子どものお世話に活用することも想定。子ども側の端末に搭載されたカメラを活用した子どもの様子モニタリングのほか、音楽や動画を他端末からリモートで操作してすることも可能。Google Playではすでに公開しており、今後App Storeでも公開予定である。

認証取得により、当該のソフトウェアがJISX 25051が定める品質要求等を満たし、かつその作成事業者が「電磁的記録に係る日本産業規格への適合性の認証に関する省令」に規定された確かな品質管理体制を備えた組織であることを客観的に証明できるため、ソフトウェアユーザーの安心と信頼性の向上につながる。

JQAは新分野に対するJISマーク認証の実施を通じて、第三者の立場でソフトウェアやデータの信頼性を評価し、安心・安全な製品の市場投入に寄与する活動へ注力するとしている。

ニュースリリースサイト(JQA):https://www.jqa.jp/service_list/jis_a/topics/topics_jis_59.html

京都スマートシティ実証実験について

MODE, Inc.は、京都ビックデータ活用PF運営協議会が支援するスマート街区ワーキンググループ(以下WG)に参画し、スマートシティ化に向けた人流データ計測・収集の実証実験を開始した。

背景
スマート街区WGでは、先端技術の活用により、利用者の行動変容促進などのさまざまな実証実験を通じて、街区一帯における新たな価値創出を目指す取り組みである。
仮想街区において、ヒト・モノ等のデータを収集・活用することで、新たなユースケースや価値の創出を目指す。

実証実験の内容
MODEでは人流センサを活用し、京都リサーチパークで、お昼の時間帯にフードトラックが出店される路地空間「ツドイStreet」における、人通り検知を24時間実施する。
収集したデータを基に現状の利用者数を把握し、また天気やイベント発生時など、様々な要件における人流データと比較や分析を行い、より多くの人に利用してもらえる街区づくりを支援する。
今回の実証実験では、センサデータをインターネットにつなぐためのゲートウェイ1台をスマート街区WG参画企業でもある星和電機(株)が設置しているスマートポールに組み込み、(株)センサーズ・アンド・ワークス社製の赤外線人流検知センサ3台を測定箇所に設置した。
人流データはMODEセンサークラウドに収集され、Webアプリケーションで可視化を行うという。

場所
「京都リサーチパーク」(京都府京都市下京区中堂寺粟田町91)

実証実験期間
2022年3月23日〜12月末(予定)

今後の展開
スマート街区WGは、人が主役のスマートで安全・安心な社会の創出を目標に、様々な企業がデータ活用に向けた取り組みを行っている。
MODEでは街区の貴重な情報財産である人流をデジタル化し、IoTプラットフォームに蓄積、データ分析を行う。今後収集したデータをもとに様々なマーケティング施策を行い、結果として発生する人流の変化から各施策の影響の大きさを等の検証を行う。
また今後の実証実験の中で収集した人流データをNTTコミュニケーションズ(株)が提供するデータ連携基盤 (Smart Data Platform for City) と連携し、LINEやアプリケーションを活用したコミュニケーションへの活用も行う予定。
本実証実験の結果から得た知見をもとに、参加各社が一丸となり観光地をはじめ様々な場所におけるスマートシティモデルの実現に向けた提案を行っていく予定とのこと。

ニュースリリースサイト(MODE):https://news.tinkermode.jp/news/202206-kyoto_research_park_poc

国際間長距離5Gネットワークにおいて衛星回線を統合する日欧共同実験に成功

【ポイント】
■ 日欧共同実験において、衛星回線を含む国際間5G通信回線で日本と欧州間のデータ伝送に成功
■ 遅延の影響が大きい超長距離の5Gネットワークで衛星回線を活用できることを実証
■ 宇宙と地上をシームレスにつなぐことができるBeyond 5Gの実現に向け前進

日本無線(株)、スカパーJSAT(株)、東京大学大学院工学系研究科(教授:中尾 彰宏)、及び情報通信研究機構は、欧州宇宙機関(ESA:European Space Agency)、Eurescom、Fraunhofer FOKUS Instituteと協力し、2022年1月〜2月に国内で初めて静止衛星回線を含む衛星5G統合制御に関する日欧共同実験を行い、日欧の国際間長距離5Gネットワークにおいて5G制御信号、4K映像及びIoTデータの伝送に成功した。本実験により、衛星回線を含む日欧間の長距離回線で5G通信が成立することが示され、空や海または離島など、従来5Gの展開が困難であった 場所に対して5Gネットワークの早期普及が期待される。
本実験は、NICTが実施する委託研究『Beyond 5Gにおける衛星-地上統合技術の研究開発(採択番号 21901)』の一環として実施された。

▮背景
5G/Beyond 5Gでは、拡張性・広域性という観点から「非地上系ネットワーク(NTN:Non-Terrestrial Network)」が注目されている。NTNとは、衛星、高高度通信プラットフォーム(HAPS:High-Altitude Platform Station)、ドローンなどの多様な通信プラットフォームを介して、海、空、宇宙などの異なる空間を相互につなぐシステム。さらに、NTNと地上系の5G/Beyond 5Gをつなぐことで、ユーザはどこにいても通信することが可能となる。3GPP(3rd Generation Partnership Project)でもNTNと5Gの連携に向けた標準化に関する検討が進められており、従来のユースケースにおける性能向上や、新しいユースケースの実現が期待されている。
このような背景から、NICTとESAは2018年及び2020年に趣意合意書(LoI:Letter of Intent)を締結及び更新し、航空機などのグローバルな移動を含む通信や国際ローミングなど、国際間長距離通信を含む5G/Beyond 5Gの実現に寄与するため、衛星回線と5Gを長距離ネットワークで結ぶことを目的とした日欧共同実験を計画してきた。

▮成果
構築したテストベッドを使用し、4K映像とIoTデータの伝送に成功した。本実験では、衛星回線と日欧間地上回線を含む長距離伝送による遅延等の影響下において、日本に配置したCPE(Customer Premises Equipment)(5G対応ゲートウェイ)と欧州に配置した5Gコア間でやり取りされる5G制御信号で通信セッションが確立できること、日本側の4Kカメラ及びIoTセンサで取得したデータを欧州側のPC及びデータサーバへ伝送できることを明らかにした。また、各伝送区間のネットワーク品質を測定し、衛星回線と5Gを接続したネットワーク性能の評価を行った。本実験の結果により、具体的なアプリケーション伝送の観点からも、国際間長距離通信を介した5Gネットワークにおける衛星回線の統合が実現できることが確認できた。

本実験における各機関の役割分担
JRC:
 - 4K映像とIoTデータ及び5G制御信号に対する最適なモデムの選定
 - VSAT局とGateway局の構築と運用
 - IoTデータ伝送試験の実施
スカパーJSAT:
 - 東経144度の静止衛星Superbird-C2によるKuバンド衛星回線の提供
 - 遅延等ネットワーク性能の評価
 - 4K映像伝送試験の実施
東京大学:
 - ローカル5Gソフトウェア基地局の構築
 - 日欧共同実験のテストベッドの構築
NICT:
 - ESAとの日欧共同実験の枠組みの設定
 - 日欧共同実験のテストベッドの構築(5Gコアソフトウェア及びgNB整備)
 - 本実験に関する技術的サポート

用語解説
Eurescom
欧州側のパートナー機関。本実験における欧州側パートナー機関の取りまとめを担当。

Fraunhofer FOKUS Institute
欧州側のパートナー機関。本実験における5Gコアソフトウェアの提供とネットワークの整備支援を担当。

3GPP(3rd Generation Partnership Project)
携帯電話網の仕様の検討及び作成を行う標準化団体間のプロジェクト。

JGN
NICTが運用するICT研究開発の基盤となる超高速研究開発ネットワークテストベッド。国内外のアクセスポイントを最大100Gbpsの広帯域な回線で接続し、Layer2/Layer3接続、仮想化サービス、光テストベッド等の各種サービスを提供している。

CPE(Customer Premises Equipment)
通信サービスで利用される通信機器のうち、加入者宅・施設に設置されるもの。ブロードバンドルータなど。

5Gコア(5Gコアネットワーク)
5Gにおいて接続処理やルーティング処理を担う部分。

プレスリリース(NICT):https://www.nict.go.jp/press/2022/06/08-1.html#container

スマートシティにおけるデータ収集の核となる「SDT SmartHub」が技術基準適合認定を取得

 SDT(株)は、スマートシティにおけるデータ収集の核となるIoT機器「SDT SmartHub」が総務省の技術基準適合認定(設計認証番号:D220012007)を取得した。
SDT SmartHub は接続された各種センサによりデータを収集し、搭載されたLTE Cat.M1通信モジュールによりデータをクラウド基盤などに定期的に送信するバッテリー稼働のエッジデバイス。クラウドに蓄積したデータはダッシュボード上に表示されて、収集したデータを視覚的に理解できる形で表示することが可能である。

■SDT SmartHubの主な特徴
・水位センサ
・pHセンサ
・温度センサ
・湿度センサ
・ガスセンサ(CO、CO2、O2、H2S、CH4など)
・ドア開閉センサ
・LTECat.M1通信
・GPS
・IP67防水
・バッテリー稼働
・WEBダッシュボード

■パートナーシップ
・AWSのIoT Coreにおける機器認定
 https://devices.amazonaws.com/detail/a3G8a00000E2VIpEAN/SDT-Smart-City-Sensor-Hub
・ARMのPSA認定取得
 https://www.psacertified.org/products/sdt-smart-hub/

■マンホール内に設置した応用事例(画像)
水位やガスなどマンホール内の状況を遠隔で迅速に検知することができ、事故発生の防止に貢献している。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000072986.html

ハイリスク薬の血中濃度をリアルタイムに検出する使い捨てセンサチップ

芝浦工業大学 工学部応用化学科・吉見靖男教授らの研究チームは、テオフィリンの血中濃度をリアルタイムに検出する使い捨てセンサチップを開発した。
テオフィリンは喘息など様々な呼吸器疾患の治療に有効だが、過剰に摂取すると強い毒性を示すハイリスク薬剤である。そのため、治療中にテオフィリンの血中濃度をモニタリングすることは極めて重要である。今回、新たに開発したセンサでは、わずか3秒で血液試料から直接テオフィリンの濃度を検出できる。
※この研究成果は、「Molecules」誌オンライン版に掲載されている。

ポイント
・血液サンプル中のテオフィリン濃度を検出できるセンサを開発
・開発したセンサは、わずか3秒という短時間で薬物を検出可能
・その他のさまざまな薬剤のセンサへの応用にも期待

研究の背景
気管支を拡げる薬のテオフィリンは、喘息や肺炎などの呼吸器疾患の治療に使われているが、過剰に投与された場合、頻脈や頭痛などの副作用を引き起こすことがある。そのため、治療中のテオフィリン濃度をモニタリングすることは極めて重要である。しかし、従来のモニタリング技術は専門家のみ実施できる複雑な手順を必要とし、時間とコストも要してしまうとのこと。

研究の概要
モニタリング技術に関する課題を解決するために、吉見教授らは分子インプリントポリマー(MIP)を用いることで、簡単で高感度、かつ高速・安価な電気化学センサを開発している。MIPは、私たちの体にある抗体のように、特定の標的分子を認識し、結合できる分子空隙を持ったプラスチックである。このMIPは、薬物検出をはじめとするさまざまな用途に期待されているが、あまり実用例は無い。
今回、研究チームは、MIPを固定した電極と紙・PETフィルム製の基板で構成される使い捨て型のテオフィリンセンサを開発した。テオフィリンを鋳型とするMIPを表面固定した、カーボンペーストを開発。このペーストを、センサ基盤に搭載し、テオフィリンの検出能力を評価した。
その結果、開発したセンサは微量のテオフィリンも高感度で検出し、一方、他の薬剤にはほとんど応答を示さないことが確認された。実際に、テオフィリンが2.5μg/mL(μg=マイクログラム、1ミリグラムの1000分の1)という低濃度で含まれる血液サンプルからも、安定した検出ができた。そして、このセンサがテオフィリンを検出するのに必要な時間は、わずか3秒だった。

今後の展望
本研究で開発したセンサ技術は、抗菌薬や抗ガン剤、免疫抑制剤など、さまざまなハイリスク薬のモニタリングにも応用できると考えられる。携帯可能で、かつ測定時間が短く、操作が簡便なため、病院外の検査機関に頼ることなく、様々な薬物の濃度を患者の側で検出できる。また、このセンサは、安価であるため、発展途上国への普及も期待できるという。

研究助成
本研究は科学技術振興機構(JST)の研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)の一部支援を受けたもの。

プレスリリースサイト(shibaura-it.ac):https://www.shibaura-it.ac.jp/news/nid00002396.html

マイナス25℃冷凍倉庫対応レーザー誘導方式無人フォークリフトを共同開発

三菱重工業(株)と三菱重工グループの三菱ロジスネクスト(株)は、マイナス25℃冷凍倉庫対応レーザー誘導方式無人フォークリフト(レーザーAGF)(注1)「PLATTER Auto 冷凍倉庫仕様(1.5~3.0トン積)」(画像)を、(株)ニチレイロジグループ本社と共同開発した。2022年6月6日より全国の三菱ロジスネクスト販売店を通じて販売する。

マイナス25℃クラスの冷凍倉庫においては霧や結露がレーザーAGF運用の障害となるため、走行ルート上の床面に磁気棒を敷設する磁気誘導方式のAGFを導入する必要があった。今回の新機種は、マイナス10℃クラス対応のレーザーAGF(注2)をベースに、磁気誘導方式AGFで培った冷凍環境対応部品、マイナス25℃クラスに対応した電装品やセンサを採用し、防錆対策を実施した車両での実証実験などを経て国内初の製品化を実現したもの。これにより、従来からの課題である低温環境下における作業者の負担や、慢性的な人手不足による業務稼働の不安といった課題を解決する。

三菱ロジスネクストは2020年から、冷凍倉庫における業務革新に取り組むニチレイロジグループと共同で、冷凍冷蔵倉庫に対応できるレーザーAGFの開発を進めている。ニチレイロジグループ傘下の(株)ニチレイ・ロジスティクス関西の大阪埠頭物流センターにおいては、冷凍倉庫内での活用を想定したPLATTER Auto2台による実証実験や低温環境下での稼働試験などを実施してきた。

三菱重工と三菱ロジスネクストは今後も、AI(人工知能)や機械学習を用いた自律化・知能化ソリューション「ΣSynX(シグマシンクス)(注3)」の物流機器への搭載など、グループの総合力を生かした製品の開発に取り組んでいくとともに、物流業界のさまざまな課題に対して最適なソリューションを提供するという。

(注1)レーザースキャナで反射板をスキャンし、車両の現在地を認識しながら走行するAGF(Automated Guided Forklift:無人フォークリフト)。
(注2)マイナス10℃クラスに対応できる冷凍冷蔵倉庫型レーザーAGFについて、詳しくは以下のプレスリリースを参照のこと。
 https://www.mhi.com/jp/news/210614.html
(注3)三菱重工グループ製品全体をAIで自律化・知能化するソリューションコンセプトで、「予測計画」「遠隔制御」「人機協調」「システムプラットフォーム」「検証評価」「遠隔保守」といったコア技術から構成されている。詳しくは以下の動画を参照。
 https://m.youtube.com/watch?v=HVSjbEjACE8&feature=youtu.be

ニュースリリースサイト(MHI):https://www.mhi.com/jp/news/220606.html

ソシオネクスト、信号処理回路内蔵・超小型60GHz電波式測距センサを開発

(株)ソシオネクスト (Socionext Inc.) は、60GHz帯を使用し、人の位置や動きを内蔵回路で高精度に検知できる電波式測距センサ「SC1240シリーズ」を開発した。サンプル出荷は2022年第2四半期を、量産は2023年の第1四半期を予定しているという。

SC1240シリーズは世界的に供用されている広帯域60GHz無線設備規格に準拠可能な電波式測距センサ。6.8GHz (57.1~63.9GHz) の広帯域を利用した高精度なセンシングと内蔵信号処理回路により、人の位置や動きに加えて微小な動作までを位置情報として検知することができるため、人の動きのトラッキングやジェスチャによる機器操作など高度なアプリケーションへの適用が可能である。

ソシオネクストは、ミリ波帯無線通信LSIや24GHz電波式測距センサなどの開発で培った豊富な経験とノウハウをもとに、測距及び角度演算の信号処理回路を内蔵した広帯域60GHz電波式測距センサを世界に先駆けて開発した。
SC1240シリーズはアンテナ、無線回路、A/Dコンバータ、FIFOメモリ、SPIインタフェース、フレキシブルにデューティサイクルを変化させ消費電力を制御する高機能シーケンサに加え、高性能な測距及び角度演算の信号処理回路、自律起動機能を内蔵することで、高周波や信号処理に関する高度な専門技術を必要とせず容易に3Dの位置情報を利用できる高集積デバイスである。これにより水平面での位置検知に加え高さ方向の情報も容易に入手でき、複数人の人検知や、非接触でのジェスチャ検知などの高精度なセンシングを可能とした。今後SC1240AR3を皮切りに利用者の要望及び用途に合わせた製品展開を図りシリーズ化を進めるとのこと。

ソシオネクストはSC1240シリーズをはじめとする電波式測距センサのラインナップによる高度なセンシング応用を提案し、新たなユーザー体験の実現に貢献することでこの分野におけるマーケットリーダーを目指す。

■SC1240シリーズ仕様
主な機能:3D位置検知(X,y.z座標出力)、3D在不在検知、自律起動、自動間欠測定、 高性能電源ノイズフィルタ、
     11ビットオーバーサンプリング、ADC、高性能シーケンサ
平均消費電力:0.72mW(0.1%デューティサイクル動作時)
送信周波数:57.1~63.9GHz
パックージ/サイズ:FC-BGA/4×7×1.2mm

ソシオネクストでは、HD-PLC第4世代規格であるIEEE1901-2020に準拠したHD-PLC通信用LSI「SC1320A」や、LPWAN 2.0対応の低電力・低コストなIoTタグ用LSI「SC1330A」なども開発しており、本LSIとこれらデバイスとを組み合わせたアプリケーションを提案している。

プレスリリースサイト:https://www.socionext.com/jp/topics/index.html

ams OSRAM、ドライバーモニターの3Dセンシング機能を実現する“ICARUS” Proof-Of-Concept発表

ams OSRAMは、ICARUS Proof-Of-Conceptを発表した。
ドライバーモニターシステム(DMS)が拡張現実ヘッドアップディスプレイ(AR-HuD)、セキュアなドライバー認証、高度な居眠り検出といった新機能をサポートできるようにするための設計のアップグレード方法を示すという。
ams OSRAM は人とくるまのテクノロジー展(本年5月25日~27日、パシフィコ横浜)でICARUSシステムを展示した。

ICARUSはAピラーやインスツルメントクラスターに取り付けられる高度なDMSのProof-Of-Concept。ams OSRAM 3Dセンシングシステムは、ストラクチャードライト手法を使用し、高解像度のDepthマップ(45~70cmの範囲で±0.5%未満のDepth精度)を提供する。ams OSRAMのDepth抽出アルゴリズムを使用しており、将来的にさらに高いパフォーマンスを得られる余地を残しつつ、顧客によるカスタム製品開発を支援する。システムには、ams OSRAMが提供する自動車用の垂直共振器面発光レーザー(VCSEL)近赤外線(NIR)投光/ドットパターンプロジェクターが搭載されている。

顧客は自身のDMSソフトウェアと併せてドライバーの顔の正確なDepthマップを使用することで、ドライバーの目や顔の3D位置を決定できる。この3D位置情報に基づいて、AR-HuDやドライバー認証などの高付加価値型ドライバーモニター機能を実現できる。ICARUSシステムは3Dでドライバーの頭部位置を正確に測定し、運転の安全性を損なう瞬間的睡眠や居眠りの兆候を検出するソフトウェアの実装にも対応する。

ICARUSは自動車メーカーに対し、2D NIRセンシングを使用するDMS設計からフル機能の高付加価値3Dセンシングシステムへ、低コストで簡単にアップグレードできることを実証する。アップグレードにはNIRドットパターンのプロジェクターと、Depth抽出をサポートするためのソフトウェアを追加するだけで済む。

ams OSRAMはICARUS Proof-Of-Conceptを使用した顧客へのデモを開始している。詳細については、ams OSRAMの車載営業部門へお問合せのこと。

プレスリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000259620/

ST、機械学習コアを内蔵した初の車載用MEMSモーション・センサ

STマイクロエレクトロニクスは、機械学習コアを内蔵した車載用MEMSモーション・センサ「ASM330LHHX」を発表した。
同製品は、スマート・ドライビングにおいて、より高度な自動運転の実現に貢献する。また、センサに内蔵された機械学習コアは、高速のリアルタイム応答および高度な機能を低消費電力で実現するという。

ASM330LHHXは、STのMEMS(Micro-Electro-Mechanical Systems)技術を活用した車載用6軸MEMSモーション・センサで、3軸加速度センサおよび3軸ジャイロセンサを1パッケージ(2.5 x 3 x 0.83mm)に集積している。車両の動きや姿勢を検出し、自動車の測位や電子制御によるスタビライゼーションといった機能に貢献する。

ハードワイヤードの処理エンジンである機械学習コアは、センサ上で直接AIアルゴリズムを実行することで、イベント検出から自動車の応答までの遅延を極めて低く抑える。これにより、アプリケーション・プロセッサやクラウド・ベースのAIと比較して、超低消費電力かつ最小限の演算能力で優れたリアルタイム性能を実現する。アプリケーション開発を簡略化する評価ボードや無償のソフトウェア・サンプル・ライブラリも提供されており、自動車の静止検出、姿勢・ヘディングの参照、高度推定、車両牽引検出(盗難防止)、衝突検出などの機能が含まれている。

ASM330LHHXは、高性能モードおよび低消費電力モードの2つの動作モードを備えている。低消費電力モードは、テレマティクスや盗難防止システム、モーション・アクティベート機能、振動モニタリング / 補正といった常時オンのアプリケーションに最適で、加速度センサとジャイロセンサの両方を動作させた状態でも消費電力が800µA未満である。高性能モードは、高精度の測位、V2X(Vehicle-to-everything)通信、衝撃検出、衝突再現など、高精度かつ低遅延が要求されるアプリケーションに最適。

ASM330LHHXに集積された加速度センサおよびジャイロセンサには、STの実績あるMEMS製造プロセスが活用されており、アラン分散(AVAR)測定値が低く、優れた安定性と低ノイズを実現している。また、広い動作温度範囲(-40°C~105°C)にわたり高精度を維持する。

AEC-Q100規格に準拠したASM330LHHXは現在量産中で、14ピンのランド・グリッド・アレイ(LGA-14L)パッケージで提供される。単価は、1000個購入時に約10.44ドル。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001241.000001337.html