イノベーションセンター
センシング研究開発部
竹中 一馬
3. 磁気シールドを用いた電流センサ
上記の位置推定アルゴリズムでは,使用場面の多い往路および復路電流が流れる平行導線を想定していた。そのため,三相モータで使用される三相交流などの測定にはアルゴリズムを拡張する必要がある。そこで,隣接電流による雑音磁界の影響を本質的に小さくするため,位置推定アルゴリズムを固定機構に変更し,磁気シールド内に磁気センサを配置する構造を検討した。図9に磁気シールドを利用した電流センサヘッドの外観図を示す。磁気センサと導線中心からの距離は固定機構により規定される構造とした。この磁気センサでの検知には,測定ケーブルから生じる磁界を磁気シールド内に導入する必要があるため,磁気シールドの下面が一部開口されており,コの字の部分に測定対象となるケーブルを設置する。磁気センサとほぼ同位置に交流測定用の小型コイルを設置することで,ロゴスキーセンサの巻き付けを不要とした。
本磁気シールドの設計にあたり,まずは電磁界シミュレーションを用いて,信号となる磁気シールド内の測定対象導線からの磁界と,雑音となる隣接電流からの外部磁界を求め,信号雑音比(S/N比=Signal-Noise比)を試算した。三相交流の測定を想定し,小型電流センサ用の磁気シールドとして使用上問題がないと考えられるS/N比100を目標とした。シミュレーションには,ANSYS Electronics Desktopの静電磁界ソルバMaxwellを用いた。ここでは,測定対象導線に100 Aの電流が流れた際の磁界を信号とし,隣接導線に流れる際に生じる磁界と同等の磁界1 mTをx,y,z軸の各方向に均一外部磁界として印加し,磁気シールド内の磁気センサで検知した値を雑音とした。 図10にシミュレーション結果を示す。左上図に示すように,磁気シールド内の磁束密度分布は歪むが,シールドの中心軸となるy軸上の信号の磁束密度ベクトルはx方向成分のみとなり,最も効率良く信号を測定できることが示された。このことから,x方向を感磁方向としてシールド中心軸上に磁気センサを設置することにした。また,右上図および右下図に示すように,x,z方向の外部磁界は磁気シールド内にはほとんど加わっていないことが分かる。y方向(左下図)は開口部があるため磁気シールド内部に磁束密度分布が見られるが,磁気センサの感磁方向はx方向であり,雑音成分と垂直方向となるためほとんど影響をうけない。
右上,左下,右下:それぞれx,y,z方向に外部磁界を印加した際の磁気シールド内の磁束密度
上記シミュレーション結果をもとに,シールド中心軸の各点におけるx方向の磁束密度からS/N比を導出した結果を図11に示す。上記の通り,y,z方向に関してS/N比を100以上に設定することは容易であり,また,x方向に関してもケーブルからの距離によってS/N比100の確保が可能であることが分かった。
S/N比が最適となるようにセンサ位置を調整した場合の各軸のシミュレーションと実測の結果を図12に示す。磁気シールドの形状と磁気シールド内のセンサの位置を調整したことにより,どの方向でもS/N比が100程度を確保できる小型磁気シールドが実現できた。
次に,大電流測定結果について示す。今回,大電流として,500 Arms,50 Hzの正弦波電流を通電して測定を行った。図13に磁気シールド内の小型コイルを用いた際の測定結果を示す。磁気シールドの飽和も見られず,リファレンスであるロゴスキーセンサと同様の正弦波が得られていることが分かる。磁気シールド内の磁気センサを用いた測定でも同様の結果となった。以上より,磁気シールド内に格納した小型コイルや磁気センサを用いても,従来の電流センサと同様に大電流が測定可能であることが分かった。
4. おわりに
本稿では,平行導線に流れる電流測定を想定した位置推定アルゴリズムを用いた電流センサと,三相交流測定を想定した磁気シールドを用いた電流センサについて説明した。位置推定アルゴリズムを用いた電流センサでは,センサヘッド,信号処理,およびアルゴリズムを組み合わせることで各種電流測定が可能であることを示した。磁気シールドを用いた電流センサでは,形状とセンサの位置を調整することにより,使用上問題のないS/N比を確保できる小型磁気シールドを実現し,内部の磁気センサおよび小型コイルにて大電流測定が可能であることを示した。 これらの技術を用いることにより,磁気コアを用いない新たな電流センサを実現したいと考えている。今後は,1000Aの大電流測定,数十kHz以上の高周波測定,三相交流電流の測定などを行い,実用性について検証を進める。
【著者紹介】
竹中 一馬(たけなか かずま)
横河電機株式会社
マーケティング本部 イノベーションセンター
センシング研究開発部
センシングシステムグループ長
■略歴
2004年 東京大学大学院工学系研究科
修士課程修了(機械工学専攻)
2006年 横河電機株式会社 入社
2011年 NMEMS技術研究組合 出向
2015年 横河電機株式会社 帰任 現在に至る
これまでにEV/HV用コアレス電流センサ、磁気分布測定用センサ、単結晶ダイヤモンドを用いた圧力センサ等の研究開発に従事。近年ではCCU(Carbon dioxide Capture and Utilization)やリチウムイオン電池に関連する研究テーマに従事。2015年より東京大学非常勤講師。技術経営修士(MOT)。
光ファイバ電流センサ(2)
フォトニクス技術本部
佐々木 勝
3. 開発事例
ここでは開発の例として、当社が関わった、強度変調方式センサを紹介する[3]。
3.1 構成および動作
図4にその構成を示す。1550nm広帯域光源から伝送用シングルモードファイバを経由し、偏/検光子・光学バイアス部(以下「光学部」)に光が送られる。光は偏光子で直線偏光に変えられた後、センサファイバに入射・伝搬し、端部のミラーで反射して光学部に戻る。光学バイアス素子によって直線偏光は45°傾けられており、検光子によって二つの直交する直線偏光に分離される。光がセンサファイバを伝搬する間に電流が誘起する磁界のファラデー効果による偏波面の回転が生じると、2本のビームの強度が回転角に応じて変化する。検光子を透過した二つの光は、信号伝送ファイバや光サーキュレータを経由して受光素子で光の強度に比例した電気信号に変換される。この電気信号の変調度を平均処理することで、電流に比例する電圧出力を得る。
3.2 要素技術
特性の安定性、構成簡素化、低コスト化の開発課題に対して、達成するために本開発で用いた主要な要素技術を説明する。
3.2.1 低複屈折センサファイバ
通常のSMFで偏光を扱う場合、光弾性による応力の影響を受けやすく、偏光の変化が、ファラデー効果によるものか、光弾性によるものか区別が困難である。本開発では光弾性係数の小さい鉛ガラスを主成分とするセンサ用光ファイバを用いることで、この問題を解決している。
石英系シングルモードファイバの光弾性の影響を抑える方法として光ファイバを捻る手法が知られており、他機関ではスパン光ファイバ(Spun fiber)等が利用されている。
3.2.2 反射型の光学系
偏光に関する別の問題として、ファイバを通過する偏光の方位が、ファイバの曲線の形に依存する現象がある。この問題を解決するため、ファイバ端に鏡を設ける反射型の構造としている。
3.2.3 信号処理
変調度の平均処理を行う信号処理を用いている。この処理により、光源出力及び光部品の光損失の変化や、光学バイアスの温度による変化などを補償している。
3.2.4 小型・安定な光学系
センサヘッドは、小型化で温度変化に対して安定した確度で電流計測できることが望まれる。小型化を実現するために偏光子が検光子を兼ねる構成と光学バイアスのために回転角22.5°の磁性ガーネット(往復で45°の光学バイアス)を採用した。
また、センサファイバのベルデ定数は温度依存性(0.01%/K)をもつが、上述の磁性ガーネットの回転角温度依存性を利用して、センサヘッド全体の温度依存性を改善している。
3.3 特 性
図5に、上記の構成による標準モデルの外観を示す。仕様は表2の通りである。
| 項目 | 規格 |
|---|---|
| 定格電流 | 5,000 Arms |
| 周波数帯域 | 3~10 kHz(-3dB) |
| 使用温度(センサヘッド) | -20~80℃ |
| 比誤差 | ±0.5%以下 |
| センサファイバ長 | 5 m以下 |
| 伝送ファイバ長 | 10 km |
3.4 特長
光ファイバ電流センサの特長を列挙すると、次の通りとなる。
- 光ファイバにより絶縁確保が容易、鉄心不要、小型
- 取付が容易、柔軟な光ファイバを導体に巻くだけで測定精度を確保できる
(出力は電流のみに比例し、ファイバの曲線形状や導体の位置に依存しない) - センサヘッドは電磁雑音の影響を受けにくく、また長距離信号伝送が容易
- 磁気飽和による出力歪みが無く、電力系統事故時の大電流の検出に適する
- 応答の高速化が可能で、測定対象の回路に対してセンサ取付けによる電気的な影響はほぼ無視できる
3.5 適用例
上記 3.4 の特長に着目した、いくつかの事例について紹介する。
3.5.1 電力設備の事故区間判定/事故点標定
- 地中送電線用事故区間判定装置
地中送電線を含む電力系統に事故が発生した場合に、その事故が地中送電線の範囲かどうかを判定する事故「区間判定」装置が開発された[6]。装置は、ケーブルの両端にセンサを取付け、事故時の3相合成電流(零相電流)を検出し、両センサが検出した電流値の差から事故区間を判定する。装置は国内の66kV地中送電線に実用化されている。同様のアルゴリズムによる空気絶縁変電設備用の装置も開発され、実用化されている[7]。 - サージ電流受信方式事故点標定装置
地中送電線の事故点の位置を特定することを目的として、事故「点」標定装置が開発されている[6]。ケーブルの各相両端に装置を取り付け、事故発生時、事故点から到着するサージ電流を両センサが検出し、サージ電流の到着時刻の差から、事故点を求める。装置は国内の275kV地中送電線に実用化されている。
3.5.2 パワーエレクトロニクス機器の電流計測
- パワー半導体の計測(広帯域対応)
インバータなどパワーエレクトロニクス機器の性能を評価するうえで広帯域の電流計測が必要とされる。測定対象の基板は狭隘で強い電磁雑音が存在する。また、対象電流への計測による干渉を極小にする要求もある。開発したセンサは 3.4 に述べた特長から、この分野の電流計測に適しており、自動車用インバータの試験に適用した事例[8]が報告されている。 - 変電機器の高次高調波計測
変電所構内にパワーエレクトロニクス機器を設置する場合には、高調波の発生の有無やその影響を評価する必要がある。対象となった鉄道用変電設備において9kHzまでの高次高調波を連続解析する装置の適用がなされた[9]。
3.5.3 保護継電器用
保護継電システムとは、電力設備に事故が起きたときに事故の発生と様相を検知し、開閉器を動作させて事故の拡大を防ぐシステムである。開発したセンサは、その特長から、保護継電用として適性がある。文献[10]には、保護継電用として組立てた本方式センサの試験が行なわれ、良好な結果が得られたことが報告されている。
4. 国内外の動向
国内外の機関で行われている光ファイバ電流センサの開発について、その動向を述べる。
4.1 直流用
直流電流の計測を目的とした開発が国内外の機関で行われている。直流電流を安定に計測するためには、経時変化や温度変化を補償する仕組みが必要であることから干渉方式が採用されている。以下に主要な事例を紹介する。
- 直流電力設備への適用
国内の事例として文献[11][12]の報告がある。この事例では、海底ケーブル系統直流設備の保護継電器用装置として実用化されている。国内の別の事例として、文献[13]の報告がある。この事例では、電気鉄道の直流変電設備の保護継電器用として開発され、鉄道用変電所でフィールド試験が行われた。 - 化学プラントへの適用
海外の事例として、文献[14][15]の報告がある。この例では、アルミニウム精錬設備での直流数百kAの大電流を測定する装置として開発され、実用化、製品化されている。
4.2 規格について
4.2.1 デジタルインターフェースに関するIEC規格
現代の変電所はデジタル化されており、新しいセンサ(例えばロゴウスキーコイル型電流センサ、光ファイバ電流センサ、光ファイバ電圧センサなど、NCIT: non-conventional instrument transformerという)の特性とよく整合する。デジタル変電所のインターフェースに関するIEC規格(IEC61869)の制定が進められている。このIEC61869規格の制定に関しては、非常に多くの情報があり、状況も複雑である。文献[16]が整理されており参考になる。
4.2.2 OITDA規格
光ファイバ電流センサの取り扱いや評価方法は既存の電流センサとは異なる点が多い。
適切な取り扱いと技術の普及を目的に、光産業技術振興協会により、光ファイバ電流センサの特性評価のための規格が2017年に制定され[17]、Webサイトで公開されている。また、制定された規格をもとに、IECによる国際規格が2019年に制定された[18]。さらに、同じ動機による光ファイバ電圧センサの特性評価のためのOITDA規格も2022年に制定され[19]、このOITDA規格をもとにした光ファイバ電圧センサのIEC規格の制定作業が現在進められている。
5. 今後の課題
最後に、3節で述べた当社のセンサについて主要な技術課題を述べる。
5.1 直流の計測
4.1 項で述べたように、直流電流の計測には干渉方式のセンサが適用されている。今後、太陽光発電や風力発電など、再生可能エネルギー設備の増加とともに、それらに適用するための実用的な直流電流センサの需要が見込まれるが、3 節で紹介したように当社のセンサは直流計測に対応していない。低複屈折センサファイバなどの要素技術を活用し、簡素な構成で実用的な直流用センサの開発を進めたい。
5.2 広帯域・低電流領域への適用
既存技術で対応が難しくなりつつある分野として、3.5.2 で述べたパワー半導体用途が挙げられる。光ファイバ電流センサはこの分野において広帯域、柔軟性、回路への影響が軽微である特長を活かすことができる。一方、現状のセンサは数Aレベルの電流計測には感度が不足しているため、センサファイバのベルデ定数向上や信号対雑音比の向上が課題となる。帯域については信号処理回路およびセンサファイバ中の光の伝搬時間で決まる。例えば100MHzの電流を測定しようとする場合、回路の帯域確保とセンサファイバ長20cm以下が要件となる。
5.3 鉛フリー化
本開発のセンサ用光ファイバは低光弾性を実現するため、ガラス組成は酸化鉛をベースとしているが、世界的な環境問題への関心の高まりやRoHS対応から脱鉛化に向けた取り組みが必要とされている。国内の大学において、鉛フリー低光弾性ガラスの研究が行われており[20][21][22]、センサ光ファイバだけでなく、プリズムやレンズ等、偏光を扱う光学素子への適用が期待されている。
6. まとめ
1960年代から始まった長期に渡る研究開発に著しい進歩があった光通信技術が結びつき、近年光ファイバ電流センサの適用が進むようになった。光ファイバ電流センサは柔軟な光ファイバを電流の流れる導体の周囲に巻くだけで安定して電流を測定できる特長から様々な分野で適用されている。当社では構築したセンシングデバイスを製品化するとともに、改良を継続し、新しい適用分野の発掘に取り組んでいる。
最後に、当社の取り組みにおいて、元上司の今野良博氏による大きな功績があったことを述べて終わりとしたい。
参考文献
- S. Saito, et al: IEEE J. Quantum Electronics, Vol.QE-3 No.11 p.589, 1967
- 例えば、A. Rapp and H. Harms: Applied Optics, Vol.19 No.22 p.3729, 1980
- 黒澤, 山口, 佐々木 :レーザー研究, Vol.45 No.1, p.10, 2017
- 例えば、J. Blake et al: IEEE Trans. on Power Delivery, Vol.11, No.1, p.116, 1996
- K. Kurosawa and I. Masuda: Proc. 9th Opt. Fiber Sensors Conf., p.415, 1986
- S. Nasukawa, et al: Proc. 7th JICABLE Conf., Session A.5, No. A5.5, 2007
- 板倉,他:高岳レビュー, Vol.50 No.1, p.10, 2005
- K. Torii, et al: Proc. FISITA-2008, No. F2008-06-050, Germany, 2008
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- 山口,他:東光高岳技報, Vol.1 No.1 p.44, 2014
- 高橋,他:まぐね, Vol.1 No.3, p.118, 2006
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- K. Bohnert and P. Guggenbach: ABB Review Vol.1, 2005, p.7, 2005
- M. Wiestner, et al: Aluminium 2005-1-2
- 電気学会技術報告 No.1475, 2020.3, ISSN 0919-9195
- OITDA規格:光ファイバ電流センサ, OITDA FS 01, 2017
- IEC規格:Electric Current Measurement-Polarimetric Method, IEC61757-4-3, 2019
- OITDA規格:光ファイバ電圧センサ, OITDA FS 02, 2022
- 因, 武部, 森永:日本セラミックス協会学術論文誌, 111巻,1294号, p.426, 2003
- A. Saitoh, et al: Jpn. J. Appl. Phys. 57, 2018
- K. Hayashi et al: Optical Materials, Volume 96, October 2019
【著者紹介】
佐々木 勝(ささき まさる)
Orbray株式会社 フォトニクス技術本部 デバイス開発部 部長
■略歴
1993年 八戸工業高等専門学校 機械工学科卒業
1997年 長岡技術科学大学 機械システム工学専攻修了
1997年 並木精密宝石(株)入社
2008年 アダマンド工業(株)転籍
2018年 アダマンド並木精密宝石(株)商号変更
2023年 Orbray(株)商号変更
GNSS測位機能を搭載した超小型・低消費電力の産業用NB-IoTモジュール
STマイクロエレクトロニクスは、IoT機器 / アセットに最適な超小型・低消費電力の産業用NB-IoTモジュール「ST87M01」を発表した。
同製品は、堅牢かつ信頼性の高いNB-IoTデータ通信機能と、高精度で柔軟性に優れたGNSS測位機能を搭載している。また、プログラム可能かつ認証取得済みで、世界各地域のセルラー周波数帯域に対応するとともに、先進的なセキュリティ機能を内蔵している。
ST87M01は、最新の3GPPリリース15に対応した初のIoTセルラー・モジュールとして、マルチリージョンのLTE通信を実現する。内蔵のGNSS受信ICが複数の衛星測位システムに対応しているため、高精度の優れた測位が可能である。また、最適化された省電力機能により、NB-IoTがスリープ動作する。
同製品は、内蔵ICを含めて全てSTが企画・設計・製造し、部品とサプライ・チェーンを全面的にコントロール・管理している。これにより、品質やセキュリティ、長期製品供給において、ユニークな提案が実現した。また、包括的な機能を搭載し、実装面積の小さいLGAパッケージ(10.6 x 12.8mm)で提供されるため、小型設計が重要となるアプリケーションに最適である。
ST87M01は、超低消費電力(低消費電力モードで2µA未満)で動作し、産業機器向けの動作温度範囲(-40°C~+85°C)および最大+23dBmの送信出力を備えている。スマート・メータ、スマート・グリッド、スマート・ビルディング、スマート・シティ、スマート・インフラの他、産業用の状態モニタリング・システムやFA、スマート農業や環境モニタなど、信頼性に優れた低消費電力広域ネットワーク(LPWAN)通信を必要とする幅広いIoT機器に最適。また、ペット・子供・お年寄りの位置情報トラッキング、遠隔からの作業者安全モニタリング、電動工具などのアセット・トラッキング、スマート・ロジスティクスなどにも適している。
ST87M01は、製品開発の柔軟性を高め、完全にプログラム可能なIoTプラットフォームを提供する。これにより、シンプルなアプリケーション向けにユーザ独自のコードを直接組み込むことが可能。ホスト・マイクロコントローラ(マイコン)と組み合わせることで、さらに洗練されたユース・ケースを実現することもできる。幅広いプロトコル・スタック(IPv6、TCP/UDP、CoAP/LWM2M、MQTT、HTTP/HTTPS、TLS/DTLSなど)が利用可能なため、広く普及しているIoTユース・ケースに対応できる。さらに、標準化された3GPP ATコマンドおよびSTの拡張ATコマンド両方に対応するよう設計されている。
ST87M01には、STの最先端の組込みSIM(eSIM)「ST4SIM」も搭載されており、このeSIMは最新のGSMA eSA(Security Assurance)認証といった最新の業界標準規格に準拠している。これにより、IoT機器の小型化やセキュリティ向上に貢献する。また、最先端の組込みセキュア・エレメント(eSE)も搭載されている。
ST87M01は、マイコン、AIソリューション、センサ、アクチュエータ、パワー・マネージメント・ユニット(PMU)、コンバータ、インタフェース、メモリ、その他の通信など、STのさまざまな技術や製品と簡単に組み合わせて、次世代のIoT機器を実現することができる。
ST87M01は現在、サンプル提供中。価格およびサンプル提供については、STのセールス・オフィスまたは販売代理店までお問い合わせのこと。
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001299.000001337.html
多彩なデバイス製造に対応、XR市場のデバイス製造も可能な半導体露光装置を発売
キヤノンは、前工程向け半導体露光装置の新製品として、50×50mmの広画角と0.5μm(※1)の高解像力を両立するi線(※2)ステッパー“FPA-5550iX”を2023年3月13日に発売した。
新製品は、50×50mmの広い画角と0.5μmの高解像力の両立で、高精度化が進むフルサイズCMOSセンサの製造に求められる高解像力での一括露光を実現する。また、新製品の高解像力と広画角での露光を活用し、ヘッドマウントディスプレイなどの小型ディスプレイ製造における露光工程への適用が可能である。最先端のXRデバイス用ディスプレイとして増加が見込まれている、広画角で高コントラストなマイクロOLEDパネル(※3)の製造も可能。半導体デバイスに加えて最先端のXRデバイス用ディスプレイの製造にも対応でき、幅広いデバイスの製造をサポートする。
1. 高解像力と広画角を両立かつ製造方法の刷新によるレンズの安定供給を実現
従来機種「FPA-5510iX」(2015年9月発売)で採用されている投影レンズを継承したことで、0.5μm高解像力を実現する。また、50×50mmの広画角での露光が可能なことにより、フルサイズCMOSセンサや次世代XR用ディスプレイで求められる広画角を一括で高精細に露光することができる。さらに、装置に多数搭載されている投影レンズを、高品質で安定的に供給できる製造方法に刷新することで、旺盛な半導体製造装置需要に応える。
2. さまざまなアライメントマーク(※4)が読み取れるアライメントスコープの採用によりプロセス対応力を強化
アライメントスコープに、直射光を測定する「明視野検出」機能に加えて、散乱光や回折光を測定する「暗視野検出」機能を新たに追加し、ユーザーのニーズに合わせて測定方法を選べる。また、選択できる波長領域を拡大したことや、エリアセンサを採用し多画素で測定できることで、低ノイズを実現し、低コントラストのアライメントマークでも測定可能。さらにオプションで、シリコンを透過できる赤外線波長を選択でき、裏面照射型センサの製造に求められるウエハー裏面のアライメント測定にも対応するなど、さまざまなアライメントマークの測定が可能となり、ユーザーの多種多様なプロセスへの対応力を強化する。
3. Lithography Plusと連携することで高稼働率を実現
ソリューションプラットフォーム「Lithography Plus」(2022年9月発売)と連携することで、露光装置の状態を監視、分析し、露光装置の適切な品質管理や高稼働率を実現する。
※1. 1µm(マイクロメートル)は、100万分の1メートル(=1000分の1mm)。
※2. i線(水銀ランプ波長365nm)の光源を利用した半導体露光装置。1nm(ナノメートル)は10億分の1メートル。
※3 有機 EL(OLED)ならではの高画質で、シリコンウエハーを用いて超高解像度を実現するディスプレイ製造形式。
※4 半導体は回路パターンを何層も重ねて製造するため、位置合わせを行うためにウエハーに付けている印。
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000869.000013980.html
「グラフェンリチウムイオンキャパシタ」活用蓄電制御システムの実証実験
国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)発のベンチャーである(株)マテリアルイノベーションつくば〔以下「MIつくば」〕と、岩崎電気(株)は、道路灯に搭載したIoT機器の自立型駆動用電源として、MIつくばの開発したグラフェンリチウムイオンキャパシタを搭載する太陽光パネルの環境発電を利用した蓄電制御システムの実証実験を開始した。
なお、本実証実験で活用するシステムは、MIつくばが茨城県の「令和4年度研究シーズ製品化支援事業」に採択され、岩崎電気の子会社、(株)アイ・ライティング・システムと開発したもの。
安全・安心な社会の構築とレジリエンスな社会の実現に向けたスマートライティングとして、環境センサやカメラ等の搭載による道路近辺の環境状況、交通量や路上の冠水等の把握、路車間通信など、さまざまなIoT機器の利用の拡大が想定されている。
特に屋外で使用する蓄電デバイスは、耐環境性能が求められるのと同時に、太陽光パネルや熱発電などの環境発電デバイスで発電された微弱電力の有効利用とIoT機器への安定な電力供給などが求められている。
今回の実証実験では、蓄電デバイスとしてグラフェン材料にカーボンナノチューブをスペーサーとして層間構造が安定保持される「グラフェン/カーボンナノチューブ複合材料」を使用したグラフェンリチウムイオンキャパシタを搭載する。
MIつくばは、NIMSの研究成果を活用し、高性能のグラフェンリチウムイオンキャパシタを開発してきた。グラフェンリチウムイオンキャパシタは、充放電性能に優れるとともに動作温度範囲が広く、寿命性能や保守メンテナンス性が高いなど、屋外環境で利用するための基本的な優位性に加え、グラフェン/カーボンナノチューブ複合材料を使用することにより、さらなる出力並びにエネルギー密度の向上(大容量化)と、小型軽量化が可能である。
自立型電源のシステム(画像)として実証実験を進め、蓄電制御システムを構築することで、照明機器に搭載するIoT機器用途だけでなく、有線での電源確保が難しい場所や人の立ち入りが難しくメンテナンスが困難な場所(山間部、危険箇所)などのIoT機器の電源システムとしての設置が可能。また、本システムは、赤外線や開閉センサなどの監視センサや、非常警報等の通信機器の電源としても利用可能であり、本IoT機器の自立型電源として幅広い分野での応用が期待される。
■実証実験の概要
太陽光パネルを利用してグラフェンリチウムイオンキャパシタに蓄電した電力を、道路灯に搭載した各種IoT機器へ安定的に電力を供給する、蓄電デバイスの充放電を制御するシステムを介し、道路状況を撮影したカメラ画像、環境センサ(温度、湿度、CO2濃度、紫外線量)の情報、グラフェンリチウムイオンキャパシタの電圧などのデータを無線で送信し、実証実験先の茨城県桜川市から埼玉県行田市での遠隔監視の実証実験を通じて、環境発電による蓄電制御システムとグラフェンリチウムイオンキャパシタの性能評価を行う。
■実証実験のシステム構成
本実証実験におけるシステムでは、(1)カメラを搭載したLED道路灯、(2)環境センサやLTE通信機器などのIoT機器、グラフェンリチウムイオンキャパシタ、制御システムを内蔵した制御ボックス、(3)発電を行う太陽光パネル、より構成されている。
IoT機器の電力は照明用系統電力とは別の環境発電による自立型電力で動作する仕組みで、太陽光パネルを利用してグラフェンリチウムイオンキャパシタに蓄電した電力を夜間も含めて24時間供給する。
遠隔監視できるデータはインターネット経由でタブレット端末などでも監視することが可能である。
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000092925.html
ams OSRAM、Revolution Microelectronics社と園芸用照明におけるコラボレーション
ams OSRAM は、米国を拠点とする環境制御型農業の設計企業であるRevolution Microelectronics社とのOSLON(R) SquareプラットフォームおよびOSLON(R) SSL LEDを使用した園芸用照明におけるコラボレーションを発表した。
優れた堅牢性と高い信頼性、長寿命、低熱抵抗が特徴のコンパクトな高出力LED、OSLON(R) Squareと、高性能なOSLON(R) SSL LEDが、最先端園芸用照明システム「Avici」に搭載されている。Revolution Microelectronics社製造のこのシステムは、マサチューセッツ州ミルベリーにあるGreenCare Collectiveの9,200平方メートルにわたる園芸施設を照らしている。
GreenCare Collectiveの高度な施設では、ams OSRAMの園芸用LEDポートフォリオから1Wと2WのLEDパッケージを組み合わせて使用し、季節に合わせてプログラム可能なスペクトル制御と、最先端の農作物運営技術により、毎年十分に豊富な植物の収穫を可能にする高効率の四季を通じた収穫方式を確立している。高い光出力と完全にプログラム可能なスペクトルにより、特定の植物化学物質の発生に焦点を当て、収量とテルペンの形成を増加させることができる。ams OSRAMのLEDは、市場をリードする効率性を実現する。OSLON(R) Square GH CSSRM5.24は、WPE(電力変換効率)77%で1068mWの放射束、700mA、4.19 umol/Jの有効性で5.83 umol/sの光子束を提供する。また、従来の高圧ナトリウム(HPS)ライトよりも効率性に優れたams OSRAMのLEDは、水銀灯から環境に優しいLEDへの転換を倫理的かつ経済的な選択肢としている。
この革新的な照明は、自社の組織培養繁殖から始まるミルベリー工場での高度な農業生産と、高効率のモバイルテーブルへ植物を移動させる効率的なワークフローに適している。オンデマンドの施肥システムは、1室を24のゾーンに分けて複数の異なる種類の作物を巧みに管理し、必要な栄養素を正確かつカスタマイズされた分量で与え、最高品質の農産物を生産することができる。
Aviciシステムは、その革新的な園芸ソリューションが評価され、International Solid State Lighting Alliance(ISA)により、2022年の卓越したイノベーショントップ100に選出されているという。
※本プレスリリースは、2023年2月20日にオーストリア・プレムシュテッテンおよびドイツ・ミュンヘンで発表したプレスリリースの抄訳版。
プレスリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000276942/
音声で潜水時間や浮上速度の超過を知らせる水中無線機『LogoseaseⅡ』
カシオグループの山形カシオ(株)は、ダイビング中に会話ができる水中無線機“Logosease(ロゴシーズ)”の新製品として、センサで水深・水温を計測し、潜水時間や浮上速度の超過など潜水時に注意すべき情報を音声で通知する『LogoseaseⅡ』を、4月1日に発売する。
山形カシオが開発し、2013年1月に発売した“Logosease”は、レジャー用の水中マスクに装着し、超音波と骨伝導によってレギュレータを咥えたまま水中での会話を手軽に実現できることから、筆談や手信号でのコミュニケーションが一般的なダイビングの世界に会話を楽しむという新しい価値を提供。また、レジャーでの利用に加えて、消防や警察の水難救助隊、港湾での潜水作業、海洋学校の潜水実習といった、さまざまな場面で活用されているという。
新製品の『LogoseaseⅡ』は、新搭載のセンサで計測した水深や水温、潜水経過時間、無限圧潜水時間、浮上速度の超過警告などを音声で知らせるアラート機能を備えている。
アラート機能としては、従来モデルから腕に装着したダイブコンピュータと連動して※1音声やブザーで警告することができたが、新製品では本体のみで実現※2した。この音声によるサポートによって、よりダイビング中の楽しみや作業に集中することが可能である。
※1 “Logosease”本体のソフトウエアバージョンアップと対応する市販のダイブコンピュータが必要
※2 本製品単独では安全管理機材として使用できないのでダイブコンピュータを併用のこと
さらに、本体背面には有機EL表示を採用し、潜水後にパソコンに接続しなくてもダイビングのログを確認できるようにしたほか、装着時に送受信アンテナが側面へ向くように設計を変更したことで、水中で会話※3を伝える超音波がより広がるようになった。
※3 水中で会話するには各ダイバーが“Logosease”を装着する必要あり
機種名 LGS-RG007
カラー イエロー・ブラック
メーカー希望小売価格 97,680円(税込)/1個
発売日 4月1日
ニュースリリースサイト(yamagata-casio):https://www.yamagata-casio.co.jp/archives/3299/
バイオセンサの将来展望
事業委員会委員長(理事)
石森 義雄
バイオセンサとは、酵素などの生体関連物質を利用して様々な化学物質を選択的に測定するためのセンサと定義出来ます。DNAアプタマーなどの生体関連物質に類似した性能を持つ物質を識別素子として利用するセンサも、バイオセンサの範疇に含まれます。更に、レーザのような光学的手法を応用し、特別な識別素子を必要としない非侵襲型のグルコースセンサなども広い意味でのバイオセンサと呼んでも良いと思われます。特許庁がまとめたバイオセンサの技術俯瞰図を図1に示します。
図1 バイオセンサの技術俯瞰図
バイオセンサの開発には、センサ本体の開発以外にデータ解析用のIT技術やデバイス化・小型化のための半導体関連技術・微細加工技術、更には効率良く酵素などの認識素子を固定化するために必要な材料・化学技術など、様々な分野の技術・科学が必要となります。バイオセンサの応用分野では、健康・医療用センサのみならず、食品分野での製品管理用センサや環境分野のモニタリング用センサなど広範囲な分野が含まれますが、残念ながら、現在までにビジネスとして大きく花開いているものは、医療用の血糖センサ(グルコースセンサ)のみと言っても過言ではありません。なお、食品分野を中心にいくつかのバイオセンサが実用化され、実際の製造現場などで利用されております。バイオセンサの潜在的な市場は大きいのですが、価格や信頼性などに依然として課題が残されているため、なかなか普及して行かないのではないかと考えられています。
現在までに研究されたバイオセンサの例を表1に示します。検出対象を見ていただければお分かりになるように、医療用が殆どです。
ここでは、バイオセンサが現在抱えている問題点を列挙し、簡単にその将来像を展望してみたいと思います。
【バイオセンサの問題点】
以下にバイオセンサの問題点を列挙します。
① センサ(識別素子)の寿命が短い。→安定性・信頼性が低い。
② 単一物質のセンサが殆ど。
③ ガスセンサなどと比較すると測定時間が長い。
これらの問題点のうち、①のセンサ寿命が最も大きなものと言えるでしょう。すなわち、識別素子として用いている酵素などの生体関連物質の安定性が乏しいため、長期間の繰り返し使用ができないということであります。また、安定性の低下はセンサとしての信頼性の低下をもたらし、得られるデータのバラツキ増大へと繋がって行きます。
生体が関係する試料では、単一成分である場合は殆どなく、類似の性質を持つ物質を複数・同時に測定できることが望ましいと考えられます。しかし現状のバイオセンサでは、まだまだ単一物質を測定するものが殆どです。複合的な成分のデータを集積化することで、新たな分析手法の確立へと繋がる可能性もあると考えられます。
【バイオセンサの将来展望】
バイオセンサが実用化されない最大の理由は、上記のようにセンサ(あるいは識別素子)寿命が短いからであると思われます。これを克服するためには、使い捨て型のバイオセンサを開発する研究と、生体関連物質(識別素子)の安定性を向上させる研究の二つのアプローチが考えられます。まず、使い捨て型バイオセンサの代表としては、血糖用酵素センサ(グルコースセンサ)が挙げられます。スクリーン印刷技術や半導体製造技術等を利用することで、小型で安価なセンサが大量に生産できるようになり、個々のセンサのバラツキを数%以下に抑制できるようになりました。現在市販されているグルコースセンサは、殆どがこのタイプです。また、こうした技術を応用すると、センサのマルチ化・アレイ化も容易となり、かつ反応液量が減少することから、測定時間の短縮化も期待されます。従いまして、ガスセンサやイオンセンサと同様に、バイオセンサも微細化・マルチ化・アレイ化が今後の一つのトレンドであると考えられます。
一方、酵素などの生体関連物質を安定化させる研究では、耐熱性菌由来の各種酵素(室温で非常に安定)の探索、蛋白質工学を応用した酵素などの蛋白質の安定化(耐熱化)、遺伝子操作による安定蛋白質の創生、バイオミメテッィク材料の適用などが検討されています。これらの多くはバイオテクノロジー分野全体での大きな課題でもありますが、最後のバイオミメテッィク材料については、特に生体内で使われるバイオセンサの安定性に関わる化学的なアプローチ法の一つになりますので、以下に若干説明させていただきます。
バイオミメティック(以下、BMと略します)材料は、人工物と天然物(酵素・抗体・細胞など)との橋渡し役を果たす材料であり、生体に対する適合性が高いという特徴があります(体内に入れた時の拒絶反応が少ないという意味です)。
例えば、BMを肝細胞の固定化に使う場合を想定すると(固定化細胞によるバイオセンサ)、以下のような特徴があります。
- 人工的な細胞外マトリックス(AEM:Artificial Extracellular Matrix)は、「細胞のゆりかご」のようなもの
- 肝細胞表面にある各種の糖結合物質が肝細胞の固定化に利用可能
- 各種の糖分子をぶらさげたポリスチレンが、AEMには最適
(細胞により最適な糖の種類は異なる) - ポリスチレンの基板と蛋白質は、疎水的に結合(寿命の延長が期待できます)
- AEMの合成は、比較的容易。バリエーションも豊富
- AEMの糖分子の密度を変化させると、細胞の形態や機能を変化させることも可能
まとめますと、生体関連物質の安定化手法はいろいろと検討されていますが、なかなかまだものになっていないというのが実状であると言えましょう。
以上のことから、市場の大きさを考慮しながら、いくつかの物質を同時に計れる使い捨て型のセンサが、当面のバイオセンサ開発の目標なのかもしれません。医療に近い分野として健康診断的な分野でのバイオセンサの適用も、今後更に重要になると考えています。近年のコロナ禍による抗原検査キットなどは、今後のバイオセンサの大きな柱になる可能性があるのではないでしょうか。更に進めて、試験紙的なバイオセンサが実用化されれば、低コストの特徴を生かして発展途上国などで大規模に普及する可能性もあるでしょう。なお、近年バイオセンサを環境計測に応用しようとする研究が盛んになって来ておりますので、今後のバイオセンサの新しい応用分野として注目して行く必要があるのではないかと思っています。
【著者紹介】
石森 義雄(いしもり よしお)
(一社)次世代センサ協議会・事業委員会委員長(理事)
■略歴
1982年 東京工業大学大学院 総合理工学研究科 博士課程修了(電子化学専攻)
1982年 (株)東芝にてバイオセンサ関連の研究開発に従事
2007年 (独)科学技術振興機構・研究開発戦略センターに出向
2010年 (財)光産業技術振興協会に出向
2018年 (一社)次世代センサ協議会・事業委員会委員長(理事) 現在に至る
信頼性を求められる直流大電流センサ(1)
CEO
忠津 孝
はじめに
センサと言うと「感度は」「精度は」と質問されることが多い.しかし実用的にはそれよりも「信頼性」が重要である.特に大エネルギーに関わるセンサは,人命や災害と隣り合わせで使われたり,あるいはシステムのエネルギー効率や商取引の計量等で経済的な影響も引き起こす.本題の直流大電流センサはそのようなセンサの一つである.
昨今では直流電力の利用は珍しくないが,筆者が「直流電力社会」を意識したのは1990年代後半からである.例えば太陽光発電に関しては1994年に国が住宅用の太陽光発電の補助金制度を設け,1999年には日本が太陽光パネル生産量で世界一になったこともある.また1997年には初代プリウスが発売され,同年に電気事業法に基づく電気設備技術基準が大改正された.この頃から直流電力社会の効果のアピールが始まった.勿論直流電力はそれ以前から,電車饋電,電話回線,メッキ工場,アルミ製錬工場などにおいて使われていたが,これらは不特定多数の市民が接する電力ではなく,常に技術者の監視下で稼働するものであった.ところが直流電力社会では技術者の常時監視下から解放されて使われるようになってきた.ここが従来とは大きく異なる点である.
そこで監視の役目をセンサに頼ることになり信頼性の向上が必要になってきた.ところが直流電力利用には困難な二大課題があり,その一つは電流の遮断であるが,もう一つが電流の計測である.つまり直流大電流を高信頼性で計測する技術が不十分だったのである.そしてそれは今も続いている.
直流電流センサとは
直流電流センサは「直流電流も測ることができる」と言うのが現実的だ.つまり厳密にいうと完全な直流だけという電流は存在せず,例えば電池の放電電流なら電池の電圧が少しずつ下がるにつれ負荷電流も緩やかに変化する.また回路の開閉では急激に電流の増減が起こる.これらの変化量は交流成分であり,前者は非常に低い周波数成分で,後者はかなり高い周波数成分を含む.前記の回路の開閉には電子回路による高速なスイッチングも含まれる.このように直流大電流センサに期待される測定可能周波数範囲は,0 Hzから数百kHzまでと広範囲である.しかし全ての直流電流センサにこれが求められるわけではなく,用途によって高域の限界周波数は異なる.ただし0 Hzを計測できることは必須であり,この点が交流を計測できるにも関わらず直流電流センサと呼ばれる所以であろう.なお,直流電流センサには単一方向の電流しか計測できないものもある.この際交流成分は直流電流に重畳していて電流の逆転は起こらないという条件でしか使えない.
直流電流センサには絶縁型と非絶縁型があり,非絶縁型は抵抗器両端の電位差をオームの法則により計測する方法である.抵抗に電流を流せば発熱し抵抗値に比例したエネルギー損失が生じる.これを抑えるために抵抗値を下げると,微小電流で出力電圧が低くなり S/N比が低下して精度が落ちる.さらに,被計測電流のインパルスノイズや大幅な定格超過が生じた場合,直結している電子回路を損傷しやすいことや,温度特性などを改善可能な負帰還方式(クローズドループ方式)が使えないなど,大電流計測には不向きな点が多い.
しかし,抵抗器(シャント抵抗器)を用いる方式には他の方式よりも確実に優れている点があり,それは磁気的なヒステリシス特性などがなく『センサによるオフセットが生じない』ことである.
絶縁型は被計測電流による磁界を磁界センサで計測するものである.この際,如何にして被計測電流の磁界だけを計測するかという工夫が重要である.周知の通り磁界センサの種類は数多くそれぞれに長所や短所があり,その特徴によってどの様な電流センサに向くか別れる.電流センサの用途を大別すると,・校正に用いる参照用センサ,・技術者が管理して使う計測用センサ,・設備や装置に搭載して監視や制御用に使う汎用センサなどに分けられる.
この中で特に高い信頼性が求められるのは3番目の設備や装置に搭載して用いる汎用センサである.これは長期間維持管理無しで使われる場合が多く,時には極限環境に曝されることもある.例えば身近なところでは車載用が良い例で,特別な用途では宇宙用もある.いずれも維持管理無しの信頼性が求められる.信頼性には動作原理に基づく本質的な信頼性と,動作原理に関わりなく,設計や製造の良し悪しによって決まる信頼性がある.また参照用や計測用は精度的信頼性が必要だが,それは仕様上その信頼性が保証されている物であれば,後は使用する技術者や管理者の責任に委ねられる.またこの様な用途では使用環境は穏やかでかつ使用方法に条件付けができる.そしてこれが人命や災害に直接関わることはない.
直流電流センサにおける大電流領域
ところで,大電流と言う表現は曖昧であり電流を扱う立場によって感覚が異なる.例えば弱電技術者(電子工学)と強電技術者(電気工学)とでは随分隔たりがあるようだが,筆者は弱電技術者であり直流電流センサにおいては100 Aを超えれば大電流であろうと思っている.その根拠は磁気平衡式(クローズドループ方式)の電流センサを作る場合を考えてのことである.
磁気平衡式にする目的は精度を向上させるためであり,そのためには磁気コアは閉磁路のリング状にするのが良い.そうすると,負帰還コイルはトロイダル巻きをすることになる.リング状のコアに施すトロイダル巻きは手間がかるだけでなく,品質の均一化も難しい.磁気平衡式では巻数と負帰還電流の積が被測定電流であるため,巻数を減らすには負帰還電流を大きくする必要があり電線を太くしなければならない.細い電線を使うと巻数を増やして印加電圧を高くしねければならない.これはコイルを巻けるスペースに限界があるためである.この課題は100 Aを超えると顕著になってくるために,直流電流センサではこの程度の電流からが大電流だと思っている.
シンプルな大電流センサ
このように磁気平衡式を採用することによって磁気コアの磁気飽和を避けて高精度の大電流センサを作ることができるが,それでも上記のような課題があり限界がある.そこで,磁気コアを使わずに被計測電流の直近に磁界センサを置いて磁界を計測するコアレスの電流センサがある.しかしこの方法では環境磁界の影響をもろに受けることが課題である.仮に地磁気だけを考えて全磁力(磁束密度)を50 μTとした場合,これを磁界に換算すると約40 A/mであり,約2.5 Aの電流から10 mm離れた位置と同程度である.つまり,磁界センサを電流線から10 mm離して置くと,地磁気の影響だけで±2.5 A程度の誤差が生じると言うことになる.このような電流センサでは複数の磁界センサを対向する位置に配置して環境磁界の影響を相殺する方法もあるが精度は低い.
ちなみに地磁気は日本国内に限っても地域差が大きく,鹿児島県出水市から神戸を通り福島県いわき市を結ぶ線上でおおよそ47 μT,北海道稚内市ではおおよそ51 μTである.つまり,上記のような電流センサは地域によっても誤差が異なる.
このほかに光ファイバーを用いた方法などを含めても,磁気コアなしで高精度の汎用直流大電流センサを作るのは今の所困難である.
磁気コアを有する直流大電流センサの避け難い課題
それは磁気コアの磁気ヒステリシスに起因する着磁である.着磁は今日製品化されている電流センサの全ての磁気コアに存在すると言って良いだろう.そしてこれが直流大電流センサの特性向上を阻害し直流電力社会の高度化の障害になる.
Fig. 1 定格200 [A]の校正用参照電流センサ(フラックスゲート&磁気平衡式)を校正用計測装置と内蔵された定格5 [A]の校正用シャント抵抗を基準にして器差を求めたグラフ.典型的なオフセットのグラフになっている.ただし,この製品の保証仕様内には入っている.またオフセットの原因は未確認.
これは電流センサの定格内では特性の一つとして仕様書に記載されており,それを見込んだ装置の設計ができる.しかし長期間維持管理無し使われる装置の場合には定格内で稼働する保証はない.例えば近隣の落雷で瞬間的に定格を大幅に超える大電流が流れることは頻繁に発生しており,直流電力系でも同じである.この様に定格電流を大幅に超える電流が流れると磁気平衡式は機能せず,それが瞬間的であってもヒステリシスのある磁性材は確実に着磁する.また,磁気平衡式が機能するのは電流センサが稼働している時だけであり,稼働していない時には定格値以内であっても負帰還電流が流れないために着磁する.さらに電流センサメーカから出荷後の運搬中や保管時の磁気環境,またはセンサを実装した装置の保守点検や修理の際に着磁した工具などの磁界に曝されるなど着磁の機会は多い.
このような着磁の対策として自己消磁機能がついたセンサもあるが完全に消磁されるとは限らず,また運転中の着磁は連続稼働の装置では対処が困難である.あるいはフラックスゲート方式では交流励磁によって消磁されると言う考え方もあるが,現実には完全に消磁されることはない様である.
そしてホール素子や磁気抵抗効果素子を用いた電流センサの場合は,それらの素子にもドリフトするオフセットがあるため,着磁の回避だけでは解決しない.
次回に続く-
【著者紹介】
忠津 孝(ただつ たかし)
ロイヤルセンシング合同会社 CEO
■著者略歴
専門分野:磁気応用センサ
九州大学大学院総合理工学附量子プロセス理工学専攻 博士(2012年)
2002年:磁気ブリッジ方式(磁気検出方式)を提案/特許査定
2004年度:加速器用電流センサ共同研究開発(SPring-8)
2005年~:磁気ブリッジ型磁界センサの宇宙実証共同研究(JAXA)
2008年:磁性流体を用いた電流センサの提案/特許査定
2013年:磁性流体磁気ブリッジを用いた電流センサの共同研究開発(産総研 計測標準研究部門)
2014年:定励磁磁束方式電流センサの提案/特許査定
2017年:波状磁束型磁界センサの提案/特許査定
2018年:ロイヤルセンシング合同会社設立 代表に就任 現在に至る
現在は磁界センサと電流センサの新技術の研究に取り組んでいる.
脱炭素社会に貢献するHIOKIの電流センサ
HIOKI’s current sensors that contribute to a decarbonized society(1)
アドバンスドアプリケーションエンジニア
原野 正幸
1. はじめに
世界の多くの国々が2050年までにカーボンニュートラル社会の実現を表明しており、再生可能エネルギー分野、自動車・鉄道などの輸送機器分野、基地局やデータセンターサーバー用電源などの産業用機器分野、家電などの民生機器分野において、エネルギー変換技術の高性能化に関する研究開発が精力的に行われている。特に、牽引役として期待されている電気自動車においては、モータードライブシステムの主要な構成要素であるインバーター・モーターの小型化、高効率化は重要な課題の一つである。従来のSiの他、SiCなどのワイドバンドギャップパワー半導体の採用が進み、スイッチング周波数の高周波化による搭載部品の小型化、低損失化が必須となっている。この際、インバーター・モーターにおけるエネルギー変換効率の高精度測定が重要であり、周波数の基本波成分のみならず高調波成分の測定ができる広帯域・高精度な電力(電流)測定が重要となっている。さらに、GaN、Ga2O3などの材料を使用した次世代パワーデバイス・モジュールの開発評価時にも計測要求はますます強くなっている。本稿では、弊社が開発してきた電流センサを動作原理別に分類し、それぞれの特徴および採用例について説明する。
2. 電流検出方式について
電流検出方式は大きく分けて、抵抗検出方式(直接結線方式)と磁界検出方式(非接触センサ方式)の2種類に分けられる1)。それぞれの特徴をまとめると、表1のようになる。本稿では、磁界検出方式(非接触センサ方式)について深堀りする。
| 電流検出方式 | 抵抗検出方式 (直接結線方式) |
磁界検出方式 (非接触センサ方式) |
|---|---|---|
| 概要 | 測定電流経路に抵抗器(シャント抵抗器)を挿入し、抵抗器の両端に発生する電圧を検出する (オームの法則) |
測定電流経路の周囲に発生する磁界を、巻線、ホール素子、フラックスゲートなどの磁電変換デバイスで検出する (アンペールの法則) |
| 長所 | ・センシング部の構成がシンプル ・電源不要 |
・大電流測定時でも広帯域化可能 ・非接触のため絶縁しやすい |
| 短所 | ・大電流測定時に広帯域化できない ・同相ノイズの影響を受ける ・発熱の影響を受ける ・非絶縁のため安全性に難あり |
・センシング部が複雑 ・測定結果がセンサ特性に依存(導体位置と外部磁界の影響) ・直流(DC)から検出する場合、電源必要 |
3. 6種類の電流センサの動作原理
弊社が開発してきた磁界検出方式(非接触センサ方式)は、図1のように6種類に分類される2)。上の3種類は比較的構造が簡単な汎用タイプ、下の3種類はゼロフラックス方式を用いた回路構成がやや複雑で広帯域・高精度タイプの電流センサである。次項以降で各方式の詳細を示す。
3.1 巻線方式
(1) 動作原理(図2)
- 測定導体(1次側)に流れる測定電流(I)により、測定電流による磁束(Φ)が磁気コア内に誘導され、2次電流による磁束(Φ’)は、2次巻線(N)にこの1次磁束を打ち消すように誘導される(自己誘導による逆起電力)。
- この2次電流はシャント抵抗(r)に流れ、シャント抵抗両端に電圧(Vout)が発生する。
- この出力電圧は測定電流に比例する(Vout = r / N * I)。
(2) 特徴
- 電源が不要(電流検出部)
- 交流(AC)のみで直流(DC)は測定できない
(3) 用途
- 各種産業用途における省エネ管理など、商用周波数の電流・電力モニタリング
- 間欠漏電の補足、漏電箇所の探査
3.2 ホール素子方式
(1) 動作原理(図3)
- 測定導体(1次側)に流れる電流による磁気コア内に発生した磁束(Φ)が磁気コアのギャップ部に挿入したホール素子を通過することで、ホール効果により磁束に応じてホール電圧が現れる。
- このホール電圧は小さいため、アンプで増幅して出力し、この出力電圧は測定電流に比例する。
(2) 特徴
- 直流から交流(数kHz)まで測定可能
- ホール素子の直線性、磁気コアのB-H 特性の影響により、一般的に精度は良くない
- ホール素子の特性により、温度や経時変化などの要因でドリフトするので、長期の測定に向いていない
(※ただし、最新のHIOKI製品では従来の欠点を克服している3))
(3) 用途
- 乗用車、トラック・バス、フォークリフトなどの輸送機器のバッテリ出力のモニタリング
- 各種産業機器における電源設備の定期点検、電源品質の監視、消費電力の把握
3.3 ロゴスキーコイル方式
(1) 動作原理(図4)
- 測定導体(1次側)に流れる交流電流による磁界が空芯コイルと鎖交することで空芯コイルに誘起電圧が発生する。
- この誘起電圧は測定電流の時間微分値(di/dt)となり、積分器を通して測定電流に比例した出力電圧が得られる。
(2) 特徴
- 磁気コアが無いため、磁気飽和せずに大電流を測定可能
- 磁気損失による発熱、飽和、ヒステリシスがない(周波数ディレーティングの影響が小さい)
- センサ部が空芯コイルのため、フレキシブル・細身に作製可能
- 挿入インピーダンスが小さい(測定回路への影響が小さい)
- 交流(AC)のみで直流(DC)は測定できない
- ノイズの影響を受けやすいため、高精度測定には向かない
(※ただし、最新のHIOKI製品では従来の欠点を克服している4))
(3) 用途
- 各種産業機器における電源設備(バスバー)に流れる数千A程度の大電流測定、定期点検、電源品質の監視、消費電力測定
3.4 ゼロフラックス方式(巻線検出型)
(1) 動作原理(図5)
- ゼロフラックス方式では、測定導体(1次側)に流れるAC電流により磁気コアで発生する磁束(Φ)を打ち消すように、帰還巻線に2次電流が流れ、2次電流による磁束(Φ’)が誘導される。
- しかし、低周波領域では、磁束(Φ-Φ’)をキャンセルできないため、磁気回路内に残る。
- 検出巻線は、この残留磁束(Φ-Φ’)を検出し、続いて、低周波領域の磁束(Φ-Φ’)を打ち消すように、アンプ回路に帰還電流が加算される。
- このトータルの2次電流がシャント抵抗に流れ、端子間に電圧が発生する。
- この出力電圧は測定電流に比例する。
(2) 特徴
- 磁気コア内の磁束を打ち消す負帰還動作のため、磁気コアのB-H特性の影響を受けず直線性に優れる
- 1Hzからの低周波領域では検出巻線とアンプによる動作、高周波領域では帰還巻線による動作により、広帯域化を実現
- 交流(AC)のみで直流(DC)は測定できない
- クランプタイプ 5)をラインアップ
(3) 用途
- 各種産業機器における三相交流出力などの電力測定
次回に続く-
参考文献
- 柄澤悠樹:「世界トップ企業の直伝セミナ(25):μA~千Aの全レンジに対応!電流測定の5大方式」, トランジスタ技術2020年4月号, pp.99-101
- 「電流センサの原理と技術情報」, HIOKIホームページ
https://www.hioki.co.jp/jp/products/listUse/?category=39 - 中山淳:「AC/DCカレントセンサCT7631/CT7636/CT7642, AC/DCオートゼロカレントセンサCT7731/CT7736/CT7742, ディスプレイユニットCM7290/CM7291」, 日置技報Vol.38, 2017, No.1, pp.55-64
- 松林英雄:「ACフレキシブルカレントセンサCT9667-01/-02/-03, CT7044/CT7045/CT7046」, 日置技報Vol.38, 2017, No.1, pp.65-70
- 山岸君彦:「クランプオンセンサ9272-10, センサユニット9555-10」, 日置技報Vol.29, 2008, No.1, pp.1-6
【著者紹介】
原野 正幸(はらの まさゆき)
日置電機株式会社 ビジネスディベロップメント課
アドバンスドアプリケーションエンジニア
博士(工学)
■略歴
1993年3月 金沢大学大学院工学研究科修士課程修了(電気情報工学専攻)
1993年4月 日置電機株式会社入社
1998年3月 信州大学大学院工学系研究科博士後期課程修了(材料工学専攻)
日置電機の技術部門で電流センサを中心とした電気計測器の開発に従事し、2017年からマーケティング部門にてエネルギー関連市場向けの商品企画に従事。現在に至る。





