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スポーツセンシング(1)

仰木裕嗣
慶應義塾大学政策
メディア研究科
兼 環境情報学部 教授

スポーツセンシングの進化を支える基盤技術

スポーツセンシングの世界が好況である。そこには2つの大きな潮流が存在する。一つはウェアラブルデバイスであり、もう一つは映像解析である。本稿では身体のセンシング技術と外界からスポーツを観測する映像関連技術の二つを主にとりあげて、スポーツセンシングの現状と未来予想を述べたい。

1. ウェアラブルデバイスの進化

筆者はウェアラブルデバイスの開発に関わってきたが(図1)、過去四半世紀にわたるスポーツセンシングの進化には鍵となるいくつかの基盤技術の発展が大きな役割を果たしていると考えている。

図1:慶應義塾大学とセイコーエプソン社との共同開発「M-Tracer」1)

慣性センサを主軸として開発してきた筆者の私見であるが、(1)センサの小型化、(2)無線技術の進化、(3)省電力技術、の3つを特に強調したい。1991年にアナログデバイセズ社がMEMS技術による1軸加速度センサADXL50をエアバッグのために開発して以来、2軸・3軸加速度センサ、引き続いてジャイロセンサと地磁気センサが共に3軸での計測を確立し普及している。 TDKは慣性センサの主力メーカーであったInvenSense社を買収し、3mm×3mm×1mmのチッップに9軸センサと専用CPU、さらには温度センサさえもが内蔵されている製品を販売している2)。またスマートフォンには同様にディスクリートである場合もあるが9軸センサ機能が実装され、GPSの使えない屋内での測位にも用いられ始めている。

ウェラブルデバイスのなかでも先行して普及したものの代表は心拍数を測るデバイスである。「ポラール」と言えばスポーツ関係者の間ではすでに心拍計という認識が普及しているが、当初は腕時計型デバイスからのデータ回収は赤外線通信のIrDAであった。現在ではBLE5.0に進化したBluetoothが主流となりつつあるが、現実世界では必ずしも常に頑健な運用ができているとも限らない。2.4GHzを使う通信にはほかにもWiFi・ZigBeeがあり展示会などで明らかになるのは、多くの人々が同時にウェアラブルデバイスを使うと電波が混み合っていてまともに動作しないことである。とはいえ、小型化にはアンテナ長の短いことも必須条件であることから、遠くまで飛ばすことのできる920MHz帯域の無線通信に移行するとも考えられないので今後もさらなる無線基盤技術の開発は進められるであろう。

ウェアラブルデバイスの進化で見逃せないのは、省電力技術である。リチウム電池の進化もさることながら、マイクロプロセッサーはもちろん、MEMSセンサ自体の消費電力は飛躍的に低下している。東芝のウェアラブルデバイス用プロセッサTZ1200に代表されるように、専用IC内にARM CortexコアのCPUと共に計装アンプと24bit A/Dも搭載することで常時通電することで劇的に消費電力を低減している製品も登場している3)

振動などによる発電、エナジーハーベスト技術の進化に伴いバッテリーレス計測もそう遠くない日に実現しそうである。東北大学中村研究室と我々慶應義塾大学とで進められている研究、「飲む体温計」は胃酸で発電し深部体温を無線によって体外に送信するという近未来センシングデバイスである(図2)4)

電池も全固体電池、さらには切って使うことのできる太陽電池や繊維状の太陽電池なども登場してウェアラブル市場に乗り込んでくることが予想される。

図2:飲む体温計。東北大学中村力研究室提供

図3は、現在ウェアラブルデバイスによって観測することができると考えられる物理量や生体情報の一覧である。これほど多くの変量がすでに観測できることに驚きを隠せない。しかしながら、まだまだ得られる変量のもつ深い意味まで考慮した上での利活用がなされているとは思えない。なぜ、その変量を観測したいのか?ではなく、なぜその変量でなければならないのか?という心構えで計測に臨まなければならないと筆者は考えている。これは昨今の大規模データをとにかく収集して機械学習にかければ「何かがわかる」という考えとは逆行するが、「小型・無線通信・省電力」を満たすことが絶対のウェアラブルデバイスでは、必ず克服しなければならない課題である。

図3:ウェアラブルデバイスで観測可能な変量

次週に続く-


著者紹介

氏名:仰木 裕嗣(おおぎ ゆうじ)
出生:1968年1月 福岡県北九州市生まれ

慶應義塾大学政策・メディア研究科兼環境情報学部 教授
慶應義塾大学スポーツ・ダイナミクス・インフォマティクス・ラボ代表
慶應義塾大学スポーツ・アンド・ヘルスイノベーションコンソーシアム代表

職歴
1997年4月 SPINOUT設立代表(~現在:個人事業としてのスポーツ研究支援会社)
1999年4月 慶應義塾大学環境情報学部嘱託助手
2001年4月 慶應義塾大学環境情報学部専任講師(有期)
2005年4月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科兼環境情報学部助教授
2007年4月 慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科兼環境情報学部准教授
2016年4月 慶應義塾大学政策・メディア研究科兼環境情報学部教授
2007年3月 豪Griffith University, School of Engineering, Center for Wireless Monitoring and Application, Honorary Associate Professor

専攻分野
スポーツ工学・ スポーツバイオメカニクス・生体計測・無線計測

賞罰
2002年6月 第9回国際水泳科学会議 アルキメデス賞(若手奨励賞)日本人初
2003年2月 TUM Academic Challenge Award, 競技スポーツ部門賞

特許M
・コースガイド(特許出願2005-130243、特許公開 2006-304996)
・ゴーグル(特許出願2005-314855、特許公開 2007-124355)
・エネルギー消費量報知装置(特許出願2009-098373)
・スイング動作評価方法、スイング動作評価装置、スイング動作評価システム及びスイング動作評価プログラム(特許出願2008-299478、特許公開2009-50721)
  

​LIVOX TECH、LiDARセンサを7万円台で販売開始

LIVOX TECH(株)(以下Livox)はLiDARセンサのシリーズの販売を発表した。最初の販売はLivox Mid-40/Mid-100(写真)だが、Mid-40は7万7490円という手ごろな価格での販売開始としている。

Mid-40/Mid-100は発光および検出に高額なレーザーエミッターや性能が十分でないMEMSスキャナーを使用せずに、より低コストの半導体コンポーネントを採用している。走査ユニットを含むすべての光学システムは、光学レンズ業界で採用されている製品のように、実証済みですぐに利用可能な光学コンポーネントを使用している。このセンサは独自設計による低コストのシグナル収集法も導入し、優れた性能を達成しているという。

Mid-40/Mid-100は、同軸設計を活用した大口径屈折走査法を採用。このアプローチはレーザーディテクター・ペアを大幅に少なくし、高い点密度と検出距離を維持。この設計は製造時の光学的配列の難しさを大幅に軽減し、高い歩留まりを実現したとのこと。

Mid-40は、円形視野角38.4度、最大260メートルの検出距離がある(反射率80%の対象物)。また、Mid-100は3つのMid-40を内蔵し、水平方向の視野角98.4度、垂直方向の視野角38.4度の幅広い水平方向視野角を形成する。Mid-40のポイントレートは10万ポイント/秒、Mid-100は30万ポイント/秒。各センサの範囲精度(25mあたり1シグマ)は2cm(注1)であり、角度精度は0.1度以下。

Livox LiDARセンサの高度な非反復走査パターンは極めて正確な詳細を提供。これらの走査パターンは短時間で高い点密度を提供し、走査時間が長くなれば密度を高めることが可能。Midシリーズは従来の32ラインLiDARセンサと同等、ないしはそれ以上の点密度を実現できるという。

この3Dセンシング能力によって、Livoxはハードウエアおよび機械設計を最適化しており、Midセンサのコンパクトなボディ(注2)は既存の設計の中にユニットを容易に組み込むことができる。

すべてのLivox LiDARセンサは個別に完全にテストを行い、さまざまな環境で動作することが実証されている。すべての個体で、100klxの直射日光環境でも1000分の1以下の誤検出率(注3)。それぞれのセンサの出力はIEC 60825-1(2014年)のClass 1レーザー製品要件を満たし、人間の目にも安全(注4)。Mid-40/Mid-100はマイナス20℃からプラス65℃の範囲で動作し、異なる反射率の対象物の点群データを、常時確実に出力する。Livox LiDARセンサは可動電子部品を一切使用していないため、従来の回転LiDARユニットに共通の問題であるスリップリング障害などの課題を回避できる。
Livoxは、ソフトウエア、ファームウエア、アルゴリズムを含む光電子システムを最適化したことで、雨、煙、霧などさまざまな状況での適応性を高めることが可能となったとしている。

また、Mid-40/Mid-100のほかに現在、HorizonとTele-15の2つのLiDARセンサを開発中で、2019年第2四半期に発売予定とのこと。
Mid-40/Mid-100については、EU、米国、日本のDJIオンラインストア(https://store.dji.com/product/livox-mid )から購入することができる。まとめ買い割引あり。

詳細についてはLivoxのWebサイト:https://www.livoxtech.com/jp を参照。

※(注1)摂氏25度の環境で20メートル離れた対象物(反射率80%)を測定。結果は異なるテスト状況によって変わる可能性あり。
※(注2)外形寸法:88x69x76 mm(Mid-40)、142x70x230 mm(Mid-100)重量:約710 g(Mid-40)、約2200 g(Mid-100)
※(注3)検出範囲(100klxで)
  90 m @10%反射率
 130 m @20%反射率
 260 m @80%反射率
※(注4)Livox LiDARセンサは専門的な第3者機関によって厳格にテストされ、IEC 60825-1(2014年)規格に準拠するClass 1レーザー製品に認定された。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000042192.html

LoRaWAN(TM)を活用したデバイスとネットワークサービスの開発で協業

株式会社144Lab(以下、144Lab)とセンスウェイ株式会社(以下、センスウェイ)はセンスウェイの提供するIoT通信プラットフォームサービスであるSenseWay Mission Connect(※1)を基盤として新たな製品開発と販売に向けた協業を開始することを発表した。

144Labは、画期的な製品・サービス開発技術と多数のIoT関連デバイスの販売実績があり、またグループ会社にはハードウェア分野での強力なEC販売チャネルであるスイッチサイエンス(※2)を保有している。一方センスウェイは、日本全国規模のLoRaWANネットワークの構築に向けゲートウェイ設置を積極的に進め、また、大手企業との共創による事例開発を進めているとのこと。

今回の協業は、両社の技術を結集しIoTのLPWA通信が利用できるデバイスおよびサービスを提供する。法人・個人向け問わずLoRaWANを使用したIoT関連サービスを開発し、両社のチャネルで拡販していくという。

現在までに、本協業の一環としてスイッチサイエンスにおいて、簡単にLoRaWAN接続を使用できる、Arduino、センサーデバイスを組み合わせた「LoRaWANスターターキット」をはじめとした、IoTサービス開発用のデバイスと通信サービスの販売を展開しており、すでに多くの販売実績があるとしている。

今後は、本協業によって様々な分野で応用可能な評価キットやセンサーの製品ラインナップを充実させ、LoRaWANを活用したIoTサービスの適用範囲の幅を広げていき、さらに事例としてより多くの法人に利用される製品を開発していくことでより実用的なソリューション展開を行い、IoTの普及を加速していくことを目指すという。

※1:SenseWay Mission Connectについて
「Senseway Mission Connect」はIoT通信プラットフォームサービスで、誰でもWebページで登録だけで簡単にLoRaWAN通信サービスが利用でき、Webの管理画面で接続したIoTデバイスの管理も可能。初期費用も不要で、1デバイスあたり月額30円から提供する。
センスウェイは本サービスの為の通信ゲートウェイを全国に展開していくという。
https://service.senseway.net

※2:スイッチサイエンスについて
スイッチサイエンスは、144Labのグループ会社である(株)スイッチサイエンスの運営する電子工作用電子回路製品の販売を行うEC販売チャネル。(株)スイッチサイエンスでは、最先端のテクノロジーを、より多くの人々が道具として当たり前に使える世界を目指し、電子工作用の電子回路製品を自社で設計、製造、または国内外から調達し、販売する事業を展開しており、自社メディアをはじめとし、アマゾンマーケットプレイスでの販売、法人向けの掛売り、同業者様への卸売、海外への輸出を行なっているとのこと。

スイッチサイエンス https://www.switch-science.com/info/about/
144Lab https://144lab.com/

生体情報技術を活かしたストレス可視化ソリューション「hamon for stress」

ミツフジ(株)は、「職場環境の見える化」を実現することを目的としたストレス可視化ソリューション、「hamon for stress」のサービスを3月より販売開始する。ストレスチェックが2015年に義務化されてから、多くの企業がストレスチェックを実施しており、さらに近年は改革への取り組みの一環として「健康経営」に取り組む企業が増えているが、職場環境の改善活動の加速を受け、ミツフジでは「職場ストレスによる休職0を目指して」をテーマに、独自の生体情報センシング技術を用いて、これまで可視化しにくかった「ストレスの定量化」を可能にし、「職場環境の見える化」を実現するという。

【本サービスの特徴】
1.生体情報(バイタルデータ)により、ストレスチェックだけでは見えなかったリスクを可視化
2.客観的な分析レポートをもとに高ストレス者はストレス対策メニューを実施
3.企業向け総合評価レポートをもとに対策、継続利用でPDCAサイクルを実現

これらにより、企業の休職者関連のコスト削減だけではなく、企業イメージの向上、生産性・創造性の向上にも繋がり、結果企業が従業員の健康に配慮することによって、経営面においても大きな成果が期待できると考えられるとのこと。

【サービス内容】
セットメニュー(1ID当たり)
1.hamonウェア3着
2.トランスミッタ―1台(充電用USBケーブルtypeBは別途ご購入が必要)
3.クラウドサービス料
4.ストレス対策メニュー(ストレスチェック57項目、医師による診断や、肩こりメニューなど含む)
5.バイタルデータによる環境・個人分析レポート

【運用イメージ】 「hamon for stress」の運用イメージは左上の図を参照。

ミツフジ(株)コーポレートサイト:https://www.mitsufuji.co.jp/

「モフ測」と3次元光学式モーションキャプチャシステム「Vicon」の精度検証実験が論文化

 (株)Moffは、東京慈恵会医科大学、インターリハ(株)および、(株)三菱総合研究所との共著により、モフバンドを用いたIoT身体機能計測サービス「モフ測」の精度検証実験の結果を論文掲載した。

「モフ測」は、ジャイロセンサ・加速度センサを搭載したモフバンドを用いて、簡便に身体機能の計測ができるサービス。この度、リハビリ研究のスタンダードとなっているVicon社の光学式モーションキャプチャシステムと身体動作の計測精度について比較実験を行った。

掲載概要は以下のとおり。
論文の内容は、下記URLにてオンラインで全文が公開予定とのこと。
掲載誌:東京慈恵会医科大学雑誌
オンライン:https://mol.medicalonline.jp/archive/select?jo=cz8jikei
原著:光学式モーションキャプチャシステムと加速度センサおよびジャイロセンサを用いたウェアラブル端末型モーションキャプチャシステムによる動作解析比較
安保雅博(東京慈恵会医科大学リハビリテーション医学講座)ほか
慈恵医大誌2018:133:95-105

「モフ測」について
モフ測は、モフバンドを背部、大腿部、下腿部、手首などに付け、センサの角度変化(姿勢動揺)、歩行時の下股の動き、各関節の可動域測定などが可能なIoTリハビリ見える化サービス。
http://moffsoku.jp/

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000009514.html

大阪ガス「ekul」のIoTネットワーク「Sigfox」を活用した新プラン「ekul lite」開始

大阪ガス(株)は、簡易データ計測サービス「ekul(イークル)」の新たなプランとして、京セラコミュニケーションシステム(株)(以下「KCCS」)が展開する、低価格・低消費電力・長距離伝送を特長としたIoTネットワーク「Sigfox(シグフォックス)」を活用した「ekul lite(イークル ライト)」(以下「新プラン」)を4月1日から開始すると発表した。

Daigas(大阪ガス)グループでは、「エネフレックス(※1)」や「もっとsave(※2)」など、情報通信技術(ICT)を活用してエネルギーの見える化や省エネ制御等を行うサービスを展開しており、2016年7月からは、業務用の利用者を対象とした簡易データ計測サービス「ekul」を展開している。近年、少子高齢化や人手不足、環境・エネルギー問題などの社会的課題に対する解決策として、IoT活用が注目されており、よりシンプルに、より安く、IoT導入を進めたいというお客さまが数多くおられることから、少点数計測から始めたい利用者向けの新プランを開始する。

KCCSは、フランスのSigfox S.A.が提供するIoTネットワーク「Sigfox」を日本で独占展開している。「Sigfox」は、LPWA(Low Power Wide Area)(※3)を代表するネットワークとして欧米を中心に60か国で展開され、国内ではKCCSがインフラ構築およびネットワークサービスを提供している。2017年2月のサービス開始以降エリア構築を進め、人口カバー率は2018年11月に90%となり、2019年夏に97%を目指しエリアの拡大を進めているという。「Sigfox」を活用したサービスは、全国の425社に及ぶSigfoxパートナーにより展開され、高齢者や児童の見守りサービスや、水道メーターの遠隔検針、水位・雨量監視システムの導入など、幅広い分野での活用が進んでいるとのこと。

◆新プランの主な特長は以下の通り。
1.シンプルな機器構成
電池駆動かつシンプルな機器構成で、計測器が直接Sigfox基地局と通信し、計測情報を送信するため、省スペース・より安価になり、簡単な設置作業でIoT導入が可能。
2.電池駆動で設置場所を選ばない計測器の導入
低消費電力・長距離伝送を特長とした「Sigfox」を採用したことで、計測器が電池駆動かつ無線で利用できるようになり、電源・信号配線や設置場所の制約を受けにくくなった。
3. 従来の「ekul」サービス機能も利用可能
計測したデータをインターネット経由でいつでも(※4)確認できる機能や、エネルギーの使い過ぎ監視機能もご利用いただけます。また、エネルギー以外のデータ計測(※5)を組み合わせることも可能。また、従来の「ekul」計測器とも組み合わせて併用することができる。

(※1)ガス冷暖房システムのガスエンジンヒートポンプ(GHP)や小型ガスコージェネレーションシステム「ジェネライト」の運転状況の「見える化」やGHPの省エネ制御を行うサービス。
(※2)利用者のエネルギー使用状況を計測し、省エネ制御する簡易BEMS。インターネットを利用しての使用状況閲覧等、比較的安価で導入・増設・カスタマイズが容易。
(※3)少ない消費電力で、km単位の距離で通信できる無線通信技術の総称。機器のバッテリー消費を抑えながら、データを収集する基地局まで電波を届けることができるため、特にIoT(Internet of Things)向けに有用な技術。
(※4)メンテナンス時間等を除く当社サービス実施時間帯に限る。
(※5)追加計測のための電気信号を出す計量器は利用者が準備。

◆「ekul lite(イークル ライト)」プランについて
(1)新プラン開始日 :2019年4月1日
(2)料金
 ・ 標準サービス料金 計測器1台(1台あたり2点まで計測可能):3,000円/月(税抜、年払い)
 ・ 標準設置費 : 42,000円(税抜、1台設置時、初回一括払いの場合)
(3)サービスイメージ(左上イメージ図を参照)

プレスリリース(大阪ガス):
http://www.osakagas.co.jp/company/press/pr_2019/1277032_40360.html

ワンショットで360°の全天球イメージを撮影できるカメラ「RICOH THETA Z1」

(株)リコー、リコーイメージング(株)は、ワンショットで360°の静止画や動画を撮影できる360°カメラ「RICOH THETA (リコー・シータ)」シリーズの最上位機種として、約2300万画素相当(6720×3360ピクセル)の高品質な360°の静止画を撮影できる新製品「RICOH THETA Z1」を3月下旬に発売する。

「RICOH THETA Z1」は、コンパクトなボディに1.0型の裏面照射型CMOSイメージセンサーを搭載し、360°の高品質な静止画を撮影することができる。新たに絞り優先など多彩な撮影モードに対応し、屋外や暗所など撮影シーンを選ばずに高品質な映像を得ることが可能。また、動画撮影時には回転3軸補正による強力な手ぶれ補正機能により、4K(3840×1920ピクセル)、30fps(フレーム/秒)相当の滑らかで臨場感あふれる360°の動画撮影を実現する。

 本体に0.93型有機EL情報パネルとFn(ファンクション)ボタンを搭載したことで、撮影残り枚数や露出設定などの各種情報が一目で確認できるようになり、カメラ単体での操作性が大きく向上した。JPEGに加えて、新たにRAW(Adobe® DNG形式)での保存に対応し、一般的なデジタル一眼レフカメラなどと同様に、本格的な画像編集もできる。

 また、Android™ベースのシステムを採用し、アップデートによる基本性能の向上だけではなく、プラグインの追加インストールによる多様な機能拡張を実現。作品志向が強い写真愛好家やパノラマフォトグラファーなどの高い要求に応えるとともに、ビジネスシーンにおけるプロフェッショナル用途にも最適とのこと。

ニュースリリースサイト(リコーイメージング):
http://news.ricoh-imaging.co.jp/rim_info/2019/20190225_027277.html

ST、ソフトウェアが付属したIoT機器向けセキュア・エレメント評価キット

STマイクロエレクトロニクス(以下ST)は、セキュア・エレメントの実装を加速させるSTSAFE-A100評価キットを発表した。充実したSTM32 Nucleo開発エコシステムをさらに強化するこの評価キットは、IoT機器、高価な消耗品(例えば医療用プローブなど)、ITアクセサリ、およびコンスーマ機器のセキュリティの開発を容易にする再利用可能なソース・コードを提供するとのこと。

この評価キットは、X-NUCLEO-STSA100拡張ボード(STSAFE-A100セキュア・エレメント搭載)およびSTSW-STSA100ソフトウェア・パックで構成される。ソフトウェアには、デバイス・ドライバ、STM32マイクロコントローラ(マイコン)のソース・コード、STSAFE-A100のソース・コードが含まれ、ブランドおよびエコシステムの保護、機器の登録、セキュアなクラウド接続といった用途に利用できる。

利便性の高い8ピン・パッケージで提供されるSTSAFE-A100により、堅牢で不変なハードウェアベースの認証とセキュアなデータ管理サービスをホスト・システムで実現できる。また、サイバー攻撃への耐性が強く、CC EAL5+認証を取得した最新のセキュア・マイコンで動作するセキュアOS、先進的な対称暗号および非対称暗号、暗号鍵管理、そして物理攻撃とサイドチャネル攻撃に対する組込みの保護機能を備えている。

STSAFE-A100評価キットをSTM32 Nucleo開発ボードと組み合わせて使えば、STSAFE-A100セキュア・エレメントを、さまざまなSTM32マイコン、センサ、アクチュエータと組み合わせることができる。これにより、単純なIoT端末から、産業機器向けのネットワークおよび制御装置、コンピュータ周辺機器、ウェアラブル機器、ゲーム機、モバイル用アクセサリまで、多様な製品の保護が可能になるという。

STSAFE-A100評価キットは、STのウェブサイトまたは販売代理店から入手可能で、価格は約35ドル。STSW-STSA100ソフトウェア・パックは、www.st.com/stsw-stsa100 から無償ダウンロードが可能としている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000951.000001337.html

ナノシード、トータルフィールド磁力計「QTFM」販売

(株)ナノシードは、トータルフィールド磁力計「QTFM」の販売を開始した。
トータルフィールド磁力計「QTFM」は、米国QUSPIN社の製品で、低ノイズ及び高精度で物理探査などの磁気探査で使用できる高性能の光ポンピング磁力計。小型で低消費電力のためドローンなどの測量にも使用できる。

「QTFM」の特長は小型、ポータブルで使用温度が幅広く、セットアップが簡単で、使いやすく、信頼性が高いという。
「QTFM」の用途としては・磁気異常検出・鉱物とエネルギー探査・ドローン・無人探査機等がある。

【仕様】
・フィールド感度   :1pT/√ Hz 以上@0.1-100Hz(2pT/√Hz@0.01~0.1Hz)
・ダイナミックレンジ :1,000nT ~ 100,000nT
・インターフェース  :UART, USB
・使用温度      :-25°C to+60°C(preliminary)
・インターフェース  :UART, USB
・寸法        :19 x 19 x 47 mm(センサー)
            19 x 35 x 89 mm(電気制御ユニット)
・重量        :18 g(センサー部)

製品サイト(ナノシード):https://nanoxeed.co.jp/product/qtfm/

土木と光技術のいま(4)

三田 典玄
(センサイト 企画運営委員)

●光ファイバー計測に集まる注目

やっと最近になって、と言われそうだが、実際、道路や橋などを扱う土木の分野では、橋などの歪みをリアルタイムで取得できる、埋込み型の光ファイバーの計測「光ファイバーセンシング」への問い合わせが増えている。これまでもいくつもの橋梁などの構築物に光ファイバーセンサは使われてきたのだが、まだまだ一部、というのが現状だった。

光ファイバーを橋梁などに埋め込み、その片方の端に光源を起き、もう片方に光センサを配置することにより、光センサが受ける光の微妙な変化を数値化することにより、リアルタイムで光ファイバーとそれに沿った構築物の歪みなどがわかる、というこの技術。光ファイバーを、たとえば橋梁に沿って埋め込んだ場合は、橋梁の歪みなどがわかる、というものだ。前記のように、老朽化した橋梁も増えてきた現在、舗装面や舗装面の下部の落下や剥落などの事故や、それを引き起こす、想定外の重量の貨物の通過(多くは時代の流れとともに、積荷の内容が変化した、などの事情もある)なども、大きな問題となることがある。橋梁の事故などが起きたときの責任の所在などを追求する場合などに、橋梁の歪みのデータは大きな意味を持つことになったため、光ファイバーセンサについて、特に施工業者からの問い合わせが増えているのが現状だ。

(写真1.)光ファイバセンシング振興協会

●土木におけるIoTのキーはソフトウエアによる画像処理技術

以上、土木における「光技術」について、総合的に見てきたが、なんといっても「光による構築物のクラック検査」は、その中でも今後大きく伸びる分野と言われている。その技術の要となるのは、ハードウエアとしてのセンサではなく、センサを利用してデータを得る「画像処理ソフトウエア」である。

もちろん、ハードウエアとしてのセンサはベースとなる技術として重要だが、現在土木業界はじめ、多くの業界が求めているのは「わかりやすく表示された正確な結果」であるからだ。また、これまでは、光技術だけに注目してきたが、ユーザーにとってみれば、それが光技術を使ったものか、あるいは超音波を使ったものか、はある意味どうでも良い。正しく正確な結果が簡単な操作で得られるかどうか?が重要である。

そのため、ソフトウエアにより重点が置かれているのだ。IT・ハイテクノロジーが身近になったぶん、ユーザーの求めるものは「より良い結果」である。そのため、ある一つの事象を捉える(例えばコンクリート構築物の内部のクラックを検出する)とき、これまでは光のセンサだけに頼っていたものを、その結果を他の種類のセンサで取得した事象とソフトウエアで合成し、より正確な結果をユーザーに提供する、という「計測器の新たなパラダイム」の時代が幕を開けたのが、現代という時代である。計測器も「デジタル」「ソフトウエア」が不可欠となったのはそのためだ。

参考文献

(写真1) 光ファイバセンシング振興協会ホームページ
http://www.phosc.jp/

著者紹介
三田 典玄(みた のりひろ)
サイバーセキュリティ、コンピュータ言語、インターネット、IoT専門家。 インターネットを日本に持ち込んだ一人。著書・翻訳書多数

2019現在     日本フォトニクス協議会知財戦略専門部会事務局長 センサイトプロジェクト企画運営委員
2013~2015  韓国・慶南大学・コンピュータ学科教授。専門:サイバーセキュリティ
2002~2004  経済産業省・産業技術総合研究所・ティシュエンジニアリング(再生医療)研究センター 特別研究員
1996~1997  東京大学・先端科学技術センター 協力研究員

その間、(株)シグマコーポレーション/(株)シースターコーポレーション/技能五輪 国内大会・世界大会の情報技術職種委員/台湾新聞/ジョルダン(株)/(株)プライムネット等