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Blue Economyと日本・スコットランドの協業(1)

英国大使館・スコットランド国際開発庁
松枝 晃

1.Blue Economy とスコットランド

日本語で言う海洋産業と類似した産業分野を包含するBlue Economyは、OECDの予測によると2030年には$3Trillion(3兆ドル=300兆円)の価値を持つ可能性があるとレポートされている。
Blue Economyの既存の産業領域としては、海洋非生物資源(石油ガス、鉱物など)、海洋生物資源(漁業、養殖など)、港湾(倉庫・備蓄、カーゴなど)、造船(船舶、浮体構造物など)、海運(貨物・人の運搬)などがあり、また新興の領域として海洋再生可能エネルギー(洋上風力、波力潮力)、海底鉱物資源(金属、鉱物)海の防衛産業などを含む。

スコットランドに於いては、1960年台後半に開発が始まった北海油田で培われた豊富な技術がある。特にSubseaと言われる海中で使われる諸技術― 海中構造物、ソナー等可視化・センシング技術、海中での音響・電磁波・光通信、ROV/AUV関連技術などに優れたものがある。これらを新興領域である再生可能エネルギーや海底鉱物資源分野に応用する事や、既存分野でも今後成長が期待できる水産養殖へ応用する事でサプライチェーンを維持・発展させる事が可能と考えられる(図1)。

図1

スコットランドの現状の主な海洋産業を図2に示す。
最大の規模である石油ガス以外に、再生可能エネルギー、水産養殖など地域の強みを生かし今後成長が見込まれる領域で開発が進んでいる。
後述のように再生可能エネルギー領域は、洋上風力、それに続く波力潮力の分野で特に力を入れており、長崎県など日本の地域・マーケットとも関係が深い。

図2

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【著者略歴】
松枝 晃(まつえだ あきら)
英国大使館・スコットランド国際開発庁 上席投資担当官
金沢大学 工学部 電気工学科卒、
1981年オリンパス光学株式会社(当時)。研究開発部門で回路設計、新規事業開拓、オープンイノベーション等経験。
2010年スコットランド国際開発庁。センシング技術を中心に日本スコットランド間の技術案件を担当。2012年から海洋関係。北海のSubsea技術と日本の海洋関連技術のコラボレーションを促進。

日本財団オーシャンイノベーションプロジェクトの取組み(1)

日本財団 海洋事業部
辰野 誠哉

1. はじめに

世界における海洋石油・天然ガス開発や海洋再生可能エネルギーの市場は、今後大きな成長が見込まれており、我が国関連企業も市場への参入・拡大の動きを加速している。また、日本の海にはメタンハイドレートや海底鉱物等の天然資源が豊富に賦存しており、将来実用化の可能性も秘めている。
一方で、このような成長を取り組んでいく上で原動力となる、実践的技術やノウハウを持った海洋開発技術者の不足が懸念されており、将来における一層の市場獲得に向け、これら技術者の育成が求められている。2015年7月の海の日には、安倍総理大臣より、「2030年までに海洋開発技術者の数を一万人まで増やす」ことが目標として掲げられた。
そこで、日本財団は、海洋開発市場で必要とされる海洋開発技術者の育成に向けた取り組みをオールジャパンで推進すべく、海洋開発市場の参入・拡大を企図する本邦企業、大学、公的機関の参加及び政府の協力を得て、産学官公からなる統合的なプラットフォーム「日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム」を設立した。

また、日本は世界と比較して二周遅れといわれる海洋開発分野において、新しい産業として進展させるためには、全ての基礎となる人材の育成に加え、技術開発のイノベーションを車の両輪として考え、実行することが、効率的かつ、非常に重要である。このような思いから、人材育成のみならず、日本の強みを活かした技術イノベーションを起こすためには、何をどのようにすべきかについて、検討を行い、2017年に、日本財団において、「2030年に向けた海洋開発技術イノベーション戦略」を策定した。その結果、日本近海には海洋開発の技術フィールドがないため、それを持つ海外先進国と連携して、センサーやロボットといった日本が強みを持つ分野で開発を進める必要があると、提言をまとめた。日本財団は、同提言に基づき、アメリカ、スコットランド等海洋石油・ガス市場を持つ国と連携して技術開発に対し支援を実施している。

本解説では、日本財団が進める「日本財団オーシャンイノベーションコンソーシアム」と「海外との連携技術開発プログラム」について解説する。

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【著者略歴】
辰野 誠哉(たつの せいや)
日本財団 海洋事業部 海洋開発人材育成推進室 アドバイザー

2015年 東京理科大学大学院 理工学研究科 機械工学専攻修了。
2016年 国土交通省 入省
2016年-2018年 国土交通省 海事局 海洋環境政策課
内航船の省エネ化、次世代船舶(LNG燃料船、自動運航船)の推進等に従事
2018年 現職

AIを用いた掘削現場でのトラブル回避技術の開発(1)

(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構
草薙 和也

1. はじめに

石油・天然ガスの探鉱・開発事業は巨額の資金を必要とする事業であり、投入資金が数百億円から数千億円に及ぶプロジェクトも珍しくない。石油開発のうち掘削作業に注目すると、石油・天然ガスを産出するために地下と地表とを繋ぐ坑井の掘削にはリグと呼ばれる掘削装置(図1)が必要であり、特に海洋油ガス田を開発するために用いられるリグの傭船料は一日当たり数千万円超になることが一般的である。海底面よりさらに深い地下の岩盤について事前に得られている情報は限られており、次々と新たな地層が出現する掘削作業中には想定しえない様々なトラブルが発生する。中でも石油開発会社が頻繁に遭遇するトラブルとして掘管・掘削編成(BHA:Bottom Hole Assembly)などの抑留*1および逸泥*2 が挙げられる。一度こうしたトラブルが発生すると現状回復のために現場作業は停滞を余儀なくされ、プロジェクトにとっては経済的に大きな損失となるだけでなく、最悪の場合は地下から原油やガスが制御できない状態で噴出する事故につながるなど、安全上での大きな問題となる。

図1. 掘削装置の写真(出所:JAMSTEC)

*1抑留:地層の崩壊や坑内での掘屑の堆積、坑内と地層との圧力差などの原因により、掘管やBHAが坑内で動かなる現象。
*2逸泥:坑井内を循環している泥水が浸透性の高い地層中に失われる現象。

本稿では、掘削中に発生するトラブルの中で、抑留の予兆検知を目的としたAI技術の開発を紹介する。なお本件は、弊機構(以下、JOGMEC)が国立研究開発法人海洋研究開発機構(以下、JAMSTEC)に業務委託しており、「掘削を対象としたデジタル技術適用による安全性向上に関する調査」として実施している。

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【著者略歴】
草薙 和也(くさなぎかずや)
独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構
デジタル推進グループ デジタル技術チーム

■略歴
1992年1月16日生
2016年3月 京都大学大学院 工学研究科 都市社会工学専攻 修士課程 修了
同年4月 独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構 入構

■専門分野
Drilling Engineering(石油掘削)

NB-IoTを活用した鳥獣罠センサ、伊那市で被害の軽減に向けた実証事業


ソフトバンク(株)は、狩猟関連機器やサービスの企画・開発・販売を行う(株)huntech(ハンテック、以下「huntech」)とIoT機器向けのLTE通信規格であるNB-IoTを活用した鳥獣罠(わな)センサ「スマートトラップ NB-IoT」を日本で初めて※1開発し、国立大学法人信州大学および伊那市有線放送農業協同組合などと共に、長野県伊那市において鳥獣被害の軽減に向けた実証事業を2019年10月から開始した。
(画像:「スマートトラップ NB-IoT」のシステムイメージ)

この実証事業は、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)から受託した、「信州伊那谷におけるLPWA(LoRaWAN等)鳥獣罠センサーの高度活用」に関する実証型研究開発※2の一環として行うもの。

なお、ソフトバンクとhuntechは、実証事業の結果を踏まえて「スマートトラップ NB-IoT」の量産化に向けた改良を行い、2020年春をめどにhuntechの新製品として発売するとともに、他の自治体への展開も進めていく予定とのこと。

■実証事業について
1.背景と目的
昨今、野生鳥獣による農作物被害が全国で問題となっており、その被害額は年間約164億円にも上っています※3。その要因の一つとして、シカやイノシシの生息固体数の増加があり、政府では2023年度までにこれらの個体数を半減するという目標を掲げている。伊那市においても、シカやイノシシなどによる農作物の被害が問題となっており、猟友会が捕獲を担っているものの、狩猟者の高齢化が進んでいる上、鳥獣の数に対して狩猟者が少ないため、設置した罠の見回り業務が負担になっていた。そこで、罠の見回り業務の省力化や鳥獣の捕獲精度の向上を図ることで、伊那市における鳥獣被害を軽減させることを目的に、「スマートトラップ NB-IoT」を活用した実証事業を開始した。
2.実施内容
 (1)「スマートトラップ NB-IoT」の機能の検証
  ・罠の状態の確認機能
  ・罠の設置場所情報の取得・記録機能
  ・外部環境情報(温度や天候など)の取得・記録機能
  ・センサ検知時の通知機能
  ・捕獲活動ログ機能
 (2)防水性など耐環境性の検証
 (3)電池の連続動作期間の検証

3.実施期間
2019年10月~2020年3月(予定)

4.実施主体
ソフトバンク(株)、信州大学(担当教員:農学部准教授 渡邉 修)、伊那市有線放送農業協同組合

5.連携協力
伊那市、伊那市猟友会、(株)huntech(機器およびウェブサービスの開発)

※12019年9月30日時点(huntech調べ)
※2NICTから受託した実証型研究開発の詳細は、こちら(別ウィンドウで開く)を参照。
※3出典:農林水産省 農村振興局「鳥獣被害の現状と対策(令和元年7月)」

プレスリリースサイト(softbank):
https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2019/20191031_01/

特許技術を自社ロボットに組み込んで使える「ALGoZa Library」を販売開始

(株)チトセロボティクスは、特許技術であるロボット制御理論「ALGoZa」を組み込んで使える制御ソフトウェアライブラリの提供を発表した。

このたびチトセロボティクスは、企業での商用利用・製品組み込みを目的として、ロボット制御ソフトウェアに組み込むことで『簡単に高精度な』視覚フィードバック制御を可能とするC++ソフトウェアライブラリとして「ALGoZa Library」を販売開始することを決定した。 〔画像:厳密な校正なしでも高精度(20マイクロメートル)な利用例〕

「ALGoZa Library」は産業用ロボットのシステムインテグレーターや、企業の研究開発部門、メーカーの新製品などに、高度な視覚フィードバック制御(コンピュータビジョンに基づいたロボットの運動制御手法)を提供すること目的とするという。

■「ALGoZa Library」概要
「ALGoZa Library」は、ユーザー企業のロボット制御プログラムから呼び出すことで実装できるC++ソフトウェアライブラリとして提供される。このライブラリを使用すると、厳密なキャリブレーションがない場合でも、ロボットアームの手先位置姿勢を高精度に制御することができるとのこと。

また、ROS(Robot Operating System)に代表されるようなミドルウェアを必須とせず、簡易なプログラムからでも呼び出して使える簡単さが特徴のひとつ。これまでのカメラを用いた視覚フィードバック制御では、カメラキャリブレーションからステレオキャリブレーション、ロボットキャリブレーションと非常に手間がかかった。「ALGoZa Library」を使用すると、ロボットの粗いパラメーターを入力するだけで、カメラの画像情報から視覚フィードバック制御を開始できるという。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000040625.html

IoTで、ベルトコンベアの機器異常を「振動音」により検知するPoCを実施

サイバネットシステム(株)は、(株)toor、ロボセンサー技研(株)と共同で今まで捉える事が難しかったベルトコンベアのローラー部の異常をIoTによりいち早く捉え、監視システムや担当者の携帯端末に通知する異常検知システムの実証実験を2019年10月より12月まで実施することを発表した。

■ベルトコンベアの異常検知における課題
大規模なプラントでは、原料や燃料などの搬送にベルトコンベアが広く利用されているが、構造が複雑なため、ベルトを送るローラー部に搬送物の粉などが付着し抵抗が増すだけでも故障し、輸送/生産ラインが停止したり、発熱による発火を招いて重篤な事故につながる可能性がある。
一方、ローラー部は、地上数十メートルの高所に設置されていたり、規模によっては数百メートルの長さに数百個以上が使われていたり、カバーに覆われ直接目視できないなどの理由で設備の状態を常時監視することが難しく、効率的な異常検知の仕組みが長年求められていた。

■PoC(※1)の概要
異常検知システム「RTScope」:データ分析の知識を持たない現場担当者でも異常監視が可能に

今回PoCを行う異常検知システム「RTScope(アールティースコープ)」では、センシング部(センサとIoTデバイスより構成)、および診断システム部(クラウド上の診断エンジンとクライアント端末)により構成されている。センシング部には、直径0.5mmと極細で、周囲の雑音に影響されることなく狙いの箇所の振動音(異常振動)を計測することができるピエゾ方式(※2)のワイヤーセンサ「ロボワイヤー」を利用。対象となるローラー部に設置し振動を計測すると同時に、センサ信号は通信機能をもったIoTデバイス(※3)にて一次データ処理されクラウドに送信される。
クラウド側で受信されたセンサデータは、教師データ(※4)を必要としないクラスタ解析エンジン(※5)「toorPIA(トピア)」によって同定・保持されている通常状態の正常クラスタと比較される。「リスク」と「原因因子」がリアルタイムで評価され、監視システムや保守担当者の携帯端末などにアラートとして通知される。
センサデータはIoTデバイスで直接クラウドに送られるため、配線設備や専用サーバ機器などは不要。稼働中のベルトコンベアを止めることなく連続的に計測が可能で、データ分析の知識をもたない現場の担当者がタブレット端末などで簡単に操作を行うことができるため、点検作業の大幅な効率化と事故の予防が期待されるという。

・「ロボワイヤー」とは
直径が約0.5mmと極細・極軽量・柔軟なワイヤー状センサ。広帯域で高ダイナミックレンジ、電源が不要というピエゾ素子の特長に加え、外乱ノイズに強く水や油汚れにも強いためどこにでも設置できる。産業機械やインフラ設備の計測用途のみならず、人の脈拍や呼吸、音声までもセンシングが可能。
・「toorPIA」とは
センサデータを含む様々な高次元ビッグデータを、あるがままのデータ構造でシームレスに可視化することにより、バイアスフリーな0次データ仕分け(※6)(クラスタリング、スクリーニング)と特徴属性群抽出(※7)を実現するクラスタ解析エンジン。

【注釈】
※1:PoC(Proof of Concept):新たな概念やアイデアが実現可能か、効果や技術的な観点から検証する行程。
※2:ピエゾ方式:圧電体に加えられた力を電圧に変換、または電圧を力に変換するピエゾ効果を利用する方式。このピエゾ効果はアクチュエータやセンサーなどの電子素子に広く利用されており、スマートホンの中の各種電子素子でも活用されている。
※3:IoTデバイス:モノとインターネットをつなぐ通信機能をもったゲートウェイなどの機器。
※4:教師データ:機械学習において判断、最適化を行うために予め用意された正解データ。今回のPoCでは、正常、NGの予めの学習なく異常を判断する。
※5:クラスタ解析エンジン:多変量で大量のデータを自動的に分類する機能を提供するソフトウェア。
※6:0次データ仕分け:通常の分析に供する前の原データを、データの類似性により分類したり、有用なデータと不要なデータ(ノイズ)を区別し、ターゲットとなるデータ集団の発見や分析シナリオ設定のための気づきを得るためのデータ仕分け手法。分析フェーズを1次分析とし、その前段階の処理を0次とした作業フェーズの呼称。
※7:特徴属性群抽出:多変量(属性)のデータから類似性を見つけ出すため、類似集団に共通する特徴的な属性を抽出するデータ処理手法。

プレスリリースサイト(cybernet):https://www.cybernet.jp/news/press/2019/20191030.html

~防災・減災から平時の農業用水管理まで~『ため池防災システム』を開発

応用地質(株)は低価格・双方向通信型ハザードマッピングセンサを用いた、自治体・土地改良区向け『ため池防災システム』の提供を開始したと発表した。
(画像:ハザードマッピングシステムの管理画面イメージ)

■サービス提供の背景
灌漑を目的に築造された「ため池」は、西日本を中心に全国に約17万箇所存在していると言われているが、農業用水の確保だけでなく、洪水調整や親水空間の創出、多様な生物の生育の場など、様々な機能を有している。
しかしながら、近年は農業従事者の高齢化や減少、権利者の世代交代による管理体制の弱体化などから、設備や堤体が老朽化し、災害時における決壊などのリスクが高まっており、農林水産省の調べによると、直近10年間におけるため池の被害の70%が豪雨によるものであり、平成30年7月豪雨においても各地で決壊が発生し、多くの被害をもたらした。
このような状況を受けて、国は、決壊した場合の浸水区域に家屋や公共施設等が存在し、人的被害を与えるおそれのある全国63,722か所のため池を「重点防災ため池」として指定した。

■サービスの概要
同社は、このような社会的課題を踏まえ、得意とする防災・減災分野の知見とIoTセンシング技術を活かした、「ため池防災システム」を開発。
 本システムは、同社が開発した低価格・双方向通信型ハザードマッピングセンサや監視カメラにより、ため池の氾濫危険情報をリアルタイムで発信し、自治体の防災担当者と連携した上、下流域に住む住民の速やかな避難行動を支援する。
ハザードマッピングセンサは、冠水センサや簡易傾斜計を組み合わせ、広域なエリアに多数設置することで面的な水防情報体制を構築することを目的としたセンサ。センサ自体の費用は無料で、ユーザーには、センサ個数に応じた月々の通信費(1万円/台・月)のみ負担となる。
センサの種類および最適な設置箇所の選定については、要望によりコンサルティング。また、水位計や雨量計、温度計などと組み合わせ、災害時の備えだけでなく、平時の農業用水管理にも活用できるシステムとすることも可能とのこと。

このシステムは、激甚化する豪雨災害に対し、緊急的かつ比較的簡易な監視体制の整備を目的として開発したもの。同社では、このような比較的簡易なモニタリングシステムだけでなく、より高度な避難誘導システムの構築から、ため池の損傷による浸水被害の予測、耐震照査、ハザードマップの作成まで、ユーザーの要望により、ため池に関わる様々なサービス/システムソリューションを提供している。

ニュースリリースサイト(応用地質): https://www.oyo.co.jp/oyocms_hq/wp-content/uploads/2019/10/20191030_news-release_a_oyo.pdf

配送ロボット「YAPE」がドイツのフランクフルト空港にて配送実験を実施

(株)DroneFutureAviation(以下、DFA)が独占取扱権を有する陸上用配送ロボット「YAPE」がドイツのフランクフルト空港にてフラポート社(フラポート社は、ドイツに本拠を置く空港運営会社。フランクフルト空港以外も、世界各地で合計25の空港を運営。)と実証実験を行った。

今回の実証実験は、配送ロボット「YAPE」の空港での利便性・安全性・有用性・発展性を確認し、フラポート社におけるサービス品質向上に寄与するための第一歩として行われた。
今回の実験はYAPEの空港での初となる実験になるとのこと。
実験では、YAPEを空港のトランジットエリアに5日間配備し、乗客のゲートまでのアテンドと手荷物の配送支援を行った。

※「YAPE」は、イタリアのハイテクメーカーe-Noviaの子会社であるYapeによって開発された最新AIを搭載した配送ロボット。すでに日本でも日本郵便や慶應義塾大などと共同で実験を複数回行なっており、DFAが日本での独占取扱権を保有している。

第一フェーズでは、厳重に監視された状態でYAPEのテストを行った。
この最初のフェーズでは、スマートフォンのアプリを使用してロボットとコミュニケーションを行った。
乗客は手荷物をロボットのボックスに置き、YAPEによって離陸ターミナルまで案内される。ナビゲーションシステムのおかげで、ロボットはターミナル内を自由に移動できる。
次の段階では、YAPEが乗客と音声によってコミュニケーションを行う。
YAPEは、時速約6キロメートルの速度で最大30キログラムの荷物を運ぶことができ、3Dセンサによって周囲の状況を感知し、障害物を回避することができる。
しかしフランクフルト空港では毎年6900万人以上の乗客が通過するため、混雑度が著しく高いターミナルでの回避行動は今後のYAPEの実運用にとって大きな課題となる。
この実験ではフラポート社の空港オペレーターの経験を向上させると同時に、スタッフの作業負荷を軽減する新しい方法を模索することを目指しているとのこと。

YAPEは、2018年12月にe-Noviaと日本郵便によって実施された最初の実証実験で、屋内および屋外配送ロボットとして信頼できる能力をすでに証明している。
今後のテストの結果を検討し、YAPEのフランクフルト空港でのサービス展開を予定しているという。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000028572.html

リキッド、身体非接触のIoTベッドセンサ、 日本光電と共同研究開発について合意

(株)リキッド・デザイン・システムズと日本光電工業(株) 荻野記念研究所の両社はリキッドが開発済みの保育/介護用見守りセンサの技術を用いて、病院用及び医療介護用センサを共同で研究開発していくことについて合意した。

■共同研究開発の概要
日本光電が展開するベッドサイドモニタ製品は、患者のバイタルサインを継続的に測定・モニタリングする装置で、広く医療現場で利用されている。しかし、患者にとってはセンサをつけることの煩わしさや、病院にとってはセンサの貼付・交換に手間やコストがかかるため、軽症患者は、モニタリングされていないという問題があった。
今回、共同で研究開発するIoTベッドセンサ(仮)は、Baby Aiの簡易性に加えて、日本光電のバイタルサインを継続的に測定・モニタリングする技術や医療環境下での測定ノウハウを融合させることにより、病院及び医療介護向けに簡易で安定的に測定できる。さらに機器本体をIoT化することで、コストパフォーマンスが高いセンサの開発を目指しているという。

■両社のコア技術・ノウハウと共同開発成果物
リキッドが製品化したベビーセンサBaby Ai は、センサ内のプログラムと専用センサマットの形状を変えることで、体重3 ㎏から90 ㎏程度までの乳児から成人、高齢者の睡眠中の体調をモニタすることができる。センサ本体は携帯程度ほどの大きさで(15 ㎝×7cm×2cm)、専用センサマットはベビー用、介護用それぞれベッドサイズに合わせてサイズ変更できる。設置方法も、ベッドの下に本体を置いてAC アダプターとセンサマットに接続するだけの簡易性を特長としているとのこと。

今回の共同研究開発にあたり、リキッドからは現行のコア技術、日本光電からは医療環境下におけるバイタルデータ測定に係るノウハウを互いに提供する。この両社の協力により、医療環境下での 「ローコストIoT ベッドセンサ」を共同で研究開発するとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000042315.html

Archaic、状態変化予知を行うAIセンシング管理技術を開発

(株)Archaic(アルカイック)は、センサ値から未来の状態悪化を予測するAI技術を核とするAIセンシング管理技術を開発したと発表した。

◇概要
 機械や環境、人、様々な対象をセンシングしネットワークにつなげ、データを収集管理する、IoTの技術が発展してきている状況がある。 この度、AIシステム開発のArchaicは、対象の状態悪化を未然に予知するAI技術を核とするAIセンシング管理技術の開発を行った。状態悪化が発生した後での対応に比べ、事前に状態悪化への準備対応が容易であるため、システムや作業の停止時間を限りなく小さくすることが可能とのこと。
 また、センサ部にてAIによる予知処理が実行でき、予知結果のみを管理システムに送ることができるため、LPWAのような、低帯域の無線ネットワークによるセンサの接続でも、更新レートの高いシステムの実現が可能であるという。 さらに、性能の低い安価なマイコンでも動作可能なAI予知プログラムを開発しており、幅広い演算ハードに対応できる。
 本技術により、例えば農業分野では、人手で行っていた野菜や果実、家畜の状態を、リアルタイムで判断し、通知をすること、工場や病院の機器の不具合を事前に予測し、稼働不可となる前に連絡を入れること、また、建設業界や工事作業など重労働作業を行う作業者が広い場所に点在している状況などでの作業者の状態の管理および状態悪化への未然対策を行うこと、などが可能になるという。

◇状態管理・悪化予測技術について
 開発技術は、大きく、対象に搭載設置するセンサ部と管理を行うサーバー部からなり、対象に搭載設置したセンサから得られたデータから、センサ部で動作するAIにより、対象の今後の状態悪化の度合いを予測、サーバー側に送信され、今後の状態悪化が予測される場合、管理システム上に自動的にアラートを出す。管理者は受け取ったアラートを基に、状態悪化に備えた措置をとることが可能とのこと。
 また、センサから得られた計測データを定期的にサーバーに送り、そのデータを用いてサーバー上でAIの予測モデルの学習を行い、学習されたモデルをセンサ部に送りモデル更新することで、予測精度の改善を継続的に行うことができる。また、同社学習ノウハウを実装することで、予測精度向上のため、対象ごとの特性の差異を反映した、個別の予測モデルの学習構築も可能という。

◇本技術の実施事例について
 本技術は、東証一部大手企業の工場内作業者の体調管理システムに搭載され、高温となる工場内での作業者の体調管理を目的に運用されている。運用時においては、実際に高温による作業者の体調悪化が発生した際、本AI技術により発生の前段階で管理者にアラートを出したという実例がある。
 今後は、様々なセンシング技術と連携し、様々な機器のセンシング管理、農業や自然環境分野のセンシング調査や解析、建設業界や工事作業など作業者の安全管理など、様々なシーンにおけるAIセンシング技術を展開していくとしている。

ニュースリリースサイト(Archaic):
http://archaic.co.jp/wp-content/uploads/2019/10/press_release_191028.pdf