5Gは、超高速・超低遅延・同時多数接続を実現する次世代通信技術であり、携帯電話などの通信に加え、教育や医療、防災など幅広い分野での活用が期待されている。その一方で、 1つの基地局でカバー可能なエリアが4Gと比較して狭いため、5Gの普及には基地局の迅速な整備と、その設置場所となる用地等の確保が必須である。東京都は、2019年8月に「TOKYO Data Highway 基本戦略」を発表し、都の保有施設への5G関連設備の設置を認めるなど、東京都内における戦略的な5Gの基盤構築の促進に乗り出している。
4.1 EFAMによる識別結果
課題タスク前後の基準測定の脳波データから、感性マトリクスCと定数ベクトルdを算出し、式(6)の入力ベクトルにリファレンスデータを再入力した結果、図4のように60秒毎にそれぞれの感性に対して識別可能と確認できる。
また、ある被験者の「快」と「不快」で識別したタスク時の感性出力を図5に示す。同図は、”You Are The Sunshine Of My Life”を音楽聴取時のハイレゾ対応、未対応のそれぞれの感性出力である。ハイレゾ音源を聴取時は「快」が正に出力し、時間経過に伴い「不快」はわずかに上昇した。一方、ハイレゾ未対応の同音源を聴取時は「快」が負の出力となり、「不快」が強く出力される結果となった。
4.4 感性解析結果
外れ値検定を行い、解析から除外した感性変動率の分布を図6-9に示す。縦軸は被験者数、横軸は感性変動率の値である。ここで、図6、7は「快」と「不快」で識別した際の曲ごとの感性変動率の分布であり、上図が「快」、下図が「不快」の分布である。図8、9は、「安心」と「不安」で識別し、上図が「安心」、下図が「不安」の分布である。図10は図6-9をまとめた結果である。
図10より、平均値と中央値が共に正、または負の時にその感性の感性変動率が増加、または減少した。図6-9の分布はそれぞれ偏りがないために、平均値の値を用いて以下を述べる。
図10より、”So What”を聴取時は、「快」と「安心」が平均値に関して23.0[%]、194.6[%]増加し、「不快」と「不安」が42.2[%]、 29.2[%]減少した。また、”You Are The Sunshine Of My Life”を聴取時は「快」と「安心」が35.4[%]、15.2[%]増加し、「不快」が108.5[%]減少するという結果となった。この結果から、両方の音源に対して圧縮音源よりハイレゾ音源が「快」や「安心」といったポジティブな感性をより喚起し、ネガティブな感性を和らげる効果があると考えられる。
図6 感性変動率
(“So What”、「快」「不快」で識別)図7 感性変動率
(“You Are The Sunshine Of My Life”、「快」「不快」識別)
図8 感性変動率
(“So What”、「安心」「不安」で識別)図9 感性変動率
(“You Are The Sunshine Of My Life”、「安心」「不安」識別)
フラクタル工学、カオスニューラルネットワーク、液晶の物理学に関する研究に従事。
著書に「Chaos and Fractals in Engineering」(World Scientific)、「カオス・フラクタル感性情報工学」(日刊工業新聞社)等がある。
2016年4月より、大学発ベンチャー企業である株式会社TOFFEEを設立し、代表取締役を兼務。
平成29年度科学技術分野の文部科学大臣表彰を受賞(科学技術振興部門)。