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CAMI&Co.がIoTで健康を管理する「IoTヘルスモニター」を発表

(株)CAMI&Co.(キャミーアンドコー)は、置くだけで従業員の健康管理ができるIoTヘルスモニターを発表した。

◇サーモセンサーによる非接触体温計測で従業員の健康をチェック
「IoTヘルスモニター」は、テレワークやオフィスで働く従業員の効率的な健康管理を可能とするIoTデバイス。第一弾として、上部に取り付けたサーモセンサで、非接触で従業員の体温を常に計測し、一定の体温以上になると従業員のスマートフォンや管理者に警告を通知する。
デバイス自体にSIMカードを挿入することができるので、Wi-Fi環境がなくてもデータをインターネット上で管理することが可能。
また、スマートフォンとBluetooth接続も可能で、アプリ上でより素早く健康状態を確認することができる。また、従業員が自分の健康状態を確認することができるだけでなく、管理者アカウントでは、クラウド上で全従業員の健康状態を把握することができるという。

◇体温計測の仕組み
「IoTヘルスモニター」は以下のような仕組みで体温を計測する。
1.赤外線センサアレイを用いて、対象となる視野の8x8の温度分布のマトリックスを取得。
2.マトリックスの中から、一定の閾値以上の温度範囲が、3x3ブロック以上の場所を識別し顔と推定。
3.そのブロックの中で、最高の温度を体温として記録。
一定の面積を検知しているので顔以外の検知を防ぐ。
また、ピンポイントではなく面の中で最も高い温度を読み取っているので、より正確な体温を検知するとのこと。

「IoTヘルスモニター」は拡張性のある設計をしているため、目的に合わせて体温以外の情報を取得することができるようにカスタマイズ可能なサービス展開を進めていくとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000028133.html

屋内の人の位置情報・移動履歴がわかる法人向けクラウドサービス 「Linkit®エリア探索」

(株)ACCESSはビーコンを活用し、屋内の人のリアルタイム位置情報や過去の移動履歴が一目でわかる法人向けクラウドサービス「Linkit® エリア探索(リンクイット エリアタンサク)」を提供開始した。
併せて、2020年5月25日から7月31日まで導入企業を対象に、新型コロナウイルス感染拡大防止策を支援するための「濃厚接触者特定レポート」を無償で提供すると発表した。

「Linkit エリア探索」は、BLE(Bluetooth Low Energy)搭載の携帯型ビーコンと、院内や、オフィス、店舗、工場、倉庫など屋内の複数拠点に設置された専用ゲートウェイ(受信機)により、各社員のリアルタイムの位置情報や過去の移動履歴をクラウド上で記録・管理することを可能とするサービス。各社員の位置情報の取得は小型で安価なビーコンと受信機で行うため、費用のかかるスマートフォンなどの高額な機器を支給する必要はない。一人一人の社員の現在の居場所や過去の移動履歴が瞬時にわかることから、平常時の業務効率を高めるだけでなく、ウイルス感染拡大防止策にも有用という。

「濃厚接触者特定レポート」は、過去2週間、感染が判明された社員が特定エリアに滞在した時間と、他社員の同様データをマッチングさせ、感染者との累積接触時間の多い順から濃厚接触者をリスト化して提供するサービス。大規模な施設や、部屋数が多い職場、従業員が多い職場では、感染者確認後も一人一人の行動履歴を調査する労力が省け、感染の可能性の高い濃厚接触者を瞬時に見分けて通知するなど、迅速な対応へとつなげることが可能となる。感染力が高く、重症化することもあるウイルス感染拡大の防止対策として、有効なツールとなるとのこと。

「Linkit エリア探索」は、現在提供中の、ビジネスチャット「Linkit®」、ビーコン打刻フリー勤怠サービス「Linkit® 勤怠」、GPS動態管理サービス「Linkit® Maps」の法人向けクラウドサービスのシリーズとして提供される。各サービスは互換性が担保されているので、いずれかのサービスを基本サービスとして、他サービスをオプションとして導入することも可能。既にビーコン打刻フリー勤怠サービス「Linkit 勤怠」を利用中の場合は、同一のビーコンをそのまま利用できる。本シリーズのデータは全てのクラウドで一元管理されるので、どこからでも、どの端末※1からでも、閲覧し利用することができるという。

※1「Linkit エリア探索」はPC画面でのブラウザ表示に最適化されており、スマートフォン/タブレット画面には未対応。

プレスリリースサイト(ACCESS):
https://www.access-company.com/news_event/archives/2020/0525-2/

東映ツークン研究所、3Dレーザースキャナー を導入

ライカジオシステムズ(株)は東映株式会社の研究機関であるツークン研究所において軽量で小型の3Dレーザースキャナー 「Leica BLK360」を導入した事による映像の表現力やクオリティの進化の最新事例を発表した。

ツークン研究所では従来からデジタルカメラで撮影した写真をフォトグラメトリ(複数の写真から3DCGを作成する技術)のソフトウェアで合成し、3Dのデジタルセットを制作していたが、写真データだけを合成すると絶対座標値がないために出来上がった3Dモデルに歪みが生じるといった悩みを抱えていた。そこで、新たに3Dスキャナーを活用して座標値が含まれる3D点群データを取得し、そこにフォトグラメトリのデータを組合わせることで、正確かつ色や質感の高いデジタルセット映像のスピーディな製作フローを実現したという。

BLK360で取得したデータを基に制作したデジタルセットは、ツークン研究所のリアルタイム合成システム『LiveZ studio』にも使われている。『LiveZ studio』は実際のカメラの動きとバーチャル空間内に存在するカメラの動きを連動させて、演技者とデジタルセットの映像を同一画面上でリアルタイムに合成、表示するシステム。俳優はモニター画面で背景に合成されたデジタルセットとの動きをチェックしながら演技でき、スタッフは撮影現場で合成された CG 背景を確認しながらプランニングを行い、円滑に撮影を進めることができるとのこと。

制作したデジタルセットは、何度でも使い回すことができ、データは劣化しない。美術的な応用や表現の選択肢が広がり、他の要素や新技術を合成できるなど、豊かな将来性を秘めている。そのため、長期的に見ればデジタルセット技術はメリットが大きいと、ツークン研究所では今後も3Dスキャナーの活用に期待を寄せているという。

製品関連サイト(Leica geosystem):
https://leica-geosystems.com/ja-jp/case-studies/reality-capture/jp-toei-zukun-blk360

京葉ガスとセンスウェイ、商業施設向け空調IoTソリューションを共同開発

京葉ガス(株)とセンスウェイ(株)は各種環境センサデータを活用した快適な空間を実現する空調IoTソリューションを共同開発した。なお、本プロジェクトは柏の葉アーバンデザインセンター<UDCK>(事務局)、柏市、三井不動産(株)らを中心として運営される、千葉県柏市・柏の葉キャンパスの街を舞台にした実証プラットフォーム「イノベーションフィールド柏の葉」の支援プロジェクトとして行ったとのこと。

京葉ガスではガス空調設備の導入や維持管理・運用支援といったエネルギーサービス事業を展開しており、施設の省エネと利用者の快適性を両立した空間を実現するため、LPWAに対応したセンサを活用したIoTのソリューション開発を強みとするセンスウェイと建物内温度や外気温を可視化し空調制御を最適にする空調IoTソリューションの共同開発を行ったという。

電池駆動で設置が容易なセンサを用いて建物内の温度・湿度・CO2濃度を定点測定した結果をタイムリーに可視化し、さらに空間内の人数に応じて経時変化するCO2濃度を「人の数や動き」を反映するデータとして活用することを実現するためのソリューションです。低消費電力で長距離通信が可能なLPWAの特長を活かした環境センサの活用には以下のようなメリットがあるとしている。

<メリット>
①設置場所に制約がないため、室内環境や人の密度を把握したい場所を自由に選定し測定が可能
②導入に際して工事が不要であるため、既存建物での採用も容易
③画像などと比べてデータ容量が小さいため、低消費電力で環境情報の取得が可能

なお、屋外の環境データに関しては「イノベーションフィールド柏の葉」で既に取り組んでいた街の環境モニタリングの取り組み(https://innovation-field-kashiwanoha.jp/project/03/)からオープンデータとして提供をうけている。
本ソリューションは開発趣旨に賛同した(株)T-SITEの協力により、同社が運営する複合商業施設である柏の葉T-SITEに試験導入となったとのこと。

プレスリリースサイト(京葉gus):https://www.keiyogas.co.jp/company/press/pdf/2020/20200522.pdf

ST、小型6ピン・パッケージで超低コストの同期整流コントローラを発表

STマイクロエレクトロニクスは、フライバック・コンバータ向け2次側同期整流(SR)コントローラのSRK1000AおよびSRK1000Bを発表した。両製品ともに高効率かつ低消費電力を特徴とし、バッテリ・チャージャ、急速充電器、アダプタ、およびUSB Power Deliveryコネクタに向けた低コストかつ小型の製品とのこと。

SRK1000AおよびSRK1000Bは、高速なターンオンと最小の遅延時間を実現できるよう設計され、適応型アルゴリズムによる革新的なターンオフ回路を採用している。同期整流MOSFETの導通時間を最大化するとともに、外付け部品なしで寄生インダクタンスによる影響を最小化できるため、システム効率の大幅な向上と部品点数の削減に貢献するという。

また、擬似共振(QR)コンバータや連続導通モードおよび不連続導通モード(CCM/DCM)混合の固定周波数動作(最大300kHz)など、幅広いフライバック・コンバータに対応しているため、システム設計の簡略化に貢献。さらに、抵抗値を選定してターンオン後の待機時間(TON)を設定することで、ノイズによる誤動作を防止することも可能である。ターンオフ後の固定待機時間(TOFF)は、それぞれSRK1000Aが2μs、SRK1000Bが3μs。

両製品ともに、軽負荷時でも高い効率を発揮する低消費電力モードを備えており、同期整流のメリットが得られなくなるまで負荷が下がると、低消費電力のスリープ・モードに入る。これは、1次側コントローラがバースト・モード動作に入ったことを検知するか、同期整流MOSFETの導通時間が最小TONの設定値を下回った場合に実行される。低消費電力モードにおける暗電流はわずか160µA。

また、幅広い電源電圧範囲(4.5V~32V)および100Vのドレイン・ソース間定格電圧を持ち、出力電圧が19Vまでのアプリケーションに最適であるとともに、CCMでは最低2Vまで出力を制御することが可能。最大1Aのシンク出力と最大0.6Aのソース出力で外部Nチャネル同期整流MOSFETのゲートを制御することができるという。

SRK1000AおよびSRK1000Bは、6ピンのSOT23-6Lパッケージ(2.9 x 2.8mm)で提供される。単価は、1000個購入時に約0.26ドルとのこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001058.000001337.html

低コストで濁った水中を可視化するROV専用の水中赤外線カメラを発表

(株)セキドは日本海洋株式会社との共同開発により、ROVに対応した赤外線カメラおよび赤外線ライトによる濁水可視化システムを発表した。
対応するROVはセキドが組み立て販売を行う米国 BlueRobotics 社製「BlueROV2」を基礎とし、水中赤外線カメラメーカーとしてデファクトスタンダートとなる米国 DarkwaterVision 社製赤外線カメラを統合させることにより、従来から使用されている音響測定ソナーと比較してより低価格に濁水中を可視化するシステムを構築することが可能となったという。

赤外線カメラはROV機体下側に追加された約15cmのフレームにより増設され、機体寸法の増加を最小限に抑えるコンパクトな設計となっており、矮小な水路等での運用も可能なサイズを実現したとのこと。

赤外線カメラシステムは完全にROVシステムと統合され、通信ケーブルおよび電源を共用することにより通常の「BlueROV2」と同様にコンパクトな運用が可能。

カメラ使用の場合では困難で、音響イメージングソナーによる画像では物体の把握に経験を要していた、濁水中のROV運用を、直感的な認識が可能な画像で認識できることから、水中構造物検査のさらなる迅速・簡便化をはかれる。 想定される現場としては、ダムや池などの停滞し濁っている水質や夏季の海中などでの運用があげられるという。

●価格
 Stingray水中赤外線カメラシステム[組込費用込](BlueROV2本体は別途)
 参考価格:1,980,000円(税抜)
 ※用途・目的に応じて仕様を選択。詳細はお問い合わせのこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000252.000016343.html

コンパクトで精密な赤外カメラ用の温度リファレンス「NightinGale」

「サーマルカメラの撮像画面内に置くだけで、素早く正確な体温を
測定」
Infrared Systems Development は Santa Barbara Infrared 社 に組織されたチームで、低価格なリアルタイム体温計測システムを提供している。
「NightinGale」はサーマルカメラの視野内に容易に配置できるコンパクトで精密な温度リファレンス。カメラで捉えた体温とのリアルタイムの直接比較を行え、測定体温の確度を担保する。一般にサーマルカメラや放射温度計の測定数値は環境の様々な要因でばらつくが、NightinGaleを使えばそれらの不安定要素を最小に抑えられるとしている。

〔特長〕
・人間の体温評価用として特化されている。
・測定対象と同一の撮像視野に配置できる。
・環境要因によるばらつきを適切に補正。
・サーマルカメラの測定誤差を排除する。
・カメラの温度校正にも最適。

〔性能・仕様〕
設定温度範囲:30-45℃
波長範囲:3-14um
放射率:>0.95
放射面サイズ:3インチ×3インチ
放射源タイプ:拡張エリア型
温度均一性:±0.15℃ 中央の1.5インチ角領域において
校正確度:±0.15℃ 放射測定による
安定性:±0.05℃
反応時間:<5分
温度設定分解能:0.1℃
制御方式:アクティブマルチバンドPID
電力仕様:18 VDC, 1A(下記のACアダプタ付属)
ACアダプタ電源:90~125または208~240VAC, 50~60Hz
動作環境:22℃±3℃、5%~90%RH(結露のないこと)
保管環境:-20℃~70℃
保証期間:1年
インターフェース:USB
固定ネジ:1/4-20 三脚用
重量:680 g
モデル品番:BTR-03

取り扱い企業サイト(AGS):http://agscorp.co.jp/index.html

エイビット、ローカル5G検証機「AU-500シリーズ」を5月から提供開始

 (株)エイビットは、2020年5月20日より、日本で初めて(※1)4.6GHz帯とスタンドアローン方式をサポートしているローカル5G検証機「AU-500シリーズ」を販売する。
同社は、多くの企業からローカル5Gの実証実験を行いたいというニーズを受け、端末と基地局をセットで提供することで、ネットワーク構築時間を削減。企業は「AU-500シリーズ」購入後、すぐにローカル5Gの実証実験(※2)を実施することができるという。
※1:エイビット調べ(2020年4月時点)
※2:実験試験局免許が必要。

 エイビットはこれまで公的研究機関が実施する5G実証実験に参加し、5G開発の経験を積んできた経験を活かして2018年度に4.6GHz帯で動作する5G評価システムを開発し、2019年度に大規模マシンタイプ(mMTC)のローカル5G検証機セットAU-100シリーズを開発した。このAU-100 では多数のセンサを接続することができ、5G のIoTシステムを構築してきたとのこと。

 現在、カバーエリアの広いサブ6の電波で高速大容量のローカル5Gを実現したいという強いニーズがあり、同社はこれに対応するため、高速大容量タイプ(eMBB)のローカル5G検証機AU-500シリーズを開発した。AU-500は、無線環境を簡単に評価できるように端末と基地局のセットになっており、周波数は4.6GHz帯をサポート、スタンドアローン(SA:Stand Alone)として簡単に動作する。今後、ミリ波対応や高性能アンテナを2020年度2Qに追加リリースし、ローカル5Gの実証実験を支援していくとしている。

 AU-500では利用者のローカル5Gのビジネスプランに沿った検証やサービス開発が可能となっている。例えば、自動運転やスマートファクトリー向けに無線伝搬や伝搬遅延の試験をすること、あるいは、監視サービス向けなどに4k映像の伝送実験も実施できるという。

 エイビットは、これら5G技術の知見やノウハウを活用して、ローカル5Gのコンサルティング、実証実験サポート、試験局免許申請のサポートも提供する。また、ローカル5Gのビジネスを共同で推進していく戦略パートナー制度も設け、さまざまな分野の会社と連携することで、ローカル5Gを加速していく。商用機は来年春に発売を予定しているとのこと。

ニュースリリースサイト(ABiT):https://www.abit.co.jp/2020/05/au500/

Embedded AI を搭載した特殊車両用の「安全AIカメラシステム」を発売

 Azmee Inc.は、Embedded AI 技術を搭載し、2020年3月2日に〈Safety2.0 レベル1〉コンポーネント認証(※1)を取得した「安全AIカメラシステム」【ACUC-0002】を2020年5月19日に正式に発売する。【ACUC-0002】は、協調安全領域を規定する〈Safety2.0 レベル1〉認証エリアに展開できない未認証の特殊車両であっても後付けで簡単に装着することで、認証エリアへの展開をすることが可能(※2)になるという。


●「安全AIカメラシステム」【ACUC-0002】の概要
 特殊車両が活躍する現場などクラウド型やエッジ型の「AI」システムでは実現困難であった建築・建設現場や災害復旧現場、工場・倉庫内などの非常に過酷な環境で使用される特殊車両においても、ディープラーニングの「認知・判断」能力を持たせて接触災害の低減や協調安全の実現を行うシステム。
 「安全AIカメラシステム」【ACUC-0002】は、学習モデルを専用開発したSoCに焼き込み、ネットワーク不要かつ低電力動作を実現し、小型のハードウェアに実装できる Embedded AI 技術だけが持つ特徴を生かし、耐環境・安全性能、そして「AI」に求められる検知能力を高度な水準で同時に満たしており、ネットワークに依存しないことにより導入にかかるコストやランニングコストも他方式の「AI」システムよりも安価となるとのこと。


●今までのセンサシステムではなしえなかった人間の「認知・判断」能力
 特殊車両はオペレーターが多くの機械動作をコントロールしなければならず、どうしても車両周囲の状況を把握することは困難になる。特に、側方や後方はオペレーターが振り向いて確認するか、カメラ映像などの限定された視覚に頼ることになり、確認もれや見落としだけでなく確認したオペレーターの記憶に頼っており、正しく確認動作をしたあとに接近してしまった人や車両に衝突する事故が絶えない。
 「AI」はこれまでのセンサシステムとは違い、検知エリアすべての対象物に対して警告を行わない。「AI」は人間と同じように検知エリアの「人・車両」に対して距離や接近速度などを「認知・判断」し、「危険性」を瞬時に見分けて警告を行う。これにより、既存センサシステムでは実現できなかった高度な警告動作が可能となったという。

 「安全AIカメラシステム」【ACUC-0002】は、3眼(左側方・右側方・後方)のAIカメラとそれぞれの警告ブザー(3か所)をセットとしている。また、それぞれのAIカメラを特殊車両の形態に合わせて単品(左側方・右側方・後方)で組み合わせて導入することも可能としている。

※1 一般社団法人セーフティグローバル推進機構(IGSAP)が審査、認証を行う。
※2 装着後の車両を現場で展開し認証を行う場合は、必ず現場を管理監督する施工会社などとの連携を行うこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000031970.html

次世代型養殖の開発と新たな海洋産業の創出に向けた取り組み(2)

長崎大学
海洋未来イノベーション機構
  征矢野 清

3.次世代型養殖に必要が技術開発

我々が考えるべき養殖システムとは、種苗(養殖をするための仔稚魚)の生産から商品サイズまでの飼育、出荷、加工、流通、販売までを包括したものであるが、この中心となるのは水産生物の種苗生産と飼育に他ならない。そこで解決しなければならない課題は、「低環境負荷」と「低コスト・低労働力」であり、それを両立させる養殖システムの確立である。前者を達成するためには、現在の内湾・沿岸域において行われている養殖を、少しでも水交換の良い沖合に出すことが望まれる。ここでいう沖合とはあくまでも現在養殖場として使用されている比較的穏やかな内湾・沿岸域から見た沖合という意味であり、大海原のど真ん中という意味合いではない。将来的にそのような場所での養殖もあり得るが、現況からすると実現まではほど遠い。現在養殖に使用されている海域の多くは、潮の流れも風も比較的穏やかであり、海面生簀や飼育生物への影響が少ない。しかし、水代わりが悪いことから、残餌や糞による水質悪化・富栄養化を起こしやすく、赤潮や魚病の発生などを誘導しやすい。それに比べ、流れの強い沖合では富栄養化は起こりにくく、病原虫やバクテリアの定着、有害プランクトンなど爆発的増殖を免れる。そのため、抗生物質などの使用も抑えられる。

一方、風や波による生簀の損傷や崩壊が懸念されることから、これを回避するために海に沈めて使用する浮沈式(沈下式)の生簀が必要不可欠となる。すでに浮沈式生簀の技術開発は各国で進められているが、大規模沖合養殖への本格的な活用には至っていない。このような沖合での養殖は、2つ目の課題「低コスト・低労働力」に反する養殖形態である。沿岸から養殖施設までの距離が伸びれば、船の燃料費がかかる上、労働時間が増す。また、生簀は通常海中に沈んでいることから、給餌や魚の状態を確認するのに手間と時間がかかる。沿岸に設置した場合よりも沖合生簀での作業はより天候に左右される。このように、デメリットも非常に多いことから、それを克服する技術開発が必要である。餌料の管理や給餌を制御するシステム、生簀内の魚の健康状態や成長をモニタリングするシステム、生簀の補修や汚れを遠隔で落とすシステムなどの開発が求められているが、それには最新の計測技術やロボット技術の導入が欠かせない。また、その情報を陸上にいる漁業者や管理者に伝える情報送信技術も必要である。つまりIoTやAIを導入した飼育生物を高度管理することのできる「インテリジェント養殖」を抜きにして、これからの養殖は成り立たない(図2)。

図2 IoTやAIを活用した高度管理型インテリジェント養殖

4.養殖と海洋産業に未来

これらのインテリジェント養殖は、低炭素社会に適応した養殖形態とすべきであり、そのためには、再生可能エネルギーの活用なども検討課題として挙げられる。たとえば、沖合養殖生簀を統合管理する組織体が、生簀のメインテナンスや餌料の補給を行う際に、オペレーション用のプラットフォームとしてバージ船などの活用が考えられるが、そこに洋上風力発電や潮流発電によって得られたエネルギーを貯留し、自動航行可能な電気船などを各生簀に走らせ、上記作業を無人で行うことができれば、低環境負荷・低炭素化は大いに前進する。また、それによって再生可能エネルギー産業との連携や新たな海洋工学技術の創造が期待できる。加えて、養殖環境をリアルタムでモニタイリングすることは、養殖魚の健全性を保ち効率的な成長を促す上で必要である。たとえば、水温や潮流変化、塩分や波浪の状況などをモニタリングし、それを養殖施設の沈下深度の決定や給餌量等に反映させることが可能である。環境情報をモニタリングし、それをAIと連結させることができれば、自動で養殖施設全体を管理できるのではないか。「人と環境に優しい次世代型の養殖」を目指す上で、これらの工学技術をいかに有効に活用するかが求められているのである。

5.長崎から日本へ、そして世界へ

ここまで、日本の水産業の復活のために必要とされる取組について触れてきたが、これを成功させるためには、漁業者を中心に、産官学が連携した技術開発の体制整備を進めなければならない。しかし、残念ながらこれまで日本の水産業の未来を考え、新たな取り組みを生み出す場は十分に用意されていなかった。そこで、長崎大学では10年後、20年後の水産業を明るいものとするため、新しい視点を持って養殖業のあり方を考え、革新的な養殖技術の開発と養殖を軸とした海洋産業の創出を目指し「次世代養殖戦略会議(Strategic Enabled Aquaculture Forum: Sea-forum)」を設立した(図3)。

図3 次世代養殖戦略会議の目的

この会議は、現在の養殖が抱える課題を多角的に抽出しながら、それを解決するための養殖技術の開発、さらには未来の養殖を支える新たな産業システムの開発に向けて積極的な意見交換と論議を行う場であり、水産と環境・工学・情報・医薬・経済などの異分野連携による斬新なアイデアを生み出す場である。そして、このプラットフォームから、多くの新しい技術を創出するとともに、それを活用した新しい水産業を立ち上げることを目指している(図4)。

図4 養殖を基軸ににおいた総合海洋産業:次世代養殖戦略会議のビジョン

長崎大学では、海洋生物資源を持続的に永続的に利用するため、そして、水産業が我が国の基幹産業としてあり続けるため、このような活動を開始した。
(次世代養殖戦略会議 連絡先:sea_forum(a)ml.nagasaki-u.ac.jp)

【著者紹介】
征矢野 清(そやの きよし)
長崎大学海洋未来イノベーション機構
環東シナ海環境資源研究センター
教授・副機構長・センター長
次世代養殖戦略会議会長

■略歴
1993年 北海道大学大学院水産学研究科博士後期課程修了 博士(水産学)
1993年 長崎大学水産学部助手
2008年 長崎大学環東シナ海環境資源研究センター教授

■所属学会
日本水産学会、日本水産増殖学会、日本内分泌かく乱化学物質学会(環境ホルモン学会)、日本動物学会

■主な研究・活動
主な研究テーマは「魚類の卵子や精子はどのようなメカニズムでつくられるのか」、「卵子・精子形成に与える水温・日長・月周期の影響を解析」、「ハタ類やブリ類など有用魚種の種苗生産・養殖技術の開発」、「魚類の繁殖の及ぼす環境中に存在する化学物質や医薬品の影響解明」などである。また、2020年4月に「次世代養殖戦略会議」を立ち上げ、水産業の発展と海洋環境の保全に関わる活動を積極的に行っている。

■著書など
ハタ科魚類の水産研究最前線(恒星社厚生閣)/ 魚の形は飼育環境で変わる(恒星社厚生閣)/ 水産ハンドブック・内分泌(生物研究者)など