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出光興産「Mobility Data Platform」を利用して、超小型 EV の実証実験

出光興産(株)と(株)スマートドライブは超小型 EV のカーシェアリングの実用化に向けた実証実験における連携を開始すると発表した。

今回の連携では、出光興産が 2019年8 月より岐阜県飛騨市・高山市、2020年4月より千葉県館山市で展開している超小型 EV を活用したカーシェアリングの事業化に向けた実証実験において、スマートドライブが提供する走行データの収集・解析を行う「Mobility Data Platform」を利用するもの。
この実証実験は、出光興産の販売店ネットワークを活用した地域サービス提供の観点から、出光興産が調達する超小型 EV を販売店に貸与し、MaaS 実現に向けたトライアルを検証するものだという。

スマートドライブは Mobility Data Platform を出光興産へ提供し、超小型 EVから取得した走行データを、スマートドライブのデータサイエンティストの経験やナレッジを活用し、可視化・分析することで、出光興産がサービスの改善を継続的に行うことのできる環境の構築を行う。実験を通して得られるさまざまなデータの利活用をサポートし、より多くの人にカーシェアリングを利用してもらうための施策などにつなげることを目指すとしている。

ニュースリリースサイト(出光興産):https://www.idss.co.jp/news/2020/200603.html

高コストパフォーマンスで精度誤差0.5°Cのサーマルカメラシステム

テクノホライゾングループの(株)エルモケイグランデは、6月2日より人体検温に使用できる高コストパフォーマンスのサーマルカメラシステムの取扱いを開始したと発表した。

同社では従来から高性能のサーマルカメラシステムを取り扱いしていたが、低価格帯をご要望される利用者向けに、システム価格544,000円から提供できる韓国WEBGATE社のモデルを取りそろえる運びとなったとのこと。

WEBGATE社のシステムでは、50万円台の価格帯にも関わらず精度誤差は±0.5°Cであり、基本的な測温や警報機能に加えて可視映像上に温度表示をさせることが可能。モニター出力も可能になるため検温を受ける人が自身で温度を確認することができるという。

●ガイドライン
WEBGATE社は、2020年5月13日にFDA(米国食品医薬品局)から発表されたサーマルカメラのガイドラインに沿った運用が可能なシステムになっている。
また、皮膚の表面温度は実体温よりも低いのが一般的だが、多くのサーマルカメラでは補正処理を行うことで体温に近い温度を疑似的に表示させており、その正確性の確認には手間がかかっていた。
WEBGATE社では、表面温度の実測値を表示させること(Skinモード)、補正後の温度を表示させること(Bodyモード)を選択することが可能なシステムになっているとのこと。

ニュースリリースサイト(ELMO K-GRANDE):https://ek-grande.com/pdf_public/200602.pdf

マイクロ流体技術による新たな海洋計測技術の展開(1)

海洋研究開発機構(JAMSTEC)
東京大学生産技術研究所
福場 辰洋

1 はじめに

海洋を満たしている膨大な量の海水にはあらゆる物質が溶け込んでおり、大小スケールの複雑な海水の流れによって地球上を循環している。海中に形成される生態系は、もっぱら植物プランクトンや光合成細菌、化学合成細菌などの微生物による有機物の生産に支えられ、魚介類をはじめとする水産資源などを生み出している。その有機物の生産に不可欠な窒素やケイ素、リンなどを含む栄養塩や微量元素、酸素や二酸化炭素などのガス成分、そして生産された有機物や微生物そのものも、海水に溶存または懸濁されて移送、拡散されていく。また、温室効果ガスの代表である二酸化炭素の一部は大気から海洋に取り込まれ、海中に拡散、蓄積されることで、大気中の二酸化炭素濃度の上昇が緩和されている。そして、新たな鉱物資源として開発の努力が進められている海底熱水鉱床なども、その起源は海底下から供給された熱水に溶存する金属元素である。
すなわち、海中で起こっているダイナミックな生物地球化学的なイベントを理解するためには、海水に含まれている各種成分の計測・分析が不可欠であるといえる。本稿では、海水の溶存成分の計測に用いられているセンシング技術の現状と、我々の新たな試みについて紹介する。

2 海中での計測

海中では水深約10m毎に0.1MPaの水圧がかかるため、深海も含めた海中において計測を行うには、耐圧性を有した堅牢なセンサを用いる必要がある。海水の物理化学パラメタの中でも海水の動態に影響を与える海水密度を規定するConductivity(電気伝導度)、Temperature(水温)、そしてDepth(深度(水圧計測による))を同時に計測するCTDプロファイラが開発され、海洋計測の基本ツールとして用いられている(図1)。

図1 CTDプロファイラと採水器

今日では市販のCTDプロファイラに植物プランクトン量の指標となるクロロフィル濃度を計測する現場蛍光センサや、光合成有効放射センサ、クラーク電極式または蛍光式の溶存酸素センサ、近赤外光散乱を計測する濁度センサなど多様な環境センサを組み合わせてセンサスイートを構成し、さらに多連の採水器と組み合わせて使用することで、浅海から深海にいたるまでの海水の基本特性の鉛直プロファイルと、船上やラボでの詳細分析のための海水サンプルを同時に得ることが一般的である。例えば昨今、地球温暖化で注目を集めている気候変動観測の分野では、水温、塩分、水圧の同時計測によって得られる海水密度の高精度な測定が求められている。
気候変動観測では大気と海水の比熱の関係から海水温の高精度な測定も求められており、こうした観測ではそれを支える技術開発1)と同時に、世界が足並みをそろえて高精度な観測が行えるように、各パラメタの観測精度や検定手法について国際連合の専門機関である世界気象機関(WMO)などが主導する研究推進計画(WCRPなど)や、総合的な観測システム(GCOS、GOOSなど)で詳細が定められている2)
一方、2011年の国際度量衡総会において気候変動に関するすべての測定は国際単位系(SI:International System of Units)にトレーサブルとなるように推進することが決議され、各国関係機関に勧告された。海洋研究開発機構ではこれを受け、海水温のトレーサビリティの確立に着手し、運用を開始している。このように、地球環境の変動を正確に把握する上でも海洋計測技術の発展と国際的な協調が不可欠である。

次回に続く-

参考文献
1) 高橋幸男, 渡健介, 石原靖久, “高精度 CTD センサーの開発” JAMSTEC Report of Research and Development, 26, pp. 36-53, 2018

2) 神谷ひとみ, “海洋気象観測船による国際協力について” 測候時報, 80, pp. S125-138, 2013

関連サイト
先端深海計測技術研究会(http://www.rc91domat.iis.u-tokyo.ac.jp/

【著者紹介】
福場 辰洋(ふくば たつひろ)
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC) 副主任研究員 博士(工学)
東京大学生産技術研究所 特任准教授

■略歴
平成13年 3月 広島大学大学院博士課程(前期)修了 修士(農学)
平成15年 4月 日本学術振興会 特別研究員
平成16年 3月 東京大学大学院博士課程修了 博士(工学)
平成17年 4月 東京大学生産技術研究所 特任助手
平成19年 4月 同特任助教
平成20年 8月 同特任准教授
平成24年 4月 独立行政法人(現国立研究開発法人)海洋研究開発機構 技術研究員
平成30年11月 東京大学生産技術研究所 特任准教授(兼務)

■受賞歴
平成22年10 月 テクノオーシャンネットワーク(TON) 海のフロンティアを拓く岡村健二賞

JAMSTEC賛助会のご案内について

海洋研究開発機構(JAMSTEC)
  赤谷 覚

国立研究開発法人 海洋研究開発機構 ( JAMSTEC:Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology;以下「JAMSTEC」という )は、1971年に特別認可法人 海洋科学技術センターとして設立し、2004年に独立行政法人海洋研究開発機構に改組、2015年4月には国立研究開発法人化し、我が国における海洋科学技術の総合的な研究機関として、これまでに様々な研究開発を行ってきた。
現在は地球環境部門、海洋機能利用部門、海域地震火山部門、付加価値情報創生部門、超先鋭研究開発部門及び研究プラットフォーム運用開発部門の6つの研究開発体制となり、「新たな科学技術で海洋立国日本の実現を支え、国民、人間社会、そして地球の持続的発展・維持に貢献する」ことを目指し、今後も研究開発を推進していく方針である。

図1 有人潜水調査船「しんかい6500」

1.賛助会の設立

JAMSTEC賛助会は、JAMSTEC設立と時期を同じくして、研究成果や集積された情報を会員の皆様に活用頂くとともに、JAMSTECが様々な形で社会貢献を行っていくための一つの仕組みとして発足した。
JAMSTECは、設立から約50年に亘り、有人潜水調査船や無人探査機、各種調査船や科学掘削船、スーパーコンピューターを運用、そして海洋観測機器等を開発し、海・地球・生命を知り探るための研究所として発展してきた。
その研究成果は、気候変動や地震・津波等の地球変動のメカニズムの解明、海底下微生物の調査研究など、広く国民からの注目を集めてきただけでなく、国立研究開発法人となってからは、海洋立国日本を目指した海底資源の探査技術の開発等、これまで以上に、国民的社会的課題の解決という役割を担うこととなった。
研究開発成果の産業利用などの取り組みを通じた社会貢献のためには、産業界との積極的な交流が不可欠である。今後も当賛助会では、会員の皆様とJAMSTECとの新たなパートナーシップを構築しながら、会員相互の発展とJAMSTECへの理解増進の取り組み、Win-Winの関係を築いていく方針である。

図2 JAMSTEC賛助会ロゴマーク

2.会員イベント

当賛助会ではセミナー・シンポジウム、技術交流会等の会員限定イベントを1年を通じて実施している。会員の相互交流に加え、JAMSTECが行っている研究活動や技術開発の最新情報を会員の皆様へご紹介する機会としている。
また、JAMSTECの船舶や設備等の各種見学会や体験乗船会も定期的に実施しており、特に体験乗船会は、実際の研究船に乗船できる機会として、会員の皆様からも好評を得ているイベントである。

図3 賛助会セミナー
図4 体験乗船会「募集案内」
(クリックで拡大)

3.特典

 

当賛助会では、情報提供、技術提供、事業サポート等の各種会員特典を設けている。JAMSTEC保有の共用施設や画像データの利用においては、会員割引や一部無償提供などの優遇がある。

4.税制上の優遇措置について

当賛助会の賛助会費には特定公益増進法人としての税制上の優遇措置が適用され、所得税・法人税の控除が受けられる。

5.年会費

300,000円/1口
※4月1日~翌年3月31日までが賛助会員期間。入会時期に関わらず、上記の額が年会費となる。

6.問合せ先

国立研究開発法人海洋研究開発機構 東京事務所
海洋科学技術戦略部対外戦略課 賛助会事務局
〒100-0011 東京都千代田区内幸町2-2-2 富国生命ビル23階
TEL:03-5157-3900 FAX:03-5157-3903
E-MAIL :sanjokai@jamstec.co.jp
賛助会HP:http://www.jamstec.go.jp/partners/

7.会員リスト

JAMSTEC会員リスト(クリックでPDFが開きます)

【著者紹介】
赤谷 覚(あかたに さとる)
国立研究開発法人海洋研究開発機構
海洋科学技術戦略部対外戦略課(賛助会担当)

■略歴
2008年1月   海洋研究開発機構へ入所、海洋工学センター企画調整室海域調整グループに配属
2018年1月から、対外戦略課の前進であるイノベーション推進課で賛助会業務担当を担当し、現在に至る

超音波ドップラー式流向流速プロファイラー(ADCP)の技術とその応用(1)

Nortekジャパン合同会社
代表 國分 祐作

1.はじめに

ドップラー効果を応用した水中の流れを計測する機器は、計測技術が確立して以来、河川や海洋を中核とする地球環境の調査に広く用いられてきた。近年では、流れ(流向・流速)の情報に加え、より複雑な水中の現象の解明(海洋乱流等)や新しいアプリケーション(水中・海上ナビゲーション等)にその技術が応用され始めている。

本稿では、超音波ドップラー式流向流速センサの原理と技術、そして近年の計測ニーズに対応した新しい計測機器について紹介する。

2.計測原理について

2.1 超音波ドップラー式流向流速プロファイラー(Acoustic Doppler Current Profiler、ADCP)の原理
ADCPは、世界中の海洋、汽水域、湖沼、河川といった場所において、水の動きを計測する機器として広く使用されている。ADCPは探触子(トランスデューサー)から水中へ高周波音波を発信し、水中の粒子からの音響反射を計測する。この計測値から、発信音波と受信音波の周波数の違い(ドップラーシフト)を求め、音波が当たった水中粒子の移動速度、すなわち流速を算出する(図1)。
ADCPは探触子より音波を発信した後、すぐに受信モードに切り替わり、同じ探触子で水中の粒子から反射されてきた音波を受信する。探触子に近い粒子からの音波の反射は即座に、遠い粒子からの反射は遅く探触子へ戻るため、次々と戻ってくる音波を記録することで、距離の順に並んだ流速データが取得できる。これにより、一度の音波発信で複数の地点の流速を計測することが可能となる(図1)。

図1:左上)ドップラーシフトのイメージ、左下)移動している粒子に対し音波を当てた際に起こるドップラーシフトのイメージ(vは粒子の移動速度、Ftは探触子から発信された音波の周波数、cは音速)、中央)ADCPの流速計測地点のイメージ(計測地点はCellと呼ばれる)、右)現場設置のイメージ(Nortek社Aquadopp Profiler)
(クリックで拡大)

ドップラーシフトは、音波が進行する方向についてのみ検知できる(一次元流速)。ADCPでは、三次元流速を計測するために3つ以上の異なる角度を持つ探触子を設け、それぞれの探触子で計測された一次元流速に対し探触子の設置角度をもとに三角法を適用して、一次元流速から三次元流速へ変換している。内蔵の方位センサを使用することで、さらに東西南北上下方向(ENU)の流速への変換も可能である。

2.2 ADCPのコア技術である探触子について
ADCPの最も重要な構成要素は、音響シグナルの送受信を行う探触子である。ADCPの探触子には、電気信号を音波に変換して水中へ発信する役割と、水中からの音響反射を捉えて電気信号へ変換し、測器内部のCPUへこの信号を伝える役割がある。
探触子には平たいセラミック盤が用いられ、紙程度から1cm程度の厚さまで用途に応じて選択されている。セラミック盤は他の形状のセラミックに比べ高圧下で損傷を受けやすいが、指向性と正確な応答を実現するために採用されている。探触子に求められる構成要素は、振動を可能にしつつも確実な保持が可能な特殊なバッキング部材、多孔質なセラミックへ水の侵入を防ぎながらも音波に影響を与えにくい防水ハウジング、そして数千メートルの深度における高圧にも耐えられる構造である。さらに近年の高性能なADCP用探触子の開発と安定的な製造には、技術の蓄積と工夫に加え、自動化技術の開発も必須である。今日の堅牢で高効率なADCP用探触子は、過去数々のトライアンドエラーにより支えられて実現している。

2.3 超音波ドップラー式流向流速センサの歴史
ソナーが初めて特許登録されたのは1923年、ドップラー効果を使用して流速を計測する技術が米国の特許に登録されたのは1932年であった。しかし、セラミック製探触子と電子部品の製造技術が確立してADCPが初めて誕生したのは、1960年代以降であった。1982年にようやく初めての商用ADCPが米国カルフォルニア州サンディエゴで製造された。1996年にNortek社は、ノルウェー国オスロに本社と工場を設立し、超音波ドップラー式流向流速計の産業に参入した。同社は現在、様々なアプリケーションを持つ先進的な超音波ドップラー式センサとその製品の開発を続けている。

次回に続く-

【著者紹介】
國分 祐作(こくぶ ゆうさく)
Nortekジャパン合同会社 代表

■略歴
2011年 独Leibnitz Institute for Baltic Sea Research 招聘研究員
2012年 JFEアドバンテック株式会社 入社
2014年 東京海洋大学大学院 海洋科学技術研究科 修了 博士(海洋科学)
2017年 Nortekジャパン合同会社 入社
2018年より現職

Senorics社製「NIR評価キット1.0」取り扱い開始

(株)ナノシードはドイツSenorics社製品の取り扱いを開始したと発表した。

今回の新製品であるNIR評価キット1.0は、小型近赤外分光器。センサは、可視から近赤外に感度を持つ有機半導体で、小型でマスマーケット用の分光器を想定しているという。
評価キット1.0は、ソフトウェア「Senosoft」、光源、電源、ケーブル、サンプルモデルを含んでいるとのこと。

〔仕様〕
 波長範囲:1100~1800nm
 波長ポイント:16
 FWHM:10 – 20nm
 検出器タイプ:有機フォトダイオード
 通信インターフェース:Bluetooth
 動作温度:10-50℃
 サイズ:110×60×50mm
 重量:140g

製品サイト(NANOXEED):https://nanoxeed.co.jp/product/senorics/

SWIRイメージセンサを採用、広帯域・高感度近赤外線カメラ「ABA-013VIR」を開発

(株)アバールデータは、5月に発表されたSONY社製 広帯域・高感度の新しいInGaAs SWIRイメージセンサを採用した”広帯域・高感度” 近赤外線カメラ「ABA-013VIR」を、2020年中での発売予定で開発すると発表した。

 ABA-013VIRはSONY社製InGaAs SWIRイメージセンサIMX990を搭載することで、(1)可視光(400nm)から非可視光/近赤外線(1700nm)までの広帯域でシームレスな撮像を実現。(2)有効画素数は約134万画像、1280(H)×1025(V)の高解像撮影ができる。画像出力用のインターフェースにはEthernetとCameraLinkを用意しているとのこと。

 半導体分野や食品分野や農産物の選別や食品分野、薬剤・化粧品分野など幅広い産業分野で精密な検査要求が広がっている中、今回の製品は、従来の可視光での検査と同時に肉眼では見えない非可視光(近赤外線)による検査も可能になるため、欠陥検査・異物検査や材料の選別など産業分野でのさまざまな検査要求に応えることができるとしている。

■ ABA-013VIRの特徴
●可視領域から近赤外線領域まで対応(感度帯域:400nm~1700nm)
●有効画素数は約134万画像、1280(H)×1025(V)の高解像で撮影
●5μmの画素サイズにより、検査精度の微細化を実現
●カメラ出力はEthernetとCameraLinkに対応

ニュースリリースサイト(avaldata):https://www.avaldata.co.jp/avalnews/news_200601_aba013vir.pdf

ST、パーソナル電子機器向けに最新のToF測距センサを発表

STマイクロエレクトロニクスは、FlightSense™技術を採用した新しい ToF測距センサ「VL53L3CX」を発表した。同製品は、測距精度が向上しており、特許取得済みのヒストグラム・アルゴリズムにより複数のターゲットの測距が可能という。

VL53L3CXは、従来の赤外線センサと異なり、対象物の色や反射率の影響を受けずに2.5cm~3mの範囲でターゲットまでの距離を測定することができる。これにより、ターゲットの前後にある不要な物体を無視して誤検出を防ぐことができる存在検出機能や、シーン内にある複数のターゲットに対する正確な測距といった新機能を実現するとのこと。

また、STの特許取得済みのヒストグラム・アルゴリズムにより、長距離測定時のカバーガラスによるクロストークへの耐性が向上されているほか、リアルタイムで汚れの影響を補正することもできる。そのため、掃除機や埃の多い環境下で使用される産業機器などにおける精度の低下を防ぐことができ、環境光下での測距精度も向上したという。

さらに、優れた線形性により近距離の測距精度が向上。これにより、すでに多くのST製品が採用されているサービス・ロボットや掃除機などの壁検出、段差検出、および衝突回避機能において、さらなる性能向上に貢献するという。VL53L3CXは、他のすべてのFlightSenseセンサと同様に小型かつオールインワン・パッケージの設計となっているため、製品に簡単に内蔵することが可能。また、低消費電力を特徴とするため、バッテリ駆動時間の延長にも貢献するとのこと。

ToF測距センサは、ビル・オートメーション・システムや照明制御における存在検出の精度向上、IoT端末の近接検知の高性能化、自動ウェイクアップによるモバイル機器の利便性向上、衛生設備の自動化における人感センサの誤動作防止など、幅広いアプリケーションの性能向上を実現する。また、高精度ならびに高速の応答時間により、ロボットや屋内用ドローンなど正確な移動制御を要する機器の性能を向上させるとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001059.000001337.html

関西電力の見守りサービス向けに家電データ提供を開始

シャープの子会社である(株)AIoTクラウドは、独自のAIoTプラットフォームを活用し、関西電力(株)とサービス契約を結んだユーザ宅で利用されているシャープのAIoT対応冷蔵庫・空気清浄機のデータを関西電力に提供。関西電力が、冷蔵庫のドア開閉データや空気清浄機のセンサデータを活用し、離れて暮らす家族の状況をお知らせする見守りサービス「はぴeまもるくん 家電情報を用いた見守りサービス」を5月28日から開始すると発表した。
利用者はシャープのスマートライフアプリ「COCORO HOME」を利用し、機器とサービスの連携設定や、サービスリスト画面から「はぴeまもるくん 家電情報を用いた見守りサービス」へ簡単にアクセスすることができるという。
●「AIoT」は、AI(人工知能)とIoT(モノのインターネット)を組み合わせ、あらゆるものをクラウドの人工知能とつなぎ、人に寄り添う存在に変えいくビジョン。「AIoT」はシャープ(株)の登録商標。

■ 主な特長
1. 関西電力が運営する見守りサービス「はぴeまもるくん」で、離れて暮らす親の家に設置したシャープのAIoT対応冷蔵庫・空気清浄機の利用データを使って、普段の生活をさりげなく見守ることが可能になった。親の家の冷蔵庫のドアが開いたり、空気清浄機のセンサ反応があったりすると、メールやLINEでお知らせするサービスを追加。プライバシーに配慮しながらきめ細かく様子を見守れる。

<サービス対象者>
対象の冷蔵庫・空気清浄機の利用者
<「はぴeまもるくん 家電情報を用いた見守りサービス」利用料金>
2020年12月まで無料トライアル
<対象機種>
冷蔵庫:SJ-TF49C/SJ-GX50D/SJ-GX55D/SJ-GX50E/SJ-GX55E/SJ-GA50E/SJ-GA55E/SJ-AF50F/
SJ-AK31F/SJ-AW50F
空気清浄機:KI-LP100/KI-LX75/KI-LS70/KI-LS50/KI-LS40

2. 「COCORO HOME」アプリのサービスリストから、関西電力の見守りサービス「はぴeまもるくん」サイトにリンク。 サービス加入前に詳しい内容を確認したり、サービス加入後に設定を変更したりしたい時、「COCORO HOME」アプリのサービスリストから簡単に「はぴeまもるくん」サービスへつながる。

ニュースリリースサイト(SHARP):https://corporate.jp.sharp/news/200528-a.html

可搬型エリア侵入監視システム「Motion Alert」を販売開始

OKIは、提唱する「インフラモニタリングソリューション(注1)」のひとつである「インフラ工事の工程・安全監視ソリューション」の商品として、独自のモーションマッピング技術(注2)とAIエッジコンピューター「AE2100」によりリアルタイム性の高い監視と確実な警報通知を実現した可搬型エリア侵入監視システム「Motion Alert」を5月27日より販売開始と発表した。

「Motion Alert」は、監視・制御・通知機能を持つセンサ装置と、ランプ・ブザーなどの通知機能を持つ警報装置で構成され、作業現場における高い信頼性を実現したシステム。

センサ装置は、OKI独自の3D LiDAR(レーザー距離センサ)と4つのカメラを融合した高精度センシング機能を持つ「モーションマッピング技術」およびAIエッジコンピューター「AE2100」で構成されます。カメラだけでは判別できない物体を検知・画像処理できるため、工事現場のような人・物が頻繁に動く場所、目視が困難な状況においても、立入禁止エリアへの人の立ち入りなどの検知・識別を、リアルタイムかつ確実に実現するとのこと。

また、工事現場においては、工事の進行に合わせて構造物ができたり、建設機械の移動や吊り荷の運搬、作業員の動線変更が生じたりと、現場の状況が頻繁に変化し、現場を監視するセンサはこれに合わせて設置位置を変えていく必要がある。「Motion Alert」は現場設置時の各センサの位置合わせ(キャリブレーション)作業が不要であることに加え、警報装置とセンサ装置との通信にOKIの920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop®」を採用することで、工事の進行に応じた最適な機器の配置を容易な作業で実現する。 さらに、LTE®、5G、Wi-Fi、などの各種無線ネットワークを介して、遠隔から作業現場の安全を効率的に監視し、事故予防を支援することが可能という。

注1:インフラモニタリングソリューション
インフラ構造物・設備の維持管理業務向けに、AIなどのIoT活用技術によって、運用の異なる現場に合わせたコーディネイトを段階的かつ効率的に実現するソリューションコンセプト。「インフラの見える化」「インフラの状態診断」「インフラの劣化予測」「インフラ工事の工程・安全監視」の4つのソリューションで構成される。

注2:モーションマッピング技術
複数のカメラ画像とレーザー距離センサから人・車両・設備を検出し、それらを組み合わせる高精度センシング技術により、目視が困難な状況でも人・車両・設備の動きを可視化する技術。人・車両・設備それぞれにセンサを取り付けることなく可視化ができるため、監視員の目視を補完し、作業現場の安心・安全、生産性向上をサポートする。 ( https://www.oki.com/jp/press/2017/11/z17051.html )

プレスリリースサイト(OKI):https://www.oki.com/jp/press/2020/05/z20003.html