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高精度・高集積で信頼性に優れたガルバニック絶縁型二次ΔΣモジュレータを発表

STマイクロエレクトロニクスは、ガルバニック絶縁型の二次ΔΣ(デルタ・シグマ)モジュレータ「ISOSD61」および「ISOSD61L」を発表した。
これらの製品は、優れた精度を備え、モータ制御やEV用充電ステーション、太陽光発電システム用インバータ、UPS(無停電電源装置)、サーバや通信機器の電源などの産業アプリケーションにおいて、性能および信頼性の向上に貢献するという。

ISOSD61は、TTL/CMOS対応のクロック入力およびデータ出力信号レベルを利用でき、ISOSD61LはLVDS(低電圧差動信号)に対応している。両製品ともに、A/Dコンバータ(ADC)の分解能が16bitで、信号ノイズ比(SNR)は一般的な86dB。

ISOSD61およびISOSD61Lに内蔵されたガルバニック絶縁技術は、従来のフォトカプラにおける性能低下を防ぐと共に、消費電力の低減や、データ伝送速度の大幅な向上を実現する。また、振幅が±320mVまでのアナログ入力信号を、最大25Mspsで高速の1bitデジタル・データ・ストリームに変換。一次側および二次側の絶縁は、6kVまでの最大過渡絶縁電圧およびサージ絶縁電圧と、通常の動作条件における1.2kVまでの最大動作電圧が保証されている。加えて、30kV/μsのコモン・モード過渡電圧耐性を備えており、産業アプリケーションなどの過酷な環境において頻繁に発生する、高速の過渡ノイズに対して堅牢だ。
また、外部の25MHzサンプリング周波数により、きわめて広帯域の入力信号に対応可能。これにより、高周波の信号処理能力と測定精度が実現し、SiC(シリコン・カーバイド)などの先進的なパワー技術を活用した高分解能のモータ制御アプリケーションにおいて、最先端のインバータ技術と高速スイッチングの使用が可能になるとのこと。

ADCと絶縁型UARTペリフェラル機能を1チップに集積したISOSD61およびISOSD61Lは、部品点数の削減、ノイズ耐性と信頼性の向上、および最終アプリケーションの全体的なコスト低減に貢献。また、ディスクリートの電流センサを小型のシャント抵抗で置き換えることが可能という。

ISOSD61およびISOSD61Lは、8mmの沿面距離と空間距離の要件を満たすSO16W表面実装型プラスチック・パッケージで提供され、-40°C~+125°Cの産業用動作温度範囲に対応する。
また、両製品向けの評価ボード「EVALST-ISOSD61T」(ISOSD61)および「EVALST-ISOSD61L」(ISOSD61L)も提供されており、入出力への接続用の同軸ピンやヘッダ・ピン、シャント電流センサ用のパッドなど、さまざまな機能が搭載されているとのこと。

ISOSD61およびISOSD61Lは現在量産中で、単価は1,000個購入時に約2.5ドル。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001146.000001337.html

地方自治体向けデジタルトランスフォーメーション基盤のサービス提供開始

エクスポリス(同)、東京電機大学(以下TDU)知的情報空間研究室(システムデザイン工学部 松井加奈絵准教授)、日本アイ・ビー・エム(株)は、共同で実証実験を進めてきた、地域内でデータの流通を促進する「データ流通プラットフォーム」と、流通データを元に開発されたソリューションを広く自治体に共有・販売する「マーケットプレイス」を、エクスポリスからサービス提供を開始することを発表した。
2021年4月から「Anastasia」としてサービス利用自治体の募集を開始し、同年8月よりベータサービスの提供を無償で開始する。データの流通促進・ソリューションの課題解決事例の販売プラットフォームであるAnastasiaは、エクスポリスが運営するブランド名として、地域課題解決の主体者へサービスを提供する。

また、 Anastasiaを活用した地域社会における課題解決の促進を目的として、新たに(株)マクニカが参加し、TDU、エクスポリス、日本IBM、マクニカは、マクニカの自動運転ソリューションでセンシング技術・AIを活用してデジタル変革を支援するMacnica Mobility Data Platform(以下MMDP)とAnastasiaとのデータ連携および自治体へのソリューション導入に向けて、共同検討を本年4月から開始する。これにより、地域住民の交通手段として公共交通機関網の補完およびCO2排出量に関する地域課題を持つ自治体向けソリューションとしてAnastasia活用の価値向上を目指すという。

エクスポリスは、長野県小谷村における実証実験結果および他自治体へのヒアリング結果を踏まえ、少ない人数で自治体運営を行う全国の 1,724 基礎自治体を対象に、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進するプラットフォームとして Anastasiaを希望自治体へ無償提供する。

自治体において地方人口ビジョンや施策を検討する上で、都市部では充足しているソリューションや企業の情報が、経済合理性などの理由から地方自治体に行き渡っていない、地方自治体間での共有環境がなく他自治体におけるベストプラクティスを把握できないといった課題がある。Anastasiaを活用することで、地域課題施策の策定から導入までの時間的・人的コストを削減し、基礎自治体が高額な導入コストを負担せず低コストでDXに着手し、持続可能な地域社会の実現の一助となることを目指す。

また、2021年1月より、エクスポリスおよびTDUは、埼玉県さいたま市横瀬町(以下、横瀬町)において Anastasiaを利用した実証実験を行ってきた。横瀬町の実証実験では、経済産業省と内閣官房が提供するRESASデータを活用した地域分析機能、ソリューションへのフィードバック機能、ユーザーインターフェースを検証し、横瀬町内および別自治体とのソリューション・課題解決ノウハウの共有手段としての Anastasiaの有用性を評価する予定。横瀬町の他にも、希望する自治体において実証実験を実施していくとのこと。

ニュースリリースサイト(IBM):https://jp.newsroom.ibm.com/

二・多段方式駐車設備への自動後退駐車に成功&自動バレーパーキングの技術確立

新明和工業(株)と群馬大学は、2017年12月から「自動運転自動車※1(以下:自動運転車)の機械式駐車設備利用実現に向けた共同研究」を開始し、2019年7月にはエレベータ方式駐車設備を想定した検証用装置への自動前進駐車を業界で初めて成功させるなど、これまで研究を進めてきた。

このたび、新たに新明和工業の本社敷地内において、エレベータ方式と二・多段方式の機械式駐車設備への自動運転車の自動入出庫、および複数の通信と誘導方法の組み合わせによる、この2つの設備間の自動走行を実現する車路管制システムの実証実験を行い、次の3項について成功した。
・業界初となる二・多段方式駐車設備への、後退(バック)駐車技術の確立
・地下等のGPSが使用できない空間を想定した、独自の「車両誘導システム」の構築(車路管制機能を含む)
・エレベータ方式、および二・多段方式駐車設備の入庫扉の開閉動作まで含む自動バレーパーキング※2
上記3項の実現により、今後の自動運転車の普及やこれに伴う社会変化を想定し、通信環境や誘導方法を機械式駐車設備とその周辺インフラ側で整え、自動運転車と協調させることで、安全に配慮しつつ高い精度で自動運転車を機械式駐車設備まで誘導し、駐車する技術を確立した。

本技術の適用により、GPSが届きにくい地下空間、マップ情報のない私有地などでも自動バレーパーキングが可能となり、その結果、機械式駐車設備内をはじめ、車路導線を含む駐車エリアへ人が立ち入る必要がなくなることから、人身事故が生じるリスク要因を排した、安全で便利な機械式駐車設備の実現に近づいたという。

※1 自動運転自動車:ここでは、群馬大学が所有する実験用の車両を指す
※2 バレーパーキング:ホテルなどで実施されている、自動車等の入出庫を代行するサービス

【今般の研究成果】
●私有地を想定したエリア(GPS電波受信不能領域含む)において、GPSを活用した自動運転走行から独自技術の車路管制システムによる誘導走行、エレベータ方式および二・多段方式駐車設備への入庫ならびに出庫に至る一連の動作検証について成功
・新明和工業 本社敷地内の前面車路が狭い二・多段方式駐車設備(試験機)において、業界で初めて自動運転車による「後退(バック)駐車」の実証実験に成功
・車路管制および閉塞制御機能を有した「車両誘導システム」の開発により、ランドマーク(QRコード)やライントレース、センサを用いて自動運転車を正確に機械式駐車設備まで誘導し、自動扉の開閉を含む一連の駐車操作までを自動化
・APPS(Advanced Pilot Parking System)を活用した閉塞制御により、自動駐車時の前後車両や人物との衝突を未然に防止
・今般の一連の技術確立により、人の手を介さず機械式駐車設備への自動バレーパーキングが可能となり、駐車に関するトラブルや人身事故発生リスクを抑制
●群馬大学では、今般の実証実験で得られた成果も含め、更なる自動運転社会の実現に向けて研究を加速する
●新明和工業では、今回確立した技術の利活用を含め、手動運転車と自動運転車が混在する社会を想定した研究開発フェーズに移行するとともに、駐車場周辺の車路管制を含めたシステムの構築、駐車場に関するソリューションビジネスなど、「駐車」に関わる新たなビジネスへの展開を探索しているとしている。

ニュースリリースサイト(shinmaywa):
https://www.shinmaywa.co.jp/parking/news/product_news2021_0328_001333.html

無線周波数利用効率向上技術の開発

東京大学(教授:中尾 彰宏)、早稲田大学(教授:中里秀則)、富士通(株)、(株)日立製作所は、IoT機器の普及や、そのデータを流通・活用するサービスの拡大に向けて、総務省委託研究「IoT機器増大に対応した有無線最適制御型電波有効利用基盤技術の研究開発」の技術課題の一つである「有無線*1ネットワーク仮想化の自動制御技術」において、各機関の開発技術を統合した実証実験を2020年11月1日から2021年3月25日まで実施した。

製造現場のスマート化や設備メンテナンスの高度化などさまざまな分野でIoT活用が進む中、高精細映像や多数のセンサデータを伝送するために高速かつ低遅延な通信を可能にするプライベートLTEやローカル5Gなどの利用が検討されている。一方、それらの無線通信の効率的な利用が課題となっており、ネットワークの負荷を柔軟に制御できる技術の確立が期待されている。

しかし、従来のネットワーク仮想化技術では、さまざまなIoTサービスごとにそれぞれ独立してネットワークリソースが使われているため、ネットワーク全体に対してバランスのよいリソース配分ができておらず、無駄にリソースを消費してしまうという課題があった。

この問題を解決するために、本研究開発では、有無線ネットワークにおいて、トラフィックの混雑状況や利用者からの要求に応じて、オンデマンドで仮想的にネットワークリソースを割り当てる自動制御技術を開発した。その効果検証の結果、無駄なリソース消費を抑えることで、本技術の適用前と比べて、無線周波数の利用効率を大幅に向上できることを確認した。
今後、プライベートLTEやローカル5GなどIoTに関わる幅広い分野への本技術の適用をめざすとしている。

*1 LTEや5Gをはじめとする無線のアクセスネットワークと有線のコアネットワークで構成されるネットワーク

ニュースリリースサイト(waseda):https://www.waseda.jp/top/news/72263

小型衛星を用いた光衛星通信の日独国際共同実験に成功

 国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)は、国際共同実験としてシュトゥットガルト大学が開発したFlying Laptop衛星に搭載されたドイツ航空宇宙センター(DLR)の小型衛星搭載光通信機器(OSIRISv1)と、NICTの光地上局に設置した新規開発の精追尾付き光学系との間で光衛星通信実験を実施し、2021年2月にOSIRISv1からのダウンリンク光をNICT光地上局で受信することに成功した。
 また同時に、新規開発した大気ゆらぎ測定装置をNICT光地上局に設置し、初期試験に成功した。さらに、低コストな商用部品で構成した簡易型光地上局も設定し、実際に衛星からのレーザ光を受信することに成功した。

 シュトゥットガルト大学開発のFlying Laptop衛星に搭載されたOSIRISv1はボディポインティングで指向追尾する構成になっており、この構成での光通信実験が成功したのは日本では初めて。今回の貴重な実験データの取得により、将来の光衛星通信技術の研究開発に貢献することが期待されるという。

これまでNICTは、研究協力協定を締結したDLRと共に、小型衛星搭載用の光赤外高速通信回線システム(OSIRIS)計画で開発したOSIRISv1を用いた国際共同実験を進めてきた。
今回、両者は、DLRのOSIRISv1からのダウンリンク光を、1m望遠鏡を備えたNICTの光地上局で受信する実験を2021年1月末から実施し、2021年2月にダウンリンク光の受信に成功した。本実証実験では、超高速先進光通信機器HICALIを用いた実験に使用するために新規に開発した精追尾光学系をNICT光地上局に設置しており、先行的に精追尾制御の機能を確認した。OSIRISv1はボディポインティング方式で指向追尾する構成になっており、この構成での光通信実験が成功したのは日本では初めてとのこと。

 また今回の実験では、大気ゆらぎ等が光衛星通信の通信品質に与える影響をモデル化して、軽減するためにNICTが新規開発した、大気ゆらぎ測定装置の初期試験にも成功した。さらに、将来の光衛星通信技術の普及に向けて小型で低コストな光地上局の開発が必要であることから、市販の開口径20cm望遠鏡で構成した簡易型光地上局を開発し、この簡易型地上局でOSIRISv1からのレーザ光の受信(ファーストライト)にも成功した。

 これらの実験により貴重な実験データを取得することができ、大気ゆらぎや追尾誤差のモデル化といった、将来の光衛星通信技術の研究開発に貢献できるとしている。

ニュースリリースサイト:https://kyodonewsprwire.jp/press/release/202103232685

肌測定デバイスと専用アプリによる パーソナルスキンケアサービス「SkinCatch」

凸版印刷(株)は、VesCir Ltd.(ベッサー)(本社:台北市)と共同で、専用デバイスのセンサで取得した肌データを独自アルゴリズムで分析し、専用アプリ内で表示するサービス「SkinCatch(スキンキャッチ)」の提供を化粧品メーカーや化粧品通販会社などに向けて2021年4月より開始する。

本サービスは、ユーザーが登録した年齢・性別等の属性デバイスでスキャンした肌情報をもとに、水分・色素・皮脂・酸素の4つの項目ごとに肌の状態を点数表示し可視化することが可能となり、顧客コミュニケーションやマーケティングに活用できるサービス。
ユーザーが自身の肌状態を把握でき、さらに管理画面から本サービスの提供事業者(化粧品メーカー等)もユーザーの肌情報を確認することもできるため、一人ひとりの肌状態に合わせた有効な顧客コミュニケーションが可能となるという。

▮本サービスの概要
・名称:SkinCatch
・デバイス
 大きさ:約73×78×20(㎜)
 重量:約47g
 測定項目:水分・色素・皮脂・酸素 ※スコア表示
 製造国:台湾
 その他:充放電管理の安全性試験、モバイルバッテリー安全性試験(JIS規格)、その他各種国内安全性試験クリア ※日本ラボテック㈱調べ
・アプリ
 基本機能:測定結果点数表示(トータルスコア・各測定項目別スコア)・測定履歴表示・クーポン配信機能・お知らせ配信機能等
・各社の役割
  凸版印刷:専用アプリの開発・提供、管理画面の提供、本サービスを活用したマーケティング支援
  VesCir:デバイス・アルゴリズムの開発・提供

 本サービスは、凸版印刷が2017年度より実施している、スタートアップ企業と新事業を共創する公募型のオープンイノベーションプログラム「co-necto(コネクト)」を通じ実現したもの。

▮本サービスの特徴
 本サービスは、独自アルゴリズムを用いた分析結果に基づき、肌状態をスコアで表すもの。これにより、自宅で簡単に精度の高い肌診断を行うことができる点が特徴である。水分・色素・皮脂の測定結果は、第3者機関のSGS(※1)より有効性認証を受けている。
 また、本サービスの提供事業者がユーザーの日々の肌情報を把握し、それに基づいたレコメンド・クーポン配信等を行うことにより、新たな顧客コミュニケーションやマーケティングが可能となるとのこと。

※1 SGSについて
 スイス・ジュネーヴに本拠を置き、世界100か国以上に事務所と研究所を持ち、世界最大の規模の検査、検証、試験、および認証を行う企業。各産業分野における検査や試験、公的機関により定められた規格の認証などを行っている。

ニュースリリースサイト(TOPPAN):https://www.toppan.co.jp/news/2021/03/newsrelease210325_1.html

「災害用ドローンポートシステム」実証実験により有効性を確認

ブルーイノベーション(株)は、独自開発したドローンポートとクラウドを連携させた、迅速な災害対策を支援する「災害用ドローンポートシステム(以下 本システム)」の実証実験 (以下 本実証実験)を3月23日(火)に大分県日田市で行った。

本システムにより、被災地の詳細位置や被災地で必要な物資情報の把握から、災害対策本部との情報共有、救援物資の調達に必要な申請・受理の手続き、輸送ドローンの自動運航(自動離着陸と飛行)を一元管理でき、迅速な災害対策を支援できることを確認したとのこと。

■本実証実験の概要 (以下①~③を本システムで実施)
本実証実験は、下記の想定の下、行った。
・大分県日田市で大規模豪雨が発生し、土砂崩れにより道路が寸断。
・住民がいる避難所へトラック等による救援物資輸送ができない。
・コロナ禍での避難所運営に不可欠なマスクなどの感染対策グッズと、高齢者の体調管理のため遠隔診療端末をドローンで輸送する。

①ドローンポートからの被災地情報の自動発信と共有
折り畳まれた状態の災害用ドローンポートシステムを被災地で展開・設置すると、付属のセンサユニットが座標データを衛星経由でクラウドに送信し、被災地の位置情報を瞬時に関係機関と共有。

②救援物資の申請・受理と飛行前準備
そのデータから物資輸送場所(着陸地点)を正確に把握し、クラウドを介して必要物資の要請や手配、飛行計画の策定や共有、ドローンの安全運航に関わる風速情報や着陸地点周辺の安全状況の把握など、ドローンの飛行準備段階で発生する一連のオペレーションを本システムで実施した。

③ドローンによる物資輸送(運航の自動化)
物資輸送拠点から自動離陸したドローンの運航状況の取得・監視、異常発生時の緊急停止措置や人による操作介入、ドローンポートによる自動着陸誘導、着地点の安全を高精度に自動確認する侵入検知センサー、テザー機構による物資の吊り下げ、物質輸送拠点への自動帰投など、ドローンの自動飛行や自動離着陸、安全運航に関わる項目もあわせて検証した。

④遠隔診療の実施
避難者の多くは高齢者であることから、避難中の怪我や避難所滞在中の体調ケアに対応するため、ドローンで輸送した遠隔診療システムを用いて、地元医院の医師による遠隔診療を実施した。

■今後の展開
ブルーイノベーションは、2016年から国土交通省や東京大学と共同で物流用ドローンポートの開発を進めてきており、画像認識による誤差数十センチの高精度着陸が可能なほか、ドローンポートへの人の立ち入りや強風により安全に着陸できない場合に、自動で離着陸を禁止させる機能を備えている。
今回、このドローンポートとクラウドを連携させ災害用に応用展開することで、災害発生時の緊急情報の発信と共有、ドローンによる救援物資輸送の自動運航までの一連のオペレーションの統合運用・管理が本システムひとつで可能になることを実証した。
ブルーイノベーションは、今後も本システムを活用した災害時支援システムの実証実験を重ね、2022年4月以降の本システムの実用化を目指すとしている。

ニュースリリースサイト(Blue innovation):https://www.blue-i.co.jp/news/4310/

Synspective、独Exolaunch社と、実証衛星2号機「StriX-β」打上げの契約を締結

(株)Synspective(シンスペクティブ)は、ドイツのExolaunch社と、実証衛星2号機「StriX-β」打上げの契約を締結した。
「Strix-β」は、Exolaunch社のSoyuz-2ロケットにより、ロシアのボストチヌイ宇宙基地にて、2021年後半に打ち上げられる予定。

StriX-βは、Strix-αに続く実証2号機で、地表のミリ単位の変動を検出するSAR特有の解析技術「InSAR (Interferometric SAR:干渉SAR)」を搭載し、軌道上での実証を目標としているという。

​■Synspectiveの衛星開発
 Synspectiveの小型SAR衛星初号機「Strix-α」は2020年12月15日にニュージーランドのマヒア半島にある発射場からRocket Lab社のElectronロケットにより打ち上げられ、予定通りの軌道(太陽同期軌道、高度500km)へ投入された。その後、順調に運用を開始し、2021年2月8日に初画像の取得に成功したとのこと。

 今後2023年までに6機、2020年代後半には30機のコンステレーション(衛星群)構築を目指す。低軌道を周回する30機のコンステレーションにより、世界のどの地域で災害が発生しても、2時間以内に観測することが可能になる(6機では24時間以内)。また、観測したデータを自動解析し、災害時の早期状況把握を実現するソリューションも開発しており、コンステレーションの実現と併せ、世界の災害対応能力の飛躍的な向上を目指すという。

– SAR衛星について
SAR(合成開口レーダー)衛星は、マイクロ波を使って地形や構造物の形を観測する。マイクロ波は波長が長く、雲を透過するため、雲の下にある地表も観測することができる。また自らアクティブに電波を放射するため、日中・夜間によらず観測が可能。
特にアジアでは、雨季が長く雲に覆われることが多いため、光学センサでは観測が困難な場合があり、雲の中や夜間に観測ができるSAR衛星の需要が高まりつつあるとのこと。

■Synspectiveの衛星データソリューション開発について
 衛星データを活用し、利用者の課題を解決する様々なソリューションサービスをSaaSとして提供している。また、SAR衛星データと、他の様々なデータ(IoTデータ、PoSデータ、GPS、熱センサなど)を組み合わせることで、課題解決のために役立つデータの提供や提案が可能だとしている。

Synspectiveのホームページ:https://synspective.com/

オプテックス・エフエー、ミツトヨと変位センサにおける相互販売提携

オプテックス・エフエー(株)は、測定機器メーカーの(株)ミツトヨと変位センサにおける相互販売提携を締結した。
同社のレーザ変位センサとミツトヨの精密センサをお互いに販売することにより、双方が顧客に対する接点拡大と販路拡大を実現する。また同社としては、ミツトヨの持つ精密計測技術と経験を集約した各種精密センサを顧客に提案するという。
 今後は日本国内における相互販売提携にとどまらず、変位計および周辺技術の共同開発を含めた技術提携の強化、互いのグローバルネットワークを活用した販売地域拡大など業務提携範囲の拡充をしていくとしている。

■ミツトヨが販売するオプテックス・エフエーのレーザ変位センサについて
レーザ光にて非接触でマイクロメートル単位の測定が行えるレーザ変位センサ。高精度ハイエンドモデル「FASTUS CDXシリーズ」や小型低価格モデル「FASTUS CD22シリーズ」など、高さ・厚みの測定から、反りや歪み・振れの測定、幅・蛇行制御、段差判別まで、主にファクトリー・オートメーションの現場において幅広く使用されている。

■オプテックス・エフエーが販売するミツトヨの精密センサについて
ミツトヨにより独自開発された光電式透過型リニアエンコーダを採用し、高精度、高分解能を実現した接触式精密センサ。更に、新たにリリースされた耐環境型リニヤゲージLG100シリーズ、小型カウンタ EJシリーズは、クラス最高水準の高精度、耐環境性能の両立に加え、産業用インターフェースの拡充をすることで、測定室のみならず、インライン環境下においても、顧客の測定ニーズに応える接触式精密センサ。

ニュースリリースサイト(optex-fa):https://www.optex-fa.jp/release/index152.html

凸版印刷、ZETAを活用した遠隔獣害対策「リモワーナ™」を提供開始

凸版印刷(株)は、次世代LPWA規格であるZETAを活用した罠センサおよび、罠のリアルタイム監視システムを新たに開発。獣害対策支援サービス「リモワーナ™」として、2021年4月1日(木)より販売開始する。

「リモワーナ™」は、獣害対策として設置された「くくり罠」「はこ罠」の捕獲状況を、ZETA通信を用いて遠隔から監視できるサービス。「リモワーナ™」の導入により、携帯圏外の山間部やアクセスに不便な環境においても、効率的に罠の見回り/管理が行える。また、罠に掛かった際は、ハンターや自治体の担当者など、登録したアドレスに捕獲情報を通知することができるという。

▮開発の背景
 野生の鳥獣による農作物被害や人間の居住地域への出没被害が全国で問題となっており、全国で年間約158億円(※2)の農作物被害が出ている。特に収穫前の被害は、営農意欲の減退による耕作放棄地増加の要因の一つとなっており、被害金額以上に深刻な課題となっている。農林水産省としても有害鳥獣対策には年間約100億円以上の予算を確保して取り組んでおり、被害防止のための総合的な取り組みの支援を行っている。一方で、有害鳥獣対策を担う地元狩猟者の高齢化が進み、設置した罠の日々の見回り作業の負荷が大きいことも課題となっている。
 このような中で凸版印刷は、獣害対策を効率的に行うことができるZETAを活用したサービス「リモワーナ™」を2021年4月1日より販売開始。遠隔地にいながら罠の状況をセンシングできるようにすることで、獣害対策に貢献する。
 なお、本サービスの販売開始に先立ち、ZETAを活用した遠隔獣害対策の実証実験を2020年11月17日より福島県大熊町で実施している。(※3)本実証は凸版印刷が提供するZETAを活用した罠センサ・罠の遠隔リアルタイム監視システムをALSOK福島(株)が提供する罠の設置・見廻り・有害鳥獣の捕獲業務までをワンストップで受託する鳥獣被害対策事業に取り入れ、罠の見廻りから捕獲作業における効率化の有用性を検証しているとのこと。

▮遠隔獣害対策サービス「リモワーナ™」の特長
・ZETAの特長である中継器によるマルチホップ(メッシュアクセス)を活かしたサービス
 ZETAでは中継器によるマルチホップ(メッシュアクセス)が可能となる為、イノシシや鹿が生息する山間部など電波が届きにくい場所に対しても、中継機を活用する事で安定的に通信することが可能。
・既存の罠に後付けが可能
 「くくり罠」や「はこ罠」など既存の罠にセンサの後付けが可能。また罠センサにはGPS機能が備わっており、PCやスマートフォンから、設置した罠の位置情報や罠センサの作動状況をいつでも閲覧可能。自治体職員や狩猟者など複数メンバーでの情報共有も可能なため、より効率的な有害獣対策に貢献するという。

▮価格
 罠のリアルタイム監視システム利用料 罠センサー1台あたり月額550円から
(罠センサの数などによって価格は変動します。罠センサなどの各種デバイス代は別途見積り)

▮今後の目標
 凸版印刷は、本サービスを含むZETA関連事業で、2025年度までに約50億円の売上げを目指す。また、リモワーナ™の活用により、今後もスマートシティ実現に向けた社会課題の解決を推進するとしている。

※1 ZETA  ZiFiSenseが開発した、超狭帯域(UNB: Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信、メッシュネットワークによる広域の分散アクセス、双方向での低消費電力通信が可能といった特長を持つ、IoTに適した最新のLPWAネットワーク規格。
※2 農林水産省 全国の野生鳥獣による農作物被害状況(令和元年度)
※3 参考プレスリリース: https://www.toppan.co.jp/news/2020/11/newsrelease_201117_1.html

ニュースリリースサイト(TOPPAN):https://www.toppan.co.jp/news/2021/03/newsrelease210318_1.html