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センスウェイ、LoRaWAN®対応WBGTセンサによる熱中症対策ソリューションを提供

センスウェイ(株)は、低消費電力広域通信のLoRaWAN®※1と熱中症予防のために活用される暑さ指数(WBGT)※2を計測する(株)フジクラが開発した黒球付きセンサノードとを組み合わせた、熱中症対策ソリューションを開発、5月31日より提供を開始する。

 近年日本では、夏季の平均気温上昇に伴う熱中症救急搬送者※3の増加が大きな問題として認識され、関係省庁においても熱中症リスクに関する呼びかけや対策が活発に行われている。特に、屋外の工事現場や、空調設備の効きにくい大規模な工場施設内などでは、人が気づかないうちに熱中症リスクにさらされ、思わぬ労働災害や事故につながる危険がある。各環境において熱中症による被害を未然に防ぐためには、センサ実測データを基にした暑さ指数の計測と見える化、アラートなどによる危機管理が不可欠である。
 これらの課題を解決するため、センスウェイは、センサノードとネットワークサービス、クラウドを活用した熱中症リスクの見える化、アラート機能を実現するシステムをワンストップで提供するという。
 本ソリューションでは、株式会社フジクラが開発した、下記の様々な特長を持つエネルギーハーベスト(EH)型LoRaWANⓇ屋内/屋外センサノードを採用している。

特長
●輻射熱を測定する黒球温度センサと一体化しているため、設置時の煩雑さを低減
●JIS B 7922 クラス2※4に準拠した正確なWBGT測定を実現しており、使用現場の環境を正確に反映したWBGTデータが取得可能
●計測データを送信するためのネットワークにはLoRaWANⓇを採用しており、極めて低消費電力でデータ伝送が可能
●センサノードに搭載されている色素増感太陽光電池(DSSC)によってデータの計測から送受信までを完全に自立稼働させることができるため、設置時の電源工事が不要であり、さらに電池交換などのメンテナンスを最小限に抑えることが可能
●LoRaWANⓇのネットワークは広範囲の無線通信を可能にするため、上記の電源工事不要に加えて通信配線工事も不要であり、低価格でレンタル可能なゲートウェイを1台設置するだけで広大なセンサネットワークを形成でき、簡単かつ低コストでの導入が可能

 本ソリューションでは、このセンサノードから送信されたデータをもとに、クラウド上でグラフによる見える化や設定した閾値を超過した際のメールや携帯端末への音声・メール通知を行うアラート機能を実現するアプリケーションを提供する。本アプリケーションの利用にあたっては、ユーザーの用途や運用に合わせた表示画面や現場環境に応じたWBGT値の閾値設定などのカスタマイズにも対応する。
 本ソリューションの開発にあたっては、建設現場のIoT化を推進する鹿島道路株式会社様との共同プロジェクトの一環として、より現場のニーズに即したシステム開発を推進している。さらに、同社にファーストユーザーとしてご活用いただくことで本ソリューションの実証実験やバイタルセンサを用いた、建設現場や工場施設内で働く作業員のより精密な体調管理など、実効性の高い現場管理サービスとして応用を検討していくとしている。

※1 LoRaWAN®とは、低消費電力での長距離通信ができる無線通信技術LPWA(Low Power Wide Area/電力長距離通信)の一種で、「LoRa Alliance(外部サイト)」が定めた「無線ネットワーク規格」の名称。IoT向けの通信規格で、世界的に広く利用されている。また、LoRaWAN®はライセンス不要のアンライセンスバンド(特定小電力無線、またはISMバンド等とも呼ぶ)で、サブギガ帯と呼ばれる920MHz帯を使用している。
※2 環境省熱中症予防情報サイト「暑さ指数(WBGT)とは?」
https://www.wbgt.env.go.jp/wbgt.php
※3 総務省消防庁ホームページ 熱中症情報 救急搬送状況
https://www.fdma.go.jp/disaster/heatstroke/post3.html

ニュースリリースサイト(senseway):
https://www.senseway.net/press-release/senseway-fujikura-wbgt_20210531/

凸版印刷と順天堂大学、共同研究講座「救急AI色画像情報標準化講座」を開設

 凸版印刷(株)と順天堂大学(画像)は、医学・医療に用いる、画像や映像などのデータの記録/伝送/共有手法を標準化し、医療・医学領域の情報資源として広く活用できる基盤の整備・構築を目指して、2021年6月1日(火)に共同研究講座「救急AI色画像情報標準化講座」を順天堂大学医学部附属浦安病院に開設する。
 なお、本共同講座における研究は、(一社)日本救急医学会の「救急AI推薦研究」(※1)に承認された、研究課題名「AI活用に向けた、画像・映像デジタルデータ品質について」の一部となっている。

▮開設の背景  昨今、少子高齢化により患者増と医師不足が指摘され、医療の効率化が求められている。また、新型コロナウイルス感染拡大から、個人のスマートフォンなどを用いたオンライン診療が始まっている。 こうした中で対面での診療と比較し、正しい情報伝達の難しさや、デジタルデバイス間の画質不足による問題点の改善が求められている。 医学・医療において患者の状態等を正確に把握するためには、画像・映像などのデジタル視覚データは、美しさや綺麗さが優れていることよりも、色や質感表現などの品質管理が重要である。さらに、判断の間違い、診断の不正確さの要因にならないような技術や、画像・映像データの真正性 (※2)を担保する仕組みやガイドラインの確立が不可欠になっている。

 他方で、5G や光通信などのデータ容量が課題とならない高速大量通信の普及により、4Kや8K等の高精細映像による情報共有や、デジタル視覚データそのものをAI 試料とする活用が行われる。こうした取り組みは、医学・医療にとどまらず、Society5.0 の実現に向けて様々な分野でのDX(デジタルトランスフォーメーション)を加速させる社会実装が求められている。

 順天堂大学大学院医学研究科救急・災害医学の田中 裕 教授らは、生体センシング機能を備えた傷病者端末の設計開発研究(※3)において、電子トリアージシステムの開発を行ってきた。この研究では、傷病者に装着した脈拍センサや血流センサなどからのセンシング情報を収集すると共に、臨床現場に敷設した無線ネットワークとの間にアドホックネットワークを構築することで、傷病者の位置や病状変化をリアルタイムで監視・収集・整理し、その情報を図的に提示すると共に、一定のルールに基づき緊急度が高い傷病者を提示できるような救命救急医療支援システムの構築を行った。本研究から視覚的情報の正確な把握が非常に重要であることが明らかとなった。

 この度このような背景から、凸版印刷が持つ印刷色を正確に再現可能とするカラーマネジメントシステム(CMS)技術と、順天堂大学浦安病院/救命救急センターの多くの救急医療情報を活用し、正しい画像・映像情報を伝えるプロトコルの標準化の基盤構築を目指し共同研究講座を開設する。

 本共同研究講座では、救急医療において提供される医療画像(色)情報の正確性を評価・分析し、提供される医療画像情報の「標準化」を行い、医療画像情報提供のプラットフォーム構築と、色情報を数値化し、標準化された画像情報を利用した救急医療現場への臨床的応用を目指すと同時に、本プラットフォームを活用した安全・安心な医療サービス提供に向けて、臨床応用を進めていくという。

※1 一般社団法人日本救急医学会救急AI研究活性化特別委員会 救急AI推薦研究

※2 真正性 【英】authenticity
 正当な権限において作成された記録に対し、虚偽入力、書き換え、消去及び混同が防止されており、かつ第三者から見て作成の責任の所在が明確であることである。なお、混同とは、患者を取り違えた記録がなされたり、記録された情報間での関連性を誤ったりすることをいう。
厚生労働省「医療情報システムの安全管理に関するガイドライン第5.1版(令和3年1月)」より
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000516275.html

※3 平成19年度独立行政法人 科学技術振興機構(JST)戦略的創造研究推進事業(CREST)、
 先進的統合センシング技術領域、代表東野輝夫大阪大学教授研究課題「災害時救命救急支援を目指した人間情報センシングシステム」災害時救急救命支援に向けた電子トリアージシステムの設計開発

ニュースリリースサイト(TOPPAN): https://www.toppan.co.jp/news/2021/05/nsrelease210531_1.html

panasonic、AI技術の世界最高峰の国際学会であるCVPR2021に2件が採択

パナソニック株式会社は、2つのAI技術を開発し、この度、世界最高峰の国際学会であるCVPR2021(IEEE Conference on Computer Vision and Pattern Recognition)において採択された。

【研究成果の概要】
[1]Home Action Genome: Contrastive Compositional Action Understanding
住宅内における人の日常行動を模したシーンを、カメラや熱センサなど数種類のセンサを用いて撮影・計測したデータセット「Home Action Genome」を構築した。住空間向けデータセットはこれまで規模が小さいものが主流であったのに対し、世界最大規模の住空間向けマルチモーダルデータセットを構築・公開した。本データセットを適用することにより、AI研究者は、機械学習の学習用データとして用いることができるとともに、住宅内の人をサポートするAI研究に活用することができる。(画像)
上記に加えて、マルチモーダル・複数視点における階層的行動認識のための協調学習技術を開発しました。本技術を適用することにより、異なる視点・センサ、階層化された行動と詳細動作ラベルの間で一貫性を持つ特徴量を学習できるため、住空間における複雑な行動の認識性能を向上することができる。この技術は同社テクノロジー本部 デジタル・AI技術センターとスタンフォード大学 Stanford Vision and Learning Labとの連携による研究成果。

[2]AutoDO: Robust AutoAugment for Biased Data with Label Noise via Scalable Probabilistic Implicit Differentiation
大量の学習データを収集することが困難な環境に適用が可能なAI技術の実現に向けて、学習データの分布に応じて自動的に最適なデータ拡張を行う学習技術を開発した。同社の主要事業領域の中には、大量のデータを集めることが難しいために、AI技術を十分に活用できていないケースも多数存在している。この課題に対して、本技術を適用することにより、これまで専門家の介在が必要であったデータ拡張パラメータのチューニング(調整)プロセスをなくし、自動で調整することができるため、AI技術の適用可能範囲を飛躍的に広げることが期待できる。今後の展開としては、本技術の研究開発を更に加速することで、身近な機器やシステムなどリアルな環境で使えるAI技術の実現に取り組む。この技術は同社のPanasonic R&D Company of America AIラボラトリーと、テクノロジー本部 デジタルAI技術センターの研究成果。

【備考】
本技術の詳細については、2021年6月19日から開催されるCVPR2021にて発表を予定。

ニュースリリースサイト(panasonic):
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2021/05/jn210528-2/jn210528-2.html

陸上・海面養殖、水質検査などIoTマリンテック事業を「i-ocean」としてブランド展開

(株)アイエンターは、IoT・AIのテクノロジーを活用した、養殖業における水質監視や、魚体サイズ推定の技術を「i-ocean(アイオーシャン)」としてブランド展開を開始した。

海面養殖、陸上養殖では、生簀内の水温や酸素含有度など水質が魚の生育に大きく影響を与えるため、水質データのモニタリングが欠かせない。従来は、水温を測る、匂いの変化をとらえる、目視で確認するなど熟練者の経験に頼ることが多く、時間や人手がかかり、属人化による後継者不足などの課題があった。
アイエンターは5年前より先端技術開発の経験と知見を活かし、​山口県防下松市や愛媛県宇和島市などで実証実験、研究開発を進め、海面養殖、陸上養殖の生簀の水質計測を自動化する「IoT水質センサー」の提供を開始していたが、のちに提供開始した「⿂体サイズ算出装置」とあわせて、マリンテック事業を「i-ocean」としてブランド展開し水産業への貢献を図ったという。

【IoT水質センサー 技術概要】
本製品は各水質センサから自動計測されたデータを、3G回線やWi-FiでAWSへ蓄積し、Webブラウザから水質データをリアルタイムで参照できる。
水質データの計測推移をグラフや一覧で表示でき、過去データを参照し水質異常時にアラートの通知が可能。

<水質計の種類>
・水温/溶存酸素/導電率(塩分濃度)/クロロフィル/pH/ORP/濁度 など
・3本の異なる水質計で同時計測が可能、組み合わせ自由
・延長ケーブルで水深10m以上での計測が可能
<データ送信>
・3G/WiFiに対応
<給電方式>
・太陽発電/コンセント給電の両方に対応
<Web管理画面>
・センサーのデータが閲覧可能なWeb画面
・時間ごとの水質変化をリアルタイムで、グラフや一覧で閲覧が可能
・異常水質に対して、メール等でリアルタイム通知が可能

■陸上養殖水質センサ
・水温/溶存酸素/塩分濃度/pH/アンモニア/ORPを計測
・USB給電でコンパクト
・モバイルバッテリーで活魚配送トラックでも使用可能 <設置実績>山口県・下松市笠戸島

■海洋センサ
・水温/溶存酸素/塩分濃度/pH/クロロフィルを計測
・陽光発電でバッテリー充電不要
<設置実績>神奈川県・相模湾/北海道・知内町/山口県・下松市/広島県・福山市/千葉県・富津市

■環境水質センサ
・溶存酸素/pH/ORP/濁度を計測
・河川や湖沼の水質測定が可能
・工場排水の水質管理が可能
<設置実績>北六甲(ゴルフ場池)

【魚体サイズ推定技術概要】※画像参照
 「⿂体サイズ算出装置」は、持ち運び可能な水中ステレオカメラで魚を撮影し、ディープラーニングの物体検出技術によって魚体を検出、同時に魚の位置情報から、魚の体長(上顎先端から尾鰭基底まで)と体高(背縁から腹縁まで)を測定する。測定したデータは測定記録のデータとしてデータベースに保存され、管理蓄積データの分析、活用が可能。

 この技術の活用により、非接触測定で魚に負担をかけることがなく正確な測定が可能となり、計測による魚の斃死や魚病リスクも回避でき、高付加価値化が期待される。また、給餌量の最適化によるコスト削減、生産活動の省力省人化、担当者のスキルに依存しない測定精度と生産性の向上が実現でき、担い手確保課題への貢献が期待されるとのこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000045.000022582.html

OKI、光アクセスネットワークPONのネットワークスライシング実証実験に成功

OKIは、総務省の委託研究「IoT機器増大に対応した有無線最適制御型電波有効利用基盤技術の研究開発(JPJ000254)」の取り組みの一環として、東京大学大学院工学系研究科中尾研究室および三菱電機(株)と共同で「PON(Passive Optical Network、以下PON)リソース管理・割当制御技術」を開発しているが、このたび、自動運転や動画配信、さらにはIoTセンサを利用した通信サービスなどに合わせて通信リソースを最適化するネットワークスライシング技術(以下PONスライシング)(注1)を開発し、実証実験に成功した。
5Gで求められる大容量、低遅延、多数接続などの機能を論理ネットワークとして切り出すことにより、多数の小型基地局を組み合わせて構築する5G無線アクセスネットワーク(Radio Access Network、以下RAN)の光配線をフレキシブルかつ簡素に実施できるほか、無駄な小型基地局やPON資源を節約し、運用コストの削減を可能にするという。

PONは、家庭用ブロードバンド回線として最も普及している光アクセスネットワークで、多様なIoTサービスの提供が可能となる5G RANへの適用が期待されている。
一方で、5Gの機能を最大限に活用するためには、大容量、低遅延、多数接続かつ高信頼な通信サービスが要求されるが、これは大量の通信リソースを消費するだけでなく、多数のアンテナや基地局設備をつなぐ膨大かつ複雑な光回線の接続が必要となり、ネットワーク設備や運用コストの増大が課題となっている。

OKIが開発したPONスライシングは、スライスごとに動的な帯域を割当てるDBA(注2)機能(マルチDBA)と、物理的なPONの装置から必要な資源を割り当てる資源制御機能の両方を搭載することで、通信サービスに合わせた柔軟かつダイナミックな通信リソースの管理・提供を可能にした。
実証実験では、テストベットとして構築したPONシステムから、同時に駆動する複数の論理ネットワーク(動画サービス用、低遅延サービス用)上で、実運用を想定した大容量の動画(道路模型で小型の車を走らせるなどの映像)の撮影・配信を行い、映像が乱れることなく、安定した通信環境での動画配信サービス提供が可能であることを確認した。また、ネットワークスライシングなしでは動画配信に約3msの遅延が発生するのに対し、200µs以下の低遅延で通信できることが実証されたとのこと。

OKIは本成果を、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究(委託)」(注3)に適用するとともに、オープンなRAN環境における光配線の資源最適化技術実現に向けて、光アクセスネットワークの仮想化技術の応用研究開発および商品化開発に活用していくとしている。

注1:スライシング/スライス
各種装置のハードウエアから論理機能を切り出して論理ネットワークを構成する技術。スライシングされた論理ネットワークは、ハードウエア装置に依存せず他の論理ネットワークには影響しない。

注2:DBA(Dynamic Bandwidth Allocation)
動的に帯域を割当てる機能であり、PONにおける集線装置(Optical Line Terminal:OLT)がユーザー側装置(Optical Network Unit:ONU)の通信帯域を割り当てる。

注3:2020年11月19日プレスリリース
「光アクセスネットワークの仮想化技術の研究開発」が経済産業省、NEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先導研究(委託)」に採択(https://www.oki.com/jp/press/2020/11/z20085.html)

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000489.000017036.html

AR技術を用いた大規模建設現場での3次元位置情報の取得に成功

Cellid(株)は(株)大林組の建設現場において、独自のAR技術“Cellid SLAM*1”を用いて、作業員の3次元位置情報の取得に成功した。 Cellid SLAMの空間認識アルゴリズムは、既に現場に導入されている汎用単眼カメラの映像のみを入力情報とし、非GNSS環境を含む大規模な建設現場において、GNSSやビーコンといった従来の自己位置推定技術を上回る測位精度を発揮することが確認された。

*1:Cellidが自社開発し2020年12月30日に公開したSLAM(Simultaneous Localization and Mapping 自己位置推定と周辺環境の地図を同時に実行する技術)。6件の特許出願技術を含み、画像のみを入力情報とするためビジュアルSLAMに分類される。

■目的
本実証実験は、①屋内外の大規模かつ複雑な構造をもつ建設現場において、汎用単眼カメラを装着して巡視する職員の移動経路を3次元の動線*2として把握することができるか、②BIM/CIMを含むデジタルツイン・プラットフォームとSLAMで取得した3次元位置情報を統合することで、安全管理や労務管理のためのツールとして発展する可能性があるか、を検証するために実施されたもの。

*2:自己位置推定の結果として取得するカメラの3次元位置をつなげた線。カメラ装着者の移動経路が「線」状に見える。

■Cellid SLAMの特徴はユースケースを広げる「汎用性」と速度と精度の「両立」
レーザーや赤外線を活用するSLAM技術は、専用センサを必要とすることから、デバイス費用が高額、かつセンサの設置のためのスペースや電源供給に課題があった。そのため、ウエアラブル・カメラや屋内用ドローンといった小型カメラと組み合わせた用途への提供は限定されてきた。 Cellid SLAMは汎用単眼カメラで動作する汎用性の高い技術である。
また、センサの代わりに画像データを活用する研究も進められているが、膨大な計算負荷に加え、現場での活用に耐える精度を確保することが難しく、実装には至っていなかった。①膨大な量の計算の高速処理、と、②自己位置推定の精度、の両立を、Cellid SLAMが解決したという。

■展望
BIM/CIMなどから構築されたデジタルツイン上にウエアラブル・カメラを装着した作業員などの位置情報を反映し情報の統合を進める。また、同一現場で同時に複数の作業員がウエアラブル・カメラを装着・撮影することで、位置情報だけではなく、大規模な現場の点群データなどをスピーディに収集することが可能。将来的には、本位置測位技術とAR技術などとを組み合わせることで、“AR付箋”などの早期実現も期待できるとしている。

*3: 現実空間の特定の3次元位置に「作業ガイド」や「注意事項」を、デジタルツイン側からの入力により、設置するサービス。現場の職員や作業員はタブレットやスマートグラス で現実空間に設置された情報を受領するため、遠隔でも具体性の高いコミュニケーションが可能になる。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000008.000030718.html

「摩擦・せん断力センサー」評価用キットのレンタルを開始

NISSHA(株)は、 「摩擦・せん断力センサー」の評価用キットのレンタルを開始した。

「摩擦・せん断力センサー」は、垂直にかかる圧力に加えて水平にかかる摩擦力・せん断力を合わせた3方向の力を検出する力覚センサ。当社の「摩擦・せん断力センサー」は、フィルムをベース基材としているため薄く柔軟で、かつ3方向の力を多点で同時に検出することができる。ロボットハンドをはじめとした製品への組み込みや、入力ディバイスのインターフェースなど、さまざまな用途に活用でできるという。

評価用キット(画像)の内容は、平面測定用の摩擦・せん断力センサーモジュール(制御BOX含む)、USBケーブル、測定用ソフトウェアの3点です。パソコンにソフトをインストールし、センサモジュールとUSBで接続するだけで、感圧データの取得と表示が可能。

ニュースリリースサイト:https://kyodonewsprwire.jp/press/release/202105205141

ワイズ技研、羽生実業高校と共同で「Y’sSmartBee」の実証実験を開始

〔実証実験の概要〕
株式会社ワイズ技研と一般社団法人羽生市観光協会が所管する全国まちづくり交流協会が、羽生市の新たな特産品として蜂蜜を開発。 羽生市は地域資源が豊かで、市の花である藤をはじめ利根川沿いに綺麗な菜の花が咲いていることからプロジェクトを開始。
埼玉県立羽生実業高等学校に協力を依頼し、「Y’sSmartBee」を使用した実証実験を行った。授業の中に養蜂を取り入れ、監修者として神奈川県内で養蜂家として活躍している谷口侑太氏と東京農業大学厚木ミツバチ研究部 岸村和真氏のサポートを受けて実施。
産学官の連携を図り、蜜蜂を育てながら特産品の開発をするだけではなく、次世代の養蜂を担う若者の人材育成も行う。

〔今後の展開〕:スマート養蜂「Y’sSmartBee」製品化による養蜂業界の業務改革
実証実験を通じて蜜蜂の行動解析を行い、スマート養蜂「Y’sSmartBee」を確立を目指す。
蜜蜂や巣箱の状態を数値化することで、業務負荷の大きい内検業務を必要な時に必要なタイミングのみにすることで、業務効率化を実現させることを目指す。
また、内検という蜜蜂にとってもストレスを与える回数を減らすことで、蜜蜂も蜜集めに集中することができ、生産量向上にも繋がることを目指す。

ニュースリリースサイト(ysgiken):http://www.ysgiken.co.jp/info/

国内初(※1)押し歩き機能搭載 電動アシスト自転車「ビビ・L・押し歩き」の発売

パナソニック サイクルテック(株)は、国内で初めて(※1)押し歩き機能搭載の電動アシスト自転車「ビビ・L・押し歩き」を2021年7月6日より発売する。

電動アシスト自転車の市場は年々拡大し、普段の買い物や子供の送り迎えなど、様々な用途で使用されている。また近年は、高齢者の運転免許自主返納後の移動手段としても選ばれている。
一般的に電動アシスト自転車はモーターのアシストにより快適に移動ができる反面、その質量により、自転車の押し歩き時に負荷がかかるという課題がある。その中で2019年12月1日に改正道路交通法が施行され、原動機の駆動により押し歩きを補助する自転車についても、歩行補助車等となり、歩行者としてみなされることとなった。改正道路交通法では押し歩き時の駆動速度が6 km/h以下であること、乗車装置(サドル)が使えず乗れないこと、自転車から離れると駆動が止まること、という3つの条件が定められているとのこと。

この条件を同社では4つのセンサ(サドル傾斜センサ、モーター内蔵センサ、トルクセンサ、スピードセンサ)による制御で解決。電動アシスト自転車の押し歩きを補助する機能を、買い物に便利なショッピングシリーズ「ビビ」の中で、高齢者の使用率が高い軽量モデル「ビビ・L」に搭載した。この機能により歩道橋や駐輪場のスロープ、坂道などで押し歩き時の補助が可能となった。押して歩く際にかかる負荷を軽減することで、電動アシスト自転車の利便性向上を図るという。

<特長>
1. 国内初(※1)、坂道などで便利な押し歩き機能搭載
2. 押しやすく、わかりやすい、押し歩き専用手元スイッチの搭載
3. 乗車時に押し歩き機能が作動しない安全機構

※1:2019年12月1日施行 改正道路交通法で原動機を用いる歩行補助車等と駆動補助機付自転車の双方の型式に適合した自転車

プレスリリースサイト(panasonic):
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2021/05/jn210521-1/jn210521-1.html

世界初、2次元光子数識別計測を実現した科学計測用カメラ

浜松ホトニクスは、独自の設計技術と最新の製造技術により新たに開発した2次元CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサを搭載することで、ノイズが0.27electrons rms(エレクトロン)と究極の低ノイズ性能で、940万画素と高画素数の科学計測用カメラ「ORCA®-Quest qCMOS™カメラ C15550-20UP」を開発した。
本製品は、カメラの検出限界を決める重要な要素であり、光を信号に変換する際に発生するノイズを、光の最小単位である光子(光の粒)による信号よりも低く抑えることで、光子の数を正確に計測し画像化する2次元光子数識別計測を世界で初めて実現している。
これにより、イオンや中性原子などの量子の状態をより正しく観察することが可能となり、量子コンピュータ(※)をはじめとする量子技術の研究開発が加速することが期待されるという。
本製品は、2021年5月20日(木)より国内外の大学や企業の研究者に向け、販売を開始。

※ 量子コンピュータ:
量子であるイオンや中性原子などは「1でも0でもある」という重ね合わせ状態を取ることができる。この性質を利用し並列処理することで、現実的な時間や規模では解けなかった問題を解くことができると期待されているコンピュータ。

プレスリリースサイト(HAMAMATSU):
https://www.hamamatsu.com/jp/ja/news/product_technology/2021/20210510000000.html