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広島商船高専「EVロボティックスボートで水上デマンド交通の実現を目指す自律航行技術開発」

広島商船高等専門学校は 水上EVデマンド交通(※1)のスタートアップ企業である(株)エイトノットと、「EVロボティックスボート(※2)で水上デマンド交通の実現を目指す自律航行技術開発」の実証実験を行った。

■ EVロボティックスボートで水上デマンド交通の実現を目指す自律航行技術開発について
 島しょ地域における離島航路の存続は、日本国土の保全性や利活用の観点から重要な問題であり、これらを支える担い手の減少に歯止めが利かない状況ですあるその主因には、運航管理に関する固定費が実際の旅客輸送の需要と合わない、人材不足がある。こうした航路において、新しいビジネスモデルを築かない限り、持続可能な離島振興は難しくなる。そのため広島県所在の大崎上島沖にて実証実験を実施し、水上デマンド交通の実現可能性について検討を行った。
 また、技術研究のみならず、船舶・運航管理を担う広島商船高専の学生に対し、基礎的な教育を実施し、実際に試作等を通じて、新しい水上デマンド交通についての管理や運航について学べるコンテンツの作成、検証を目的としている。

※1 水上EVデマンド交通:電気を動力にして動くEV船を用い、タクシーのように利用者が使用したいというと思う時に、行きたい場所や利用したい目的に応じての船舶利用を実現する交通システムのこと。
※2 EVロボティックスボート:見張りや船体運動をLIDAR(レーザー光を走査しながら対象物に照射してその散乱や反射光を観測することで、対象物までの距離を計測したり対象物の性質を特定する光センサ技術)などのセンサを用いて検知し、AI技術を用いた制御コンピュータによって操船意図を決定し、舵や推進器を自律的に動かし運航するロボット技術を用いた小型船舶のこと。

■実証実験について
 実証実験では(株)フレスタ大崎上島店に協力を得て、以下の手順で大崎上島から隣島の「生野島」へ「自律航行船」を運航させ商品の運搬を行った。
1)生野島の住民の方から、カタログ等を通じて商品を注文する。
2)株式会社フレスタ大崎上島店に滞在している学生スタッフが注文した商品を購入し、本校桟橋まで陸送する。
3)本校桟橋から生野島間においては自律航行船で輸送を実施し、注文した商品を受け渡す。
4)生野島の島民の方から家庭ごみを回収し、再び自律航行船で本校桟橋まで輸送を実施する。

 同校商船学科岸教員をはじめ、専攻科海事システム工学専攻科2年生2名、1年生2名、商船学科5年生2名の計6人が約2か月間にわたりエイトノットとともに自律航行船舶の開発に携わった。

【広島商船高専開発担当箇所】
・安全かつ実験の目的に沿った海域を設定するために、学生が日常的にその海域を使用している人々と乗船し、海域の確認を行った。そして海図等の情報と照らし合わせながら情報収集と整理を行い、危険な箇所や運航に適切ではない区域をgoogle mapに記録し、安全な海域の地図情報を作成した。
・上記の要領で作成した地図情報をエイトノットの開発チームに提供し、実験の目的に応じて地図情報の改善を行った。結果、事故が発生することなく無事に実証実験を行えた。
・様々な船の運航や操船時の船体運動などについても議論を行い、自律航行船舶の改良への支援も行った。
・授業や実習等で培った技術をもとに、学生自ら船の管理(係留や整備など)を行い、実証実験が予定通りの行程になるようサポートした。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000092.000075419.html

DNP、次世代半導体パッケージの重要部材で高性能な「インターポーザ」を開発

大日本印刷(株)〔以下:DNP〕は、次世代の半導体パッケージで重要な役割を果たす、複数の半導体チップと基板を電気的に接続する中継部材で高性能な「インターポーザ」を開発した。
この部材のさらなる機能開発と2024年の量産化に向けて、DNPは、次世代半導体パッケージの評価技術・材料・基板・装置の開発を行うコンソーシアム「JOINT2」*1に参画した。

【開発の背景】
デジタルトランスフォーメーション(DX)が世界的に進展し、特に第5世代(5G)やそれ以降(ポスト5G)の次世代通信システム、人工知能(AI)等でより高性能な半導体製品が求められるなど、半導体市場のさらなる成長が期待されている。この半導体製品の高機能化・高速化・低消費電力化には、シリコンウエハ上のパターンの微細化技術が必要だが、プロセスの複雑化と高コスト化により、さらなる微細化が限界に近づいていると言われている。
こうした課題に対し、CPU(中央演算処理装置)やメモリなど、機能の異なる複数のチップを1つの基板上に高密度で実装し、処理速度を向上させるパッケージング技術が注目されている。今回DNPは、この技術で重要な役割を果たす、複数の半導体チップと基板を電気的に接続する中継部材である「インターポーザ」を開発した。

【DNPが開発したインターポーザについて】
DNPは、「印刷」プロセスから応用・発展させたコアテクノロジー「微細加工技術」を活用して、半導体回路パターンの描画用原版「フォトマスク」や次世代のパターン転写技術であるナノインプリントリソグラフィー用の「テンプレート」の製造、センサ等のMEMS(微小電子機械システム)のファンドリーサービスなどを広く展開している。
今回、これらの事業を通じて培った、ガラスやシリコンの基板の加工およびハンドリング技術、微細配線形成技術等を応用して、高性能な「インターポーザ」を開発した。配線の微細化によって顕在化する“配線層の劣化に伴う配線抵抗の上昇や配線間絶縁性の低下”といった課題を解決し、次世代の半導体パッケージに必要な高性能かつ微細な配線を実現するという。

【今後の展開】
DNPは、JOINT2における開発と参画企業との協業により、「インターポーザ」の機能開発と量産化の取り組みを加速し、次世代半導体のパッケージング技術の開発を推進する。また、独自の「P&I(印刷と情報)」の強みを活かし、次世代通信向け電子部品とIoT(モノのインターネット)の情報セキュリティを高めるプラットフォームを提供するなど、快適な情報社会を支えるソリューションを提供していくとしている。

*1 JOINT2(Jisso Open Innovation Network of Tops 2:ジョイント2)
次世代半導体の実装技術や評価技術を確立することを目的とし、半導体実装材料・装置の開発に携わる企業12社が参画するコンソーシアム。昭和電工マテリアルズ(株)が幹事会社となり、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/先端半導体製造技術の開発」に採択された。

ニュースリリースサイト(DNP):https://www.dnp.co.jp/news/detail/10161685_1587.html

ams OSRAM、UV-C LEDで新型コロナウイルスを効果的に不活性化できることを確認

ams OSRAMグループは、イタリアのパドヴァ大学と共同で、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)に対するams OSRAM UV-C LEDの有効性に関する試験結果を発表した。
新型コロナウイルスの感染拡大は、世界の多くの地域で日常生活に影響を与え続けているが、感染拡大を食い止めるためのさまざまな対策に加えて、UV-C光を使用した殺菌ソリューションの普及が進んでいる。従来の水銀ランプは大型で有効波長域が限られていた。しかし、LED技術の著しい進展により、UV-C光を利用した新たな応用分野が拡がっている。今回、パドヴァ大学が実施したams OSRAM製UV-C LEDの効果に関する研究では、LEDが感染抑止対策に有効であることが確認された。

高い強度のUV-C LEDを照射することで、新型コロナウイルスを迅速に不活性化できることがすでに示されている。室内上層空気浄化装置や二次空気処理装置のような現実的な用途では、ウイルスの除去に必要な線量を数サイクルにわたって照射する。つまり、より低い強度で、より長時間照射することで、必要な線量に到達させる。
ams OSRAMとパドヴァ大学は、現実的なシナリオに合わせて、UV-C LEDを使用した効果的なシステム設計を追加的に実証するため、異なる照射レベルの影響について現実的な評価を示すことに重点を置いて実験を行った。この実験では、新型コロナウイルスの不活化に必要な線量だけでなく、低照射から高照射まで100倍以上の異なる照射レベルにわたり安定性も評価された。ams OSRAMとパドヴァ大学による実験は、照射量や照射時間を増やすことで簡単に達成でき、可能な限り最高あるいは最速の減少率に焦点を当てて研究を行うその他の実験とは異なるという。

パドヴァ大学分子医学部の実験では、ams OSRAMのOslon UV 3636 LEDによるUV-C照射が、新型コロナウイルスの量を効果的に減少させることが確認されている。これは、このメカニズムが病原体の変異型にも効果を発揮する可能性があるという最近の論文(*1)で報告されているエビデンスを補強するものであり、今回とそして起こり得る次のパンデミックに対して、将来においても有効な治療方法を提供することができるとのこと。

実験では、2つの異なる出力クラス(4mWと42mW)のOslon UV 3636を固定装置に搭載し、病原体から300mmの距離に配置した。すべてのLEDは275nmの波長である。プローブの均一な照射を光混合チャンバで実現し、すべての反射を考慮した上で照射量が決定された。低い強度では、2,7 mJ/cm2の線量でlog3または最大99.9%の減少、3,6 mJ/cm2の線量でlog4または最大99.99%の減少が得られたとしている。

(*1)Lo, CW., Matsuura, R., Iimura, K. et al、UVC disinfects SARS-CoV-2 by induction of viral genome damage without apparent effects on viral morphology and proteins.(UVCはウイルスの形態やタンパク質に明らかな影響を与えることなく、ウイルスのゲノムにダメージを与えることでSARS-CoV-2を殺菌)、Sci Rep 11、13804 (2021)

ポイント
・ams OSRAMのOslon UV 3636をはじめとするUV-C LEDは、3,6 mJ/cm2(cm2:平方センチメートル、以下同様)の線量で最大99.99%のウイルスを不活化
・非常に低い強度でも新型コロナウイルスを効果的に不活化でき、空気殺菌システムなどのシステム設計のさらなる効率化が可能
・UV-C放射線はウイルス内の核酸(DNAまたはRNA)にダメージを与えるため、新型コロナウイルスだけでなく、変異型ウイルスにも効果を発揮

※本プレスリリースは 2021年11月4日にオーストリア・プレムシュテッテンで発表したプレスリリースの抄訳版。

プレスリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000247834/

防犯カメラで火と煙の発見を可能にする「ファイヤープリベンション AIシステム」

アースアイズ(株)は、一般的な防犯カメラで火と煙を発見できる「ファイヤープリベンション AIシステム」(以下、本システム)を開発した。
本システムは、当社のAI BOX「Server lite」に搭載され、一般のIPカメラと繋げることでセンサを使わずに火や煙の発見を可能にするシステム。
同社が特許を取得している測距技術で火災時の火の大きさ・方向・カメラからの距離などを検出し通知することができる。また、夜間でも一般的な街灯程度の明るさがあれば、火だけでなく煙も発見することができる。
なお、PTZカメラと当社のAIを組み合わせた「AI-PTZ」タイプの場合、ズーム機能を使って広範囲にわたり室内外を自動監視する。(検知範囲は、ハードウェアの距離能力に依存する)

本システムは、火や煙を発見・通知することで素早い安全確保や消火活動へ貢献し、火災による被害を最小限にとどめる。販売開始は2022年1月を予定している。

<ファイヤープリベンション AIシステム開発の背景>
新型コロナウィルスの感染拡大による不況や先の見えない不安により、自暴自棄といえる犯罪が増えている。電車内での放火・火災など、信じられないほどの無差別事件も身近で起こっている。また他方では、2年前に起きた火災で焼失した沖縄の首里城正殿のように、日本の文化遺産のほとんどは木造建築物である。そのため、いくら防災センサを強化したとしても火災の初期段階で発見・消火しなければ、被害を防ぐことは難しいと言える。
同社では現在、万引きに繋がる不審な行動を発見する技術を応用し、放火に繋がる不審行動などを検出するAIを開発中。その中で、公共の場や人のいない施設で発生する火災を初期段階で発見・通知するためのシステムとして、小さな火や煙を発見できる「ファイヤープリベンション AIシステム」が生まれた。

<ファイヤープリベンション AIシステムの特徴>
同社は、人やその行動を自動認識できる技術およびカメラで目標までの距離を測る特許技術を取得している。この技術を活用して、火や煙の方向やどの位置で火災が起きているかをいち早く把握し、知らせるソリューションの提供が可能。今後、文化遺産、公共施設、電車などのあらゆる場所での活用を目指すという。

<製品概要>
〇名称: ファイヤープリベンション AIシステム(英語表記:Fire Prevention AI System)
〇構成: 市販カメラを活用するオンプレミス(ローカルサーバー)タイプと、PTZカメラを活用した場合の2種類。共に、AIクラウドに接続する。
〇企画・開発・販売: アースアイズ(株)

ニュースリリースサイト(earth-eyes):https://earth-eyes.co.jp/info/2021/__trashed/

オムロン、世界最速の3D X線検査装置「VT-X750-V3」を発売

オムロン(株)は、世界最速*1で電子基板を3D検査できるCT型X線自動検査装置*2 「VT-X750-V3」を11月20日からグローバルで発売する。

近年、5GやEV、自動運転などで使用される電子基板の需要が急増している。特に車載をはじめとするこれらの用途は、人命に関わることから、品質要求は一層高まっている。また、最終製品の性能向上や安全性を担保するため、基板上に搭載部品数を増やせるよう、基板の両面への部品実装や部品を集約したICチップ化が進んでいる。外観では検査できないこれらの部品をより正確に検査するには、従来のX線による2D撮像ではなく、3Dでの検査が必須である。
しかし、3D検査は撮像と画像処理に時間がかかるため、運用効率と高品質な検査の両立が非常に困難なことが課題だった。製造現場では、2D検査時と同等の生産数を確保するために、生産品の全数ではなく一部のみの検査、または、全数検査を行うために、生産工程から離れた場所に置いた検査工程で、時間をかけて対応する場合もあることが現状だった。

今回、発売する 「VT-X750-V3」は、現行モデルより検査速度を1.5倍に高速化することで、複雑な基板でも全数検査を可能とした。搭載するオムロン製制御機器をシームレスに制御することで実現した独自の連続撮像技術*3と、従来比2倍*4の感度を持つカメラの採用により、クリアな3D画像の高速撮像を実現した。これにより、高性能な検査を短時間で行うことができる。
また、AIによって検査の撮影条件設定を自動化させ、基板検査プログラムの作成時間を大幅に短縮させる。オムロンは、これらの技術革新に加え、30年以上にわたり検査の現場で培ったノウハウを活かして、顧客の生産性との両立に貢献するという。

*1 世界最速:基板検査業界におけるフル3D-CT型X線自動検査装置として世界最速。2021年10月同社調べ。
*2 CT型X線自動検査装置:X線を用いて、ヒトの目に見えない構造物内部の連続的な断面の画像を撮影し、コンピューター処理することで、3次元の立体的な画像を得る技術を搭載した検査装置。医療機関などで利用されているCTスキャンと同様の技術が使われている。
*3 連続撮像技術:立体画像を移動しながら止めることなく撮像する技術
*4 従来比2倍:旧モデルに比べて、約2倍の感度。同一撮像条件で、イメージセンサ(撮像素子)がX線を光として感じる度合い。

ニュースリリースサイト(omron):https://www.omron.com/jp/ja/news/2021/11/c1110.html

三陽電工「サンサーモ」、再生可能エネルギー技術開発を高度化する機器として採用

特殊電線・ケーブルの製造販売の三陽電工(株)は、電池製造全般のコンサルティングを行う飯豊電池研究所と共に、環境エネルギー、克雪、資源開発、地質・防災調査コンサルタントと幅広い事業を行う日本地下水開発(株)へ、多点温度センサ「サンサーモ」を納入した。
「サンサーモ」を活用することで従来の計測ポイント数を10倍以上にすることができるため、再生可能エネルギーである地中熱の利用技術高度化を促進が期待されているという。


■本件の背景
地中熱は、再生可能エネルギーのひとつで、「天候や地域に左右されない安定性」「大気中へ排熱しない」「CO2排出量を削減できる」などの利点を持ち、ヒートアイランド現象の緩和や地球温暖化対策への効果が期待されている。地中の温度は年間を通じて一定のため、温度差をエネルギーとすることで、夏の冷房、冬の暖房を効率的に行うことが可能となるため、一般家庭用から、公共施設など、地域、規模問わず導入できるという幅広い適用範囲も持っている。
地中熱利用は深さ10~100mの井戸やボアホールを設けることで地中からエネルギーを取り出すが、取り出すエネルギー量は井戸やボアホールの深さ・数に比例する一方で、井戸やボアホールの深さ・数は、地中熱利用システムの導入コストにも比例する。

■サンサーモ導入による期待効果と実証実験について
地中熱利用に伴う計測では、現在は温度測定は数ポイントが主流だが、多深度における温度データを同時取得可能な「サンサーモ」であれば、従来の10倍以上の最大40ポイントの計測が可能であるため、調査対象である井戸やボアホールの全体的な温度分布を容易に観測し続ける事ができる。
これにより、精度の高い最適なシステム設計を行うことが可能となり、導入コストの低減や今後の地中熱利用システムの普及拡大が期待できる。
現在、日本地下水開発(株)の敷地内において、「サンサーモ」を使用し数か月に及ぶ長期データ計測を開始しているとのこと。

■今後の展望
土木・建築工事に関連した地下水流の挙動調査にも活用の可能性が見えてきた。
日本地下水開発(株)はこの分野を得意事業の一つとしているが、「サンサーモ」による温度分布把握により、地下水流の活発な深度を特定、更には高密度な測定温度をシミュレーションへのインプット情報の一つとして用いる事で、精度の高い地下水の移流や温度推定が可能になることが期待されるという。

■多点温度センサ「サンサーモ」概要
「サンサーモ」は、最長300mまで伸ばせるケーブル形状としながら直径は約5mm、1本あたり最大40ポイントの測定箇所を自由に設定できる多点温度センサ。

グリーンランド氷河における長期温度観測、スーパーコンピューター設置データセンター内の空間温度監視、農業(植物工場、ビニルハウス)、水産業(学術調査、養殖)、工業(モーター駆動部)、物流業(倉庫、冷蔵トラック)と様々な用途での活用シーンが増えている。

柔軟性、多点同時計測、軽量コンパクト、防水性などの特徴を実現する為の構造は、電線製造における編組技術などを基に考案され、日本(特許第6185684)をはじめ、米国(US10,672,536)、中国(CN109196604)、韓国(第10-2171330号)と、各国での特許も取得。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000087649.html

OKI、映像AIソリューション「AISION®車両センシングVer.2」を販売開始

OKIは、映像AIソリューション「AISION®車両センシング」の機能を向上し、車線ごとの渋滞状況や降雨雪時の立ち往生車両の検出、四輪車と自動二輪車の同時検出を可能とした「AISION車両センシングVer.2」を本日より販売開始する。道路上で発生しているさまざまな車両走行異常を即時に検出することで、道路の安全管理業務を効率化し、現場の負荷を大幅に低減する。

コロナとの共生社会における移動手段の車へのシフトを背景とした交通渋滞、さらに多発する豪雨災害による道路の寸断、豪雪による大量の車両立ち往生など、道路の安全管理に携わる自治体や道路管理業者などの業務負荷は増加傾向にある。

「AISION車両センシング」は、道路を走行する車両の計数、速度検知、逆走探知などを行う映像AIソリューション。今回発売する「AISION車両センシングVer.2」は、上述の道路安全管理の現場における課題に対応するため、ディープラーニング技術を高度化させ、これまで難しいとされていた誤検出防止機能を取り入れた確度の高い渋滞検知、降雨雪時の立ち往生検知、四輪車と自動二輪車の同時検知を実現した。交通事故や道路の機能不全につながりうる事象をすばやく確実に察知することで、道路の安全管理業務を効率化する。

従来の「AISION車両センシング」と同様に、汎用性の高い学習済モデルを搭載し、AIの知識がない人でも簡単な設定で扱えることに加え、LTEや920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop®」(注1)などのインターフェースに対応しており、さまざまな設置環境において、各種IoT機器と容易に連携することができる。今回の機能向上にあたり、新たに、道路の異常検出状況を監視センターの道路管理システムへ即時通知することができる外部連携API(注2)を開発した。

OKIは、引き続き「AISION車両センシング」を改良し、道路や車両の定量的なデータを提供する仕組みを通して、さまざまな車流の異常から素早く復旧できるレジリエントな交通インフラの整備やウィズコロナを背景とした渋滞、交通量調査の人手不足など、道路管理の現場で生じるさまざまな課題の解決に貢献するとしている。

AISION 車両センシングVer.2の特長
・渋滞の検出
一般的な平均速度による渋滞判定だけではなく、道路上の検出エリアに存在する車両の割合を識別し、低速車両の通過でも誤検出しない、実態に即した渋滞判定が実現できる。
・立ち往生の検出
曇天時の映像データに霧/雪/雨などの気象条件を再現・合成し、AIが学習することにより、降雨雪時でも霧/雪/雨による影響を除いた、誤検出のない精度の高い検出が実現できる。
・自動二輪車の検出
多数のディープラーニングモデル候補から最適なモデルを選定し、OKIが保有する大量の四輪車/二輪車の映像データをAIに学習させ、四輪車と自動二輪車の同時検出が実現できる。また四輪車よりも小さい自動二輪車でも、四輪車と同程度の検出精度が可能。

外部連携APIの強化
重要とされている道路監視センターへの即時通知が可能な外部連携APIを開発。
1.異常検出時に外部システムへ通知するプッシュ型API
2.保有する情報を、任意のタイミングで取得できるプル型API

用語解説
(注1):920MHz帯マルチホップ無線「SmartHop」
電波到達性の高い920MHz帯無線とマルチホップ中継伝送に対応したOKI製品のシリーズ名称。多様なセンサーや機器を無線ネットワークに手軽に接続することができる、IoT(Internet of Things)に適したソリューションとして、パートナー各社の120機種以上の商品に採用が進んでいる。
(注2):API
Application Programming Interfaceの略。アプリケーションソフトからモジュールの機能を利用するために使用されるインターフェース。

プレスリリースサイト(OKI):https://www.oki.com/jp/press/2021/11/z21063.html

路面の凹凸を車の走行で計測する 道路維持管理システム “セーフロードV(ブイ)”

(株)要は、国立大学法人北見工業大学との共同研究で、道路維持管理システム「セーフロードV」を開発し、12/1(水)から予約販売をスタートする。「セーフロードV」は、車種を問わず、どの車であってもセンサを取り付けて走行させるだけで、路面の凹凸を計測することができる。アプリでも管理が可能なシステムで、従来の専用計測器を使うよりも簡易的かつ低価格で活用することが可能という。

【北見工大の研究室と共同開発!簡易的・低価格で活用可能な路面凹凸計測機】
「セーフロードV」は、北見工業大学知財が有する簡易路面平坦性測定装置とICT技術を活用し、路面の凹凸を車の走行で計測するシステム。
 国土交通省が平成28年に公開した舗装点検要綱では、「点検⇒診断⇒措置⇒記録」のメンテナンスサイクルを構築することで、舗装の長寿化と予防保全に努めるよう示された。国道や、県道だけでなく市町村道においても、舗装の定期的な点検と点検結果に基づく診断・措置、および取得データの記録が必要となった。
 現在、広く使われている路面の凹凸計測器は、決められた車にしか取り付けることが出来ないため、機器を準備するだけでも導入コストがかかる。そこで、同社では、車種にとらわれず、どの車でも取り付けることができ、低価格で導入できる計測器とシステムを開発した。2020年9月~11月、北見市と北見地区道路管理協同組合で実証実験を行ったとのこと。

◆道路維持管理システム「セーフロードV(ブイ)」概要◆
機能① センサーでIRIデータの取得と可視化 日常道路パトロールと並行
 道路の凹凸の点検は、市民が生活するうえで、安心・安全に直結するので、公平かつ準則に対応が求められる。路面の補修箇所の早期発見と道路状況のデータベースを蓄積することで、道路の長寿命化に貢献する。システムは、日常点検における日々のパトロールにも対応している。
(※画像中 IRI:乗り心地を評価する指標の一つで路面の凹凸の程度を示す。)

機能② 道路状況撮影データのアップロードと情報共有 日常点検の負担軽減
 現行の路面の点検方法は、凹凸があったときに測定したうえで、車から降りて現場の写真などを撮影する必要があった。しかし、開発したシステムを使用すれば、車から降りることなく、現場の画像を取得することが可能である。また、スマートフォン等から写真データをシステムに取り込み、現場の情報をデータで迅速に、従来よりも簡単に共有することができ、業務の効率化にも貢献する。帳票機能を備えたほか、アプリでデータの管理ができるように開発し、使いやすさも追及している。

予約販売:2021年12月1日(水)~
製品に関する問い合わせ:sol@kanamekey.com (担当:浅原)

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000038875.html

farmo、山形県と本格導入に向けた、スマート農業による果樹の霜被害対策

東北で今年4月以降、霜やひょうによって農作物などへの被害が相次ぎ、山形県では特産のさくらんぼや西洋なしの被害のほか、新たに杉の苗木の被害も加わり、過去最大の被害額となった。
スマート農業に特化したITベンチャー企業(株)farmoは、山形県のさくらんぼ農家に出向き、聞き取り調査を行い、山形県農政部とともに、農園内の気象情報をピンポイントで測定できる気象センサを開発してきた。今年6月から山形県内の果樹農家で実証実験を行い、現在57か所に気象センサを設置。本格的導入を開始した。

果樹は、花芽の時期に霜にあたると、花芽が落ちたり、凍結すると、果樹が育たなくなり大きな被害をもたらす。山形県では4つの地域で気象情報が発表されるが、各地域の果樹園の気象データと一致するわけではないため霜対策が難しい現状があった。 farmo では、リアルタイムに農家のスマートフォンに気象データを通知することができる、IoT 技術を活用した霜対策気象センサを開発した。

山形県農政部によると、県内全域のさくらんぼ、りんご、西洋なしの果樹園内で気象センサの設置に協力をしてくれた農家自らスマホでデータを確認するなど、協力体制が進んでいるという。

今後の展望
現在、気温、降雨量のモニタリングを行っているが、今後、果樹園内のピンポイントの低温注意や、気温・降雨のデータから病害虫の危険性を知らせるプッシュ型通知のシステムも開発中。また農家が低コストで導入できる霜検知センサとアプリを提供する。(2022年2月予定)

ニュースリリースサイト:https://kyodonewsprwire.jp/press/release/202111062972

防災IoTセンサと3D都市モデルを活用した先進的な防災サービスの開発

東京海上日動火災保険(株)と応用地質(株)は、防災IoTセンサが取得するデータ(浸水の高さ)と3D都市モデルを活用し、台風や集中豪雨などによる浸水被害を可視化する先進的な防災サービスの開発を開始する。3D都市モデルを用いることで、2次元の地図では伝えきれない臨場感を実現し、浸水対策や避難計画の実行につながる新たなソリューションの創出を目指す。

1.開発の背景
東京海上日動と応用地質は、2021年6月に戦略パートナーとしての提携を開始し、スーパーシティ・スマートシティを想定した先進的な防災サービスの開発を検討してきた。今般、第一弾として、人工衛星データや浸水深解析に基づく「浸水エリア予測」と、冠水を検知する防災IoTセンサによる「実測データ」を組み合わせた「リアルタイム浸水情報」をもとに、アラートを発出して企業や自治体に防災・減災行動を促す新サービスの開発を開始することとした。また、国土交通省が整備を進める3D都市モデル「PLATEAU(プラトー)」などを活用し、防災IoTセンサと災害状況の可視化技術を融合したサービスの開発も進めていくという。

2.開発するサービスの概要
 東京海上日動と応用地質は連携して、以下のサービス開発を進める。
①防災IoTセンサを活用した企業・自治体・住民向け防災・減災活動支援サービス
サービス開発にあたり、両社は2021年7月から、過去の浸水履歴やハザードマップの情報を元に福岡県久留米市内の水災リスクを分析し、リスクの高いエリアにある保険代理店に、冠水センサ「冠すいっち」(応用地質の防災IoTセンサ)を設置。企業や自治体、住民の災害対応における冠水センサの有効性の検証を実施してきた。
2021年8月に発生した豪雨では、同市で8月14日4時46分までの1時間に72.0ミリという8月の観測史上最大の雨が観測された。冠水センサの設置場所では、同日3時29分に4cm以上の冠水を検知、4時41分には45cm以上に上昇、7時27分に冠水が解消(4cm未満)した事を検知した。
検証の結果、冠水センサから得られたデータが実際の浸水状況や浸水深と整合していること、事前に登録した関係者にアラート情報がリアルタイムで配信されたこと、が確認できた。また、東京海上日動で既に活用している人工衛星データによる浸水エリアの特定や浸水深解析の精度向上にもつながることが確認できた。

今後、防災IoTセンサや人工衛星などから得られるデータを災害発生時の初動対応に活用していくとともに、企業や自治体、地域住民の防災・減災活動を支援する新たなサービスの開発を進める。

②3D都市空間・浸水被害シミュレーションの開発
防災IoTセンサで収集したデータ・気象データ・ハザードデータなどと3D都市モデル「PLATEAU(プラトー)」を組み合わせた「3D都市空間・浸水被害シミュレーションサービス」の開発を進める。従来は、これらのデータを2次元の地図上で表現する事が一般的だった。「3D都市空間・浸水被害シミュレーション」は、3次元で表現された都市空間上でシミュレーションを行うため、周辺の状況把握が容易になるとともに、災害をよりリアルに表現することができる。本ツールを活用し、地域特性に応じた自然災害対応力向上支援(自治体向けサービス)や、拠点のリスクを可視化することによる事前防災対策・意思決定支援(企業向けサービス)などのサービスを開発していく予定。

3.今後について
東京海上日動と応用地質は、今後、高度な流体解析技術やリアリティのある可視化技術を取り入れて、データ活用の高度化を目指す。また、自治体から地域住民への効果的な防災情報伝達や企業からステークホルダーに対する災害リスク説明を高度化するリスクコミュニケーションツールの開発を進め、防災・減災行動や対策につながるサービスの開発を進めるとしている。

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