Sigfoxネットワークの概要および実用事例(4)

京セラコミュニケーション
システム(株)
LPWAソリューション事業部
宮下純一

7.Sigfoxサテライトチャレンジ

Sigfoxネットワークは日々拡大を続けているが、島嶼部や山間部、海上、発展途上国などサービス開始に時間がかかるところやサービス提供を見通せない地域も存在する。
このような地域を解消することを目的とし、Sigfox社と欧州衛星通信会社のEutelsat社はIoT向けの衛星通信サービスを計画している。2019年7月から試験衛星を打ち上げ、技術検証を行った後、2020年にグローバルサービスを開始する予定となっている。

8.おわりに

SigfoxはIoTに特化し、世界中で統一された規格のグローバルワン「0G」ネットワークである。これはつまり、国内サービスの海外展開が容易であり、Sigfoxパートナーにはグローバルビジネスへの飛躍のチャンスが常に開かれていることを意味する。また同時に、海外の優良な製品の国内展開も容易であることも意味する。Sigfoxは、国という概念を取り払った真にグローバルなIoTエコシステムを実現させ、世界を一つにすることができる通信サービスと言えるのではないだろうか。

【著者略歴】

宮下純一(みやしたじゅんいち)
京セラコミュニケーションシステム株式会社
LPWAソリューション事業部
LPWAソリューション部
LPWAソリューション課課責任者

2005年京セラコミュニケーションシステム株式会社入社、研究部配属。
以降、広域無線LANシステム、地デジ中継局FRCワイヤレスリンクシステム開発、自治体向けソリューションの開発普及、人工知能の活用によるセキュリティシステム開発、画像認識サービスLabellioの活用、顔認証システムの開発普及に従事。
2019年1月、Sigfoxネットワークの日本展開を加速させるため、技術責任者としてLPWAソリューション部に異動。