(株)モルフォAIソリューションズ(以下:モルフォAIS)は、デジタル庁のアナログ規制見直しの取組である委託事業「テクノロジーマップの整備に向けた調査研究(アナログ規制の見直しに向けた技術実証等)」(以下 技術実証事業)における実証事業で活用された「Duranta アナログメーター遠隔監視&自動分析サービス」を4月16日より提供開始する。
本サービスでは、カメラで撮影したアナログメーターの映像に対して、AIによる画像処理/画像解析を行い、メーターの数値を自動で読み取る。これまで現地で行っていたアナログメーターの点検業務をデジタル化し、遠隔監視および自動分析を実現する。
◇Duranta アナログメーター遠隔監視&自動分析サービスの特長
(1)複数のアナログ計器を一つのカメラで同時解析
(2)設置環境の問題で正面にカメラを設置出来ないケースでは撮影角度の歪みを自動補正
(3)種類の異なる計器に汎用的に対応
(4)メーターの値が異常値を示した場合には自動でアラームを発報
■デジタル庁のアナログ規制見直しの取組について
デジタル庁ではデジタル化を妨げる「アナログ規制の一掃」に重点を置いた取組を実施している。
モルフォAISは技術実証事業における「類型5:IoT 、センサー等を活用した設備の作動状況の定期点検の実証」の事業者に採択され、大分県企業局の発電所職員及び委託事業者が実施している電気工作物(水力発電所等)の巡視等業務におけるアナログ計器(ダイアル温度計、ダイアル圧力計、油面計、棒状温度計等)の確認について、カメラ映像や画像解析技術等を活用し、巡視等の業務を遠隔化できるかの実証を行った。
■技術実証の結果について
大分県企業局所管の下赤発電所および北川発電所現地実証にて、種類の異なる合計41器のアナログ計器に対して、モルフォAISのAIカメラソリューション「Duranta」とTop Data Science社の画像処理技術を活用した「アナログ計器読み取り技術」を用いて92件の読取り検証を実施し、83.7%の読取りに成功した。
また、明るさ、撮影角度、撮影距離、対象計器数など様々に環境条件を変えて、計92件の読取り検証を行い、室内照明が点灯している47件においては93.6%の読取りが成功した。
■AIカメラソリューション「Duranta」について
「Duranta」は、カメラ映像をインプットに様々なユースケースに応じてAIモデルや画像処理を扱うことのできるソフトウェア。「アナログメーター遠隔監視&自動分析」以外にも転倒検知などに用いられる「みまもりAI Duranta」がある。「Duranta」はユースケースに応じてオンプレ、クラウド環境での利用が可能である。
デジタル庁の技術実証事業では、アナログメーターの遠隔監視&解析を想定したユースケースのためクラウド環境でシステムを構築している。
一方で、録画などの映像は現地のレコーダーからPeer to Peerで配信するような構成を採用しており、データ容量や通信コストを極力抑えた設計になっているのが特徴。
プレスリリースサイト(morphoinc):https://www.morphoinc.com/news/20240416-jpr-mais_duranta