NECファシリティーズ、工場インフラ設備の最適運転診断サービスを提供開始

NECファシリティーズ(株)は、冷凍機などの工場設備のエネルギー効率を可視化する「工場インフラ設備最適運転診断サービス」の受付を4月より開始する。
本サービスは、エネルギー原単位管理手法により電気、水、圧縮空気、燃料、窒素などを供給するインフラ設備の最適な運転効率を算出できるのが最大の特長である。
同社は各種計測器で一定期間、電力使用量や発生熱量などのデータを取得し、そのデータを解析することで、エネルギーの使用量や設備ごとの運転効率の期待値との乖離を可視化し、設備の最適運転を提案する。これにより、顧客の工場の省エネの実現、さらには脱炭素経営の加速に貢献するという。

■背景
地球温暖化がもたらす気候変動により、自然災害や生態系の変化が暮らしの安心・安全に多大な影響を及ぼすものとなった。温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの排出を実質ゼロにする、いわゆる「脱炭素(カーボンニュートラル)経営」に取り組むことは、特に大量のエネルギーを使用し温室効果ガスを排出する製造業の企業命題となっている。 しかし工場の現場では、エネルギー使用量などを把握するための知見や有識者が少ない、エネルギー使用量を把握するインフラ整備にはコストがかかるため投資判断が困難、工場設備は老朽化し故障した後に修理や更新を行うのが一般的で維持管理のノウハウがない、といった問題が顕著になっている。
NECファシリティーズは長年の間、半導体工場に常駐し、その施設運営を通して省エネや脱炭素に寄与する取り組みを行ってきた。脱炭素を念頭に置いた工場建設の企画にはじまり、設計、施工、稼働後の維持管理、最後の解体に至るまで、工場のライフサイクルにおける温室効果ガスの見える化と効率的なCO2削減を実現し、企業価値の向上と脱炭素社会に貢献している。
そこで 同社はこうした問題の解決に向けて、これまで同社が受託する施設管理業務の中で提供してきた技術・ノウハウを活かし、まずは現場に負荷をかけることなく各設備のエネルギー効率の状態把握に着手できる本サービスを提供することにした。

■特長
本サービスは、エネルギー原単位管理手法により、工場インフラ設備の最適な運転効率を算出できるのが最大の特長である。NECファシリティーズが、冷凍機、コンプレッサなど大電力を使用する設備の稼働状況を顧客にヒアリング後、同社の各種計測器を設備に取付け、可動式データ収集盤へ一定期間データを取り込む。取り込んだデータをもとに、施設管理業務のノウハウで培った、設備の仕組み理解とエネルギー原単位管理手法を用いて解析し、エネルギーの使用量や設備ごとの効率の期待値との乖離を可視化し、設備の最適運転を提案する。
これにより顧客は現状の無駄な電力量を把握し、今後必要な省エネ・CO2削減計画を立てることができる。提供価格は、設備一台あたり30万円(税抜)から。

プレスリリースサイト(necf):https://www.necf.jp/news/press/20240325.html