技術開発本部
第1グループ
伊東 孝道
1.はじめに
近年、QOL(Quality of life:生活の質)向上の観点から、睡眠の質に注目が集まっている。加えて、コロナ禍による生活リズムやライフスタイルの変化から、その意識は増々高まっている1)。睡眠の質にアプローチする商品として、例えば家電や電子機器の分野では、センサやアプリに最新のIT(情報技術)を活用したシステム、サービスが登場している2)。このような新しい領域は「スリープテック」(「Sleep(睡眠)」と「Technology(技術)」の合成語)と呼ばれている。同様に医療や介護、日々の健康の質にアプローチする領域は「ヘルステック」(「Health(健康)」と「Technology(技術)」の合成語)と呼ばれ、状態の計測および可視化から、評価や改善のアドバイスを行う範囲まで広がりを見せている。本稿では、スリープテックやヘルステックに用いられるセンサ技術の一つとして「圧力分布センサ」を紹介する。
2.圧力分布センサの基本原理
圧力分布センサとは、ヒトやモノの間に生じる物理的な接触の強さ(圧力の高さ)と、その位置(分布)を電気信号として検出するシート状のセンサである(「面圧センサ」と記される場合もあるが、ここでは「圧力分布センサ」として統一する)。基本的な技術はタッチパネルやディスプレイとよく似ており、抵抗体や誘電体を電極で挟み、面状に多点配置されたセンシングポイントをマトリクス方式の配線で効率的に電気接続する方法が代表的である。
ここで、当社圧力分布センサを例に構造と検出方法を説明する。主要部材は、圧力によって電気抵抗が変化する半導体布と、一定間隔でラインアンドスペースが設けられた導電性布である。図1のように、半導体布の両面に直線模様が直交する配置で導電性布を重ね、導電ラインの交点をセンシングポイントとする。電子回路で半導体布の電気抵抗を走査し、あらかじめキャリブレーションした電気抵抗と圧力の関係から、接触位置ごとの圧力値を検出する。なお、実使用ではカバーとなる絶縁布を外装することから、センサ全体は電気特性の異なる3種類の布から構成される。
3.圧力分布センサの材質と用途
圧力分布センサの材質は各種あるが、大別すると銀やカーボンを印刷およびコーティングしたプラスチックフィルムがベースの製品と、テキスタイル素材がベースの製品に分類できる3)4)。前者は主に工業計測分野、後者は生体計測分野の用途で利用される場面が多い。
当社圧力分布センサの最大の特長は先述のとおり、センシング部分が柔軟で伸縮性のある布で構成されている点である。従来品においては、硬めのゴムやフィルムを使用していたため身体への追従に若干の違和感があったが、現在は独自開発した布を採用しているため違和感がほとんどなく、人との親和性が高いセンサとなっている。
4.生体計測分野における既存用途
重力のある地球上において、身体は常に体重による圧力を受けており、生活のあらゆる場面で何らかの対象と物理的な接触をしている。圧力分布センサを用いることで、人の基本的な動作である「立つ・歩く」「座る」「寝る」に関し、身体に加わる接触圧(一般に「体圧」と呼ばれる)を知ることができる。
4.1 介護分野での活用
一例として、介護分野においては褥瘡(床ずれ)予防のモニタリング用途に利用されている。図2は圧力分布センサで検出した接触圧を、可視化・数値化するソフトウェアの画面である。センシングポイント間を画像処理で補間した2次元もしくは3次元のカラーマップ表示から、椅子に座ったときの坐骨に加わる高い圧力が一目でわかる。
褥瘡予防のためには、長時間局所的に高い圧力が加わらないよう、体圧(座圧)を分散させることが重要である。図3は車いすクッションの選定を目的とした座圧測定会の様子である。クッションの種類や姿勢による圧力の変化を被験者自身が視覚的に確認し、褥瘡予防のための「圧抜き」を感覚的に理解することができる。
4.2 人間工学・製品開発分野での活用
人間工学分野においては、椅子の座り心地やベッドの寝心地を可視化・数値化するために利用されている。医療機器であるストレッチャー(移動式検査・処置台)の製品開発にあたり、体圧測定した結果を図4に示す。ストレッチャーの傾きであるチルト角を加えることで座面のピーク圧が減少し、背面の圧は増加するものの集中せず、分散している様子が確認できる。
次回に続く-
参考文献
【著者紹介】
伊東 孝道(いとう たかみち)
タカノ(株) 技術開発本部 第1グループ
■略歴
- 2005年山梨大学工学部電気電子システム工学科卒。同年、タカノ株式会社入社。大学発事業創出実用化研究開発事業(NEDO)にて、株式会社山梨TLOへ出向。山梨大学大学院医学工学総合研究部/工学部応用化学科で社会人研究員として導電性高分子アクチュエータの研究開発に従事。
- 2008年タカノ株式会社帰任。
- 2009年研究成果最適展開支援事業(JST)にて、財団法人電気磁気材料研究所(現、公益財団法人電磁材料研究所)と金属薄膜を用いた圧力分布センサの研究開発に従事。
- 近年は、スマートテキスタイルを用いた生体計測向け圧力分布センサの開発に従事している。
微粒子可視化技術を用いた評価手法 ~飛沫を題材に~(1)
ソリューション事業部
事業部長
古川 太郎
1.はじめに
微粒子可視化技術の開発は、数十年前、当時世界からの猛追を受けていた半導体業界の環境改善活動をきっかけに始まった。その後、微粒子の付着・混入が品質不良や歩留まり悪化に直結するような、例えば製薬や液晶パネルや精密機器の工場などで活用されるようになり、粉じんやオイルミストなど安全衛生上の課題を抱えた自動車工場や大型プラントでも可視化技術の導入が進んだ。ここ何年かは、コロナ感染による健康被害への関心の高まりを受け、さまざまな業界団体から飛沫の挙動や対策に関する評価依頼を受けてきた。流行りのバーチャルや計算ではなく、リアルの現象を高感度に捉える微粒子可視化技術は、適用範囲の拡大とともに求められる社会的役割も大きくなっているように感じる。
2.微粒子の散乱光
太陽高度が低くなる冬の寒い朝に、カーテンの隙間から太陽光が射しこんできて、たくさんのホコリが照らされているのを見てうんざりすることがある。これは、薄暗い部屋の中で、強い直射光で照らされたホコリから発生する散乱光を可視化していることに他ならない。端的に言えば、微粒子可視化技術とは、微粒子からの散乱光を映像化する技術である。
微粒子の可視化といえば、空間に強い光を照射して、その光を粒子が通過する際に発生する微弱な散乱光を、カメラで撮影して映像化するのが一般的であり、可視化システムは、照明・カメラ・画像処理の3つで構成されることが多い。「太陽光でホコリ」の事例では、太陽光・目・脳がそれぞれの役目を負っている。
微粒子可視化の原理は極めてシンプルであるが、粒子が小さくなるほど映像化するのが難しくなる。図2は粒子の大きさと散乱光の強度の関係を両対数グラフで示したものである。球形粒子にレーザ光を照射したときの、170°方向へ散乱した光の相対的な強度を計算で求めたものである。図に示している通り、粒径が小さくなるにつれて、散乱光の強さが弱くなることが分かる。例えば、0.1マイクロメートルからの散乱光は、10マイクロメートルのそれの100万分の1しかない。文字通りけた違いに弱いということを示している。
さきほどの「太陽光でホコリ」の事例では、部屋が明るくなったり、太陽光が雲にかくれて薄曇りになったりするとホコリが見えなくなるが、微粒子可視化技術には、どのような環境条件であっても、微粒子からの散乱光を、明瞭かつリアルタイムに映像化できる性能と撮影技術が要求される。
3.評価事例
弊社では微粒子可視化技術を中心とした受託実験、出張撮影、関連商品の販売・開発を行っている。本報では、弊社の可視化実験用のクリーンルームにおいて実施した飛沫に関する評価事例を紹介する。
ところで、高性能な可視化撮影機材を揃えてしまえば無条件に分析評価できる、というわけではない。実験場の外乱をいかに抑えることができるかが可視化成果を左右することが多い。ある特定の微粒子を観察しようとしたときには、環境中の浮遊塵埃の存在によって、対象の微粒子と区別がつかない不明瞭な画像になる。またもしも微粒子の到達距離や滞留時間などの実験をするときには、その環境に形成されている気流を抑制もしくは把握しておかなければならない。撮影そのものよりもそういった外乱を抑制したり制御したりするための時間に多くを割かれる。
弊社の実験用クリーンルーム施設 ViESTラボ はそういった外乱抑制に優れており、可視化技術を導入した方々からは、実験環境の構築や撮影のノウハウなど可視化技術についての相談や実技指導の場として活用されている。長野の実験用高清浄クリーンルーム ViEST 長野ラボ(ISOクラス1)と、東京の実験用クリーンブース ViEST 東京ラボ(ISOクラス5)の2つの施設を用意している。以降で紹介するのはこれらの実験室で行った評価事例である。
(1)呼気に含まれる微粒子
呼気に含まれている微粒子を可視化した。実験は実験用クリーンブース ViEST 東京ラボで行った。被検者にはクリーンブース中央に着席して普段通りの呼吸をしてもらい、呼気を微粒子可視化用多機能LED光源 パラレルアイDと微粒子可視化用ソフトウェアパッケージで微粒子を可視化した。 画像1は、呼気に含まれる微粒子の輝点の蓄積画像で、明瞭に微粒子を捉えることができる。ちなみに鼻から吐く息の方が少なかったが、もしかしたら鼻毛の効果かもしれない。
同様に、同じ被験者に五十音発声してもらって飛沫の出方を比較してみた。画像2は、あ行・た行・は行・ぱ行を発声するときの飛沫の画像である。もちろん個人差はあると思うが、当被験者の場合、た行を発声するときに飛沫が多い傾向だった。
これらの実験は、微粒子の有無や量の比較を目的としており、その挙動には着目していないので、常にクリーンルームを常時換気運転した状態で実験を行っている。よって、微粒子はやや下降傾向の挙動を示す。
(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=iq7HUgCtJ0E)
(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=O0dpjsLFW2w)
(2)発声・咳・くしゃみの飛沫とその挙動
次に発声や咳などで生じる飛沫の挙動を可視化した。実験は実験用クリーンブース ViEST 東京ラボで行った。被検者にはクリーンブースの端に立ってもらい、実際の発声・咳・くしゃみをしてもらって、超高感度微粒子可視化用レーザシート光源 パラレルアイH、微粒子可視化用超高感度カメラ アイスコープ、微粒子可視化用ソフトウェアパッケージで可視化した。
画像3はそれぞれ飛沫の発生から数秒の挙動を捉えたものである。沈降傾向の大きな飛沫粒子や、浮遊傾向の小さな飛沫粒子が見られ、また、くしゃみの飛沫は他のそれと比べて圧倒的に多く到達範囲も広いことが明らかである。
この実験では微粒子の挙動範囲を調べるのが目的なので、下降気流が支配的な環境では実験が成立しない。そのためクリーンルームを停止して、まずは飛沫の挙動に影響のない程度まで気流を抑えないとならない。次に、外乱となる被検者着衣からの発塵や室外からの塵埃侵入を抑えるための設備や手順の検討を行う必要がある。この事例では、被検者にはクリーニング済みのクリーンスーツを全身着用してもらい、また、クリーンブースの外も準クリーンルーム並みの清浄化を行ったうえで実験した。
(参考動画:https://www.youtube.com/watch?v=ejLJO6-aJgM)
次回に続く-
参考文献
- 岡本隆太 「飛沫粒子の可視化と計測の技術及び実例」クリーンテクノロジー Vol.33 No.1 2023
- 古川太郎 「飛沫の可視化実験技術」空気調和衛生工学 95巻 2021
- 新日本空調株式会社ホームページ http://www.snk.co.jp/particle
【著者紹介】
古川 太郎(ふるかわ たろう)
新日本空調(株) ソリューション事業部 事業部長
■略歴
1969年 長崎県生まれ、1991年 九州大学工学部卒、1993年 同大学院修士課程修了。同年 新日本空調株式会社入社、技術研究所(当時の呼称) 室内環境工学研究室で、空調制御用体感温熱センサや外皮負荷低減技術、ダクト騒音の消音装置などの研究開発に関わる。2001年に同社の独自技術である微粒子可視化技術の研究開発に携わり、以降、同技術を中心に据えた受託評価業務や可視化商品の販売を押し進め、現在は微粒子可視化技術の適用拡大と顧客深耕に取り組んでいる。
onkyo、交通流動の計測を簡便にする、振動センサを用いた技術研究開発
オンキヨー(株)は、国土交通省道路局新道路技術会議において、道路行政ニーズを実現するためのFS(フィージビリティスタディ)研究として、交通流動(車・歩行者)の計測を簡便に実現する、振動センサを用いた技術研究開発が採択され、2022年度の受託研究を完了し、その結果を報告したことを4月3日発表した。
2022年度の研究内容は、歩行者量の検出、精度の算出、及び車の渋滞時の特徴分析の実施であり、同社は、振動から交通流動を計測する有用性を報告した。同社は、当該採択に基づく振動センサを用いた技術研究開発を2023年度も引き続き行う予定という。
■背景
質の高いインフラシステムの整備のために、交通流動を自動で計測するシステム設置が急務であり、当該計測の先行技術の代表例としては、カメラによる画像検出に基づく自動計測、赤外線による自動計測がある。しかし、これらの先行技術は、ハードウェアコスト、工事を伴う設置、保守性、画像ではプライバシーへの配慮等、設置の実用性には課題があるため、全国で実施される交通流動の自動計測は僅か数%にとどまっている。
そこで同社は、音に関する技術を活用し、プライバシーについての影響が少ない振動センサを用いて車両通過時・歩行者通過時の路面の振動を採取、振動信号を機械学習・深層学習し、通過を判定する技術について研究開発を行ってきた。センサは小型で、路側設置により計測可能であることを特長としており、工事不要で運用できる機動性と設置利便性を備え、先行技術より低コストで運用実施が可能。同社は、交通流動の計測に関する研究開発の過程で、交通流動の自動計測に適した振動センサを開発しているという。
製品サイト(onkyo):https://onkyo.net/ototorukun/
Continue reading世界初SPADセンサー搭載のレンズ交換式超高感度カメラを開発
キヤノンは、世界最高画素数※1の約320万画素1.0型SPAD(Single Photon Avalanche Diode)センサー※2を搭載したレンズ交換式超高感度カメラ“MS-500”(画像)の開発を進めている。SPADセンサーの特長である優れた暗視性能に、高い望遠性能を有する放送用レンズを組み合わせることで、高度監視用途への活用が期待される。世界初※3のSPADセンサー搭載カメラとして、2023年中の発売を目指すという。
国境や港湾、空港・駅・発電所などの重要なインフラ施設においては、人の目では認識できない暗闇や遠方などの厳しい環境下でも、いち早く対象物を発見できる高度な監視システムが求められている。現在開発中の“MS-500”は、低ノイズを特長とする1.0型SPADセンサーを搭載し、暗闇でもフルHDの鮮明なカラー撮影が可能である。加えて、超望遠撮影に優れたキヤノンの豊富な放送用レンズとの組み合わせにより、遠方の暗所撮影においても被写体を正確に捉えることができる。たとえば、夜間の港湾監視において、数km先の船舶を発見するだけでなく、船体の種類の確認まで行えるなど、高度な監視を実現する。
現在、カメラで広く採用されているCMOSセンサーは、ある一定時間に画素に溜まった光の量を検出する「電荷集積」という仕組みを採用している。蓄積された電気信号を読み出す際、ノイズも混在するため、特に暗所撮影において画質劣化に繋がる課題がある。一方、“MS-500”に搭載するSPADセンサーは、画素に入ってきた光の粒子(以下、光子)を数える「フォトンカウンティング」という仕組みを採用しています。画素に光子が1つでも入ると、瞬時に約100万倍に増倍して大きな電気信号を出力することができる。これら一つひとつの光子をデジタルに数えることができるため、読み出しの際にノイズが発生しないことが大きな特長である※4。これにより、“MS-500”は、星の出ていない闇夜※5のような暗い環境下でも、わずかな光を正確に検出し、被写体を鮮明にカラー撮影することが可能。レンズマウントは、放送用レンズで主流のバヨネットマウント(BTA S-1005B規格準拠)を採用している。光学性能に優れたキヤノンの豊富な放送用レンズを活用できるため、数km先の被写体も認識可能な撮影を実現するとしている。
※1映像撮影用のSPADセンサーにおいて。2023年4月2日現在。(キヤノン調べ)
※2総画素数約320万画素/有効画素数約210万画素。
※3カラー撮影用のカメラとして。2023年4月2日現在。(キヤノン調べ)
※4SPADセンサーの仕組みやCMOSセンサーとの違いの詳細は、下記URLのキヤノンテクノロジーサイトを参照のこと。
URL:https://global.canon/ja/technology/spad-sensor-2021.html
※5星明りの明るさの目安が0.02lux、星の出ていない闇夜の目安が0.007luxとしています。
ニュースリリースサイト(canon):https://global.canon/ja/news/2023/20230403.html
成田空港第1・第2旅客ターミナルでWHILL自動運転サービス導入
WHILL(株)は、成田国際空港(株)〔以下「NAA」〕が運営する成田空港第1・第2旅客ターミナルにおいて、2023年4月3日(月)より、WHILL自動運転サービスが正式導入されることを発表した。成田空港ではこれまで各エリアで本サービスの実証実験を重ねており、安定運用が検証されたことを受けての本格的なサービス開始となる。
WHILL社はNAAと連携し、2022年に各ターミナルのさまざまな場所でWHILL自動運転サービスの実証実験を進めてきた。国内外の多くのお客様に利用されたほか、空港内スタッフからのフィードバックなどを通じ、移動サービスのニーズが高いことや安定的なサービス運用が検証されたことから、今回の導入に至った。
本サービスでは、空港を利用するお客様自身のタッチパネル操作で、自動運転パーソナルモビリティ(一人用の乗り物)を使って目的の搭乗口まで移動することが可能。成田空港は特に国際線の利用が多く、このたび、国外のお客様にも気軽に利用して貰えるよう、アジアを中心に6言語(日本語、英語、中国語、韓国語、ベトナム語、タイ語)に対応できる機能を追加した。普段は案内カウンターで車椅子を借りる人、長距離の歩行や体力に不安を感じられる人、高齢の人など、国内外問わずすべての人が気兼ねなく広い空港内を快適に移動できる。
■サービス導入概要
開始日
2023年4月3日(月)
導入場所
・第1旅客ターミナル:出国審査後エリア 第1サテライトを除く全域
・第2旅客ターミナル 出国審査後エリア 連絡通路、サテライト
導入台数
各ターミナル2台ずつ、計4台
ステーション場所(乗り場)
・第1旅客ターミナル:南ウイング出国審査後出発コンコース
・第2旅客ターミナル:本館2階連絡通路
運用時間
14:00〜19:00 ※年中無休
サービス内容
保安検査場通過後のWHILLステーションから特定の搭乗口までを自動運転にて案内。
降車後は、無人運転により元の場所まで返却。
利用対象
第1・第2旅客ターミナルより出国されるお客様 ※一部制限あり。
※サービス運用は、予告なく変更となる場合がある。
プレスリリースサイト(whill):https://whill.inc/jp/news/126998
大日本印刷とSCIVAX、ナノインプリント製品を量産する資本業務提携
大日本印刷(株)〔以下:DNP〕とSCIVAX(株)〔サイヴァクス〕は、ナノインプリント製品の量産を行う製造受託(ファウンドリー)事業に関する資本業務提携を行い、本事業の生産管理を担う合弁会社 ナノインプリントソリューションズ(株)〔Nanoimprint Solutions Co., Ltd.、以下:ナノソル〕を2023年4月3日に設立した。
DNPがSCIVAX株式の一部譲渡を受けてSCIVAXの株主になるとともに、両社は、DNPの量産ノウハウとSCIVAXの量産製造設備などの強みを掛け合わせ、国内外のメーカーからのナノインプリント製品の量産ニーズに対応するとのこと。
【資本業務提携の背景】
近年、国内外の企業が超微細な加工・量産技術として、“1ナノメートル=百万分の1ミリメートル”に対応するナノインプリント技術の適用・検討を進めており、ナノインプリント製品の市場の拡大も見込まれている。例えば、スマートフォンや決済端末での顔認証等を支える3Dセンサ用機器、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)等でリアルとバーチャルの空間を融合して新しい体験価値を生み出すXR(Extended Reality)機器(スマートグラス等)、創薬・医療診断等に用いられる次世代DNAシーケンサーバイオデバイス素子など、幅広い領域でナノインプリントの利用が期待されている。今後の市場拡大を見据えて、今回、両社は安定的に大量のナノインプリント製品を供給するために業務提携に至った。
【業務提携について】
両社は、ナノインプリント関連技術の開発に長年にわたって取り組み、独自の強みを培ってきた。本提携においては、DNPの強みである最先端ナノインプリント用原版(マスターモールド)製造技術と量産・品質管理ノウハウ、SCIVAXの強みである高精度なナノインプリントが可能な量産製造設備と装置設計技術、プロセスノウハウを組み合わせ、さらに両社のバリューチェーンを統合していく。
これによって、国内外の大手メーカーの量産委託ニーズに迅速に対応できる体制を日本国内で整備するとともに、グローバルなサプライチェーンリスクへの対応にもつなげていく。両社は、各社が受注した製品をナノソルの生産管理のもと、DNPおよびSCIVAXの工場で製造する。
■新会社概要
社名 :ナノインプリントソリューションズ株式会社
所在地 :東京都新宿区市谷加賀町1-1-1
資本金 :1,000万円
業務内容:ナノインプリント受託事業の量産生産管理
出資比率:DNP50%、SCIVAX50%
【今後の展開】
両社は、新設したナノソルを通じて、スマートフォンやXR等向けの3Dセンサ、ディスプレイ等のモバイル関連、DNAの塩基配列を高速で読み取る次世代DNAシーケンサー等のバイオデバイス関連など、多様な用途でナノインプリント製品の大量生産ニーズに対応。両社あわせて、2026年に、年間約100億円の売上を目指すとしている。
ニュースリリースサイト(dnp):https://www.dnp.co.jp/news/detail/20169145_1587.html
空撮による3Dモデルを活用し都留文科大学構内のデジタルツインを再現
(株)フォーラムエイトと朝日航洋(株)は、山梨県都留市が進める「都留市探究型学習塾・市民大学×デジタル人材育成を目的とした都留文科大学多目的教室棟(仮称)整備事業(※1)」に協力し、VR環境構築と3DVRソフトウェア導入支援を実施した。
朝日航洋は、ヘリコプターによる空撮データ等を用いた大学構内の3Dモデル(LOD1~4)を構築。屋内データ(LOD4)については、国土交通省の仕様は規定されていないが、建物内部を写真および動画撮影を行い、建物平面図データ(設計用CADデータ)を基に、大学屋内の3Dモデル構築を行った。
フォーラムエイトは、朝日航洋が取得したデータを用いてUC-win/Roadにより都留文科大学構内のデジタルツインを再現し、さらに、WebVRプラットフォームF8VPSによりメタバースとして展開。これにより都留文科大学では、デジタルツイン環境でのオープンキャンパスツアーや教育実習シミュレーション、災害時の避難誘導訓練シミュレーション実施が可能となった。本取り組みにおいて作成したデジタルツインおよびメタバースは、VRゴーグルとの連携による活用も可能となっており、今後、他の教育機関や自治体の防災・減災シミュレーションなどでも様々な応用が期待される。
今後もフォーラムエイトと朝日航洋は、3DVR技術を活かして”まちづくりのDX”の取組みを支援し、Society5.0の実現やスマートシティの推進、デジタル田園都市国家構想実現などに貢献するとしている。
※1 都留市探究型学習塾・市民大学×デジタル人材育成を目的とした都留文科大学多目的教室棟(仮称)整備事業
都留市の地域再生計画「都留市探究型学習塾・市民大学×デジタル人材育成を通じた地域課題解決人材育成プロジェクト」の一環として、大学生や教授と地域住民が「学び」を通じて交流を図り、効果促進事業としてVRデバイスおよびVRソフトを整備し、デジタル人材育成につなげることを目指している。
認定計画:https://www.chisou.go.jp/tiiki/tiikisaisei/dai63nintei/plan/a046.pdf
ニュースリリースサイト(forum8):https://www.forum8.co.jp/forum8/press/press230328.htm
近大東大阪キャンパスに24時間営業の無人決済コンビニ開業
近畿大学は、近畿大学生活協同組合が東大阪キャンパス内で営業するコンビニ「Mini Shop November」を、24時間営業の無人決済店舗としてリニューアルオープンする。
令和5年(2023年)3月26日(日)~31日(金)の期間はプレオープンとして時間を短縮して営業し、4月1日(土)から正式オープンとする。
なお、この店舗は、グローリー(株)と(株)TOUCH TO GOが提供する無人決済システム「TTG-SENSE MICRO W」を導入して運営する。24時間利用可能な無人決済コンビニの導入は、関西の大学初。
1.本件のポイント
● 東大阪キャンパスに、関西の大学初となる24時間営業の無人決済コンビニをオープン
● 天井のカメラによる人物捕捉と棚のセンサーで、レジでの商品読み取りをせずに会計が可能
● キャンパス内の環境を一層充実させ、学生の満足度向上を目指す
2.本件の内容
近畿大学東大阪キャンパスには、自習室や起業家育成のためのインキュベーション施設「KINCUBA Basecamp」など、24時間利用可能な施設があり、昼夜を問わず多くの学生がキャンパスで活動している。しかし、学内のコンビニや学食などは24時間営業ではないため、学内店舗の営業終了後に買い物をするには、近隣店舗まで足を運ぶ必要があった。
そこで、近畿大学生活協同組合がキャンパス内で営業しているコンビニ「Mini Shop November」に、グローリー株式会社と株式会社TOUCH TO GOが提供する無人決済システム「TTG-SENSE MICRO W」を導入することで、関西の大学としては初となる、24時間営業の無人決済店舗としてリニューアルオープンする。本店舗は、天井のカメラによる人物捕捉を行うとともに、棚のセンサでどの商品を手に取ったかを認証するため、レジで商品読み取りをせずに会計が可能。 利便性を高め、学内環境を一層充実させることで、学生の満足度向上を目指す。
3.店舗概要
開 業 :令和5年(2023年)4月1日(土)10:00
プレオープン:令和5年(2023年)3月26日(日)~31日(金)
※26日は10:00~16:00、27日~31日は11:00~14:00の短縮営業
営業時間 :24時間営業(正式開業以降)
場 所 :近畿大学東大阪キャンパス 11月ホール地下1階
(大阪府東大阪市小若江3-4-1、近鉄大阪線「長瀬駅」から徒歩約10分)
販売商品 :飲料、軽食、文具、日用品 他 利用対象:近畿大学学生及び教職員
4.無人決済システム「TTG-SENSE MICRO W」
天井のカメラや棚のセンサで、来店した利用者が手に取った商品をリアルタイムで認識するため、レジでの商品読み取りをすることなく会計を可能にする省スペース、ローコストの無人決済システム。コンビニエンスストア、お土産・雑貨店、オフィス(職域売店)での展開に加え、病院、ガソリンスタンド、工場の休憩室などにも設置可能な、事業者、利用者の双方に利便性を提供する新たなソリューションで、以下のようなメリットが挙げられる。
①室内に設置するだけで省スペースでの無人決済店舗の運用が可能
②飲料、お菓子、雑貨、弁当など多種多様な商品の販売が可能
③定額サブスクリプションサービスにて提供
④遠隔監視・コールセンターサービスによるお客様対応や安全管理が可能
※TTG-SENSEは、株式会社TOUCH TO GOの登録商標。
ニュースリリースサイト:https://ttg.co.jp/press-release/2023/03/4722/
ゼロアグリ、ハウス地上部の環境モニタリングセンサーをリリース
(株)ルートレック・ネットワークスは、ハウス栽培における地上部環境のモニタリングセンサーをゼロアグリの導入ユーザーと共に開発を行い、販売開始した。これにより同社の開発、提供するAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」の管理画面上で、土中の水分や肥料等の地下部環境だけでなく、温度、湿度、CO2等の地上部環境も合わせて見える化ができるようになった。
● 課題、経緯
農業における高齢化や担い手不足といった課題解決に向けて、スマート農業システムの導入・活用が推進されてきているが、未だ普及に関しては多くの課題がある。特に「経営規模に応じた投資対効果」という観点において、国内の施設園芸における97パーセントがパイプハウスを導入しているにも関わらず(※1)、パイプハウス向けに安価に導入できるスマート環境制御機器は多くないという現状がある。また、ハウス内に設置された各種システムの互換性が無く、生産者はそれぞれのシステムを確認制御する必要があり、非効率的となってしまう課題もあった(※2)。
同社が開発を行うAI潅水施肥システム「ゼロアグリ」は、パイプハウス向けのスマート環境制御機器として、地下部を中心とした機能を提供してきたが、上記課題を解決するため、今後包括的に農家をサポートできるスマート農業システムとして機能開発を進めていく。この実現に向けて、自社開発だけではなく、同社のユーザーや地域代理店、他のスマート農業会社と連携をしながら、スピード感を持った対応を実現するとしている。
今回第一弾の取り組みとして、これまで要望の多かったゼロアグリによる地上部のモニタリングセンサー実装を、ゼロアグリのユーザーでもあるノートク・バンガードデバイス社の長嶋智久氏と共同開発をした。パイプハウスの生産者をターゲットとした安価な地上部センサーを提供することで、よりコスト対効果の高いスマート農業システムの導入が可能となる。
※1 農林水産省「施設園芸をめぐる情勢」 (令和4年4月)
※2 令和2年度 関東地域研究・普及連絡会議 資料「スマート農業普及推進上の課題について」参照
● 今回リリースしたセンサー及び地上部モニタリング機能の概要
・温湿度センサー、CO2センサーをセットでご提供
(ゼロアグリ本体にオプションとして導入可能)
・精度向上のため温湿度、CO2ともにファンを搭載
・CO2センサーはNDIR方式(非分散型赤外線吸収法方式)を採用しており、より精度の高い計測が可能
・電源があれば、ハウスのどこにでも設置可能
・取得されたセンサーの情報は、無線通信でゼロアグリのクラウドに送信され、リアルタイムに温度、湿度、CO₂濃度がゼロアグリ管理画面で確認可能に
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000014.000060692.html
OKI、「多点型レーザー振動計」における外乱振動を約99%除去
OKIは、光ファイバーを介して多数の小型レーザー照射部を接続する多点レーザー方式により複数の対象物の振動を計測する「多点型レーザー振動計」において、振動雑音影響を緩和する「光ファイバー外乱抑圧技術(特許出願中)」を開発し、敷設された光ファイバーに混入する環境由来の外乱振動(注1)を約99%除去することに成功した。屋外に光ファイバーを設置した場合でも雨風の影響を受けずに対象物の振動が計測できるほか、さまざまな装置の振動が伝わる工場などの現場においても、高精度な振動計測が可能になるという。
「多点型レーザー振動計」は、センシングを行う対象の近くにレーザーを照射するセンサーヘッドを設置し、長距離の光ファイバーで振動計本体と接続することで、多点にある対象物の振動を計測する。振動計本体以外は電気的な処理を行わないことから、高い防爆性能を必要とする用途などに活用することができる。しかし、光ファイバーは一般的に敷設環境の振動に敏感で、敷設距離が長くなるほどその影響が蓄積して、計測対象の振動の把握が難しくなるため、屋外、あるいは工場のように多種多様な振動を発する装置がある環境への適用には課題があった。
OKIは、光ファイバーに導通する光波の外乱振動が情報として累積することに着目して、「光ファイバー外乱抑圧技術」を開発した。計測対象の振動と光ファイバーに混入した外乱振動の情報を分離させることで、外乱振動の情報を抑制することを可能にしている。また、光ファイバー伝搬中に生じる多様な屈折率の変化に伴う光の特性変化を補償し、振動計本体とセンサーヘッドの安定した長距離分離を実現した。「多点型レーザー振動計」に本技術を組み込み、実環境を想定した実験を行った結果、雨や風などの影響を想定した10kHzの外乱振動を99%以上抑圧することに成功した。これにより、「多点型レーザー振動計」の設置環境の自由度が増し、多様な振動のある環境に適用することが可能となる。
今後OKIは、この技術を組み込んだ「多点型レーザー振動計」の商品化により、広範囲な敷地に散在した重要設備の異常検知を行う「振動モニタリングソリューション」の社会実装を目指すとのこと。
■多点型レーザー振動計による実証実験
「多点型レーザー振動計」に1kHzの計測対象振動とほぼ同等の振幅を持つ10kHzの外乱振動を混在させ、「光ファイバー外乱抑圧技術」搭載時と未搭載時で測定を実施した。10kHzの外乱振動は、製造現場などで運用されている機械設備でも検出される振動周波数であるため、実環境で発生する外乱振動をこの周波数で模擬できると考えられる。その結果、本技術未搭載時にあった10kHzの外乱振動が、本技術を搭載した際には99%以上抑圧できていることが確認できた。
注1:外乱振動
光ファイバーに加わる環境振動の影響を受けて光信号に雑音が重畳されること。
プレスリリースサイト(OKI):https://www.oki.com/jp/press/2023/03/z22077.html








