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凸版印刷、インタラクティブごみ箱でマナー向上

 凸版印刷(株)は、ごみの投入に反応して付属のサイネージに映像を表示し、クーポン発行やイベント情報、環境への取り組みなど、さまざまな情報発信ができ、企業のブランド訴求とマナー向上を促すごみ箱「PoyPort™(ポイポート)」を開発した。多言語での情報発信もでき、訪日外国人向けコンテンツの配信も可能。「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」の開催を控え、イベント会場や観光地などに向けて2020年2月5日より販売開始するとのこと。(画像:「PoyPort™」の利用イメージ)

■開発の背景
 「東京オリンピック・パラリンピック競技大会」や「大阪万国博覧会」などを控え、イベント会場や観光地では日本人はもちろん、訪日外国人の増加も予想される。人の増加に合わせてごみの増加が予想され、その対応が急務となっている。
 そのような中で凸版印刷は、ごみを投入すると捨て口に搭載したセンサにより付属のサイネージに映像を表示し、クーポン発行やイベント情報、環境問題への取り組みなどを楽しく伝えることができ、マナー向上を促すごみ箱「PoyPort™」を開発した。ごみ箱で企業のブランド訴求とマナー向上を促すことが可能という。

■価格
 販売価格:1台20万円~
   ※コンテンツ制作費別途
   ※センサ、プレイヤー、ディスプレイを含む
   ※仕様、ロット数により変動

ニュースリリースサイト(TOPPAN):
https://www.toppan.co.jp/news/2020/02/newsrelease200205.html

灯りを消すことで、“地球とつながる” これまでにない体験型「EARTH HOUR 2020」サイト

 (公財)世界自然保護基金ジャパン(以下、WWFジャパン)は2020年3月28日(土)20:30~21:30に開催する世界各地を消灯のリレーでつなぐ世界最大級の環境アクション「EARTH HOUR(アースアワー)2020」特設サイトを本日より公開した。

この特設サイトにアクセスすると、突如「明かりを消してご覧ください」示されるが、灯りを消して辺りを暗くすることで、トラやホッキョクグマなど希少な野生動物が浮き上がり、「地球とつながる」ことのできる体験型ウェブサイトとなっている。


“地球とつながる”EARTH HOUR2020 特設サイト
https://www.wwf.or.jp/campaign/earthhour/
※1:推奨環境(SP Android/Chrome, PC Windows10/Chrome MasOS最新/Chrome)

スマートフォンの画面輝度を自動調整する環境光センサの機能を活かし※1、周囲の灯りを消すことで、スマートフォンのセンサが感知し、自然と画面が遷移する。消灯をして周囲を暗闇にすることで、本来の地球の明るさ(自然環境に近い状態)になり、サウンドとともに野生動物が現れ、視覚と聴覚で自然を感じてもらいながら「地球とつながる」ことのできる体験を届けるとのこと。このサイトで表示される野生動物は、トラ、ホッキョクグマ、ウミガメの3種類で、それぞれの野生動物が直面している現状の危機についても伝えている。

■EARTH HOUR(アースアワー)とは
世界中の人びとが同じ日・同じ時刻に消灯することで、地球温暖化防止と環境保全の意志を示す、世界最大級の環境アクション。2007年にWWFオーストラリアで始まり、日本では、2010年からWWFジャパンが主体となり開催している。2018年には過去最多となる全世界で188の国と地域が参加した。毎年3月の最終土曜日の現地時間20:30を迎えた地域から順次消灯を行い、日付変更線に近い南太平洋諸国から地球を1周する消灯リレーを行うという。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000082.000018383.html

エマルションからの香気放散挙動(1)

九州大学 大学院 教授
井倉 則之

1. 香りとは

ヒトが香りを感じるのは、香気化合物が鼻腔内の嗅覚受容体に結合し、その信号が脳へと送られることによる。脊椎動物の嗅覚受容体は、7回膜貫通構造を持つGタンパク質共役型受容体であり、ヒトにおいては、その嗅覚受容体は約400種類あると言われている1, 2)。ひとつの嗅覚受容体は、ある特定の香気化合物だけでなく構造的に類似した複数の香気化合物を認識することができる。さらに、ひとつの香気化合物は複数の嗅覚受容体によって認識される。香気化合物が約400種類ある嗅覚受容体の中のどの嗅覚受容体と結合するのかという組み合わせは、香気化合物ごとに異なっている。このような機構により、ヒトは数十万種類あると言われる香りを識別することができると考えられている1,2)

香りはヒトが食品を摂取する際に、その食品が安全なものか否か、またはその食品は好みのものなのかを選択する際に重要な要因となる。さらに、香りは食品の味にも影響を及ぼす。風邪で鼻が詰まっている時に食べる食事が味気なく感じることは誰もが経験していることだろう。実際にDjordjevicらは、ショ糖水溶液にストロベリーの香りを付与することで、その甘味が増強されることや、食塩水に醤油の香りを付与することで、その塩味が増強されることを確認しており、香りが嗅覚のみならず味覚にも影響を及ぼすことがこれまでにも多く報告されている3)。このように、香りは食品品質を決定づける重要な因子であり、その香りがどのようにして食品から放散されるのか、その挙動を調べることは加工食品の開発において重要なテーマと言える。そこで、本稿では多くの食品を形成する系の一つであるエマルションからの香気化合物の放散挙動について述べる。

2.エマルションからの香気放散挙動

エマルションとは水と油の一方を分散相として他方の連続相に分散させたものである。エマルションは大きく分けて、二つに分類される。一つが水中油滴型(O/W)エマルションであり、水相を連続相、油相を分散相として水中に油滴を分散させた系のことであり(図1)、マヨネーズ、アイスクリーム、ドレッシングなど数多くの食品に用いられている。

図1 O/Wエマルションの構造

もう一つは油中水滴型(W/O)エマルションであり、油相を連続相、水相を分散相として油中に水滴を分散させた系であり、マーガリンやバターがこれに含まれる。他にも多層型エマルションといい、O/Wエマルションの油滴内にさらに水滴を分散させたW/O/WエマルションやW/Oエマルションの油滴内にさらに水滴を分散させたO/ W/Oエマルションなども存在する。このようにいくつかのタイプのエマルションが存在するが、これらエマルションは水と油両方の性質を持たせることができるため、食品だけでなく、化粧品や医薬品においても重要な系の一つと言える。

エマルションはこのように水と油が混じり合わずに存在している系であり、そこからの香気放散挙動は、単純な系からの香気放散挙動とは異なることが考えられる。香気化合物は一般的に疎水性の高い物質が多い。このような化合物の疎水性の程度を表す指標として分配係数が用いられる。化合物の疎水性を表す最も一般的な分配係数はオクタノール−水間の分配係数であるlog Powである。実際にエマルションからの香気放散挙動とlog Powの関係を調べた論文がいくつも報告されている4-6)。例えば、log Powの大きい、すなわち疎水性の高い香気化合物のO/Wエマルションからの放散速度はエマルションの油相含有率の増加に伴い減少するのに対して、log Powの小さな香気化合物の放散速度は油相含有率の増加に伴い増加するという報告がなされている5)。この油相含有率の影響は、油脂や乳化剤の種類によって影響を受けない5, 6)と考えられていることから、現在でも香気放散挙動の検討において、香気成分のlog Powはよく利用されている。しかし、私たちの研究室でいくつかの香気化合物についてエマルションからの放散挙動を調べたところ、単純にlog Powのみでは表すことは困難であることがわかった。図2に示したグラフはガラス容器に注ぎ入れたO/Wエマルションから、放散される香気化合物の放散量を求め、log Powと香気放散速度の関係を調べたものであるが、図に示したように両者の間に相関は認められなかった。このように、エマルションからの香気化合物の放散挙動は単純に化合物の疎水性で表すことは困難である。

図2 各香気化合物のLog Pow値と香気放散量の関係

3.エマルションにおける分配係数

エマルション内でどのように物質が分配しているのかを考えるには、油−水間の分配係数とほぼ同等の傾向を持つと考えられるlog Powを用いることは一般的だと言える。しかし、エマルションからの香気化合物の放散挙動という考えに立つと、油−水間の分配係数だけでは不十分だとも言える。なぜなら実際に香気化合物が放散する時は、エマルション(水相あるいは油相)からヘッドスペース(気相)へと香気化合物は移動するため、それらの間の分配係数を考慮する必要がある。そこで、香気化合物のエマルションからの放散挙動を調べるにあたり、図3に示すように油−水間の分配係数(log Pow)だけでなく、水−気間および油−気間の分配係数(log Pwa およびlog Poa)も考慮することとした。

図3 エマルションにおける各相間の化合物の分配係数

次回に続く-

参考文献
1) 東原和成, 日本耳鼻咽喉科学会会報, 118, 1072-1075 (2015)
2) 東原和成, 化学受容の科学, 化学同人 (2012)
3) J. Djordjevic, et.al., Chemical Senses 29, 199–208 (2004)
4) C. Druaux & A. Voilley, Trends in Food Science & Technology, 8, 364–36 (1997)
5) S. Rabe, et.al., Food Chemistry, 84, 117–125 (2004)
6) O. Benjamin, et al., Food Research International, 44, 417–424 (2011)

【著者略歴】
井倉 則之(いぐら のりゆき)
九州大学大学院農学研究院 教授 農学博士
九州大学五感応用デバイス研究開発センター協力教員
九州大学生物環境利用推進センター複担教員

■略歴
平成5年3月  九州大学大学院修士課程修了
平成5年10月  九州大学農学部助手
平成16年11月 九州大学助教授(平成20年に同大学院准教授)
令和元年10月 九州大学大学院農学研究院教授

■受賞
平成30年11月  Best Papers Award of ICNFE 2018
平成31年2月  Food Science and Technology Research Award Vol.24

これまで、食品の美味しさに関わる研究(非加熱殺菌、食品物性、香り)を続けてきている。

においセンシングシステムの研究動向(1)

東京工業大学 科学技術創成研究院
教授 中本 高道

1.はじめに

現在、世界各地でにおいセンシングシステムの研究が進められている。においセンシングシステムはにおいの種類を識別したりにおい濃度を計測するもので、食品、飲料、化粧品、ヘルスケア、環境計測等が応用分野となる。
生物の嗅覚では個々の嗅覚受容体の特異性は必ずしも十分ではないが、特性の異なる多数の嗅覚受容体の応答パターンをパターン認識して匂い種類を識別している。Persaudはこの原理を人工センサに応用し1)、筆者はニューラルネットでパターン認識して匂いを識別する方法を共に1980年代に提案し2), その後多くの研究者がこの分野に参入した3,4)。現在は、匂いセンサの国際会議(ISOEN: International Symposium on Olfaction and Electronic Noses)も隔年で開催され、2019年は日本で開催された(組織委員長:九州大都甲教授)5)。 本稿では、においセンサに関する最近の研究を筆者らの研究を中心に紹介する。

2.においバイオセンサ

前節でも述べたが、生体嗅覚では多数の嗅覚受容体応答パターンをパターン認識してにおい種類を識別している。その様子を図1に示す。通常、バイオセンサでは抗原抗体反応や酵素基質反応を利用して高い選択性を有するセンサを実現しようとする。しかし、嗅覚受容体は複数の匂い物質に応答するので、多数の嗅細胞の応答パターンをパターン認識してにおい識別を行う。嗅覚受容体はたんぱく質であり、たんぱく質は化学物質の立体化学構造を認識するのに優れている。同図のように部分的な匂い分子形状の情報を中心にして、嗅覚受容体は応答していると考えられる。このように、嗅覚受容体をセンサ素子としてにおいセンシングシステムを構成したものを、においバイオセンサと呼ぶ。
これまでに、様々なセンサを用いてにおいセンサを構成する方法が提案されてきた。しかし、パターン認識を使用するにもかかわらずセンサの選択性向上は課題である。そのためには、嗅覚受容体そのものをセンサにする方法が有効と考えられる。そこで、バイオ関連の研究者と共同で、においバイオセンサの研究を行った。

図1.匂い識別の原理

図2に示すように、このセンサ素子はSf21細胞に昆虫(ショウジョウバエ)の嗅覚受容体を発現させたものである6)(東大先端研:神崎亮平教授提供)。細胞の中にCa2+感受性蛍光たんぱく質GCaMP6Sを発現させているので、細胞に励起光(488nm: 青色)を照射することにより蛍光(510nm: 緑色)が発生する。Ca2+濃度が上昇するとこの蛍光強度は増大する。嗅覚受容体でにおい分子を受容すると、イオンチャネルが開きCa2+が細胞内に流入して、Ca2+濃度の上昇によりGCaMP6sから発生する蛍光強度が増大する。この蛍光強度変化をセンサ応答とする。なお、将来的に気相実験に拡張する予定であるが、現段階では液相測定である。

図2.においバイオセンサ素子の動作原理

このセンサ素子を用いたにおいセンシングシステムの原理を説明する7, 8)。 複数の嗅覚受容体細胞を測定チャンバ内にランダムに播種する。そして、におい刺激を与えてその細胞画像をイメージセンサで撮影する。そして、図3に示すように細胞画像をパターン認識することによりにおい認識を行う。
複数種類の嗅覚受容体発現細胞があるが、どの場所にどの嗅覚受容体を置くかはあらかじめ決めていない。しかし、においごとに得られる画像が異なるので、におい種類の識別が可能である。嗅覚受容体の種類により場所を区別する場合は、嗅覚受容体の種類は多数あるのですべての受容体を網羅するためには複雑な細胞固定化のプロセスが必要になる。本手法は嗅覚受容体位置を特定する必要がないので数十~数百種類の嗅覚受容体に容易に拡張できる方式である。

図3.においバイオセンサによるにおい識別の原理

画像の中では、細胞外の場所はにおい識別の情報を含まないために不要であり雑音となる。そこで、まず画像処理により細胞位置を認識し、細胞内の蛍光強度を積分してセンサ素子の応答を得る。この処理を画像内のすべての細胞について行い、多次元ベクトルを構成する。このベクトルの次元数は細胞の数に等しく、数百次元のデータとなる。この応答ベクトルを用いて匂い識別実験を行った。
ここでは原理検証の基礎実験のために、2種類の嗅覚受容体(OR56a, OR13a)を用いてカビ臭の代表物質であるgeosminと1-octen-3-olの識別実験を行った。最初にgeosminと1-octen-3-olに対して1回ずつ測定を行い教師データを得る。そして、以降の測定で得た応答パターンがいずれのにおいであるかを線形判別分析で識別した。使用した細胞数は160個である。線形判別分析では、群の中心と計測データの間でマハラノビス汎距離を計算する。表1にその結果を示す。距離が小さい方に判別されるので、すべての場合について正しく判別することができた。ここでは2種類の嗅覚受容体を用いて2種類の匂い識別を行うのみであるが、本手法は拡張が容易であり今後複雑なにおい識別も可能と考えられる。

表1.においバイオセンサを用いたカビ臭判別結果 7)

3.電界非対称イオン移動度スペクトロメトリ

前節とは別のセンサであるが、画像によりにおい計測を行うもう1つの手法を紹介する。この方法はイオン移動度スペクトロメトリの1手法であり、FA IMS (Field Asymmetric Ion Mobility Spectrometry)と呼ばれる。ガス分子をイオン化して電界をかけて、におい分子の種類ごとに移動度が異なることを利用して速度差を検出する。図4(a)にその原理を示す。垂直方向に非対称な高周波交流電界を印加する。イオン化したガス分子は同図のようにジグザグ進行しバランスしたものだけが通過して検出器に到達する。図4(b)に示すように対称なラインからのバイアス分をCV(Compensated Voltage), 正の部分の大きさをDF(Dispersion Field)とすると図4(c)のような画像が得られる。この画像がにおいの種類、濃度によって変るために画像処理によりにおい識別が可能となる。におい識別はガスの種類や濃度により移動度が変ることにもとづいている。FA-IMSは質量分析器のように真空状態を必要とせずに大気状態で計測可能であり微量なガスの計測が可能であるが、質量分析器のように線形重ね合わせが成立しない。

図4.FAIMSの原理.
(a) 構造、(b)印加電界、(c) におい応答画像の例(アセトン16ppm)

本研究では、FA IMSを用いて混合臭の濃度定量を行った9)。3成分(アセトン、エタノール、ジエチルエーテル)の混合臭の各成分の濃度を求める。非線形性が強いために重回帰分析やPLS(Partial Least Squares)法などはではなく、非線形最適化の手法を用いる。ここではその中でも基礎的な方法である最急降下法を使用した。図5にその原理図を示す。図5は2成分の場合であり、成分1、成分2の濃度を変化させて指標値を求める。指標値は対象ガスと調合ガスの差分画像の全画素の強度を加算した値であり、対象臭と調合臭が完全に一致した場合は指標値はゼロになる。

図5.FAIMSを用いて混合臭の濃度定量を行う原理

ここでは説明のために濃度指標曲面を書いてあるがその関数を知っている必要はない。現在の場所から指標値が小さくなる方向に周辺のデータから勾配を計算して次の更新点を求め、徐々に指標値が小さくなる方向に移動して最も指標値が小さくなるときの成分1、成分2の濃度を求める。オンラインで逐次探索を行って解を求める手法はアクティブセンシングと呼ばれ10)、非線形を有したりセンサ応答に経時変化がある時に有効な方法である。また、センサの混合臭に対する応答モデルは不要なために汎用性が高い。さらに、この手法は一般性を有しn成分の混合臭濃度定量に拡張可能である。本研究では3成分の濃度定量を行った。混合臭濃度定量の実験例を図6に示す。同図で当初正解から離れた初期値が与えられたが5回の探索でほぼ正解の各成分濃度に到達することができた。

図6.3成分の混合臭濃度定量の実験例.
アセトン:3.3ppm, エタノール:1.1ppm, ジエチルエーテル:2.7ppm9)

次回に続く-

参考文献
1) K.C.Persaud and G.Dodd, Analysis of discrimination mechanisms in the mammalian olfactory system using a model nose, Nature, 23 (1982) 352-355.
2) T.Nakamoto and T.Moriizumi: Odor sensor using quartz-resonator array and neural-network pattern recognition, IEEE 1988 Ultrasonics symposium, 613-616.
3) Pearce, T.C., Schiffman, S.S., Nagle, H.T., Gardner, J.W. (Eds.). (2003). Handbook of machine olfaction. Weinheim, Germany: Wiley-VCH.
4) T.Nakamoto, Ed., Human olfactory displays and interfaces, IGI-Global, 2013.
5) https://isoen2019.org/
6) 14) Mitsuno, H., Sakurai, T., Namiki, S., Mitsuhashi, H., and Kanzaki, R.: Novel cell-based odorant sensor elements based on insect odorant receptors, Biosens. Bioelectron., 65, 287–294, (2015).
7) Y.Sukekawa, H.Mitsuno, R.Kanzaki, and T.Nakamoto, Odor Discrimination Using Cell-based Odor Biosensor System with Fluorescent Image Processing, IEEE Sensors Journal, 19 (2019) 7192-7200 (オープンアクセス).
8) 祐川、光野、神崎、中本、嗅覚受容体発現細胞の蛍光画像を利用したにおいの識別手法の検討、においかおり環境学会誌、50 (2019) 407-415.
9) Y.Yokoshiki and T.Nakamoto, On-line Mixture Quantification to Track Temporal Change of Composition Using FAIMS, Sensors, Sensors 2019, 19(24), 5442; https://doi.org/10.3390/s19245442 (オープンアクセス).
10) T.Nakamoto, S.Ustumi, N.Yamashita, T.Moriizumi, Y.Sonoda, Active gas/odor sensing system using automatically controlled gas blender and numerical optimization technique, Sens. & Actuators B, 20 (1994) 131-137.

【著者略歴】
中本 高道(なかもと たかみち)
東京工業大学 科学技術創成研究院 教授

■略歴
1984年 東京工業大学電気電子工学専攻修士課程了。同年日立製作所(株)入社。
1987年 東京工業大学助手
1993年 同大准教授
2013年 同大精密工学研究所教授、2016年科学技術創成研究院教授、現在に至る。工学博士。
1996-1997年、 米国パシフィックノースウェスト研究所客員研究員。ヒューマン嗅覚インタフェース、知覚情報処理、センサ情報処理の研究に従事。

■著書
電気電子計測入門(実教出版)
においと味を可視化する(共著、フレグランスジャーナル社)
Essentials of machine olfaction and taste (編著書, Wiley)
Human olfactory displays and interfaces (編著書、IGI-Global)
嗅覚ディスプレイ(編著書、フレグランスジャーナル社)
センサ工学(共著、昭晃堂)

嗅覚センサとロボット(1)

東京農工大学
生物システム応用科学府
教授 石田 寛

1.はじめに

人間の視覚に相当するカメラを搭載したロボットは多数存在し、画像に捉えた人物を自動的に認識するなど、視覚を活用して様々な作業を行うことができる。人間の聴覚に相当するマイクロフォンを搭載し、人間が発した音声を自動認識できるロボットも珍しくはない。一方、嗅覚を搭載したロボットは、ほとんど存在しない。その理由は幾つか考えられる。これまでロボット研究は、産業用ロボットの開発を中心に進められてきた。工場で働くロボットに嗅覚は必要ないと思われてきた感がある。カメラやマイクロフォンと異なり、ロボットにすぐに搭載できるような「嗅覚センサ」が市販されていなかったのも一因であろう。

しかし近年、色々な種類のガスセンサが容易に入手できるようになってきた。様々な匂いを識別可能な嗅覚センシングシステムの研究も、着実に進められている1)。ロボットに嗅覚を持たせることができれば、従来のロボットでは困難であった様々なタスクを行わせることが可能になる。例えば、空港を警備するロボットが、床に落ちているペットボトルをカメラで見つけた場合を考えてみよう。その中に透明な液体が入っていた際に、それが危険な薬物なのか、ただのミネラルウォーターなのか、カメラ画像のみから判断することはできない。しかし、蓋を開けて匂いを嗅げば、内容物が何であるか、調べることができる。また、地雷探知犬や災害救助犬は優れた嗅覚を利用し、地面に埋まった地雷や瓦礫に埋もれた生存者を探し出す。犬のように匂いをたどってその発生源を探索できるロボットが実現すれば、ガス漏れ箇所の自動探索や環境汚染源の特定などにロボットを応用することが可能となる。

本稿では、嗅覚ロボット実現に向けた研究の動向を、筆者らの研究を中心に紹介する。嗅覚を利用して様々な作業をロボットに行わせるためには、検知対象とする匂いやガスを高感度に検出できるセンサが必要となる。しかし、犬と同等の感度や匂い識別能力を持つセンサは、未だに実現されていない。生物嗅覚とガスセンサでは応答速度にも大きな隔たりがあり、生物の嗅細胞の応答速度が0.1秒程度であるのに対し、一般的なガスセンサは応答・回復に数十秒を要する。しかし、たとえ高感度で高速なガスセンサが開発されたとしても、それを単純にロボットに載せるだけで犬のように匂い源を探索できるようになる訳ではない。匂いセンサやガスセンサの開発状況の解説は他稿に譲り、本稿では化学物質を検出するセンサをロボットで活用する手法について概説する。

2.嗅覚を持ったロボットに行わせるタスク

嗅覚を備えたロボットが実現すれば様々な応用が考えられるが、これまでの研究では主に以下の三つの用途が検討されてきた2)

(A)地面に残された臭跡の追跡
(B)匂い・ガスの発生源探索
(C)匂い・ガスの空間分布計測

(A)の臭跡を追跡するロボットは、1994年にRussellの研究グループによって提案された3)。 餌を発見した働きアリは、餌の一部を巣に持ち帰る際に道しるべフェロモンを地面に残し、他の働きアリを餌の場所まで誘導する。この行動をRussellらはロボットで模倣し、幾つかの応用例を提案している。例えば、大量の荷物を複数のロボットで分担して運ぶ場合に、先頭のロボットが地面に匂い溶液をたらしながら移動する。後続のロボットは、地面から揮発する匂いを手掛かりにし、先頭のロボットの後をついていくことができる。複数のロボットで床の拭き掃除を行う際に、地面に洗剤の匂いが残っていれば、そこは他のロボットが既に掃除したことを意味する。洗剤の匂いがする場所を避けて掃除をするようにすれば、複数の掃除ロボットを容易に協調動作させることができる。しかし、1994年当時と異なり現在では、ロボットの画像処理能力が大幅に向上した。匂いを使わなくても、カメラ画像を用いて互いの位置を確認する方が簡単かつ確実であろう。

(2)のガス源探索ロボットは、空気中を漂うガスの分布をたどって、その発生源の位置を突き止める。一般に、空気中におけるガス分子の拡散速度は非常に遅く、メタンのような小さな分子であっても、計算上は1時間に50 cm程度しかガスが広がらない2)。煙突から放出された煙が風にたなびくように、発生源から放出された匂いやガスの分子は主に気流に運ばれて空気中を広がり、プルームと呼ばれる帯状の分布を風下方向に形成する。屋外、室内を問わず現実環境における気流はほとんどの場合に乱流となっており、風速や風向が不規則に変動する。したがって、図1に示す煙のように、ガスの分布も不規則に蛇行し、その形は時々刻々と変化する。地面に残された動かない臭跡をたどるのは比較的容易であるが、空気中をたなびくプルームをたどるのは、非常に困難である。

図1 風にたなびく煙

一方、(C)の匂い・ガスの空間分布を計測するロボットは、容易に実現できる。図2に示すロボットは、9種の半導体ガスセンサからなるe-nose(electronic nose)を搭載し、検出したガスの種類を識別することができる4,5)。また、二次元超音波風向風速計を搭載し、ガスを運んできた気流の速さと向きを測定できる。このロボットを用い、周囲に障害物のない開けた屋外で、ガス濃度分布を計測した結果を図3に示す。12 m四方の領域の中央に液体のエタノールを入れたシャーレを置いてガス源とし、2 mおきに設けた36個の測定点にロボットを移動して測定を行った。ガスセンサの応答値は、ガス中におけるセンサの抵抗値Rsを清浄空気中における抵抗値Raで規格化した値であり、ガス濃度が高くなるほど応答値は小さくなる。矢印で表した風速ベクトルを見ると、風向や風速が大きく変動していることが分かる。その結果、シャーレから揮発したエタノールガスも広範囲にまき散らされているが、等高線図で表したガスセンサ応答を見ると、概ね図の右上に向かってエタノールガスが広がっていることが分かる。汚染物質の広がりを確認する際などに、このようなロボットを活用できるものと期待される。

図2 ガスセンサと風速計を備えた移動ロボット
(日本機械学会の許諾を得て文献4)より転載)
図3 屋外で測定したガス濃度分布と風速の分布
(日本機械学会の許諾を得て文献4)より転載)

しかし図3を見ると、中央にあるガス源よりも右上にずれた位置で最も高いガス濃度が検出されている。このように、ガス濃度分布からガス源の位置を正確に判定することができない場合もある。理論的にはガス源の位置でガス濃度が最大となるが、図3に示した実験では、ガス源が地面に置かれているのに対し、地表から少し離れた高さでガス濃度を測定している。また図3では、各測定点で得られたガスセンサの応答値を補間して等高線図を描いている点にも注意が必要である。2 mおきに設定した測定点の間にガス源が置かれているが、風向によってはプルームがガス源に近いセンサの間を通り抜けてしまい、風下側に離れたセンサで大きな応答が観測されることがある。ガス源の位置を正確に突き止めるためには、工夫が必要となる。

次回に続く-

参考文献
1) F. Röck, N. Barsan, and U. Weimar, Chem. Rev., 108, 705–725 (2008)
2) H. Ishida, Y. Wada, and H. Matsukura, IEEE Sensors J., 12, 3163–3173 (2012)
3) R. Deveza, D. Thiel, A. Russell, and A. Mackay-Sim, Int. J. Robot. Res., 13, 232–239 (1994)
4) Y. Wada, M. Trincavelli, Y. Fukazawa, and H. Ishida, Proc. Int. Conf. Adv. Mechatronics, 183–188 (2010)
5) M. Trincavelli, M. Reggente, S. Coradeschi, A. Loutfi, H. Ishida, and A. J. Lilienthal, Proc. IEEE/RSJ Int. Conf. Intell. Robots and Syst, 2210–2215 (2008)

【著者略歴】
石田 寛(いしだ ひろし)
東京農工大学/生物システム応用科学府
教授 博士(工学)

■略歴
1997年 東京工業大学大学院理工学研究科 博士後期課程修了
   同年 東京工業大学 工学部電気・電子工学科 助手
1998年 ジョージア工科大学 ポスドク
2000年 東京工業大学 大学院理工学研究科電子物理工学専攻 助手
2004年 東京農工大学 大学院工学教育部機械システム工学専攻 助教授
2017年 東京農工大学 大学院生物システム応用科学府 教授 現在に至る

表面プラズモン共鳴センサを用いた超高感度匂い物質検知(1)

九州大学 大学院
准教授 小野寺 武

1.はじめに

匂いは生物が嗅覚で感じる感覚であり、センサは五感で得られる情報を代わりに取得するデバイスである。鋭い嗅覚を持つ動物にはイヌやゾウなどがある。イヌは、嗅覚を活かして、警察犬の他、麻薬探知犬や爆発物探知犬として、空港や港湾で活躍している。イヌに匂いを追跡してもらう際の問題点の一つに話す言葉を持たないことが挙げられ、ハンドラーと呼ばれる指導主とペアで活動することになる。人の場合でも専門家を除き、一般の人には、匂いを言葉で表現するのは難しいものである。そこで言葉を介せずに、数値で匂いを表現、さらには視覚的に理解するために研究を進められているのが匂いセンサである。本稿では、表面プラズモン共鳴(SPR)センサを信号変換部として用い、匂い分子の受容体として抗体を用い、これらを組み合わせて、特定の匂い物質を超高感度に検出する匂いセンサについて述べる。

2.SPRセンサ

SPRセンサは一種の高感度な屈折率計であり、プリズム表面にコーティングされた金属薄膜表面(センサ表面)の屈折率変化を鋭敏に観測できる。図1に示すようにプリズム側から光を入射し、全反射に伴うエバネッセント波と金属薄膜表面の電子の粗密波であるプラズモンの波数が一致したときに、共鳴が起こり、反射光強度が減衰する。この角度は共鳴角と呼ばれ、センサ表面の誘電率(屈折率)に依存して、変化する。つまり、センサ表面に物質が吸着すると共鳴角が変化し、その吸着に起因する屈折率の変化を捉えることができる。金属薄膜には、金や銀を用いることができ、取り扱いのしやすさ、安定性の面から、金がよく用いられる。しかしながら、金の表面には選択性がなく、様々なものを吸着してしまい、何を測っているのかわからなくなってしまう。このような吸着は非特異吸着と呼ばれる。特定の物質の検出を行うためには、そのような非特異吸着を極力排除する必要があり、特定の物質のみを検出する表面が必要となる。

図1 表面プラズモン共鳴センサと抗体を組み合わせた測定の原理

このとき、金の表面に受容体タンパク質などを直接物理的に吸着させることもできるが、タンパク質が脱着すると、金の表面が露出して、非特異吸着が生じる可能性があり、測定誤差の原因となる。そこで、自己組織化単分子膜(self-assembled monolayer: SAM)を用い、化学的に結合する。匂い物質のような低分子化合物の検出に、抗体を用いる場合、抗体を基板に固定するよりも、ターゲットの類似物質を固定して、抗体の結合を捉える。間接的に検出する方が誘電率の変化が大きくなり、感度よく捉えることができる。
金の表面に形成するSAMはアルキル鎖の一方の端にメルカプト基のついたアルカンチオールを用いる。この化合物をエタノールなどの溶媒に溶かし、洗浄した金薄膜の基板を浸漬する。するとチオールが金に特異的に結合するとともに、アルキル鎖間のファンデルワールス力によって自発的に集合し、数ナノメートルの厚みの1分子分の膜として配向する。自ら組織立って1分子分の膜を形成することから、自己組織化単分子膜と呼ばれる。

金に結合したチオール基の反対側に、カルボキシル基やアミノ基を持つアルカンチオールを用いると、タンパク質あるいは化学物質のアミノ基やカルボキシル基をアミンカップリング法により共有結合(ペプチド結合)させることで固定することができる。SAM用として、親水性のエチレングリコール鎖を有する試薬も販売されており、センサ表面の作製に有用である。エチレングリコール鎖は親水性で電気的に中性であり、疎水性相互作用や静電相互作用による非特異吸着を抑制することができる。
図2のエチレングリコール鎖を有するSAMは、まずベースとなるSAMを形成し、リンカーにより、エチレングリコール鎖を延長し、ターゲット類似物質を結合し、抗体結合部としている(1)。ヒドロキシル基のあるリンカーは、非特異吸着の抑制能力を高めるために、混合している。アミノ基やカルボキシル基末端のリンカーとヒドロキシル基末端のリンカーの混合比率で、非特異吸着とセンサシグナルのバランスを調整することができ、最適化することが容易である。

図2 エチレングリコール鎖を有するセンサ表面(1)

次回に続く-

参考文献
1) Y. Mizuta, T. Onodera, P. Singh, K. Matsumoto, N. Miura and K. Toko, Biosens. Bioelectron., 24, 191
(2008).

【著者略歴】
小野寺 武(おのでら たけし)
九州大学 大学院システム情報科学研究院
情報エレクトロニクス部門 准教授

■略歴
1996年3月 富山国際大学人文学部卒業。
1998年3月 金沢大学大学院教育学研究科修了。
2001年3月 金沢大学大学院自然科学研究科修了。博士(工学)。
2001年4月 九州大学大学院システム情報科学研究院助手。
2007年4月 同助教。2014年1月九州大学味覚・嗅覚センサ研究開発センター准教授。
2017年4月 九州大学大学院システム情報科学研究院准教授。

AWL、サイバーエージェント、サッポロドラッグストアーとの業務提携

AIカメラソリューションを提供するAWL(株)は、(株)サイバーエージェント、および(株)サッポロドラッグストアーとの間で、「オンラインとオフラインを融合したマーケティングプラットフォームの確立」に向けた実証実験を行うことを目的とする業務提携契約を締結したと発表した。

この度の3社による業務提携は、国内オンライン広告取扱高トップのサイバーエージェントが持つ広告販促業界でのネットワーク及びノウハウと、AIカメラやセンサなどのAI、IoTを積極的に導入して、デジタルトランスフォーメーションのノウハウを蓄積しているサッポロドラッグストアーと、店舗内のあらゆる行動をデジタル化、可視化するリテール向けAIカメラソリューションを提供するAWLが、それぞれの知見を持ち寄り、オンラインとオフラインを融合した施策を実現・検証するための、※OMOプラットフォームを開発し、小売事業者のデジタルトランスフォーメーションの成功事例を確立することを目的としているとのこと。

※ OMOとは、「Online Merges with Offline(オンラインとオフラインの融合)」の略称で、オンラインとオフラインの垣根を超え、双方一体的なサービスで顧客体験の向上を図っていくマーケティング戦略のことを指す。

■ 本提携の目的
・ OMO分析プラットフォームの共同開発ならびに外部への販売
・ 併せ買いや高単価商材へのスイッチによる日販の向上
・ 特定メーカーの商材の販売を行うことによる販促費の獲得
・ 店舗集客の最適化ならびに最大化

■ 本提携で実施する実証実験の内容
1. OMOプラットフォーム開発のためのに向けたデータ収集、PDCAによるノウハウ蓄積
2. デジタルサイネージを活用した店舗のメディア化による購買の行動変容
3. オンライン、AIカメラやPOSなどで取得可能なデータ全般を活用した販促施策
4. 自社アプリの販促メディア化と販促施策
5. デジタルデータならびにデジタル広告を活用した店舗への集客最適化

プレスリリースサイト(AWL):https://awl.co.jp/news/20200203_02/

ams、最先端のスペクトル環境光センサ(ALS)を発表

amsジャパン(株)は本日、ハイエンドスマートフォンカメラに向けた最先端のスペクトル環境光センサ(ALS)であるAS7350を発表した。新たなセンサは、色のコントラストが非常に強い環境や光源の質が理想的でない、あるいはばらつきがある状況であっても最高画質を実現できるため、コンシューマー向けデバイスであってもプロフェッショナルレベルの写真撮影が可能となる。AS7350は、スペクトルを再構成して光源を特定し、あらゆる照明条件下でかつてない精度の自動ホワイトバランスを提供することで、これを初めて実現したとのこと。

環境光条件を正確に特定することで、AS7350は色のコントラストが大きいシーンでもかつてない画質を実現する。これにより、モバイルデバイスへのプロフェッショナルレベルのカメラ品質の提供を目指すモバイルデバイスメーカーを支えるとしている。

【光源の特定により完璧な撮影シーンを把握】
プロの写真家は、異なる照明光源が写真の質や演色の質に与える影響を理解している。環境光による歪みを補正するために画像の色処理を補正するホワイトバランスは、高度な写真撮影に不可欠な機能である。高度なホワイトバランス機能がコンシューマー向けデバイスに提供されることで、これまでプロフェッショナル用カメラ市場に限定されていた機能が広く利用できるようになるという。

AS7350は日光、白熱灯、蛍光灯、全タイプのLED、またそれらの組み合わせを含む、あらゆる種類の光源を特定できる。この高度スペクトル環境光センサでは、可視光領域で均等に配置されたチャンネルが8つ、フリッカチャンネル1つ、近赤外線(NIR)チャンネル1つ、クリアチャンネル 1つという11チャンネルが、コンパクトな3.1mm×2.0mm×1.0mmのLGAパッケージにすべて収められている。フリッカチャンネルは50 Hz~3 kHz(実装によってはそれ以上)の範囲で人工光源のフリッカー周波数を検出するとしている。

amsはAS7350のユーザー向けに完全なイネーブルメントキットを提供している。AS7350は2020年第一四半期にサンプル提供を開始する予定とのこと。

プレスリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000209223/

センスウェイとNTTPC、閉域型LoRaWANサービスを提供開始

センスウェイ(株)と(株)NTTPCコミュニケーションズは開発・販売面での協業に合意し、センスウェイは2020年2月4日から閉域型LoRaWANサービスの提供を開始すると発表した。

センスウェイが提供するLoraWANサービス「SenseWay Mission Connect」にNTTPCのMaster’sONE IP-VPN閉域網を活用することで、IoTで機密性の高いデータを取り扱う自治体、製造業、建設業などセキュリティを重視する事業者向けに、セキュアな閉域網で接続できることを実現するとしている。(画像:サービス提供イメージ)

■主な利用先(LoRaWANと閉域網の利用を求めるセキュリティ重視の利用者)
 自治体(防災、インフラ管理、スマートメーター等)
 製造業(設備監視等)
 警備業界(機械警備等)
 消費者向けサービス(高齢者の見守り)
 建設業(漏水検知、作業員見守り、位置情報等)

■サービス提供開始日:2020年2月4日(予定)

プレスリリースサイト(NTTPC):
https://www.nttpc.co.jp/press/2020/01/202001281500.html.html

空中にヴァーチャル・タッチスクリーン。ポケットサイズのLiDARセンサ「GLAMOS」

サイト「TECHABLE」によると、クラウドファンディングサイトのKickstarterにLiDAR技術を採用したポケットサイズ(3.7 x 3.4cm)の「GLAMOS」が登場したとのこと。

「GLAMOS」はLiDAR技術を用いたセンシングと距離計算により、デバイス上方180°をヴァーチャル・タッチスクリーン化する。ユーザーはそこに平面があると仮定して、スワイプしたりクリックしたりが可能であり、iOSやMac、WindowsやLinuxのデバイスに接続して、手を振りかざすことで割り当てられた操作ができるという。
また、40Hz(1秒間に40回)でセンシングデータを更新しており、遅延が気になることもなさそうだとも伝えている。

「GLAMOS」は現在Kickstarterにて支援受付中。コントロール対象デバイスにUSBケーブルで繋ぐBasicタイプと、Bluetoothも活用できるProタイプがあり、支援額はそれぞれ119ドル(約1万3100円)、139ドル(約1万5300円)から。日本までの送料は15ドル(約1700円)。商品の発送予定は7月だとしている。

ニュースサイト(「TECHABLE」):https://techable.jp/archives/115635