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400万画素で1,440コマ/秒、超高解像度・コンパクト高速度カメラ「FASTCAM Nova R2」

(株)フォトロンは、400万画素解像度(2048×2048画素)で1,440コマ/秒、フルHD(1920×1080)で2,560コマ/秒、最高撮影速度10万コマ/秒の超高解像度高速撮影が可能な小型軽量の高速度カメラ「FASTCAM Nova R2」を6月18日に新発売したと発表した。


【背景】
民間企業の研究開発部門や大学官公庁の最先端の研究開発テーマにおいて、画像解析のニーズの広がりや精度向上の要求は年々増している。フォトロンでは、そのようなニーズに応えるべく、高性能なNovaプラットフォームに超高解像度センサを搭載した高速度カメラ「FASTCAM Nova R2」を開発、発売する。同等筐体サイズの従来機種と比較して、撮影性能を約30%向上させ、400万画素で1,440コマ/秒、最高10万コマ/秒を実現したとのこと。
 また、オプションの専用SSD「FAST Drive 1TB or 4TB」の接続を可能にし、同社で初となる超高解像度高速度カメラの高速データ転送を可能としている。より柔軟なデータ運用が可能となり、高速撮影にかかる作業効率を大幅に向上させることができるという。

【主な特長】
1.400万画素(2048×2048)で1,440コマ/秒の超高解像度撮影性能
2.120.0mm×120.0mm×223.0mm(WHD)、3.5kgの小型軽量密閉筐体
3.画像解析に適した低ノイズ、高分解能 CMOS センサを搭載
4.超高速データ保存が可能な「FAST Drive 4TB」に対応
5.遠隔操作可能なEFマウント対応
6.さまざまな撮影・計測に役立つ多彩な機能を搭載

ニュースリリースサイト(photron):https://www.photron.co.jp/news/20200618.html

高度な検査・測定・位置決めを手軽に行える 画像センサ「SVシリーズ」発売

パナソニック(株)インダストリアルソリューションズ社は、高度な画像処理や検査を手軽に行える画像センサ「SVシリーズ」を開発し、2020年6月に日本での発売を開始したと発表した。

パナソニックは、1987年に市場で初となる画像処理機「イメージチェッカ」を発売して以来、画像処理・検査技術をベースとした商品のラインナップ拡充により、画像処理・検査市場の技術向上に貢献してきたが、 本製品では、コンパクトなボディサイズで業界最高クラスの高速性を実現し、生産性向上やトレーサビリティー構築に貢献する。今後は順次、海外展開を図るとしている。

【効果】
製造過程において多数の画像処理装置が導入されている電機・電子部品や医薬業界では、検査の高速化や画像処理検査システム導入時の立ち上げ期間の短縮、検査のためのプログラミング工数の削減に対するニーズが日々、高まっている。本製品では、CMOSセンサやCPUの改良、当社独自のアルゴリズムや豊富な検査機能により、さまざまな場面で業界最高クラスの高速撮像と高速検査を実現。遠隔モニタリング機能も有するため、製造現場における検査用カメラの位置決め調整工数などの削減にも貢献する。
また、高速画像圧縮や高速画像出力によって、トレーサビリティー構築のための「検査画像全数保存」も可能となった。広く採用されているオープンネットワーク EtherNet/IPにも対応し、周辺機器との高い親和性も有しているという。

【特長】
1. 高速撮像・高速検査・検査画像全数保存を実現する、業界最高クラスの高速性
2. 豊富な検査アプリケーション対応で、実施したい検査を柔軟に設定
3. 遠隔モニタリングなどを可能にする、ネットワーク機能の充実

【従来例】
従来の同社の筐体型画像処理製品では、電機・電子部品や医薬業界のお客様が要求される検査の高速化への対応が困難だった。また、操作性についても専門性が高く、初めて導入する利用者には扱いが難しい部分があったとのこと。

【用途】
チップ部品の方向判別、トレー内のICの個数カウント、フラットケーブルの配列検査 など

プレスリリースサイト(panasonic):
https://news.panasonic.com/jp/press/data/2020/06/jn200618-2/jn200618-2.html

やまぐち空中発射プロジェクト、本年7月発射試験実施予定

 「やまぐち県空中発射プロジェクト※1」は、「やまぐち産業イノベーション促進補助金(航空機・宇宙産業関連分野)※2」に採択され、最終年度である本年度では、事業化に向けたその集大成として、液体式小型ロケットと100kg級小型衛星の一体型開発モデルの構築ならびにサブスケールロケットを使った空中発射システム試験、さらに成層圏気球用バルーンスラスタの設計開発を行うとのこと。

〔詳細〕
1)液体式小型ロケットと100kg級小型衛星の一体型開発モデルの構築
 本プロジェクトは、顧客満足度No.1の宇宙輸送事業者になることを目指し、地球観測市場のニーズを満たす『成層圏からの空中発射システム』を開発する。
 このため液体式小型ロケット開発と並行して、搭載して打上げることを想定した100kg級小型衛星の設計開発を行い、これを基本としたロケットと衛星の一体型の開発モデルを構築する。
 今回設計開発する100kg級小型衛星は、高解像度の観測を実現するセンサを搭載し、多数の同型機を地球周回軌道に投入して、コンステレーション観測を想定したものである。
 本プロジェクトは、この地球観測システムを必要とする衛星データプロバイダ事業者、またその供給網を支えるために、高頻度、低コストの宇宙輸送システムの実現を図る。

2)サブスケールロケットを使った空中発射システム試験
 本試験では、『成層圏からの空中発射システム』の機能検証を行うことを目的とする。
 今回は、全体システムの開発課題の中でも最も重要な、気球から下に懸架する姿勢制御装置の機能確認をするとともに、無線点火装置を含むロケットの構成や機械的条件を確認する。
 発射試験は2020年7月の実施を予定し、後日試験結果を公開する。なお試験日時、場所は非公開とする。また、取材を希望するメディアについては個別に対応する。

3)成層圏気球用バルーンスラスタの設計開発
 本プロジェクトが開発する『成層圏からの空中発射システム』は、液体式小型ロケットを高度30km近傍の成層圏に到達させるために浮揚ガスを充填した気球を使用する。
 今回設計開発する成層圏気球用バルーンスラスタと呼ぶ装置は、気球内部の浮揚ガスを噴射して高度の調整を行い、さらに噴射方向の工夫により気球に蓄積した角運動量の解消する機能を有する。これにより気球側の目標高度到達精度を高めることの他、気球側の姿勢安定を実現する。

※1:正式名称「液体式小型ロケット空中発射事業に於ける発射装置の研究開発」
※2:山口県と(公財)やまぐち産業振興財団が航空機・宇宙機器産業分野に取り組む研究開発や事業化の促進を図ることを目的に設置した補助金制度

ニュースリリースサイト(AXS):https://www.axs-jp.com/2020/06/post-17.html

食品関連業界向け 「IIJ LoRaWAN®ソリューション for HACCP温度管理」提供開始

 (株)インターネットイニシアティブ(IIJ)は、HACCP(ハサップ)(※)による衛生管理の義務化に伴い、食品関連事業者向けに、冷凍冷蔵庫や倉庫の温度を自動監視・管理するIoTソリューション 「IIJ LoRaWAN®ソリューション for HACCP温度管理」を、2020年7月15日より提供開始すると発表した。
(画像はサービスイメージ)

「IIJ LoRaWAN®ソリューション for HACCP温度管理」(以下、本ソリューション)は、温度センサ、温度データをクラウドに送るLoRaWAN®ゲートウェイ(無線基地局)、データを保存し可視化するクラウドサービスおよびアプリケーション、通信用SIMなど、温度管理に必要となる製品、サービスを、サポートを含めて一括で提供する。
Kiwi Technology社(以下kiwitec)の「Kiwi Sense the Future 温度管理パッケージ」とIIJのサービスを組み合わせて提供するもので、センサで計測、収集した温度データは遠隔からスマートフォンやパソコンで確認でき、また、設定したしきい値を超える異常を検知した場合はメールやアプリ経由で通知を受けることができるため、問題発生時にも即時対応することで適切な温度管理を実現する。
スーパーやコンビニエンスストア、ホテルなどの冷凍冷蔵庫、倉庫など、利用者は、食品の製造、保管、販売、提供を行う現場で、温度データの自動収集と異常監視といったHACCP対応に最も重要な温度管理のシステムを簡単かつ低コストで導入が出来るという。

(※)HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Point):原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、微生物や異物混入等の危害が起きやすい要因(ハザード)を分析した上で、特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法。重要な衛生管理基準として、先進国を中心に各国で義務化や奨励が進んでおり、日本でも2018年の6月に改正された食品衛生法により、2020年6月に法令化された。完全義務化までの猶予期間は2021年6月までで、その後すべての食品事業者に対してHACCPに沿った衛生管理が完全義務化されるとのこと。

プレスリリースサイト(IIJ):https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2020/0615.html

ソーシャル・ディスタンス検知、接触者追跡およびリモート機能を実現するリファレンス設計

STマイクロエレクトロニクスは、ソーシャル・ディスタンスのモニタリング、リモート・オペレーション、プロビジョニングのほか、アラート通知や接触者追跡機能の実現に最適な、小型かつコスト・パフォーマンスに優れたリファレンス設計「BlueNRG-Tile」を発表した。これにより、世界各地で発生しているパンデミックの状況をはじめ、さまざまな環境下で人びとの健康を保護するアプリケーションの開発に貢献するという。

 BlueNRG-Tileは、RF出力の調整が可能なSTの超低消費電力システム・オン・チップ(SoC)「BlueNRG-2」を搭載したリファレンス設計。BlueNRG-2のBluetooth® Low Energy技術を活用することで、近くのBluetoothビーコンからの信号強度を測定し、リアルタイムで距離を計算する。プロビジョニング後に動作させることで、スマートフォンや5Gネットワークと接続されていないときでも、設定範囲内に他のビーコンの信号が入ってきた場合にアラートを送信。
 また、STの超低消費電力Sub-GHz RFトランシーバ「S2-LP」と使用することで、Sigfoxの「0G」グローバル・ネットワークを介してBlueNRG-Tileを内蔵したタグとクラウド間の双方向通信を行うことができる。これにより、非公開の匿名タグのプロビジョニングや通知、および非常時の警報送信チャネルの確保が可能である
 さらに、MEMS加速度センサを使用し、ユーザの動作状態に応じてシステム電源のオン / オフを切り替えることで、消費電力の削減およびバッテリ駆動時間の延長に貢献し、超低消費電力性能をさらに向上させることができる。必要に応じて検知したビーコン・データを内部メモリまたは外部メモリに長期間保存できるため、接触者の追跡にも応用可能とのこと。

 BlueNRG-Tileは、すでにST Partner Programのメンバー企業数社により、位置検出や接触者追跡用プラットフォームの基盤として評価・採用されている。これらのプラットフォームでは、小型の超低消費電力タグに内蔵されたBlueNRG-Tileにより、接近を知らせるアラート機能や接触履歴の記録など、幅広い機能を提供するという。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001063.000001337.html

マイクロ流体技術による新たな海洋計測技術の展開(2)

海洋研究開発機構(JAMSTEC)
東京大学生産技術研究所
福場 辰洋

3 海洋計測の新潮流

従来、海洋環境に関する計測は主に海洋研究船など、設備の整った船舶を用いて行われてきた。CTDプロファイラなどの計測装置類も船上からウインチを使用して海中に投入されるのが一般的である。しかしこの方法では計測点に限りがあるうえ、天候にも左右されやすく、多大なコストも必要となる。さらに近年では海洋計測活動によって排出される二酸化炭素等の排出削減も求められるようになってきた。一方でより高度化したサイエンスの現場からは、より広く、深く、高頻度な海洋計測が要求され、また目的の多様化に伴い、計測項目も多様化してきた。
そこで注目されているのが、自律型のプラットフォームを用いた海洋計測である。例えば小型の自動浮沈漂流ブイ「アルゴフロート」を用いたアルゴ計画では、現在4,000台近いフロートが世界の海に分散して水温・塩分などの計測をおこなっている3)。さらに自由に移動できるプラットフォームとして、近年海上保安庁でも採用されている自律航走型海洋プラットフォーム4)、海中を昇降しながら移動する海中グライダー5)、そして海中を自由に移動できる自律型海中ロボット6)が新たな海洋計測の牽引役となっている。このような現状において、プラットフォーム技術開発には小型化・省電力化とそれに伴う低コスト化、低環境負荷を指向した展開が期待されている。プラットフォームが小型になると、当然ながら大型の機器は搭載できなくなる。そこで求められるのが海中で使用されるセンサ、分析装置の小型化である。

3.1 現場分析装置の小型化とマイクロ流体技術

例えば、海水に溶解した二酸化炭素の動態を把握する上で重要なパラメタである海水の水素イオン指数(pH)などの計測では、海中において長期間安定した計測を可能にする様に均圧構造をもたせた小型ガラス電極が実現され、センサシステム全体に耐圧性を付与した上で改良を繰り返しながら用いられてきている7)。また近年ではISFET(イオン感応性電界効果型トランジスタ)を用いることで、さらに小型・堅牢でpH変動に対する応答のよいpHセンサが実用化されている8)。 この様に、陸上で使用可能なセンサデバイスは、防水、耐圧などの対策を施すことで海中の環境計測に適用可能なものもある。
一方で、例えば試薬とサンプルの混合とそれに続く化学・生化学反応を用いた複雑な分析操作が必要となる微量金属イオン濃度や生体関連物質濃度などについては、小型のセンサデバイスを用いた計測は困難であった。そこで、試薬や海水サンプルの送液に必要なポンプ、加熱混合のための反応容器やヒータ、反応産物の検出・定量等を行う光学系等の機能要素を集積化した、小型の現場分析装置を実現するために応用されはじめているのがマイクロ流体技術である。従来型のトップダウン式の微細加工技術に加え、ボトムアップ的なマイクロマシン技術、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)技術を応用することによって、微小な反応容器やマイクロポンプなどを集積化した「マイクロ流体デバイス」を中核とした分析装置の実現が期待されている。
2000年代から本格的に研究開発規模が拡大したマイクロ流体デバイス、またはその応用によって実現された装置システムは、マイクロ流体システム、Lab-on-a-Chip、またはmicroTAS (Total Analysis Systems)などと呼ばれ、主に医療診断、創薬、細胞生物学等の分野で応用されている9)。我々はこれまで、マイクロ流体システムによる新たな海洋計測の実現を目指して研究開発を展開してきた10)(図2)。

図2 マイクロ流体技術とそれを用いた海洋計測

3.2 マイクロ流体システムによる海洋計測

我が国近海の深海底に点在する海底熱水鉱床は、新たな鉱物資源として期待されている。海水中の鉄やマンガン等の金属イオンは、熱水噴出を伴う活動的な鉱床を探索するためのトレーサーとして用いることができる。そこで我々はマイクロ流体システムを用いて、触媒金属イオンの濃度に比例した発光強度が得られるルミノール反応を原理とした、マンガンイオンの現場定量分析装置を開発した。
この装置の中核は、フォトファブリケーションプロセスによってマイクロ流路が形成された透明シリコーンゴム(PDMS:Polydimethylsiloxane)製のマイクロ流体デバイスである。数センチメートル角のデバイス内に、溶液切り替えのためのマイクロバルブ、流量レギュレータ、試薬混合のためのミキサが集積化されており、中心部には光検出のために2次元的に展開されたマイクロ流路が配置されている(図3)。

図3 マンガン濃度計測用のPDMS製マイクロ流体デバイス10)

これにマイクロポンプと小型熱式流量センサからなる送液系、そして耐圧容器に格納されたPMT(Photomultiplier Tube)を組み合わせることで、µM(マイクロモル/リットル)以下レベルのマンガンイオンを検出できる装置を完成させた。その装置を海洋研究開発機構の無人探査機「ハイパードルフィン」に搭載して、沖縄本島沖合の水深約500mの深海底で探査を行った結果、マンガンイオン濃度の異常を現場で検出することに成功し、新たな規熱水活動サイトの発見に貢献することができた11)
同様に、生化学反応の一種であるルシフェリン・ルシフェラーゼ反応による微弱光を検出することで、微生物の生物量の指標であるATP(Adenosine Triphosphate:アデノシン3リン酸)の濃度を現場計測できる装置も開発された(図4)12)。現在は深海域での微生物量分布の可視化と資源探査や資源開発に関わる環境影響評価への応用に向けて、実海域評価を繰り返しながら改良を進めている。図5では、海面付近ではATP濃度が高く、海底付近では低くなることが示されている。また、水深200m程度の深海底においてATP濃度の現場計測の結果が、採水サンプルの船上分析結果とよく一致していることが示されている。

図4 現場型ATP定量装置 (文献12)を一部改変)
図5 現場型ATP定量装置によるATP定量の結果(文献12)を一部改変)

さらに複雑な生化学分析操作が遺伝子解析である。特に微生物やウイルスなど目に見えない生物の検出や群集構造解析には遺伝子解析が有効である。そこで、東京大学生産技術研究所では、1ミリリットル程度の海水サンプルを対象として、微生物細胞の破砕から遺伝子の精製、PCR(Polymerase Chain Reaction)による遺伝子の高感度検出までを海中の現場で行うことができるマイクロ流体システムを構築し、深海域にて評価を行っている。その結果、現場に生息する微生物に由来する遺伝子の増幅産物を確認することができた13)
ここに示したように、マイクロ流体技術を用いることで、複雑な化学・生化学分析操作を海中の現場に持ち込んで行うことが可能になる。他にも、英国立海洋学センターおよびサザンプトン大学のグループなどでは植物プランクトンの増殖に欠かせない栄養塩濃度などを現場計測できるマイクロ流体システムを開発し、小型の海中グライダーに搭載して自動計測に成功するなど14)新たな海洋計測の実現に向けた研究開発が加速している。

3.3 マルチスケール流体システムへ

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の一つに「海の豊かさを守ろう」が掲げられた今、生物資源に関連する海洋計測で注目を集めているのが環境DNAである。光学的な見通しの効かない海中に生息する生物は小さな微生物でなくとも可視化が困難で、身近な漁獲対象種についてさえ、生態や資源量など不明な点が多い。そこで、環境中に放出された海洋生物由来の細胞や排泄物に含まれる「環境DNA」を採取し分析することで、これまでにない感度と精度で海中生物の動態を明らかにすることが可能になってきている15)
しかし、環境DNAはしばしばその環境水中の濃度が低く、サンプル量としては時に1リットル以上の海水を濾過・濃縮処理する必要がある。また、近年クローズアップされている環境問題に海洋プラスチック問題があるが、これも分析対象とするプラスチックのサイズによっては数十〜数百リットル、さらにそれ以上の海水を濾過して採取することが必要になる。
そこで我々は、大量の環境水サンプルの処理と、微量の液体を扱い分析するマイクロ流体システムのインターフェースとなる流体技術の開発が重要であると考えている。具体的には、数リットル以上の海水に含まれる分析対象を、ミリリットルオーダーへ、そしてマイクロリットルオーダーへとスケールダウンすることが求められる。これは、既存のマイクロ流体技術のみでは効率的に実現することができない。また、複数サンプルを並列または連続的に処理する場合、サンプル同士のクロスコンタミネーション(汚染)の防止が必須である。
そこで現在我々は、主に環境DNA分析をターゲットとして、数リットルの海水から数マイクロリットルレベルの液量を扱うPCRによる遺伝子検出までを完全自動化可能な現場型装置の開発を進めている。ここでは、3Dプリンタを用いて構築した流体制御系とマイクロ流体デバイスを組み合わせることで、汚染のないクリーンな採水と、サンプル濃縮と処理、遺伝子検出までのマルチスケールな流体制御が可能な装置システムの構築を進めている。
3Dプリンタを用いた流体システム構築の利点はミリメートル以下の微細な構造から、数十センチメートルオーダーのマクロな構造までを一度のプロセスで製作できることにある。また、MEMSプロセスでは得られるマイクロ構造が原則2次元的であるため、デバイスの設計や機能要素の配置に制約が生じうるが、3次元的な構造製作が可能な3Dプリンタ技術を用いることで、これまでより複雑な流体システムを実現することが可能である16)
微少流体を対象とし、特定用途に特化したマイクロ流体システムから、現場での実用性と多様な実ミッションへの対応可能性が付与されたマルチスケール流体システムへと進化を遂げることで、新たな海洋計測の時代が始まろうとしている。

参考文献
3) Japan Agro, http://www.jamstec.go.jp/J-ARGO/sitemap_j.html

4) 西村一星, 増田貴仁, 糸井洋人, 土屋主税, 加藤弘紀, 松坂真衣, 佐藤勝彦, 田中友規, 野坂琢磨, 石田雄三, “自律型海洋観測装置 (AOV) の運用に向けて” 海洋情報部研究報, 54, pp. 74-83, 2017

5) 中村昌彦, 小寺山亘, 吉村浩, 浅川賢一, 百留忠洋, “水中グライダーによる海洋観測” 海洋理工学会誌, 17(2), pp. 137-145, 2011

6) 巻俊宏, “AUV: 自律型海中ロボット (< 特集>「地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―」)” 日本機械学会誌, 121(1199), pp. 24-27, 2018

7) K. Okamura, T. Noguchi, M. Hatta, J. Ishibashi, “Improvement of in situ glass electrode pH sensor for seawater by rapid response glass electrode and removable Ag/AgCl electrode with solid reference junction using vycol glass” In 2016 Techno-Ocean, pp. 410-414., 2016

8) 下島公紀, “ISFET-pH 電極を用いた海洋の現場計測用 pH センサの開発” Readout HORIBA Technical Reports, 30, pp. 16-19, 2005

9) The 23rd International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences (µTAS2019), https://microtas2019.org/

10) 福場辰洋, “マイクロ流体技術による海洋化学・生化学計測 (< 特集>「地球環境の変化を知る―技術はどのように貢献するか―」)” 日本機械学会誌, 121(1199), pp. 28-31, 2018

11) C. Provin, T. Fukuba, K. Okamura, T. Fujii, “An integrated microfluidic system for manganese anomaly detection based on chemiluminescence: Description and practical use to discover hydrothermal plumes near the Okinawa Trough” IEEE Journal of Oceanic Engineering, 38(1), pp. 178-185, 2012

12) T. Fukuba, T. Noguchi, K. Okamura, T. Fujii, “Adenosine triphosphate measurement in deep sea using a microfluidic device” Micromachines, 9(8), 370, 2018

13) T. Fukuba, A. Miyaji, T. Okamoto, T. Yamamoto, S. Kaneda, T. Fujii, “Integrated in situ genetic analyzer for microbiology in extreme environments” RSC advances, 1(8), pp. 1567-1573, 2011

14) A. G. Vincent, R. W. Pascal, A. D. Beaton, J. Walk, J. E. Hopkins, E. M. S. Woodward, M. Mowlem, M. C. Lohan, “Nitrate drawdown during a shelf sea spring bloom revealed using a novel microfluidic in situ chemical sensor deployed within an autonomous underwater glider” Marine Chemistry, 205, pp. 29-36, 2018

15) 源利文, 山本哲史, 笠井亮秀, 近藤倫生, “環境 DNA を用いた沿岸域における魚類モニタリング” 沿岸海洋研究, 53(2), pp. 173-178, 2016

16) T. Fukuba, Y. Sano, “Application of 3D-Printed Microfluidic Device and Miniature Photodetection Technology Towards Photometry Based Biochemical Analysis in Deep Sea” In the 23rd International Conference on Miniaturized Systems for Chemistry and Life Sciences (µTAS2019), pp. 1158-1159, 2019

関連サイト
先端深海計測技術研究会(http://www.rc91domat.iis.u-tokyo.ac.jp/

【著者紹介】
福場 辰洋(ふくば たつひろ)
国立研究開発法人海洋研究開発機構(JAMSTEC) 副主任研究員 博士(工学)
東京大学生産技術研究所 特任准教授

■略歴
平成13年 3月 広島大学大学院博士課程(前期)修了 修士(農学)
平成15年 4月 日本学術振興会 特別研究員
平成16年 3月 東京大学大学院博士課程修了 博士(工学)
平成17年 4月 東京大学生産技術研究所 特任助手
平成19年 4月 同特任助教
平成20年 8月 同特任准教授
平成24年 4月 独立行政法人(現国立研究開発法人)海洋研究開発機構 技術研究員
平成30年11月 東京大学生産技術研究所 特任准教授(兼務)

■受賞歴
平成22年10 月 テクノオーシャンネットワーク(TON) 海のフロンティアを拓く岡村健二賞

超音波ドップラー式流向流速プロファイラー(ADCP)の技術とその応用(2)

Nortekジャパン合同会社
代表 國分 祐作

3. ADCPの新技術とその応用

3.1 流向・流速の効率的な計測
水中のより遠い(深い)場所までの流速を一度に計測するためには、低周波の音波を使用する必要がある。近年完成したNortek社Signature55には、独自開発された直径25cmの大型ADCP用ピエゾコンポジット探触子が搭載され、ADCPとしては低周波となる55 kHzと75kHzの音波を発信できる(図2)。長い計測可能距離と計測効率の両立を実現した探触子により高い指向性を発揮し、1000m先までの流速検知能力を持つ。また特筆すべきは、2種類の周波数を交互に発信可能である点である。55kHzを用いて1000mレンジの長距離(高深度)の流速計測を行い、75kHzを用いてより短い計測レンジ内を詳細に計測することが可能で、異なる周波数のADCPを2台必要とする計測を1台で実現できる。Signature55は気候変動に関わる外洋の環境調査の他、近年ではガス・油田プラットフォーム周辺の流況を把握するためにも使用されている。

図2:ADCP用コンポジット探触子の構成(搭載測器:Nortek社Signature55)

Nortek社のその他の機器においては、短距離計測用Aquadopp Profiler、係留索に固定して運用する1点計測式流速計Aquadopp、センサ直下のサンプリング領域における流速を最大64Hzで高速に計測可能なVector、多機能型ADCPであるSignatureシリーズがラインアップされている。また、これらの機種には、深海(深度4000mまたは6000m)にて運用を可能にする、専用の内部電子基板とチタン合金製耐圧容器を持つDeep Water(DW)シリーズがオプションとして用意されている。深海では海底直上領域を除いて音波を反射する粒子が少ないため、DWシリーズには粒子から反射される音波を探触子で十分に検知できる専用設計がなされている。本オプションは深層流や海底資源の調査に活用されている。

3.2 海洋乱流の計測への対応
水中における乱流は、構造物に負荷を与え、場合によっては損壊につながることもあるため、水中構造物の維持管理の際には注視すべき現象である。また、気候予測モデルに使用する場合等、水中の運動エネルギーや物質の混合をパラメータ化するためにも計測が必要である。しかしながら、乱流は複雑かつ短時間に変化するため、測定には技術的に多くの困難が伴う。光による可視化手法は有効であるが、光の減衰に伴い検知距離が短くなってしまう。一方で音波はより長い距離を減衰少なく伝搬するため、乱流の複雑な流れを捉えるための良いツールとなり得る。Signatureシリーズは空間・時間の分解能を飛躍的に向上させたことで、挑戦的な乱流研究にも利用されている。
海洋の乱流においては特に鉛直方向(深度方向)の微小な速度変化が重要である。これは、鉛直方向の速度変化によって、異なる性質の海水の混合、運動エネルギーや粒子の交換が行われるためである。鉛直方向流速を詳細に計測可能なSignature1000で可視化された海中の速度分布を図に示す(図3)。狭い領域内において短時間で流速が変化していることを明瞭に見ることができる。

図3:海洋中における鉛直流速の3分間の変化の計測例(Nortek社Signature1000にて取得)。
縦軸は水深、カラーバーは鉛直流速(mm/s)を表す(プラスは上向き流速)。
グラフ下部の黒い実線の位置から上方向へ音波を発信する。
(画像:Courtesy of Dr. Andrey Shcherbina and Dr. Eric D’Asaro,
both at the University of Washington Applied Physics Lab)

この他、Signatureシリーズ洋上風力発電設備等の水中構造物周辺の流れの監視や防波堤など護岸設備の設計前調査などで使用されている。

3.3 エコーサウンダーの搭載によりバイオマスの把握も可能に
海洋中のバイオマスの分布やその移動を検知することは、持続的漁業をはじめ、海洋の生態系、海流パターン、気候変動の海洋と気象への影響を理解する上で重要である。Nortek社では市場で初めてとなるシングルビーム・広帯域エコーサウンダーを搭載したADCPであるSignature100を2018年に発表した。機器の中央にあるエコーサウンダー専用探触子から、モノクロマティック(70 kHz、90 kHz、120 kHz)または周波数チャープ(90 kHz、50% BW)の音波を発信し、データ間隔は0.375m~4mで設定可能となっている。Nortek独自の音響処理技術を採用しているが、処理前のデータも出力可能で個々の研究ニーズに対応できる。従来、バイオマスの計測や魚・プランクトン等の挙動を知るためには魚群探知機、流れなどの物理環境を調べるにはADCPと、専用の機器をそれぞれ用意する必要があったが、本機器により1台で観測を行うことが可能となった(図4)。

図4:左 Nortek社Signature100によって得られた水深250mの海域における約三日間のエコーグラムと流速データの例
(上段は90 kHz周波数チャープエコーグラム、中段はADCPの音響反射強度、下段はADCPの水平方向流速の大きさ、
横軸は時間、縦軸は水深)、右上)Signature100の外観、右下)Signature100の投入風景
(クリックで拡大)

3.4 水中ナビゲーション用DVL(ドップラー速度ログ)
DVLとは、対地速度を計測する超音波センサである。長い波長のパルスを3本以上海底に向けて発信し、ADCPと同様に海底からの反射波のドップラーシフトを計測することで、機器自身の移動速度を算出する(ボトムトラックと呼ばれる)。
DVLが算出する対地速度にはバイアスが発生しないため、長期の水中航行を行う移動体にとって非常に重要なセンサである。長期精度が求められるミッションでは、INS(慣性航法システム)やコンパスなどと接続して運用される。 Nortek社ではADCPの開発で培った技術を応用し、対地速力、対水速力、流速計測を全て実行可能でコンパクトなDVL1000とDVL500を開発した(図5)。これらは沿岸域(水深300m以浅)から高深度(水深最大6000m)の海域で、AUVやROVそしてダイバー用ハンドヘルドナビゲーション機器にまで搭載され、運用されている。

図5:機器の外観画像と計測イメージ 左)Nortek社DVL、右)Nortek社NSL500

3.5 船舶用スピードログ
スピードログとは、船舶の対水速力を計測するセンサである。得られた対水速力は、操船用の情報の他、運用効率や燃料消費率の計算に用いられる。近年は、EU MRVの新しい規則やIMOのDCS規則に対応することが求められており、対水速力を含めた船舶のパフォーマンスの計測が注目されている。
高精度なスピードログを実現するには、下記の点について計測してデータ補正を行う必要がある。

1) 船体周辺に、船速、喫水、トリムにより動的に変化する流れの場の発生
2) 船体の動揺(傾斜)に伴う計測への影響
3) 船体と同行する流れから対水速度の分離

超音波ドップラー式のNortek Speed Log 500 kHz(NSL500、図5)では、内蔵センサにより水温、センサ水深、傾斜を常時計測している。これらの情報をもとに専用アルゴリズムにより上記の3項目について自動補正を行うことで、対水速度計測の精度を高めている。波浪や気象の影響がある外洋を航行した際において、NSL500は±0.5%の計測精度を実現した。
NSL500は認証 IMO.96(72)/DNV を取得済みであり、DVLの技術を応用した水深200m以浅の対地速力の計測と、ADCPの技術を用いた船体下方向における三次元流速の計測も可能である。内蔵水温計とこの流速データを用いれば、船舶の最適な燃料効率となる航行ルート決定にも利用できる。さらにNSL500は海水中の塩分の影響を受けずに対水速度の計測を行うため、電磁式(EM)スピードログやその他ドップラー式スピードログで注意が必要な塩分に関する各種校正が不要である。DVL同様に出力値の経時変化が発生しないため、再校正の作業も不要となり、より簡便に測定ができる。
高精度な船速の計測と各種内蔵センサのデータを用いて、船舶の状況を船上および陸上から詳細に把握でき、今後は安全で効率的な運航の実現や自動航行船等に活用されることが期待される。

4. 終わりに

ここでは、海洋における流速計測で広く使用されている超音波式流向流速プロファイラー(ADCP)の基本原理とその計測技術を用いたNortek社の新しい種類の超音波ドップラー製品およびその具体的な利用シーンについて紹介した。水の動きを計測するという目的で、長い間地球水圏環境の調査に利用されてきたADCP技術が、近年ではナビゲーション用のセンサへ応用されてきた。今後ますます海洋関連機器の自動化が進む中、いかに精度よく包括的にデータを得られるかが機器開発を行う上での鍵となっていくことが考えられる。

Nortekグループサイト:https://www.nortekgroup.com/

【著者紹介】
國分 祐作(こくぶ ゆうさく)
Nortekジャパン合同会社 代表

■略歴
2011年 独Leibnitz Institute for Baltic Sea Research 招聘研究員
2012年 JFEアドバンテック株式会社 入社
2014年 東京海洋大学大学院 海洋科学技術研究科 修了 博士(海洋科学)
2017年 Nortekジャパン合同会社 入社
2018年より現職

「風力発電設備および送電用鉄塔のsmartNejiシステム」に関する共同実証事業を開始

(株)NejiLawは、これまでカシオ計算機(株)と共同で開発を行ってきたsmartNejiを用いて構築される「風力発電設備および送電用鉄塔のsmartNejiシステム」に関する共同開発契約を(株)関電工と締結し、オープンイノベーションによる実証事業を開始したとの発表をした。


このIoTネジは、精密応力センサ化技術を軸とするNejiLaw製の緩むことのないネジに、G-SHOCKで培われたカシオ計算機の耐衝撃・耐振動性・低消費電力の通信回路技術を搭載して双方の技術的強みをかけあわせることで、従来のねじ水準の堅牢性を有するマルチセンシング型IoTネジ「smartNeji」を実現した。
ネジ自体をマルチセンサ化することで、締結作業中の状態確認をはじめ、締結部における応力等の情報を無線収集し、マテリアルバイタルサインともいうべき情報をとらえ、独自のAIによる監視システム「GodEyes」で解析することにより構造体全体の応力状態の把握を可能にするという。

日本国内でインフラ建設が盛んに行われてから実に60年近くが経過。建造物寿命40〜50年と言われる中で、近年老朽化したインフラが急増している。社会資本のうち道路橋は、全国73万橋あり、このうち建設後40年以上経過する割合が、既に60%に達している(国土交通省発表資料より)。さらに東・中・⻄日本高速道路は、大規模更新が必要な橋梁総延⻑約230kmに、鉄筋コンクリート床版の取替費用として、約1兆6,500億円の事業費が見込まれている(NEXCO3社発表資料による)。

NejiLawは、L/Rネジ、ZaLoc、JicLoc、ShuLoc、VanLocを始めとする高度接合部材に加え、発明的スピード課題解決体制から研究・開発・量産技術構築・品質管理に至る一気通貫した体制を社内に有し「創発力」によって、広く社会に貢献するとしている。

ニュースリリースサイト(Nejilaw): http://www.nejilaw.com/pdf/NejiLawPR_kandenko_smartNeji_20200615.pdf

世界17ヶ国で実績をもつロボット工学カリキュラムが、日本の学校への導入開始

「ROBBO(ロッボ)」のロボット工学を根幹にしたプログラミング・3Dモデリング・電子回路設計クラスは、将来のイノベーターを育てる全てのものが含まれている。これにより、子ども達はロボット制作に必要なスキルを得られ、エンジニアリングコンテストに勝つことも可能とのこと。

すでにフィンランド、アメリカ、イギリス、スペイン、イスラエル、ギリシャ、タイ、インド、ロシア、ベラルーシ、カザフスタン、など17ヵ国の学校で既に採用されているこのカリキュラムを、この度日本の学校に導入することとなった。
今回は納得した品質を保証するために導入する学校を200校に限定するとのこと。 関心ある学校関係者は以下のフォームに登録すると連絡が入るという。
〔登録フォーム〕 https://forms.gle/xccqrTywmVDgqiK99

【ロッボの特徴】
・世界的に知られているオープンソース(ハードウェアおよびソフトウェア)
・3Dモデリングしたものを実際にプリント(造形)するための装置
・海外で認められた教育大国フィンランドの近代的な教育メソッドを採用

「ROBBO(ロッボ)エンジニアリングイノベーションクラス」
ロッボのカリキュラムにより、学校の先生方が子ども達に下記の教育内容を届けられるとのこと。
・幅広い年齢層(6〜15歳)向けのロボット工学
・3Dプリントを使用した製品プロトタイプの作成
・ロボット工学に情熱を持つ生徒へのコンテスト参加奨励
・技術的な装置の使用方法だけでなく、その組み立て方や製造方法の教育
・ロボット工学に関するサマーキャンプの実施

〔ROBBO製品のコンセプト〕
ロッボが提供するハードウェアもソフトウェアも全て「オープンソース」、つまり完全に一般に公開されているもの。誰もがアクセスできるオープンソースにより、子ども達は自分の好きなように手を加えることができ、テクノロジーの本質や根本を理解できる高品質の教育を受けることができるとしている。
・オープンソースソフトウェアは、自分で調べたり、好きなように変えたり、自由度を与えられる。
・オープンハードウェアは、動作原理を研究するために分解・組み立てが可能で、仕組みの本質を学ぶことができる。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000058797.html

ams、自動車に最適な高速モーター向け新型ポジションセンサ

amsの日本法人amsジャパン(株)は2020年6月11日パワーステアリング、アクティブダンパー制御、ブレーキなど車両の安全性に不可欠な機能の電動化を促進し、低コストに抑える新たなポジションセンサを発表した。

2種類の新型ポジションセンサは、自動車業界へ新たな可能性とコスト低減のメリットを提供する。ams のAS5147Uは、最大28,000rpmの速度で動作するモーターで使用可能な、インテリジェントな磁気ロータリーポジションセンサチップ。新しいAS5247Uはデュアルスタックダイバージョンで提供され、最も高度なASIL-Dクラスの機能安全アプリケーションに要求される冗長性を備えているという。

これら新製品は、より安全、よりスマート、より環境に配慮した自動車を目指す自動車業界の動きに対応しているとのこと。
・高速モーターをより効率的に動作させる。センサは新型のDFS(TM)(ダイナミックフィルターシステム)技術を搭載し、回転速度での位置測定を高精度かつ低ノイズで実現。センサのDAEC(TM)(ダイナミックアングルエラー補正)技術により高速時でも遅延をほぼゼロとなるため、非常に精度の高いリアルタイムのアングル測定を行える。この2つの技術はams独自の組み合わせである。
・総合的な自己診断機能を内蔵することで、ISO 26262機能安全規格の厳格な仕様への準拠が求められる自動車メーカーの取り組みを支えている。新しいAS5x47Uセンサは、外部デバイスとの通信向けに、巡回冗長検査(CRC)の保護機能を備えている。
・モーター制御の実装コストを低減。amsの位置センサはすべて、特許取得済みの差動センシングアーキテクチャにより、浮遊磁場の影響を排除している。磁気を放射する構成要素が増え続けている中、これらセンサは充電ステーション、モーター、ソレノイド、高電圧配線などの発生源から放射される外部磁場から保護するためのシールドを一切必要としない。
・より小型で信頼性の高いモーターシステムを実現することで、原材料と製造コストを節約。
・チップ内で測定結果を処理するamsの位置センサのデジタル信号処理器(DSP)コアを強化。測定結果は標準のUVW、ABI、PWMフォーマットで出力されるため、自動車の設計担当者は新型のスマート車両の制御システムへ容易に実装できるとしている。

ニュースリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000216894/