ASM330LHBG1に用意されているソフトウェア・ライブラリは、独自に評価されて認証を取得しており、ISO 26262に準拠している。このソフトウェアと2個のASM330LHBG1を使って機能安全に準拠した冗長性を実現可能である。汎用のハードウェアをベースに組み合わせたこの方法は、SEooC(Safety Element out of Context)を満足しているため、自動車安全性レベルB(ASIL-B)(※1)までのシステム認証に対応している。このライブラリが提供するソフトウェアは、センシング・モジュールの設定機能、データ取得を開始する前に動作が正常であることをチェックする機能、およびセンシング・モジュールから出力されるデータの取得を処理する機能を備えている。また、これらの機能それぞれにエラー・コードが割り当てられており、異常が検出された場合に確認することができる。同一のセンサ2個で構成されるこのソリューションは、2つの異なるセンサ・ハードウェアから得られるデータが一致しているかどうかをチェックすることで、冗長性を確保する。
ASM330LHBG1は現在量産中で、14リードのプラスチック製VFLGAパッケージ(2.5 x 3mm)で提供される。単価は、1000個購入時に約9.40ドル。
※3 微細運動スキル
J. R. Napierはヒトがモノを掴むときの運動を「握力把持(Power grip)」と「精密把持(Precision grip)」の2種類に区分した。握力把持は手のひらで握るような動きを指す。精密把持は親指とそれ以外の指で対抗させてつまむような動きを指す。本研究ではこの精密把持に注目した。
※:JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)
J-SPARC(JAXA Space Innovation through Partnership and Co-creation)は、宇宙ビジネスを目指す民間事業者等とJAXAとの対話から始まり、事業化に向けた双方のコミットメントを得て、共同で事業コンセプト検討や出口志向の技術開発・実証等を行い、新しい技術を獲得し、新しい事業を創出する共創型研究開発プログラムである。2018年5月から始動し、これまでに40以上のプロジェクト・活動を進め、民間事業者による食、生活用品、教育、VR、エンタメ、アバター、通信、小型衛星コンステ事業の事業始動(商品化・サービスイン)にも貢献している。事業コンセプト共創では、マーケットリサーチ、事業のコンセプトの検討などの活動を、事業共同実証では、事業化手前の共同フィージビリティスタディ、共同技術開発・実証などの活動を行う。
https://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/
A6983は、QFN16パッケージ(3 x 3mm)で提供される。1000個購入時の単価は、A6983が約1.75ドル、A6983Iが約1.81ドル。STのeStoreでは、A6983およびA6983Iの無償サンプルを入手可能。また、迅速な開発の立ち上げや、プロジェクトの加速に貢献する評価ボード「STEVAL-A6983CV1」(A6983)および「STEVAL-A6983NV1」(A6983)、「STEVAL-L6983IV」(A6983I)も提供されているという。
謝辞 本研究の一部は、2023年度NEDOムーンショット型研究開発事業研究開発プロジェクトC4S: Calcium Carbonate Circulation System for Construction(PM:東京大学野口貴文)、工学院大学産学連携研究を通じて実施されており、工学院大学大学院生細田夏花氏,ウルム香月清仁氏・相原幸恵氏、高橋カーテンウォール工業株式会社、株式会社ビッシェル、北海道雄武町の関係各位より多大な協力をいただいた。
N.Hosoda,K.Iguchi,M.Tamura,T.Sasaki,T.Saito,R.Ozeki,T.Yamamoto,A,Koseki, Development and basic property evaluation of mortar for 3D printer using sea shells waste with blue carbon fixation properties, The 22nd International Symposium on Advanced Technology(ISAT22) (2023)
M. Tamura and at.el, Prediction of amount of calcium carbonate concrete materials generated from concrete structure stocks in the past and future RILEM Week(2023)