アーカイブ

我が国における計量標準とその供給体制(1)

産業技術総合研究所
計量標準総合センター
堂前 篤志

1. はじめに

正しい計量(計測)は日常生活や商取引などのあらゆる活動に必要不可欠であり、科学技術にとっても重要な礎である。正しい計量を行い、計量により得られた結果を比較するには、計量の共通の尺度となる計量標準が必要となる。センサや計測器による計測の結果と、計量標準によって実現される値との間の関係を確定する一連の作業(校正)を行うことにより、計測の結果に信頼性を与えることが可能となる。

現在、多くの国が、その国における計量標準(国家計量標準)を、国際単位系という単位の体系の中で確立し、運用している。その国を代表して標準に関する研究開発および標準の設定・維持・供給業務を行う機関が国家計量標準機関(NMI)と呼ばれ、我が国では国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の計量標準総合センター
(National Metrology Institute of Japan : NMIJ)がその役割を担っている。また、NMIを補完する組織として指名計量標準機関(DI)がある。
本稿では、計量標準の国際的な枠組みおよび我が国の計量標準の体系について概説する。

2. 国際的な計量標準の枠組み

2.1 メートル条約

18世紀末のフランスにおいて、長さの単位”メートル”と質量の単位“キログラム”を基準とした単位系であるメートル法が誕生した。その後、メートル法の普及が進むにつれて国際社会の注目を集め、1875年に国際条約であるメートル条約に結実した。メートル条約はメートル法を国際的に確立し、その維持のために、国際的な度量衡標準の維持供給機関として国際度量衡局(BIPM)を設立・維持することを取り決めた多国間条約である。メートル条約は17カ国の構成加盟国で発足したが、2021年1月現在63の加盟国と39の準加盟国および経済圏がその重要性を認識するに至っている1)。我が国は1885年にメートル条約へ加入し、100年前の改正度量衡法の公布(1921年)により尺貫法を脱皮してメートル法を基本とすることになった2)。その後、計量法(3.1に記述)の下で土地や建物の表記を除き1959年からメートル法が完全実施されている。

2.2 国際単位系

1960年開催のメートル条約加盟国が一堂に会する条約下の最高議決機関(国際度量衡総会、CGPM)において、世界共通の実用的な計量単位として定められた単位系が国際単位系
(仏: Le Système International d’Unités、英: The International System of Units、略称:SI)3)である。SIは、その時々の最新の科学技術の進展を取り込みながら常に進化を続け、科学技術、産業、取引において全世界共通で使用できる、実用的な単位系である。

SIは、7つの基本単位と組立単位、接頭語で構成される。2018年開催の第26回CGPMにて、7つの基本単位のうち、キログラム(kg)、アンペア(A)、ケルビン(K)、モル(mol)の定義が改定され、2019年5月20日(世界計量記念日)に施行された。新たなSI単位の定義は、表に記す7つの定義定数を用いて確立されており、単位系全体が、これらの定義定数の値から導かれている。新しく施行されたSIでは、7つの基本単位の中で唯一、人工物(キログラム原器)によって定義されていたキログラムを、定義定数のひとつであるプランク定数を使って定義した。これにより、基本単位は全て器物から解放され、自然界の法則にしたがった定義が完成した。

表 7つの定義定数と対応する7つの基本単位

2.3 国際相互承認取決めと国際比較による国際同等性の確認

経済活動のグローバル化に伴い、各国間の計測の結果の整合性に関する関心が高まり、計測の結果の国際相互承認の枠組みが整備されてきた。各国の国家計量標準の同等性を相互に認める国際度量衡委員会(CIPM)の国際相互承認取決め(CIPM MRA)が締結され、2005年より発効された1)。また、校正を行う事業者(校正事業者)が発行する校正証明書の国際的な同等性を認め合うために、国際試験所認定協力機構(ILAC)による相互承認取決め
(ILAC MRA)の枠組みも整備されている4)。これらの取決めにより、NMIを頂点とする各国の計量計測のトレーサビリティ体系(3.2に記述)を相互に信頼し、他国の国家計量標準に基づいた校正結果を自国でもそのまま同等と認め、その校正証明書を自国でも受け入れる仕組みを構築することが可能となった(図1)。この仕組みにより、製品検査時の試験器等がCIPM MRAに対応した国家計量標準と関連付けられる場合、この試験器で検査された製品等の試験成績書がワンストップで相手国に受け入れられることが可能となる(One-Stop-Testing)。
One-Stop-Testingにより、国際間の取引において重複して行われていた試験を省くなど貿易における障壁を取り除くことが可能となり、その結果、製品のコストの低減、製品が市場に出るまでに要する時間の短縮など、多くのメリットが期待できる。

CIPM MRAでは、国家計量標準間の同等性を確認するために行う比較試験(国際比較)の実施、校正能力を担保するための文書規定や技術管理に基づいたシステム(品質システム)の構築、海外のNMI等からの専門家による現地審査(ピアレビュー)の実施が要求される。要求を満たしたNMIおよびDIは校正・測定の最高の能力を示す指標(校正・測定能力、CMC)を宣言し、国際的な審査プロセスを経て承認されたCMCはBIPMが管理するデータベース(KCDB Appendix-C)に登録され、ウェブ上で公表5)される。

国際比較では、同一の校正対象を複数のNMIやDIで持ち回り、その校正結果を比較することで、国家計量標準の同等性の確認を行う。NMIJは、各種国家計量標準の同等性を確認するために、CIPMの各諮問委員会などが実施する多くの国際比較へ参加するだけでなく、幹事機関として国際比較の実施運営にも積極的に貢献している。

図1 計測の結果の国際相互承認の枠組み

次回に続く-

参考文献

1) 国立研究開発法人産業技術総合研究所 計量標準総合センター, メートル条約に基づく組織と活動のあらまし, 2021年4月.
2) 独立行政法人産業技術総合研究所(計量標準総合センター), 計量標準100周年記念誌, 平成15年5月.
3) Bureau International des Poids et Mesures (BIPM), The International System of Units (SI), 9th edition, 2019.
4) 公益財団法人日本適合性認定協会, 校正機関向けパンフレット,
https://www.jab.or.jp/files/items/common/File/2018_calibration_brochure_1.pdf
5) 国際度量衡局データベースKCDB, https://www.bipm.org/kcdb/



【著者紹介】
堂前 篤志(どうまえ あつし)
国立研究開発法人産業技術総合研究所(AIST)
計量標準総合センター(NMIJ)
計量標準普及センター 計量標準調査室 総括主幹

■略歴
2000年 豊橋技術科学大学 工学部 電気・電子工学課程卒業
2014年 東京都市大学 工学研究科 博士後期課程修了、博士(工学)
2000年 通商産業省 工業技術院 電子技術総合研究所 入所
2001年 産業技術総合研究所 計測標準研究部門、2015年 同所 物理計測標準研究部門を経て、
2020年8月より現職

ISO/IEC 17025に基づく認定校正とは(1)

一般財団法人 日本品質保証機構
片桐 拓朗

はじめに

試験や校正の分野で、最近ISO/IEC 170251)に基づく試験・校正機関という言葉を耳にすることが多い。ISO/IEC 17025とは、国際規格「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」のことであり、これらの試験所や校正機関が満たすべき基準を示した規格である。本稿では、ISO/IEC 17025に基づく認定校正とはどのようなものであるかについて述べる。

1.なぜISO/IEC 17025が求められるのか?

品質マネジメントシステムに関する国際規格ISO 9000シリーズが普及して20数年が経ち、製造業のみならずサービス業など広範囲な業種においてもISO 9000シリーズの認証を取得していることが当然のようになっている。ISO 9000シリーズを試験や校正といった分野で取得する場合、いわゆるマネジメントシステムについては比較的シンプルに構築することができる。しかし、マネジメントシステムができ上がったからといって、試験や校正の能力が優れているかどうかまではわからない。そもそも、試験や校正の能力とは何であろうか?

例えば、ある製品や部品が規格や仕様に適合しているかどうかの“試験”では、正しい装置、正しい方法を用いて正確な値を出すことが重要である。A試験員の試験結果とB試験員の試験結果が異なるようでは試験能力が優れているとは言い難い。また、同じ試験を試験所Xと試験所Yで行ったときに、同じ結果が得られなければ、試験を依頼する側は混乱を来たすであろう。

測定器の示す値と計量標準の値の一致の度合いを確認する“校正”の分野でも同様である。ある測定器を校正したときに、使用している計量標準が正しくない、あるいは校正手順が正しくないときには、測定器の正確な校正結果を出すことは難しい。この場合、この測定器を使用した計測値は信頼できないものになる。
 産業界には、計測が正しくないと混乱を引き起こすケースが多々ある。例えば、部品の寸法(長さ)が正しく計測されていないために嵌め合いができないとか、温度が正しく計測されていないために、製品特性が変化してしまった等である。
そこで、試験所や校正機関の能力が適切であることの証として用いられる規格がISO/IEC 17025(JIS Q 17025)である。その特徴として次のことがいえる。

(1) SI(国際単位系)へのトレーサビリティの確保
(2) 不確かさの付いた校正結果で信頼性の確保
(3) 技能試験への参加による技術能力の確保
(4) マネジメントシステムの確立による品質の確保
(5) 第三者による認定を通じた透明性、公正性の確保
これらが意味するところは次のとおりである。

(1) SIへのトレーサビリティの確保

測定器の値がSIまたは国家計量標準につながっていることは重要であり、これを計測のトレーサビリティという。計測のトレーサビリティがとれていれば、どの測定器で測定しても同じ結果が得られるはずで計測の同等性が確保される。ISO/IEC 17025に基づいて認定された校正機関は、この計測のトレーサビリティ確保の条件を満たしている。言い換えれば、認定シンボルの付いた校正証明書は、SIへのトレーサビリティが確保されていることを意味している。

(2) 不確かさの付いた校正結果で信頼性の確保

計測のトレーサビリティの定義は、「個々の校正が不確かさに寄与する、切れ目なく連鎖した、文書化された校正を通して、測定結果を参照基準に関係付けることができる測定結果の性質」(JIS Z 8103 計測用語)である。したがって、トレーサビリティのとれた校正を行うためには、校正結果への不確かさの表記も重要となっている。不確かさとは、「測定値に付随する、合理的に測定対象量に結び付けられ得る値の広がりを特徴づけるパラメータ」(JIS Z 8103)と定義される。要するに測定値の信頼度を表す指標である。したがって、不確かさの表記された校正結果はその正確さの程度が定量的に示されているので、信頼性の高い校正結果であるといえる。

(3) 技能試験への参加による技術能力の確保

計測のトレーサビリティがとれていることだけでは、試験や校正の結果が正しいことを保証するには不十分である。試験方法や校正方法が正しく、かつそれを実現できる能力を持った人材がいて初めて正確な結果が出せるのである。それを示すために、試験所や校正機関は技能試験への参加が義務付けられている。技能試験とは、同一の試料や同一の測定器をサンプルとして試験所間で持ち回り、各試験所が出す結果を比較する作業である。ISO/IEC 17025では定期的な技能試験への参加が求められており、その結果が良好でなければ、認定の継続ができなくなる場合もある。したがって、ISO/IEC 17025に基づいて認定されているということは、試験・校正の技術的能力が認められていることを意味している。

(4) マネジメントシステムの確立による品質の確保

試験所や校正機関の品質とは、試験結果や校正結果が正確なことであり、またそれに加えて、一般的な品質の保証が求められる。ここでの品質の保証とは、例えば試験・校正の納期が明示される、預かったサンプルが良好に維持管理される、記録の管理が適切である、不適合業務を是正する仕組みがある、顧客からのフィードバックを適切に取り込んでいる、内部監査が実施される等である。これらは、ISO/IEC 17025の中の「マネジメントシステムに関する要求事項」で求められるものであり、システムを構築して原則として文書化し運用することが求められている。

(5) 第三者による認定を通じた透明性、公正性の確保

試験所や校正機関がISO/IEC 17025の認定を維持するためには、2年に一度の定期的な認定機関の審査を受けることになる。これは第三者による審査であるので、この審査をクリアするということは、透明性、公正性が適切であることに他ならない。したがって、認定された試験所や校正機関を利用することは、そこで得られたデータが技術的に信頼性の高いものであることを示せると同時に、試験所や校正機関に外部組織を利用するときの確認手段の一つでもある。

次回に続く-

参考文献

1) ISO/IEC 17025: 2017 (JIS Q 17025:2018) 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項、日本規格協会



【著者紹介】
片桐 拓朗(かたぎり たくろう)
一般財団法人 日本品質保証機構 理事

■略歴
東京都立大学大学院工学研究科電気工学専攻修了。
1985年4月、財団法人 機械電子検査検定協会(現 一般財団法人 日本品質保証機構)に入構。
計量器、計測器の検定、校正事業に従事。
2005年から2010年までJCSS、A2LA認定校正事業の品質管理責任者に従事。
2015年より現職。

最近の温度測定と校正技術(1)

(株) チノー
清水 孝雄

1. はじめに

近年,材料や製品の高品質化や高精度化において,設備監視・制御のパラメータのひとつとして温度の重要度が益々高まっている。また安心,安全,環境・省エネ等やIoTでのセンシング技術の広がりにより,温度測定の需要も増えている。ここでは,温度の定義・目盛,温度計校正時の不確かさ評価,および新しい温度センサ・校正技術などについて紹介する。

2.  温度の定義と温度目盛

図1 水の状態図(水蒸気,水,氷)
図2 水の三重点セルの構造と外観

温度は,国際単位系(SI単位)の基本量の一つで,その単位は,熱力学温度ケルビン(K)で「水の三重点の熱力学温度の1/273.16倍に等しい大きさである」と定義されている。現在1990年に制定された国際温度目盛(ITS-90)が国際的な温度標準であり,温度定点とその温度定点の間の温度を補間する計算方法が規定され,これらにより温度目盛が得られる。熱力学温度の基準となる水の三重点は,図1に示すような水蒸気と水と氷が共存している熱平衡状態で,図2は純水を真空のガラス容器に封入容器を示したものである。この容器は,水の三重点セルと呼ばれ,熱的に極めて安定した状態を保持でき,この温度を273.16K(0.01℃)と定義している。

近年,温度については,水の三重点では水の個体差があることから,人工的物等によらない単位系が検討され,2019年5月20日の世界計量記念日以降,熱力学温度のケルビン(K)の定義は,水の三重点に基づくものからボルツマン定数Kを用いたものに変更された。しかし,これまでの国際温度目盛(ITS-90)に基づく値との差は極めて少なく,これまでの温度目盛での運用上の影響は無視できる範囲である1)

3. 温度計について

3.1 温度計の種類と分類

図3 主な工業温度計

工業分野で主に用いられる温度計は,測定方法によって大きく接触式と非接触式に分類される。図3に主な工業用温度計を示す。接触式の温度計はセンサを測定対象(固体・気体・液体など)と接触させて,熱の伝導などを利用して温度測定するもので,センサには熱電対,サーミスタや測温抵抗体を用いる抵抗温度計などがある。

一方,非接触式の温度計はセンサが非接触であり,測定対象が発する熱放射エネルギーを測定する。その一つが放射温度計で,熱放射エネルギーを検出するデバイスに,シリコン・フォトダイオード,焦電素子,サーモパイル(熱電対が多数配置されたもの)などが使用されている。2次元で温度分布を測定できるサーモグラフィ(熱画像)も同じ測定原理の温度計である。

3.2 国内の温度計の生産台数と金額(経産省データ)

図4 国内の工業用計測機器の生産台数比率(2020年1-12月)

経済産業省が発表している2020年(1-12月)の工業用計測制御機器(温度計,圧力計,流量計,差圧計,その他)の種類別生産台数での比率は、図4に示すように温度計の生産台数比率は半分以上の56%を占めている。一方、金額比率では温度計は約24%である。2010年から2020年までの10年間で,生産台数自体は約2倍に伸びているが,生産金額はほぼ横ばいである。これは,温度計の種類による価格の差はあるが,多数点の監視用やIoT関連での需要による比較的安価な温度計が増えていることもその一因であると思われる。

4. 温度校正のトレーサビリティ

図5 日本のJCSSの温度トレーサビリティ体系

トレーサビリティ(Traceability)とは,“校正に使用した標準器・測定器のルーツが国家標準にまで正しくさかのぼれること“である。図5に日本のJCSS(Japan Calibration Service System)と呼ばれる計量法に基づくトレーサビリティ体系を示す。温度においては,JCSSでの「校正事業社登録制度」では,国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下,産総研)が所有する国家標準器を基に,特定標準器と呼ばれる白金抵抗温度計,熱電対,放射温度計を校正する高い拡張不確かさを持つ各種温度定点装置が温度の基準となる。この温度目盛が登録事業者の特定2次標準器の校正器に供給される。温度計の種類により,特定副標準器を所有する日本電気計器検定所を経由する場合と,直接産総研から供給される場合があるが,いずれも校正の実施による不確かさを記載した「校正証明書」によるトレーサビリティがとれた体系である。

次回に続く-

参考文献

1) 山田善郎,“温度(K)についての基礎解説と最新動向”,計測と制御,53-8(2014),p758



【著者紹介】
清水 孝雄(しみず たかお)
株式会社チノー 久喜事業所長 取締役常務執行役員

■略歴
1976年 東京教育大学 理学部応用物理学科卒業
1976年 株式会社千野製作所(現 株式会社チノー)勤務  現在に至る

■著書
・温度計測 基礎と応用(共著,コロナ社)
・ワイヤレスセンサシステム(共著,東京電機大学出版局)

流量センサの校正(1)

島津システムソリューションズ(株)
岩政 明

1. はじめに

水をはじめとする流体は、我々の生活に欠かせない存在である。流体の計測や制御という点では、素材や加工の進化による流量センサの高精度化と制御の高度化の方向がある。また、地球規模の環境課題への取り組みや環境負荷低減、資源の有効活用といった側面もある。流体を制御して活用することに加え、その量を正確に計測することに対する要求がますます高まっている。
流量だけでなく、長さ、質量、電気量、時間、温度などの様々な物理量の計測に関するトレーサビリティを証明するサービスが存在する。計量法が改正され、日本のトレーサビリティ供給と認定の制度であるJCSS登録制度が創設されて20年以上が経過し、医薬、食品、流通など多くの分野で、JCSS校正を活用した規格認証や品質証明が普及し定着している。
本稿では、パイプによる配管などの円管路内を流れる液体の単位時間あたりの量(流量)を測定し、幅広い分野で利用されている流量センサの校正について説明する。

2. 流量センサと校正

2.1 流量の種類

水などの流体が管路内に連続的に存在すると仮定する。流量は次の式で表わされる。また、流量は体積または質量を時間で割った組み立て単位である。

流量に時間を乗じたり、積分することによって、管路を流れた質量や体積を求めることができる。流量はどこに基準をおくかで、次の2通りの表現ができる。

・瞬時流量:ある断面を単位時間あたりにどれだけ流れたか。
・積算流量:ある時間にどれだけ流れたか。

管路の下流に液体を蓄えるタンクなどの設備が設けられた場合では、設備上流で瞬時流量と時間を管理することにより、下流のタンクに溜まる液体の体積や質量を制御することができる。

2.2 流量センサ

流体の挙動をとらえて検出し、測定値を流量信号に変換して出力する機能をもつものが流量センサである。流量の計測においては、これまで多くの研究やさまざまなアイディアが出されており、多くの種類の流量センサが存在する。
測定原理の点では、流体の運動エネルギーを利用するものと流体にエネルギーを与えて測定するものに分類できる。前者の代表例は、絞り流量計、渦流量計、タービン流量計、容積式流量計で、上流と下流の圧力差や流れに鉛直に設けた棒の下流にできる渦周波数、タービンの回転数、流路に設けたマスの動きによって流量を測定する。後者の代表例は、電磁流量計、コリオリ流量計、超音波流量計、熱式流量計であり、流体に磁場、振動、超音波、熱を加え、起電力や周波数や温度の変化によって流量を測定する。検出された信号は、電流信号(4~20mA)やパルス出力のような規格化された電気信号に変換して出力される。
また、測定原理の違いにより、測定できる流体や流量センサの設置条件に制約が生じる。例えば、絞り流量計、渦流量計、タービン流量計、超音波流量計、電磁流量計では、流れの状態や円管路の断面における流速分布の状態によって、検出される信号は変化する。そのため、一般的には流量センサの上流や下流に設ける直管部の長さ(直管長)を十分に長くして流体の流れを発達した流れ(乱流)にして測定する。
流量センサが十分な性能を発揮するためには測定原理や測定条件に注意を払う必要があり、校正結果にも影響を及ぼす。流量センサの校正において注意すべき事項については5章で述べる。

2.3 流量センサの校正

校正とは、より上位の標準と比較して不確かさを求めることである。すなわち、上位の標準器による標準値と校正対象のセンサの測定値を比較して、その差(偏差)や比率(k-factorや補正係数など)を算出して不確かさを付与することである。
流量センサの校正では、流量センサに流体を流し、標準器による標準値と流量センサの測定値を比較する。校正データの処理は、流量センサによる測定値の平均を求め、標準値との偏差を求め、繰り返し測定の標準不確かさを求める。さらに、流量センサの出力信号の種類に応じ、標準値と測定値の比率で流量センサ固有の値であるk-factorや補正係数を算出することによって校正する。
測定結果の不確かさは、流量センサによる繰り返しの不確かさ、校正に使用した標準器や設備の不確かさ、校正条件や環境条件などを考慮して算出する。実際の校正では、あらかじめ校正手順を厳格に定めており、登録・管理された設備を使用して実施される。品質を確保するためには、定めた設備で、定めた手順通りに校正を実施する必要があり、実運用ではチェックシートや自動化によって確実に作業が進められている。

2.4 トレーサビリティ

トレーサビリティ体系は国家標準(特定標準器)を頂点とした階層構造で、連鎖的に校正されその関係が保たれる。流量センサなどの測定器のトレーサビリティが確保されていることは、その測定器が国家標準まで切れ目がない不確かさが付与された適正な校正の連鎖でつながっていることを表す。校正対象の測定器(一般計測機器)を、国家標準に近い上位側にある測定器によって適切に不確かさを求めて校正する。その上位側の測定器は校正によって国家標準とトレーサビリティがとれていると、対象の測定器は校正によって国家標準とのトレーサビリティが確保される。

図2.4.1 トレーサビリティ体系の例

2.5 JCSS制度

JCSS制度は、計量法第8章で規定されている計量計測トレーサビリティを確保するための制度である。独立行政法人製品評価技術基盤機構(NITE)の認定センター(IAJapan)が認定を行う第三者による認証制度であり、定期的に国際規格ISO/IEC17025「試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項」に基づく校正設備、技術能力、品質システムなどの審査が行われる。図2.5.1に校正を終えた流量計に対する証明書の例を示す。左上のほうに示す、JCSS認定シンボル付の校正証明書を発行することで、流量計の国家計量標準との計量計測トレーサビリティの証明となる。また、JCSSの標章の左側に示されたILAC MRAは、国際ILAC MRA対応認定事業者として認められ、国際的にも通用することを表す。

図2.5.1 校正証明書の例

次回に続く-



【著者紹介】
岩政 明(いわまさ あきら)
島津システムソリューションズ株式会社・技術部 兼 流量計校正試験所

■略歴
2008年 島津システムソリューションズ株式会社入社。
2011年 流量計校正事業に従事し、現在に至る。

北海道衛星、学術・研究用途向け廉価版ハイパースペクトルカメラ『Cosmos Eye series HSC 1701-Lite』

北海道衛星(株)は、日本において、諸外国に比べてハイパースペクトルカメラが学術用途に活用されていない原因の一つである「コストの高さ」を解消するため、廉価版『Cosmos Eye series HSC 1701-Lite』を開発、2021年5月1日から販売を開始する。
部品の一つ一つをコストと実用の観点から検証し、学術用途で使用する場合には問題のない範囲で再構成することで、従来よりも大幅に価格を抑えることに成功。学術用途以外でも、使用する波長域次第では導入が可能という。

■開発の背景
従来のハイパースペクトルカメラは1台500万円以上と高価なため研究では扱いづらく、少ない年間の科研費の枠では購入できないものが多くなっている。
そのため北海道衛星では短期間のレンタルやリースなどの利用を積極的に進めているが、用途によっては長期間の撮影が必要になる場合もあり、予算のために利用を諦めるケースもあった。
同社代表の佐鳥氏は大学での教授歴が長く、そうした研究者の事情を考慮して、ハイパースペクトル領域の研究の振興のために、今回の廉価版の開発に踏み切ったという。

■製品の特徴
波長分解能をそのままに、波長域を主要な研究で使用する可視広域450nm~900nmに絞ることで価格を抑えることに成功した。

■主な使用用途
○成分分析
○異物検知
○植生の
○傷や汚れの可視化 など

■仕様
イメージセンサ  :CCD
画素数      :30万画素
バンド数     :91
計測波長域    :450nm~900nm
1バンド/ 波長   :5nm
重量       :1.1kg
サイズ(W×D×H):194 x 63 x 76 mm

製品サイト〔価格帯あり〕(hokkaido-sat):https://hokkaido-sat.co.jp/service/hyperspectral-product/

脱炭素化物流と災害時の孤立集落支援を同時実現する、レベル3でのドローン実証実験

(株)A.L.I. Technologiesは、福井県越前町とAOIエネルギーソリューション(株)が主体となり行われた、ドローン物流実用化のための実証実験(※1)に運航担当として参画し、レベル3(目視外飛行・補助者なし)での飛行に成功した。

【実証実験に至った背景と目的】
越前町は中山間地の集落が多く、災害時の集落孤立や、人口減少及び少子高齢化が進む中、現状の輸送・物流手段によるサービスの品質維持が課題とされている。物流手段をドローンに代替することによるCO2排出量削減と、地域社会と協働した持続可能な物流システム構築の検討が必要となる。
今回は、物流へのドローン活用によるCO2削減効果の検証だけでなく、災害時を想定した防災への利活用にも可能な飛行とデータの取得を同時に実現することで、住民へ貢献できるデジタルデータ化も合わせて検証した。
また、ドローンの持続可能な運航を可能とするため、複数のドローンの飛行情報をリアルタイムで閲覧できるシステムを実装し、地域住民の安全を守る施策を行っている。

【実証実験概要】
日時:2021年4月21日(水)~2021年4月22日(木)
場所:福井県越前町
【4月21日(水)】
越前町立ホッケー場 ⇔ 宮崎コミュニティセンター
【4月22日(木)】
越前町立ホッケー場 ⇔ 織田コミュニティセンター
今回の実験は、本事業のアドバイザーである一般社団法人 空の駅協議会(※2)の全面協力を得て行われた。
災害時、道路崩落により孤立した集落に、食品や救急・応急用品等の物資をドローンで輸送するという想定の下、物資を配送拠点(越前町立ホッケー場)から各中継拠点へ輸送した。今後の実験では、さらに中継地点から孤立集落まで輸送する。

【実証実験の技術/安全対策概要】
・ドローン本体でのデータ記録
・クラウドシステムでのデータ記録
・衝突回避センサ搭載
・360度カメラによるリアルタイム監視
・一般実用化を想定した、離陸時ボタンの簡易化
・遠隔操縦機能
・手動操作への切り替え機能
・タイムスタンプのブロックチェーン記録
・3次元地図によるデジタル表示
・City GMLによる事前フライトシミュレーションによるルート策定
・C.O.S.M.O.S[A.L.I.開発の管制システム](※3)による飛行管制
・トラブル発生時の着陸/墜落場所の予測
・ドローンの飛行中を喚起する看板の設置
・安全管理責任者情報等の表示
・トラブル発生時の着陸/墜落場所の予測も可視化

また、今後はA.L.I.東京オフィス等のドローンオペレーティングルームにて遠隔地の運航管理を行う想定。

※1 環境省と国土交通省が共同で公募した「令和2年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金(社会変革と物流脱炭素化を同時実現する先進技術導入促進事業)のうち過疎地域等における無人航空機を活用した物流実用化事業(計画策定に対する補助)」は、輸配送の効率化による二酸化炭素排出量の削減及び災害時も含めた持続可能な物流網の構築を同時 実現する事業を実施するための計画策定を目的に、ドローン飛行の実証を行うもの。 (ドローンを活用した際に必要な課題拠出とマニュアル等作成を含む)

※2 一般社団法人空の駅協議会は空の駅事業をはじめとし、ドローンの普及拡大を通じて住民生活の質の維持・向上と地域の災害に対する強靭さを高めることを目的としている。
事務局:一般財団法人再生可能エネルギー保全技術協会

※3  UAVの群制御、航空管制を可能にするトラフィック管理プラットフォーム。UAVの自動運用の原則となる、機体の健全性、運用の確実性、周辺と運用者の安全性をより確実に計画・監視・管理することを可能にする技術。

ニュースリリースサイト(A.L.I.):https://ali.jp/2021/04/30/7139/

アイサン、空港除雪の省力化・自動化に向けた実証実験に参加

 アイサンテクノロジー(株)は、国土交通省航空局が2020年10月に公募を開始した「空港除雪の省力化・自動化に向けた実証実験」の参加者として選定され、2021年2月に実証実験を行った。この度、本実証実験の結果が公開された。

 現在、空港での除雪作業の労働力不足が懸念されており、省力化・自動化が求められている。 空港除雪の省力化・自動化のために重要な技術である自車位置測定技術について新千歳空港の制限区域内において、積雪や降雪等の条件下で実際の運用速度(最高40km/h)にて実証実験を行い、実装に向けた課題の抽出を行った。
 同社は、株(株)建設技術研究所、及び(株)マップフォーと共に、廉価なGNSS/IMUの複合航法による位置推定手法を用いて実証実験に参加し、高精度な自己位置測定を実現した検証結果を報告した。本検証結果については、他実証実験参加者3件の結果と併せて開示されている。
今後も様々な自己位置情報に関わる実証実験への取り組みと、技術拡大を推進していくという。
1.実証日程:2021年2月2日~2月5日
2.実証実験実施体制
 アイサンテクノロジー(株):Eagleyeによる自己位置推定精度検証、実施計画、成果報告とりまとめ
 (株)建設技術研究所:Eagleyeによる自己位置推定精度検証、成果報告とりまとめ
 (株)マップフォー:Eagleyeによる自己位置推定精度検証
3.実証実験実施場所:新千歳空港制限区域内
4.検証結果:第3回空港除雪の省力化・自動化に向けた実証実験検討委員会【資料2】実証実験結果の報告
  https://www.mlit.go.jp/koku/koku_tk9_000047.html
5.使用機材:Eagleye(イーグルアイ)、Lidar、GNSSアンテナ・受信機、IMU、ホイルパルスセンサ
6.参考資料:2021年10月23日 国土交通省 (mlit.go.jp)
報道発表資料:空港除雪の省力化・自動化に向けた実証実験の参加者を募集します
~航空イノベーションの推進 空港除雪作業の労働力不足の解消を目指して~ –
https://www.mlit.go.jp/report/press/kouku09_hh_000152.html

ニュースリリースサイト(aisantec): https://www.aisantec.co.jp/ir/library/ir-releases/zm20210428.pdf

MidasTM – M マルチガス監視システム 、シアン化水素が検知可能に

日本ハネウェル(株)は、定置型マルチガス監視システム MidasTM-Mのアップデートを行い、新たにシアン化水素ガスを検知可能となった。

新型コロナウイルス感染予防のため、作業員は常時マスク等保護具を装着しており、人間の五感に拠った保全や事故防止が一層難しい状況になりつつある。しかし、ハネウェルの MidasTM-Mガス検知器は、信頼性の高いセンサ技術を使用して、主要な毒性ガス、周囲ガス、可燃性ガスを検出する。複数のガス検知器を1台で検知できるマルチセンサを搭載しているため、設置スペースや設置コストの削減も含めた、総合的なコスト削減が期待できる。定期的なキャリブレーションについても現場で簡単に実施できるため、費用対効果の高い製品だという。

このデバイスは、特許技術を使用して流量を調整し、エラーのないガス検知をしながら、最大30メートル離れた場所から複数のガスを同時にモニタリングする。
今回、MidasTM-Mの検知ガスにシアン化水素が追加されることによって、導入できる作業現場の幅も大きく広がる。例えば、合成繊維や樹脂の製造工場において作業員の安全確保に役立つとのこと。

【 MidasTM-Mガス監視システムの特長】
• 1台の検知器で最大4種類までのガスを同時に検知器可能
MidasTM-Mガス監視システムには1つの吸引ラインで最大4種類までのガス検知ができるため、複数の検知が必要な装置への取付工事が簡素化でき総合的なコストの削減が可能になる。
• クリアな視認性
MidasTM-Mガス監視システムには、明るいLEDと直感的なインターフェースが装備されており、ガスの読み取り値またはアラームレベルに瞬時にアラートを発する。
• 簡単なキャリブレーション
工場で校正済みのカセット型ガスセンサの取り換えは、現場のガステストが必要ないため、装置やオペレーショ ンを大幅に止めることなくスムーズかつ安全に作業の省力化が実現する。また、センサカセットは2年間使用できるため、ランニングコストの削減につながる。
• 設置スペースや付帯工事の削減
複数台のガス検知器を1台で置き換えられるためスペースが小さく、かつ付帯の電気工事や配管工事も大幅に削減できる。
• PoEプロトコル
検知器には、革新的なPower over Ethernet(PoE)プロトコルが含まれる。これは、すべての電源、制御、および通信要件に対応する単一のイーサネット接続。
• 一体型セキュリティ
Midas-Mガス検知器のインターフェースには、システムの完全性を維持するためにパスワードで保護されたメニューが含まれている。高度なセキュリティ技術の採用により、インターネットを経由して各現場のガス検知器の状態を確認することが可能。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000027.000030062.html

ハネウェル、ABP2 シリーズ 基板実装型圧力センサ シリーズ拡張

日本ハネウェル(株)は、基板実装型圧力センサの ABP2 シリーズの 製品ラインナップ拡張し、その販売を開始する。

ABP2 シリーズは、指定されたフルスケールの圧力スパンと温度範囲で圧力を読み取るためのデジタル出力を提供するピエゾ抵抗シリコン圧力センサ。センサのオフセット、感度、温度特性および精度誤差(非直線性、再現性、 ヒステリシスを含む) は、オンボードの特定用途向け集積回路(ASIC)を使用して温度特性が校正され、温度補正されている。校正された圧力と温度の出力値は、約 200Hz で更新される。ABP2シリーズは、弊社ベーシックシリーズ (ABPシリーズ)の機能拡張をしつつ、競争力のある価格帯を維持し、使いやすい製品となっている。 ABPシリーズでは対応していない、絶対圧測定に加え、微圧ゲージ圧、微圧差圧をサポートするという。

すべての製品は ISO9001 規格に準拠して設計・製造されている。液体メディアオプションには、ポート P1 /P2の 下の電子部品を保護するためにシリコンベースのジェルコーティングがされており、非腐食性の液体(水や生理食 塩水など)や結露が発生する可能性のあるアプリケーションで使用可能。加えて、フロロシリコンベースのジェルコーティングオプションをもち、腐食性があるメディアへの対応も可能である。ABP2 シリーズは、 チューブ包装で提供。要望に応じ、ポケットテープとリールのパッケージも用意しているとのこと。

■ABP2 シリーズ 基板実装型圧力センサの特長
• 総合誤差 (TEB): 最小 ±1.5 %FSS
• 液体メディアオプション: 様々な液体メディアと互換性あり
• 長期安定性: 最小 ±0.2 %FSS
• 精度: ±0.25 %FSS BFSL
• 圧力範囲: ±6 mbar ~ ±12 bar | ±600 Pa ~ ±1.2 MPa | ±2 inH2O ~ ±175 psi
• 高いバースト圧
• 動作温度範囲: -40°C ~ 110°C
• 温度範囲のキャリブレーション: -40°C ~ 110°C
• 24-bit デジタル I2C または SPI 互換性の出力
• IoT (もののインターネット) 対応インターフェース
• 消費電力 (最小 0.01 mW 標準平均電力 1 Hz 計測頻度)
• IPC/JEDEC J-STD-020E 湿度感度 Level 1 合致
• REACH および RoHS 対応
• 食品グレード対応
• 温度および出力対応
• NSF-169, LFGB および BPA 準拠素材

■ABP2 シリーズ 基板実装型圧力センサ 最適なアプリケーション
・医療機器 人工呼吸器/ポータブルベンチレーター、CPAP、血液分析、血圧モニタリング、搾乳器、薬剤投与、病院用ベ ッド、マッサージ機、酸素濃縮器、患者モニタリング、睡眠時無呼吸装置、尿分析器、創傷治療
・工業用 HVAC トランスミッタ、ライフサイエンス、マテリアルハンドリング、空気圧制御と規制、プロセスガスモニ タリング、バルブポジショニング/ポジショナー
・商業用 エアベッド、コーヒーメーカー、洗濯機、レベル測定、食器洗浄機、掃除機、ハンドドライヤー、炊飯器
・輸送機関 エアブレーキ、CNG 監視、フォークリフト、燃料レベル測定

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000030062.html

警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』、商用化から約1年半で導入台数10台突破

SEQSENSE(株)の自律移動型警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』が商用化後、約1年半という短期間で導入台数10台を突破した。

 近年成長著しいサービスロボット業界は、昨今のコロナ禍において非接触でのサービス提供を可能とすることから、より一層需要の高まりを見せている。その中でも警備ロボットの分野は、多数の来客がある広い施設内をくまなく巡回する必要があるため、高い自律移動性能が要求される。SQ-2は、そのような環境であっても人の手を借りずに安定して動くことができ、実際に利用している警備員からも労力削減に効果があると評価され、この度商用化から約1年半という短期間で導入台数が累計10台を突破したという。

●導入先物件
 「大手町パークビルディング」や「大手町フィナンシャルシティ グランキューブ」といった大丸有(だいまるゆう)エリアにあるオフィスビルをはじめ、成田国際空港や、大阪の複合施設「なんばスカイオ」など多種多様なビルに導入されている。
 また、「大手町ビルヂング」や「東京ポートシティ竹芝」は、ロボットが通信して自分でエレベータを呼び、複数フロアを行き来して巡回を行っているとのこと。

●実証実験
 SQ-2はすでに実用化済みのプロダクトだが、より多くの施設で利用して貰うために引き続き実証実験に参加している。最近では、日本でも有数のフロア面積を持つ大型商業施設や人通りの多いファッションビル、複雑なフロア形状の公共施設等でも実験を行った。これらの実験においても「SQ-2なら巡回警備が可能だ」と高い評価を得ている。このような実験で得られた結果をもとに、SQ-2やクラウドシステムをより安定性が高く使いやすい実用的な警備ロボットシステムとなるよう改良を日々進めているという。

●SEQSENSEの提供する警備ロボットシステム
 SEQSENSEはロボットだけではなく、利用者自身でロボットを運用し警備業務に利用していただけるようなクラウドシステムを含めて、警備ロボットシステムとしてプロダクトを提供している。
 自律移動型警備ロボット『SQ-2(エスキューツー)』は、3次元センサ技術・自己位置推定・リアルタイム経路計画など高度なテクノロジーを駆使することで生まれた自律移動型の警備ロボット。人手不足が深刻な警備業界において、各種警備業務の労力削減を実現する。独自開発の3D LiDARを搭載することにより、比類のない広視野角を実現し、警備対象物件の詳細な3次元マッピング、床に置かれた障害物や歩行者をはじめとした移動物体の発見、環境変化の検出を行うことが可能。センシングの結果を自己位置推定および経路計画に利用することで繰り返し安定した移動を行うことができ、また、人や障害物などとの接触を防ぐことが可能となる。
 また、自社開発のクラウドシステムは、警備員の皆様からのフィードバックをもとに、使いやすく、実際の警備に必要な機能を提供している。このクラウドシステムを使い、警備拠点から遠隔でロボットに各種警備業務(巡回、立哨、動哨)に関する指示を出すことができる。ロボットから送られてきた情報はすべてクラウド上に蓄積され、巡回結果のレポート作成や、ロボットに搭載されたカメラのストリーミング動画の録画再生といった機能をいつでも利用できる。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000025363.html