ビール・RTD※などの製造の効率化を図るには、製造現場の担当者が各設備を理解し、適切な管理を行うことが求められる。キリンは高品質な商品を提供するため、設備の定期点検に加え、感覚をもとに設備の異常兆候管理作業を実施しているが、本点検は担当者の経験や熟練度に依存しているため、作業の属人化による業務負荷の偏りや、作業の平準化が進まないことが課題となっているという。
※ Ready to Drinkの略。栓を開けてそのまま飲める低アルコール飲料
ToF(Time of Flight)とは、出力した光線が物体に反射して受信するまでの時間を測定することで物体までの距離を算出する技術。ToF距離センサの特徴として、測定した距離の精度が高く1~3cm程度の誤差で測定することができ、また、コストパフォーマンスが高い。
レンジャーシステムズはこのToF技術を使用し、測定した物体までの距離をBLEで送信できる低価格なIoTセンサを開発・販売を開始した。
1984年8月に米国ニューヨークで開催された、Third Annual Meeting, Society of Magnetic Resonance Imaging in Medicine で杉山(直)さんがFR法を発表した[3]。発表の際の質問はT2(横緩和時間)に関してであったが、質問者の意図は、FR法の画像コントラストが低くなる点にからみ医療画像としての位置づけに注意を払うことが必要とのことであった。学会で発表しいろいろな意見を聞くことが重要である。その後、GE社ミルウォーキーのMRI Labで杉山(直)さんが講演したが、その際、参加者全員が赤線入りの我々のIEEEの論文を机上に広げていてFR法への関心の大きさと横河への敬意に改めて驚いた。
資料によると、GE社のME事業部は当初X線CT事業の成功のためにMRIに関心を持たなかった。これに対しGE社のR&D Centerは生きた人間のリン31Pの代謝の研究用を名目に、Corporateの費用で1.5T超伝導磁石の全身NMR装置を開発した。MRIの研究で著名な英国のDr. P. Bottomley, Dr. B. Edelstein, などを採用している。
X線CT事業で敗れた各社はMRI 開発に注力し、1983年になるとMRIの商用モデルがヨーロッパで設置された。GE社でもイメージング装置の開発が始まり、1.5Tの研究用システムが転用された。RSNA ’83/84でSIGNAとして正式に発表され、超伝導磁石も社内生産とした。
SIGNAは1.5Tの強力なMRIで世界標準とされるが、装置が大きく、病院での設置に苦労した。特に日本の病院では普及が遅れた。広く普及させるためにはより小型の装置が必要との考えでGE社ME事業部からの要望で技術開発に取り組んだ。RESONA(輸出名MR MAX)はYMSが独自に開発した、0.35T/ 0.5Tの超伝導中磁場MRIシステムである。エレクトロニクス技術とマイクロプロセッサ、ソフトウェア技術を駆使し、小さいながら高画質、低価格の本格的実用機として注目された。中磁場ながら、腹部の画像はむしろ1.5Tより良質との評価とのことである[9]。技術的には横河-YMSの共同開発の成果が活かされている。言うまでもなく、GE社は世界中の病院に大きな販売ネットワークを持っている。これに対してYMS社はME機器の開発、設計、製造を日本国内で行い、GEブランドで世界市場に供給している。MRI装置機種別国内設置台数などは各種の調査報告がある(例えばhttps://www.jira-net.or.jp/vm/pdf/mri_pdf02.pdf)。
[2] H.Iwaoka, T.Sugiyama, H.Matsuura, K.Fujino, “A New Pulse Sequence for “Fast Recovery” Fast-Scan NMR Imaging”, IEEE Transactions on Medical Imaging, Vol.MI-3,p.41-46, 1984.
[3] H.Iwaoka, K.Fujino, T.Sugiyama, H.Matsuura, “Fast Recovery Method for Fast Scan NMR Imaging”, Third Annual Meeting Society of Magnetic Resonance Imaging in Medicine, p.373-374, 1984.
■略歴
1984年 北海道大学大学院工学研究科 電子工学専攻 博士後期課程修了(工学博士)
1984年〜1992年 北海道科学大学講師・助教授
1987年〜1992年 University of Rochester, USA, Visiting Scholar
1992年〜2004年 北海道大学電子科学研究所講師・助教授
1996年〜1997年 Simon Fraser University, Canada, Visiting Associate Professor
2004年3月より現職
専門分野は、脳計測科学、電気電子工学、認知神経科学、ニューロイメージングなど。現在、国際複合医工学会副理事長,国際磁気共鳴医学会日本支部 (ISMRM-JPC) Past-Chair, 国際脳電磁図トポググラフィ学会 (ISBET) 理事,日本生体磁気学会理事・監事・第36回大会長、International Journal of Magnetic Particle ImagingのEditorなどを務めている。医用生体工学分野の国際賞James Zimmerman Prize (IFMBE, 2018年)などを受賞。