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河川防災におけるモニタリングシステム(1)

坂田電機(株)
飯田 あゆ美

1.はじめに

気象庁の統計によると、全国の日降水量が200mm以上の大雨の年間日数は増加傾向にあり、最近10年間(2011~2020年)の平均年間日数は統計期間の最初の10年間(1976~1985年)と比較して約1.7倍に増加している1)2)。降雨の激甚化に伴い、河川に関連する災害も増加している。本稿では河川に関連する災害に対し、土木・防災センサメーカーとして当社がこれまで取り組んできた内容について事例を含めて紹介する。
河川に関連する災害として、第一に洪水が挙げられる。洪水は河川堤防の越水により発生する以外にも、堤体内や基礎地盤への河川水の浸透、堤防の侵食による破壊で発生する。また、農業用のため池は洪水調節機能も有する3)が、ため池が決壊することにより大きな被害をもたらす場合もある。本稿では、増水時の河川水位を把握することで避難に役立てる「危機管理型水位計」や、ため池を遠隔で監視する「ため池監視システム」、河川堤防の侵食を検知する「侵食センサ」を紹介する。最後に、増水時の土砂移動の実態を把握することにより、河川の流域全体における土砂管理計画に役立つ「砂礫トレーサー」を紹介する。
洪水以外の災害としては河川の上流部で発生する土石流があるが、この土石流発生の検知および発生後の迅速な避難のために用いる「ワイヤセンサ」を紹介する。

2.中小河川に特化した洪水時の水位観測「危機管理型水位計」

大雨に伴い河川の水位が上昇すると洪水の危険性が増すため、河川の水位情報の把握は避難行動の判断にとって非常に重要である。特に中小河川は豪雨時に急激に増水し氾濫するため、人的被害が発生する可能性がある。一方で、大河川と比較して中小河川は水位観測施設が整備されておらず、避難の基礎となる水位情報の不足が課題であった4)5)
危機管理型水位計は、国土交通省の推進する「革新的河川技術プロジェクト」にて開発された、洪水時の水位観測に特化した低コストの水位計である。
水位の検出方式は、接触型(水圧式水位計)と非接触型(超音波式水位計、電波式水位計)に大別される。水圧式水位計と電波式水位計の設置例を図1、図2に示す。従来の観測設備と比較して小型・省スペースであり、測定器は単管や橋梁に容易に設置できる。
装置は太陽電池で駆動し、無給電で5年以上稼働する。水位データの送信頻度は、消費電力を抑えるため平常時と洪水時で異なる。平常時は機器の健全性確認を目的として1日1回行う。測定頻度は河川種別により異なるが中小河川の場合は5分に1回であり、観測開始水位を超過すると5分に1回の測定結果をクラウドサーバーへ送信する。
水位データは国土交通省のクラウドサーバーに集約される。集約されたデータは、危機管理型水位計運用協議会によって運営されるwebサイト「川の水位情報」(https://k.river.go.jp/)によって一般公開されており、スマートフォン等から誰でも自由に情報を入手できる。

2.1水圧式水位計(図1参照)

水中のセンサが受ける水圧から水位を算出する。坂田電機製の水圧式水位計は変換素子として差動トランス方式を採用しており、温度変化、ノイズや絶縁低下に強く耐雷性も高いため、長期運用に適する。

図1 水圧式水位計 設置例、仕様
図1 水圧式水位計 設置例、仕様

2.2 電波式水位計(図2参照)

センサから発信したマイクロ波を水面で反射させ、受信するまでの時間から水位を検出する。河道内に立ち入ることなく橋梁等に設置でき、超音波式と比較して測定範囲が広い特長がある。

図2 電波式水位計 設置例、仕様
図2 電波式水位計 設置例、仕様

3.水位計とカメラによるため池の遠隔監視「ため池監視システム」

ため池は雨水を一時的に貯留する洪水調節機能や土砂流出防止の役割を有するが、老朽化が進んだため池もあり、大雨で決壊する可能性が考えられる。2018年7月の豪雨で多くのため池が決壊したことから「防災重点農業用ため池に係る防災工事等の推進に関する特別措置法」が制定された。このうちソフト対策として管理・監視体制の強化が含まれており、遠隔監視によるモニタリングシステムが開発されている。

ため池監視システムは、あらかじめ指定された管理者が水位情報、監視カメラ画像、雨量情報を遠隔地で確認できるシステムである(図3)。本システムは水位計、監視カメラ、転倒ます雨量計、測定ユニット、ソーラーパネルで構成される(図4)。水位計は2.1章の水圧式水位計と同様の設置を行う。本システムにより、夜間や集中豪雨の際も現地に行くことなく、安全にため池の状況を把握することができる。

図3 システム構成と表示画面例
図3 システム構成と表示画面例
図4 ため池監視システム 設置例
図4 ため池監視システム 設置例

参考文献

1) 気象庁:大雨や猛暑日など(極端現象)のこれまでの変化、気象庁ホームページ、https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/extreme/extreme_p.html (入手2021年7月24日)

2) 国土交通省:令和2年度の土砂災害、国土交通省ホームページ、https://www.mlit.go.jp/river/sabo/jirei/r2dosha/r2doshasaitop.html (入手2021年7月24日)

3) 農林水産省:ため池の洪水調節機能強化対策の手引き~豪雨からため池や農地・農業用施設を守るため~、農林水産省ホームページ、https://www.maff.go.jp/j/nousin/bousai/bousai_saigai/b_tameike/attach/pdf/index-47.pdf (入手2021年7月24日)

4) 白波瀬卓也:革新的河川技術プロジェクトにおける新技術の導入に向けた取り組み、建設マネジメント技術2019年11月号、p17-20

5) 柳町年輝、富田正裕、筋野晃司、田所正:危機管理水位計による身近な河川水位情報の提供とデータの品質管理、平成30年度河川情報シンポジウム講演集、http://www.river.or.jp/01kenshuu/sympo/h30/img/report_08.pdf (入手2021年7月24日)

次回に続く-



【著者紹介】
飯田 あゆ美(いいだ あゆみ)
坂田電機株式会社

■略歴
2013年 坂田電機株式会社へ入社。
計測機器の設置、データ解析業務に従事。
2021年 現在に至る。

メトロウェザー、TruWeatherと協働、NASAのSBIRプロジェクトをサポート

メトロウェザー(株)とTruWeather Solutions, Inc. (以下TruWeather) は、「都市の気象センシングインフラ」に係るTruWeatherとNASAのSBIR(Small Business Innovation Research)プロジェクトをサポートするための協働契約を締結したことを発表した。

今回の契約の下、メトロウェザーとTruWeatherは、両社の強みを活かして、商業用エアモビリティの大規模展開に不可欠な、都市の気象観測インフラの構築を目指す。両社は、メトロウェザーのドップラー・ライダー※とTruWeatherの都市の風況シミュレーションシステムを組み合わせることで、特に密集した都市部において先進的な航空輸送サービスを安全かつ安価に提供するために必須となる次世代気象サービスの開発促進に貢献できるとしている。

※ドップラー・ライダー:大気中にレーザ光を発射し、大気中のエアロゾル(塵、微粒子)からの反射光を受信しすることによって風速・風向を観測することができる大気計測装置。

このプロジェクトにおいて、メトロウェザーは、対象となる都市部のライダー観測を行うための最適なセンシングアルゴリズムとデータ収集戦略を提供し、メトロウェザーのコンパクトで高性能なドップラー・ライダーを使用した複数のライダデータフュージョンのためのモデルを開発するなど、中心的な役割を果たす。また、メトロウェザーは、観測データを配信するシステムやAPIの設計も行う。

TruWeatherは、複数のドップラー・ライダーから得たリアルタイムの風測定データを同社が運用する都市の風況シミュレーションシステム(TWS’s urban wind model)に統合し、UASやAAMの気象ニーズに対して効率的に最適な予測を行うシステムの設計を行う。

■両社の強みと今回の契約締結の意義
メトロウェザーは、2016年から3年間、米国海軍研究所の基礎研究予算を獲得し、空母搭載用のドップラー・ライダーの基礎開発を行なってきた。メトロウェザーのドップラー・ライダーは、この基礎開発をベースに完成させたハードウェアに、同社CEO・古本が大気計測や計測工学の研究で培ってきた高精細信号処理技術を組み合わせることで、これまでにない小型・高性能化を安価に実現している。

TruWeatherは、UASやUTMを対象に気象ソリューションを提供するファースト・プロバイダー。同社は、ドローンオペレータやエアタクシーの運航に対し、サブスクリプションベースのAPIにより実用的な気象情報を提供し、ドローンの稼働率の向上や、スケージュールの最適化、最適なフライトプランを実現するTruFlite V360を開発し、運用している。このTruFlite V360は、TruWeatherの都市域におけるCFDシミュレーション技術やデータ解析技術がベースになっている。

メトロウェザーとTruWeatherは、このプロジェクトでの協力を通じて、エアモビリティーサービスに必要不可欠な次世代気象サービスの一層の展開に取り組むとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000013.000059540.html

温度・歪み測定をリアルタイムで実現する光ファイバーセンサ「WX1033A/B」をNETISに登録

KIの光ファイバーセンサ「WX1033A/B(以下、WX1033)」が、7月1日、国土交通省の新技術情報提供システム NETIS(New Technology Information System)に登録された。
「WX1033」は長距離・広範囲にわたる温度・ひずみの分布的かつリアルタイムな測定が可能で、老朽化が進む社会インフラ構造物の予防保全・健全化監視に貢献する。
OKIは、NETISへの登録により、国の公共事業の施工現場などでの採用が増えることを活かし、本商品のさらなる機能向上と、多様な現場におけるインフラ構造物老朽化対応への貢献を目指すという。

NETISは、国土交通省が新技術の活用のため、新技術に関わる情報の共有および提供を目的として整備したデータベースシステム。土木・建設業者などの企業は、国や地方自治体の発注元となる公共工事に際し、登録された技術の活用を提案することで、工事成績評価の加点対象となる。新技術を登録した企業は、多くの現場で登録された技術が採用されることにより、導入効果の検証や評価を行うことができ、さらなる技術改善や開発にも結び付けることが可能となる。

今回登録された「WX1033」は、橋梁をはじめ、老朽化が進む社会インフラ構造物や製造設備などの施工品質の確保や予防保全・健全化監視を目的に広範囲なモニタリングができるセンサである。OKI独自のSDH-BOTDR(注1)方式を採用することで、長距離・広範囲にわたる温度・ひずみを分布的かつリアルタイムに測定できる。これにより、重要な点検箇所を含めた漏れのないモニタリングが可能となるといった施工性の観点や、温度とひずみの複数指標値で判断が可能となるといった品質の観点で効果が期待される。

社会インフラ構造物や製造設備の老朽化は深刻な社会課題となっており、広範囲なモニタリングの必要性はますます高まっている。OKIは、今回の登録を契機に、公共事業の施工現場における具体課題への対応力を強化し、光ファイバーセンサを活用した遠隔監視や常時リアルタイム測定、AIによる自動判断などにより、社会インフラの予防保全に従来以上に貢献していくとしている。

注1:SDH-BOTDR
SDH-BOTDR(Self Delayed Heterodyne -BOTDR:自己遅延ヘテロダインBOTDR)は、OKI独自の新技術(特許取得済)により、「ブリルアン散乱光」の周波数の変化を電気信号の位相シフトに変換して捉えることで大幅に測定時間を短縮した新たな光ファイバーセンシング手法。

プレスリリースサイト(OKI):https://www.oki.com/jp/press/2021/08/z21040.html

KII、汗乳酸センサを開発しているグレースイメージングに出資

慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)は、同社が運営するファンドより、慶應義塾大学発のベンチャー企業である株式会社グレースイメージングに対して出資をした。グレースイメージングは今回の増資により総額約2億円の資金調達を実施し、汗乳酸センサの開発を加速させていくとのこと。

◆汗中の乳酸測定技術により心臓リハビリテーションの普及を促進
グレースイメージングでは、血液中ではなく汗中の乳酸濃度を測定、可視化できるウェアラブルデバイス「汗乳酸センサ」を開発している。
昨今、心不全患者の再入院率を低下させる方法として、心臓リハビリテーションが推奨されているが、心臓リハビリテーションでは最適な運動負荷量を計測するために心肺運動負荷検査(CPX検査)を行う必要がある。しかし既存のCPX検査はコスト面やスペース等の制約から普及は限定的となっており、心臓リハビリテーションの普及も進んでいないのが現状である。
同社のデバイスにより簡便かつ連続的に運動負荷量や有酸素運動から無酸素運動への変化を可視化することで、既存のCPX検査の課題を克服し、心臓リハビリテーションの普及に寄与することが期待される。
今回の調達により汗乳酸センサ及び周辺機器を含めたデバイスの医療機器承認取得に向けた開発を加速するとともに、将来的にはスポーツ分野や健康管理等への応用も目指し開発を進めていくという。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000018580.html

ST、最大45W / 150Wの高効率変換を可能にする集積型GaNソリューション

STマイクロエレクトロニクスは、シリコン・ベースのハーフブリッジ・ゲート・ドライバと、2つのGaN(窒化ガリウム)パワー・トラジスタを集積した世界初のシステム・イン・パッケージ(SiP)「MasterGaN®」に、最大45Wのアプリケーション向けの「MasterGaN3*」および最大150W向けの「MasterGaN5」を追加した。
これらの製品は、高効率の電力変換を実現するワイド・バンドギャップ半導体への移行を簡略化するという。

65W~400Wまでのアプリケーションを対象とするMasterGaN1、MasterGaN2、およびMasterGaN4に加え、MasterGaN3およびMasterGaN5が追加されたことで、スイッチング電源、充電器、アダプタ、高電圧の力率改善回路(PFC)、DC-DCコンバータなどの設計において、最適なGaN製品およびドライバ・ソリューションをより柔軟に選択することができる。

MasterGaNは、従来のシリコンMOSFETからワイド・バンドギャップ半導体であるGaN技術への移行を簡略化する。2つの650V耐圧GaNパワー・トランジスタ、最適化された高電圧ゲート・ドライバ、および安全性を向上させる保護回路を集積しているため、ゲート・ドライバや回路レイアウトの設計における課題解決に貢献する。また、GaNトランジスタの高いスイッチング周波数により、シリコン・ベースの設計と比較して電源を最大80%小型化できると共に、きわめて優れた堅牢性と信頼性を実現する。

MasterGaN3に搭載された2つの非対称型GaNトランジスタは、それぞれオン抵抗(Rds(on))が225mΩと450mΩで、ソフト・スイッチングや動的整流コンバータに適している。MasterGaN5に搭載された2つのGaNトランジスタのオン抵抗はいずれも450mΩで、LLC共振やアクティブ・クランプ・フライバックなどのトポロジに適している。

その他のMasterGaN製品と同様に、両製品のロジック入力は3.3V〜15Vの信号と互換性があるため、マイクロコントローラやDSPユニット、FPGAなどのコントローラ、およびホール・センサといった外付け部品に簡単に接続可能。また、ローサイドおよびハイサイドの減電圧ロックアウト(UVLO)、ゲート・ドライバのインターロック、過熱保護、シャットダウン端子などの保護機能を内蔵している。

また、MasterGaN3およびMasterGaN5用の開発ボード「EVALMASTERGAN3」および「EVALMASTERGAN5」も提供されているため、すぐに電源の開発を開始することができる。これらの開発ボードには、単一または相補型の駆動信号を生成する回路が搭載されており、調整可能なデッドタイム・ジェネレータ、個別の入力信号、PWM信号の入力端子、容量性の負荷に必要な外付けのブートストラップ・ダイオード用コネクタ、ピーク電流モード・トポロジ用のローサイド・シャント抵抗挿入用のコネクタなども搭載されている。

MasterGaN3およびMasterGaN5は、高電圧パッドと低電圧パッドの沿面距離が2mmを超える高電圧アプリケーションに最適なGQFNパッケージ(9 x 9 x 1mm)で提供される。 両製品ともに現在量産中で、MasterGaN3の単価は1000個購入時に約6.08ドル、MasterGaN5の単価は1000個購入時に約5.77ドル。

*MasterGaNは、STMicroelectronics International NVもしくはEUおよび / またはその他の地域における関連会社の登録商標または未登録商標。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001177.000001337.html

乱れた流れを補正する新開発のFlowDC機能を搭載した超音波流量計「Proline Prosonic Flow P500」

エンドレスハウザー ジャパン(株)は、乱れた流れを補正する新開発のFlowDC機能を搭載した超音波流量計「Proline Prosonic Flow P500」を2021年9月1日より販売開始する。

■特長
(1) 短い直管長で設置場所の制限を大幅に緩和
・FlowDC機能で乱れた流れで発生する誤差を補正
・配管の曲がりの下流などで発生する乱れを補正
・最小の直管長でも仕様精度を確保
・限られたスペースへの設置にも対応

(2) どんな配管にもフィット
・クランプオン式のため、プロセスを中断することなく設置可能
・センサと配管の間に最適な音の伝達を行うコンタクトフォイル(カップリングパッド)により、長期安定性を確保
・口径、流体、配管材質に応じた周波数の超音波数センサーを提供(配管口径 15A~4000A)

(3) 操作上の安全性を最大限に高め、保守に係る手間と時間を削減
・内蔵の自己診断機能(Heartbeat Technology)により、恒久的な自己診断とトレーサブルなデバイス検証が可能。
・標準装備のWebサーバーにより、ソフト/ハードウェアを追加することなく、WLAN/LAN経由でデバイスが保有するあらゆるデータにアクセス可能
・デバイスデータはHistoROMデータストレージモジュールに安全に保存されており、保守作業後の自動的に再ロード、他のデバイスへの複製が可能。

■FlowDC機能を搭載した「Proline Prosonic Flow P500」誕生の背景
 超音波流量計は、配管外からの非接触での流量測定が可能なため、圧力損失ゼロ、流体の密度や粘度の影響を受けない、センサを腐食させることなく腐食流体も測定可能などの特徴があり、数十年にわたってプロセス産業で成功を収めてきた。しかしながら、正確な測定を行うには、少なくとも15xDの非常に長い直管長が必要だったが、十分な直管長をとることが出来ない場合が多く、測定誤差が大きくなるという課題があった。
 Endress+Hauserはこの課題を解決するため、測定の偏差を確実に補正することのできるFlowDC機能を開発した。「Proline Prosonic Flow P500」はこのFlowDC機能を搭載することにより最短直管長2xDでの高精度測定を可能にしたという。

ニュースリリースサイト:https://www.atpress.ne.jp/news/270695

MetCom、東京にて垂直測位サービスの提供を9月から開始

MetCom(株)は、2021年9月より東京都心部の一部地区にて高精度な垂直測位パイロットサービス(以下、本サービス)を開始する。

本サービスは、お手持ちのスマートフォンで、建物内のフロア位置を高精度で特定するサービス。本領域の世界リーダーであり、MetComの主要株主でもある米国NextNav社のPinnacle技術を活用して提供しているという。
本サービス用のSDKを組み込めばアプリにも垂直測位機能を取り込むことも可能。

◆本サービスに参加する方法
パイロットサービスのページ(https://metcom.jp/pilotservice-1)にアクセスし登録することで、無償でアプリの利用が可能。本日より申込開始。

◆垂直測位システムについて
多くのスマートフォンに内蔵されている気圧センサの情報を、近隣の基準点気圧情報とネットワーク経由で比較分析し賢くリアルタイムに測定するので、2〜3mの精度で高さを特定することができる。

◆提供エリアについて
本サービスの提供エリアは、東京都の中心部である山手線の南側半分とその周辺をカバーしている。

◆代表的なパートナー企業との取組みについて
同社は本サービスを通じて、パートナー企業と社会実装の検証を行う。

 京セラコミュニケーションシステム(株)とソニーネットワークコミュニケーションズ(株)との資本・業務提携を活用し、ネットワーク構築を両社の契約施設に設置することで実証する。
 セコム(株)との資本・業務提携のもと、セコムグループの提供するセキュリティサービス等での屋内測位情報の活用を検討する。
 日本電気通信システム株式会社と法人顧客の屋内3D位置情報の事業性について調査を行う。
 東京建物(株)と、同社が管理する東京建物日本橋ビルにて、人流の高精度3D屋内測位の実証を行う。
 (株)電通と同社のパートナー企業と連携し、垂直位置情報を活用した顧客体験の設計・開発および広告やクーポン配信などのマーケティング分野での利用を検討する。
 (株)Agoop と、アプリケーションを通じて入手する3D人流データを用いて、災害時等の対策への活用の実証やマーケティング分野での活用を検討する。

ニュースリリースサイト(MetCom):
https://metcom.jp/%E3%83%8B%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%82%B9-1

世界最高レベル、高精細・高速で三次元CT撮像を実現 ナノフォーカス横照射型X線CT「MUX-2021」

(株)マーストーケンソリューション(以下MTS)は、業界内で世界トップクラスの高分解能X線源と高感度検出器を搭載したナノフォーカス横照射型X線CT「MUX-2021」を販売する。
X線によって複雑な電子部品、素材や生体等の内部画像を取得し、CT(コンピュータ断層撮影)機能により、内部形状、状態の把握することができる。従来比8倍の高速処理が可能となっており、材料研究や障害部品の解析、品質管理等業務の大きな生産性向上に役立てることができる。
これにより半導体の研究開発、自動車用電池の新素材開発や医学研究や宇宙用素材開発といった、研究開発からモノ作りまでさまざまな用途で活用できるという。

○「MUX-2021」概要
●世界最高レベル0.4um分解能
世界最高レベル、JIMAチャート0.4um分解能を保証しており、半導体電子部品の分野で豊富な納入実績のある自社製開放管型X線源を搭載。
●ハイコントラストかつ高精細な三次元CT観察を実現
高解像度検出器との組み合わせで当社X線源の特徴である長波長の軟X線領域を最大に活用し、ハイコントラストかつ高精細な三次元CT観察を実現。半導体や電子部品の微細加工品の観察や電子顕微鏡の電子線ではダメージを受けてしまう複合材樹脂内添加物の凝集/分散や空孔、炭素繊維の配向性、生体試料の構造等の微細な三次元CT観察が可能。
●高速撮像
高精度回転試料ステージを搭載により100ナノメートル以下の空間分解能を実現するだけでなく、非停止撮像を可能とし、撮像時間を従来の1/8以下に大幅短縮。(※当社従来機比、撮像条件による)
●自動大量一括処理可能(オプション)
オートチェンジャー機能を追加することで多数の試料の自動撮像が可能。(オプション)
●引張や圧縮機構をつけ、試料にストレス加えた状態での三次元CT観察が可能。(オプション)

○「MUX-2021」仕様
□X線源:自社開発 開放型X線源 (JIMAチャート0.4um保証)
□管電圧/管電流:20~100kV /10~200uA
□検出器:高感度X線検出器(16bit)空間分解能0.1um以下
□最大視野サイズ:17×17mm
□本体サイズ(操作デスク含まず):1,420(W)×985(D)×1,350(H)mm
□重量:1,270kg

プレスリリースサイト(mars-tohken):
https://www.mars-tohken.co.jp/news/press/detail/PR2108-mux-2021.html

フソウとブルーイノベーション、上下水道インフラ向け3Dモデル化サービスのトライアルを開始

(株)フソウとブルーイノベーション(株)は、都市デジタルツイン※1の中核である3D都市モデル※2整備に向け業務提携し、3Dスキャナおよびドローンによる上下水道インフラ向け3Dモデル化サービス(以下 3Dモデル化サービス)のトライアル提供を8月23日より開始した。

3Dモデル化サービスは、インフラ施設内部を設置型レーザー計測の3Dスキャナで点群データ化し、施設外部はドローンで撮影した画像からフォトグラメトリ※3で点群データ化することで、目視可能な上下水道インフラ施設すべてをありのままにデジタル化するもの。

社会インフラを支えている上下水道インフラ施設は高経年化が進んでおり、幾度もの改築・更新工事の結果、設計図面が無い、または設計図面があったとしても現状と異なる場合があり、設備の状況を正確に把握することが困難なケースが少なくない。

これに対し、本サービスを導入することで設備をありのままに3Dモデル情報として可視化でき、関係者間でのイメージ共有や合意形成の迅速化と省力化、保守・運用業務の記録の一元化、遠隔化や効率化、高度化が実現できる。さらに、都市デジタルツインの実現に重要な3D都市モデルのデータとして、まちづくりのDXへの活用も可能となる。

両社は今後、上下水道以外のインフラ施設への展開も視野にサービス開発を加速するとともに、持続可能で強靭な都市づくりに寄与する3D都市モデル整備に向けて、積極的に取り組んでいくとのこと。

※1) 都市デジタルツイン:
3Dマップなど都市の地理空間データ上に、様々なインフラに設置されたセンサー端末を通じて取得できる情報を重ねあわせ、バーチャル空間上に実際に存在する都市と対になる「双子(ツイン)」をバーチャル空間上に再現したもの。
※2) 3D都市モデル:
実世界(フィジカル空間)の都市を仮想的な世界(サイバー空間)に再現した3次元の地理空間データのこと。都市活動に係る様々なデータを結びつける基盤情報として機能し、様々な知識や情報を共有することができる。
※3) フォトグラメトリ:
ドローン等を用いて様々な方向から撮影した複数の画像を解析・統合して3DCGを作成する技術。

プレスリリースサイト(Blue-innovation):https://www.blue-i.co.jp/news/5318/

センシングサービス「SensingAppベータ版」を無償提供開始

GIAIE(ジアイ)(同)は、運営するクラウドサービス「SensingApp(センシングアップ)」のベータ版を、手軽にIoTを学べる学習支援サービスとして8月23日(月)より、個人向けに無償提供を開始した。

 SensingAppは、RaspberryPiなどを用いてセンサで取得したデータを可視化できるクラウドサービスで、その導入の手軽さがセールスポイントという。
 我が国では2030年に80万人のIT技術者が不足すると言われていますが、その中でも特に、IoTやAIの技術者不足が大きな課題となっており、そうした人材不足によって中小企業のDXが進まないという現状がある。
 同社は、今回のベータ版を個人向けに無償で提供することによって、個人がIoTの学習を行いやすい環境をつくり、我が国のIoT技術力を根底から上げていくことに貢献したいとしている。

■SensingAppベータ版の5つの特徴
1.センサーのデータの現在値を見られる。
2.データをデータベースに蓄積して見られる。
3.USBカメラによって遠隔で撮った写真を見られる。
4.異常値が出た場合にメールで確認できる。
5.計測値の範囲、単位は自分で自由に設定できる。

■ユーザーがSensingAppで学ぶ5つのメリット
1.電子工作した結果をすぐにPCやスマホで見られる。
2.遠隔のデータも見られることで実験の可能性が広がる。
3.サンプルプログラムが紹介されているので学習しやすい。
4.クラウドを気にせずIoTデバイスづくりに集中できる。
5.新しいアイディアをたくさん同時に試すことができる。

■SensingAppを利用したIoTデバイス電子工作例
・観葉植物の自動みずやり監視(土壌湿度センサ)
・防犯カメラの写真保存(人感センサとUSBカメラ)
・屋外の外気温、湿度観測(気温センサ、湿度センサ)
・ペット給水器の残量確認(水位センサ)
・実家の老親の様子確認(USBカメラ)

■SensingApp誕生の背景
 同社は、工場の排水処理の可視化システム開発を行うなかで得られたノウハウを活用し、オープンソース技術を通してSensingAppを開発。

■ベータ版として無償提供する理由
 無償提供することによって、同社は次のことが得られる。
・ユーザーから寄せられたご意見による技術力の向上
・新しい技術を投入したあとのユーザーの反応
・SensingAppの知名度の拡大

■SensingAppベータ版(無償版)概要
・利用お申し込み方法:下記の申し込みフォームから受付
 https://sensingapp.com/application
・登録可能センサー数:100個
・保存可能写真数:最新5枚
・データベース保存:1年間
・計測間隔:60秒以上
・商用利用:不可
※但し内容は変更の可能性あり。

プレスリリースサイト(sensingapp):https://sensingapp.com/archives/748