三菱、サーマルダイオード赤外線センサ「MelDIR(メルダー)」の発売

三菱電機(株)は、防犯機器や空調機器、人数カウントソリューション、スマートビルなどの幅広い分野において、人・物の識別や行動把握を高精度に実現するサーマルダイオード赤外線センサ「MelDIR{※1}(メルダー)」を11月1日に発売すると発表した。
この製品は、同社が設計・製造を担当した陸域観測技術衛星2号「だいち2号」{※2}に搭載したサーマルダイオード赤外線センサ技術の活用により、高画素化・高温度分解能化{※3}を実現し、詳細な熱画像を取得できるとのこと。

〔製品の特長〕

1.高画素化・高温度分解能化により、人・物の識別や行動把握を高精度に実現
・「だいち2号」に搭載したサーマルダイオード赤外線センサ技術の活用により、従来比{※4}10倍の高画素化(80×32画素)と、従来比{※4}5倍の高温度分解能化(100mK{※5})による0.1℃単位での温度分析を実現
・高画素化、高温度分解能化により、詳細な熱画像が取得でき、人か物かの識別や人が歩く・走る・手を挙げるなどの行動把握が可能

2.真空封止チップスケールパッケージ技術により、小型化・省スペース化に貢献
・独自開発のチップスケールパッケージ技術{※6}により、これまで真空封止に必要であったセラミックパッケージを用いることなく、真空状態での動作を実現
・新パッケージ技術により、製品サイズを従来比{※4}約80%縮小し、小型化・省スペース化に貢献

※1.Mitsubishi Electric Diode InfraRed sensor
※2.同社が宇宙航空研究開発機構(JAXA)から主契約者として受注・製造した地球観測衛星。2014年5月24日に打ち上げられ、現在、軌道上で運用中。
※3.温度分解能:どれだけ細かい温度差を見分けられるかの指標
※4.市場で一般的に採用されている16×16画素サーモパイルとの比較
※5.mK:ミリケルビン
※6.チップサイズと同程度のサイズのパッケージを実現する技術

〔概要〕
製品名    :MelDIR
型名     :MIR8032A1
画素数    :80×32
温度分解能  :100mK (典型値)
画角     :78°×29°(典型値)
サンプル価格 :8,000円(税抜き)
発売日    :11月1日

ニュースリリース(三菱電機):http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2019/0806.html