(株)アクセルは、 NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募した「高効率・高速処理を可能とする AI チップ・次世代コンピューティングの技術開発/研究開発項目〔1〕革新的 AI エッジコンピューティング技術の開発」事業に採択されたことを発表した。研究開発テーマ名は「完全自動運転に向けたシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発」であり、東京大学・埼玉大学・(株)ティアフォーと共同で研究開発を推進していく。
2017年6月20日に公表したNEDO「IoT 推進のための横断技術開発プロジェクト」事業において、次世代モビリティや監視といった自律系 IoT 関連サービスをターゲットとした「ドメイン特化型IoTプラットフォームの研究開発」を東京大学等と共同で進めていたが、社会情勢の変化に伴い、完全自動運転実現の加速に向けて、今後はNEDO「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」事業の中で、完全自動運転に特化したシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発に取り組んでいくとのこと。
本研究開発テーマでは、完全自動運転に向けたシステムオンチップとソフトウェアプラットフォームの研究開発により、 AIエッジコンピューティングにおける限られた計算資源下において、リアルタイム性の実現と従来比10倍以上の消費電力対性能の達成を目標にしている。アクセルでは、完全自動運転に特化した独自のアクセラレータ及びメニーコア混在のヘテロジニアスSoC(System on Chip)の研究開発を主に担当し、 2021年度をめどに試作チップの完成を目指し、試作チップを搭載した実証実験を実施するとともに、本テーマの事業化を推進していくという。
(左上画像は研究テーマの概要図)
アクセルでは、 NEDO「IoT 推進のための横断技術開発プロジェクト」事業において研究開発を進めていた「ドメイン特化型へテロジニアス SoC」のプロトタイプ(FPGAベース)を搭載した専用の評価システムを用いて、本年1月より自動運転分野での実証実験を開始し、時間・空間が限定された環境で、アーキテクチャの有効性を確認した。今後は、 NEDO「高効率・高速処理を可能とするAIチップ・次世代コンピューティングの技術開発」事業の中で、上記を生かして、実際の自動車の制約のもと、さまざまな環境下においても自動運転を可能にするSoCの開発と実証を行っていくとのこと。
プレスリリースサイト(アクセル):https://www.axell.co.jp/ir/pdf/AXELL_PR20190329.pdf