展示会に見るLiDARの各分野応用製品
センサイト編集部
先日3月の第二週にビッグサイトで展示会を見学してきたところ、今月の特集としているLiDARの出品が見られた。 今回は、日本経済新聞社が運営している、総称「NIKKEI Messe」という展示会で街づくり・店づくり総合展として毎年この時期に開催している。テーマごとの6つの展示会で構成され、会期中の入場者は総数で20万人を超えるという規模になるイベントであった。(写真1)
その中の一つを構成していたのがセキュリティショーであった。
LiDARといえば、自動車に搭載されるイメージが強いが、参入企業の増加にも伴って、アプリケーションも増えてきており、セキュリティ用途としても優れた一面があることも関連して、増えていきそうだ。
セキュリティショーの中では警部員の代役として、LiDARを搭載した自走式の監視ロボットが見回るのを複数の警備会社が紹介していた。(写真2)
綜合警備保障(株)(ALSOK)で説明を受けたのは、立ち入り禁止区域監視のためのLiDARで、従来は監視カメラによる侵入者の監視を行っていた場所(例えば自然公園のフェンス等)にLiDARを導入すると、正確な監視が可能となり、監視カメラだけでの場合と比べて自動警報による誤報が一気に減るとのことであった。(写真3.写真4)もちろん工場内の安全監視、踏切監視、博物館・美術館の盗難対策、テロ対策などにも応用が利くとのことであった。
https://www.alsok.co.jp/corporate/service/laser_radars/
セキュリティ用途も兼ねるが、主に人間の動きを把握する目的で使用する例もある。「リテールテック」という店舗関連システムの展示会ではLAN接続で複数台でも一つのコンピュータでコントロールすることが可能という点でカメラよりも連携が容易で正確なデータが取りやすいという特長を生かして(株)日立エルジーデータストレージは、カメラでは無くLiDARを用いて、店舗内での客の導線を把握し、店のレイアウトや商品棚の配置を変えたり、行動を分析してより効率につなげるためのデータを取るといった利用方法を提案していた。
http://hlds.co.jp/product/
今回は展示会のテーマの住環境に関する部分でのLiDARの使い方という紹介になった。普及していけば、当然単価が下がって、身の周りにますます増えていくことであろう。
次週に続く-