ST、機械学習機能を搭載した高精度・低消費電力モーション・センサ発表

STマイクロエレクトロニクス(以下ST)は、機械学習技術を搭載した先進的なモーション・センサを発表した。同製品は、モバイル機器やウェアラブル機器のアクティビティ・トラッキング性能を向上させ、バッテリ駆動時間を延長するという。

iNEMO(TM)モーション・センサであるLSM6DSOXは、機械学習用コアを搭載し、既知パターンに基づいてモーション・データを分類します。メイン・プロセッサで行うアクティビティ・トラッキングにおける最初の工程が不要になるため、消費電力を低減できるとともに、フィットネス・データの記録、健康モニタ、携帯型ナビゲーション、落下検出といったモーション・ベースのアプリの効率化を促進する。
LSM6DSOXは、AndroidやiOSといった広く普及しているモバイル・プラットフォームに簡単に組み込めるため、コンスーマ機器、医療機器および産業用スマート機器に適しているとのこと。

LSM6DSOXは、3軸MEMS加速度センサと3軸MEMSジャイロ・センサを集積している。機械学習用コアを使用することで複雑な動作をトラッキングすることができ、消費電流は0.55mA(標準値)と低いため、バッテリ負荷を最小限に抑えることができるという。

機械学習用コアは、センサに内蔵されたステート・マシンのロジック回路とともに動作し、モーション・パターン認識や振動検出を処理する。機器メーカーは、アクティビティ・トラッキング機器にLSM6DSOXを組み込むことにより、Weka(PCベースのオープンソース・アプリケーション)を使用して決定木による分類をコアに学習させることができる。これにより、加速度、速度、磁気角度などのサンプル・データから、検出するモーション・データのタイプを特徴付ける設定値や閾値を生成する。

自由落下検知、ウェイクアップ、6軸 / 4軸方向検知、クリック、ダブル・クリックなどの割込みに対応しているため、アクティビティ・トラッキングに加えて、ユーザ・インタフェースの制御やノートPCの保護といった幅広い用途で使用できる。また、光学式手ブレ補正機能(OIS)にも簡単に用いる事ができる独立した補助出力と設定オプションを有しているとのこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000947.000001337.html