ジョンソンコントロールズ(株)は業界で初めて920MHz帯無線ネットワークを採用し、温湿度などの環境情報を計測するワイヤレスセンサーと中央監視システムの無線接続を実現する「ゲートウェイ」を開発し、これを活用したワイヤレスソリューションを2019年2月より提供開始することを発表した。
「ゲートウェイ」はセイコーインスツル(株)と共同で開発、業界で初めてオープンな通信プロトコルであるBACnet MS/TPへの接続を実現した。これによりワイヤレスセンサーで収集した情報をBA(ビルオートメーション)システムへ取り込み、エネルギーのきめ細やかな見える化を可能にすることで、省エネで快適な空間作りに貢献するという。
従来建物の温湿度などを計測するセンサの多くが有線で接続されており、無線に対応する製品には、Wi-Fiと同じ2.4GHz帯の製品が多く使用されてきた。920MHz帯無線ネットワークは電波の回り込みに優れているため電波到達性が高く、障害物があっても安定した通信ができることから、つながりやすい通信環境を実現しながら、屋外ではWi-Fiの3倍、室内環境においてはWi-Fiの2倍にあたる30mの通信を可能にした。
今までは、センサーとBAシステムを接続するためにはシーケンサーや電気、ガス、水道などを監視するためのリモート盤などの設置が必要だったが、ワイヤレスソリューションを活用することで、複雑な配線工事が不要となり、省施工・省スペース化が可能となる。また、温湿度センサーやCO2センサー、照度、電力計量などのさまざまなワイヤレスセンサをシームレスに接続することが可能となり、これまでよりも詳細なデータを収集することで、ビッグデータを活用した快適環境の実現と省エネ施策の立案にも貢献でき、レイアウト変更や増改築にもフレキシブルに対応できるため、低コストで高効率なスマートビルを実現するとのこと。
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