ヤマタネ、農業生産法人『(株)ブルーシード新潟』を設立

(株)ヤマタネは、2024年8月14日開催の取締役会において、農業生産法人『(株)ブルーシード新潟』を設立することを決議した。

【設立の背景・経緯】
 ヤマタネグループは、長期ビジョン「ヤマタネ2031ビジョン」において「持続可能な営農に向けた産地連携の強化」を目標に掲げている。また、サステナビリティ経営の取り組みにおいても「生産地と農業の発展」を掲げ、産地と共に成長を目指し、社会的価値と経済的価値の両立を図るべく事業を推進している。
 稲作を取り巻く経営環境は、生産を継続するために必要な再生産価格の確保すら難しい状況であり、離農を加速させる大きな要因となっている。国内においては、人口減少に伴いコメの消費量が減少傾向にあるものの、生産者減少によるコメの生産量低下は、それ以上のスピード感で進んでいくものと予想される。一方、グローバルな視点では人口増加に伴い食料需要は拡大傾向にあり、海外からの調達環境も厳しくなることが予想されます。日本の食糧確保・安全保障の観点からも、産地の活性化を通じた食糧供給基盤の構築は最重要課題であると認識している。
 国内のコメ生産現場においては、人材の確保、資材費の高騰、高額な農業機械、気候変動など様々な課題が山積しているが、これらの課題を解決するためにも生産者が築いてきた豊富な栽培知識・経験に加えて、新たな栽培技術の知見や経営感覚を備えた農業経営の重要性が一層増している。
 以上の潮流をふまえ、この度、技術・経験を持つ地域の中核的な生産者と、経営スキルを持ち複数の農業ベンチャー企業とのネットワークを有するヤマタネグループが、共同で農業生産法人の設立をすることに至った。

【目的】
 ヤマタネグループが掲げる「持続可能な農業の実現」のためには、高収益モデルの構築が喫緊の課題となっている。流通・販売を担う同社が地域の生産者と共に直接農業生産を行い、提携先企業との協業を通じて先進的な手法を実証し、高収益モデルの確立を目指す。さらに、全国の生産者にその有効性を示すことで高収益モデルを展開し、持続可能な農業の実現とそれに伴う農産物の安定調達・安定供給を図る。

 具体的には、担い手が不足する地域で㈱ブルーシード新潟が水稲を含めた「複合経営」にチャレンジする。また、積極的に全国各地の革新的な生産を行う生産者との情報交換を行い、協働しながら高収益モデルの確立を目指す。
 稲作においては、生産コストの低減を目的として新たな栽培技術や資材の導入、農業機械の効率的な運用のほか、「e-kakashi」(※)等の農業IoTを導入し、植物の生育段階に合わせて最適な時期に作業をすることで、作業効率と品質向上を目指し、栽培体系全体の最適化を実践していく。園芸作物におきましては、提携先企業との協業によって先進的な栽培方法を導入し、コメを含めた農産物の輸出等、新たなマーケットを創出することで高効率なビジネスモデルを構築する。

※「e-kakashi」:グリーン㈱が提供する農業IoTサービスで、圃場に設置したセンサによって収集した環境データや生育情報等を活用し、最適な栽培方法をナビゲートするサービス

【施設概要】
(1)設立日(予定)     2024年9月6日
(2)名称          株式会社ブルーシード新潟
(3)所在地         新潟県長岡市寺泊夏戸
(4)代表者の役職・氏名   代表取締役社長 竹内 正彦
(5)事業内容        稲作・畑作物・果樹園の経営
               農業生産に係る受託、資材製造販売、
               共同利用施設の運営、コンサルタント業務
(6)資本金         3,000千円
(7)発行株式数       100株
(8)発行可能株式総数    10,000株

プレスリリースサイト(yamatane):
https://www.yamatane.co.jp/news/document.html?year=2024&id=20240814-b44e508c