●3相ゲートドライバIC「STDRIVE101」による高電力密度およびスリープ・モードでの超低消費電力を実現
●実装ボードをSTのオンライン・ストアから入手可能
STマイクロエレクトロニクスは、3相ゲートドライバ、STM32G0マイクロコントローラ(マイコン)、および750Wのパワー段を直径わずか50mmの円形プリント基板に集積したモータ駆動用リファレンス設計「EVLDRIVE101-HPD(High Power Density)」を発表した。
このリファレンス設計は、スリープ・モードで1uA未満という超低消費電力を特徴とする。また、小型であるため、ヘアドライヤーやハンディ掃除機、電動工具、ファンなどの機器に直接組み込むことができる。ドローンやロボットおよび、ポンプやFAシステムといった産業機器の駆動部にも簡単に組み込むことができる。
堅牢かつ小型の3相ゲートドライバ「STDRIVE101」が搭載されたこのリファレンス設計は、台形波制御やベクトル制御(FOC)、センサ付きまたはセンサレスのロータ位置検出など、モータ制御方法を柔軟に選択できる。STDRIVE101は、600mAの電流駆動能力を持つ3個のハーフ・ブリッジを内蔵している。5.5V~75Vの範囲で動作するため、あらゆる低電圧アプリケーションに対応可能。また、ハイサイド / ローサイド・ゲートドライバ用のリニア・レギュレータと、調整可能なドレイン・ソース間電圧(Vds)モニタリングによる保護機能を集積している。外部入力ピンも備えているため、ハイサイド / ローサイド・ゲートの直接入力制御、またはPWM制御を選択できる。
STM32G0マイコンに搭載されたシングル・ワイヤ・デバッグ(SWD)インタフェースを利用した同マイコンとの通信や、ファームウェアの直接更新によるバグ修正および新機能の実装も可能である。
EVLDRIVE101-HPDのパワー段には、60V耐圧のSTripFET F7シリーズMOSFET「STL220N6F7」が搭載されており、1.2mΩ(Typ.)のオン抵抗(Rds(on))で効率的な動作を維持し、プラグ・アンド・プレイ型のコネクタでモータと簡単に接続できる。また、高速のパワーオン回路が内蔵されているため、アイドル時に電源との接続を切断して消費電力を削減することで、バッテリ駆動アプリケーションの駆動時間延長に貢献する。さらに、パワー段のMOSFETのVdsモニタリングや、低電圧ロックアウト(UVLC)機能、過熱保護、クロス導通保護(ハイサイドとローサイドのトランジスタが同時にオンすると出力電流が流れないように保護する機能)など、システムの安全性および効率向上に貢献する保護機能が多数内蔵されている。
EVLDRIVE101-HPDは、STのeSToreから入手可能で、すぐに使用することができる。単価は、約92.00ドル。
プレスリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001402.000001337.html