4.デモ実施機器
本企画に賛同いただき、実際にデモンストレーションを行った機器と発表者を以下にて紹介する。
(1)水中ドローン「FINDi FF2」(図-4)
発表者:株式会社FINDi/株式会社NJS
(2)水中ドローン「FIFISH Pro E-GO」(図-5)
発表者:株式会社ジュンテクノサービス
(3)水中ドローン「CHASING M2 PRO MAX」(図-6)
発表者:一般社団法人日本水中ドローン協会/
株式会社スペースワン
(4)水上ドローン「AST-181」(図-7)
発表者:エバーブルーテクノロジーズ株式会社
(5)水中ドローン「龍頭」(図-8)
発表者:株式会社水龍堂
(6)水上ドローン「水上点検ドローン」(図-9)
発表者:炎重工株式会社
5.実施結果
定員は会議室の最大座席数である100名を設定していたが、募集開始から3日間で申込数が上回ってしまい、急遽デモのみの参加を受け付けるなどして収容数を増やした。それでもすぐに募集を打ち切らざるを得なくなってしまったため、展示会のプレイベントとしてのプロモーションが計画通りできなかったのは嬉しい誤算であった。しかし、反響の大きさから、まだまだ水中・水上ドローンは新たな需要を掘り起こして市場を拡大できる可能性があるという手ごたえを感じることができた。
当日は天候にも恵まれ、8社・団体がデモを行い、計133名が来場した。前半のプレゼンテーションでは各社10分という短い持ち時間であったが、各機器の特徴や魅力、普及に向けた取り組み内容などを熱く語っていただいた(図-10)。後半、会場を移して実施したデモンストレーションではこれから導入を検討している方から、既に利用を始めているが、さらに活用を進めたい方まで、多様な参加者からの質問が日没まで途絶えることが無かった(図-11)。メディアの方々も熱心に各社製品のポイントを取材しており、特にWebメディアの「ドローンジャーナル」には後日、詳細なイベントレポート3)を掲載いただいた。機器ごとの特徴などについてはぜひそちらをご覧いただきたい。
6.今後の展望
「海の次世代モビリティ」は汎用性が高いものも多く、イベントを通じて多くの方々の目に触れる機会を増やすことは、新たな需要開拓につながるため、普及促進にとって非常に重要と考える。特に今回の企画を実施したことで、海での利活用を考える場合には、現場に近い環境でイメージを膨らませることができる「リアルな体験」が有効であることを改めて実感することができた。今後も本企画を継続し、開催地も広げるなど拡大を進めていくことを計画している。
引き続き、海事・海洋・港湾の技術に関わる方々のニーズを伺い、多様な企画を実施することで産業の発展に貢献していきたい。
参考文献
- 「ドローンジャーナル」(インプレス社)イベントレポート,2024.2.20(https://drone-journal.impress.co.jp/docs/event/1185861.html)
【著者紹介】
橋本 健(はしもと けん)
インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社 事業推進部
■略歴
産業展示会の主催をはじめ、BtoBイベントの企画関連業務に従事しており、現在は「Sea Japan / Offshore & Port Tech」(https://www.seajapan.ne.jp/)と「バリシップ」(https://www.bariship.com/)を担当
千葉県出身。早稲田大学卒。2000年より新聞社に勤務し、センサや計測、測定、検査の専門展をはじめ、ものづくりを支える業界を対象に数多くの産業展示会の主催者業務に従事。その後、企業や団体の販促・PR支援業務、ITソフトウェア企業での企画業務を経て、2022年より現職。2015年に中小企業診断士登録。