(株)フジクラは、5月から、世界最小クラスのゲージ圧高精度センサ「AT7シリーズ」の量産を開始する。
新製品の「AT7シリーズ」では、パッケージサイズを4㎜×4㎜まで小型化したほか、オリジナル形状の内折れリードを採用した。これにより、従来の当社圧力センサで最小だった「AGシリーズ」と比較して、基板上の実装占有面積を72%減らすことに成功した。
【ポイント】
・パッケージサイズ4㎜×4㎜に加え、内折れリードの採用で更なる小型化を実現
・従来最小だった当社製品「AGシリーズ」と比較して専有面積を72%低減
・小型形状ながら幅広い用途に適用可能
・高分解能ながら、高速サンプリングを実現
今回量産を開始する「AT7シリーズ」は、25kPa~1000kPaの圧力レンジに幅広く対応でき、デジタル出力(I2C)※1によって、圧力信号を高速でマイクロプロセッサに出力できる特長を持っている。
このため、圧力変化を的確に捉えられる、信頼性の高い小型アプリケーションの開発を可能にする。
また、アナログ信号をデジタル信号に変換する必要がないため、アプリケーションの開発や生産コスト削減にも貢献するという。
近年、圧力センサは、様々な機器に搭載されるケースが増加している。
「AT7シリーズ」は小型形状ながら、幅広い温度範囲で信頼度の高い圧力精度を持つことから、一般消費者をターゲットにした製品や、医療機器、産業機器などの様々なアプリケーションに適用することができるとのこと。
AT7 主要仕様
圧力種類 ゲージ圧(大気圧を基準とした圧力)
圧力媒体 非腐食性気体
圧力範囲 +25 kPa ~ +1000 kPa、-25 kPa ~ -100 kPa
定格電圧 3.0 V, 3.3 V, 5.0 V
精度 ±1.5% FS
精度補償温度範囲 0℃~+85℃
出力 デジタル出力(I2C)
分解能 16 bit
サンプリング周波数 1.1 kHz
外形寸法 4 mm (W) x 4mm (D) x 3.8 mm(H) リードピン除く
質量 約0.07 g
注):I2CはNXP Semiconductors社の商標。
※1 デジタル出力(I2C)
NXP Semiconductors社が開発した通信方法。クロックと呼ばれるタイミング情報に合わせてデジタル信号を送受信することで、周辺デバイスと効率よく正確なデジタル信号を高速で通信する方式。
プレスリリースサイト(fujikura):https://www.fujikura.co.jp/newsrelease/products/2068760_11541.html