ストラトビジョンと(株)日本風洞製作所は、超音波風速計に関する共同開発契約を締結した。
◆共同開発の狙い
この共同開発では、ストラトビジョンの持つコンパクトな超音波風速計を製作する力と、日本風洞製作所の流体に関する知見を融合させ、下記のような機能を兼ね備えた超音波風速計を開発していく。
1.空力:空力的に最適化された形状により、計測への影響を抑え、精度を向上させること
2.高風速対応:高風速域でも精度良く風速計測ができること
3.コンパクト:風洞実験等の試験時に、供試体に取り付けて使うことができるコンパクトなサイズであること
4.防塵・防滴対応:屋外での使用に耐える防塵・防滴性能を持つこと
開発において、ストラトビジョンは超音波風速計のセンサ・電子回路の開発を担い、日本風洞製作所は、設計・試験に必要な風洞装置の提供や、流体力学的な設計・解析・文献調査などを担うという。
◆風洞実験について
空気抵抗の計測や流れの可視化などの実験を整った風の中で行う風洞実験は、身近な乗り物の開発でも使われている、工業化社会を縁の下で支える実験手法である。
風洞実験を行うには、整った風を生み出す風洞本体だけでなく、風速計や力センサをはじめとした周辺の計測機器が必要である。風速計は、風洞が生み出す風の風速を測ることはもちろん、実験対象物に取り付けて、物体の内外を吹き抜ける風を測ることもある。
◆超音波風速計について
風速計にも様々な種類があるが、中でも、人が聞き取れない高い周波数の音で風速を測る「超音波風速計」は、低風速から高風速まで幅広い風速をカバーできるだけでなく、風向も同時に測定できる優れた機能を有している。
従来の超音波風速計は、サイズが大きく、値段も高価なものでしたが、ストラトビジョンが開発した超音波風速計「ULSA」*は、小型・低価格な超音波風速計で、発表以来1年での累計出荷台数が100台を超えるなど、注目を集めているという。
*超音波風速計の仕組みや、「ULSA」の開発ストーリーは、以下のアドレスから。
https://www.switch-science.com/blogs/magazine/strvsn-ulsa
ニュースリリースサイト(japanfudo):https://japanfudo.com/news/20231030_strtvsn/