分光計器、植物の環境ストレスによるSOS信号を検知ができる計測技術

 分光計器(株)は、2015年12月から、神戸大学 三宅 親弘教授率いる研究チーム[JPMJCR15O3]※1に参加し、環境要因をトリガーとして、植物体内で引き起こされる酸化障害の危険性を検知できる技術開発※2を行った。チームの成果として、植物の酸化障害の度合いを示す指標を見出し、その信号値を“ROS(活性酸素)マーカー”と名付た。  このROSマーカーは、植物の栄養欠乏、低温障害、強い日照や乾燥によるストレスを反映し、植物自身が受ける環境ストレス指標として考えられる。

ROSマーカーの計測技術は、スマート農業を実現するために重要となる情報(環境情報、作業や作物管理データ、植物生理情報)の内、最も情報化が進んでいない植物自身の生理情報を把握するセンサデバイスという位置づけであるという。

なお、同技術は千葉県・幕張メッセで、2023年10月11日(水)から10月13日(金)に開催される展示会「国際 スマート農業EXPO」にて紹介される。

※1 「科学技術振興機構 戦略的創造研究推進事業 [JPMJCR15O3]
<CREST研究領域>
環境変動に対する植物の頑健性の解明と応用に向けた基盤技術の創出
<研究課題>
活性酸素生成抑制システムの非破壊評価系の確立とフィールドへの応用
<詳細>
https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/project/1111090/15666034.html
<研究内容動画>
https://www.jst.go.jp/kisoken/crest/research/activity/1111090/summary_03.html

※2 特許出願
PCT/JP2021/41742

ニュースリリースサイト:https://www.atpress.ne.jp/news/371009