STマイクロエレクトロニクスは、10W 絶縁型バック・コンバータICである「L6983i」を発表した。同製品は、低静止電流や3.5V~38Vの入力電圧範囲といったメリットを備え、高効率化と実装面積の小型化に貢献するという。
L6983iは、絶縁型のDC-DCコンバータが必要なアプリケーションに適している。絶縁型バック・トポロジを採用しており、従来の絶縁型フライバック・コンバータよりも必要な部品が少なく、オプトカプラも不要なため、部材コストの削減と基板面積の小型化が可能。
さらに、L6983iのメリットには、2µAのシャットダウン電流と各種内蔵機能(調整可能なソフトスタート時間、内部ループ補償、パワー・グッド出力)のほか、過電流保護とサーマル・シャットダウン機能が含まれる。また、スペクトラム拡散方式を選択することで、EMC性能を向上させることができる。
L6983iは、4.5Aまでの1次側電流のシンク / ソースが可能で、スイッチング周波数は200kHz~1MHzの範囲で調整でき、外部から同期することもできる。IGBT / SiC(炭化ケイ素) / GaN(窒化ガリウム)トランジスタ用の絶縁型ゲート・ドライバ、産業用オートメーション機器、小型トラクション・システム、充電スタンド、絶縁型の安全システムなどの駆動に使用できる。
L6983iの機能をすぐに活用できる評価ボード「STEVAL-L6983IV1」も用意されており、新製品の開発期間短縮が可能。
L6983iは現在量産中で、QFN16パッケージ(3 x 3mm)で提供される。単価は、1000個購入時に約1.38ドル。
詳細については、ウェブサイトを参照のこと。 http://www.st.com/jp
ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001310.000001337.html