onkyo、交通流動の計測を簡便にする、振動センサを用いた技術研究開発

オンキヨー(株)は、国土交通省道路局新道路技術会議において、道路行政ニーズを実現するためのFS(フィージビリティスタディ)研究として、交通流動(車・歩行者)の計測を簡便に実現する、振動センサを用いた技術研究開発が採択され、2022年度の受託研究を完了し、その結果を報告したことを4月3日発表した。
2022年度の研究内容は、歩行者量の検出、精度の算出、及び車の渋滞時の特徴分析の実施であり、同社は、振動から交通流動を計測する有用性を報告した。同社は、当該採択に基づく振動センサを用いた技術研究開発を2023年度も引き続き行う予定という。

■背景
質の高いインフラシステムの整備のために、交通流動を自動で計測するシステム設置が急務であり、当該計測の先行技術の代表例としては、カメラによる画像検出に基づく自動計測、赤外線による自動計測がある。しかし、これらの先行技術は、ハードウェアコスト、工事を伴う設置、保守性、画像ではプライバシーへの配慮等、設置の実用性には課題があるため、全国で実施される交通流動の自動計測は僅か数%にとどまっている。
そこで同社は、音に関する技術を活用し、プライバシーについての影響が少ない振動センサを用いて車両通過時・歩行者通過時の路面の振動を採取、振動信号を機械学習・深層学習し、通過を判定する技術について研究開発を行ってきた。センサは小型で、路側設置により計測可能であることを特長としており、工事不要で運用できる機動性と設置利便性を備え、先行技術より低コストで運用実施が可能。同社は、交通流動の計測に関する研究開発の過程で、交通流動の自動計測に適した振動センサを開発しているという。

製品サイト(onkyo):https://onkyo.net/ototorukun/