ams OSRAMは、バーチャルリアリティ(VR)ヘッドセット、スマートグラス、ドローン、その他の民生用および産業用アプリケーション向けの最新2D/3Dセンシングシステムに求められる低消費電力特性と小型化を実現した、220万画素グローバルシャッター可視光・近赤外(NIR)イメージセンサを発表した。
新規開発されたMira220は、パイプライン型高感度グローバルシャッターイメージセンサ、Miraファミリーの最新製品。ams OSRAMは、Mira220に裏面照射(BSI)技術を採用し、デジタル/リードアウト層の上にセンサ層を重ねた積層チップ設計を実現した。これにより、Mira220をわずか5.3mm×5.3mmのチップサイズパッケージで生産することが可能になり、スマートグラスやVRヘッドセットなど、スペースに制約のある製品の設計をより自由に最適化できるようになる。
このセンサは、優れた光学性能と超低消費電力の動作を兼ね備えている。Mira220は、高いS/N比に加え、多くの2Dおよび3Dセンシングシステムで使用される940nmのNIR波長において、社内テストで38%に達する高い量子効率を実現している。NIRイメージセンサを必要とするストラクチャードライトやアクティブステレオビジョンなどの3Dセンシング技術は、視線や手の追跡、物体検出、深度マッピングなどの機能を実現する。Mira220は、AR(拡張現実)やVR(仮想現実)製品、ドローンやロボット、無人搬送車などの産業用アプリケーション、スマートドアロックなどの民生用デバイスにおける2Dまたは3Dセンシングの実装をサポートする。
Mira220の高い量子効率により、開発者は2Dおよび3Dセンシングシステムでイメージセンサと共に使用される近赤外線照明装置の出力電力を削減し、総消費電力を削減することができる。Mira220は、スリープモードでわずか4mW、アイドルモードで40mW、フル解像度および90fpsでセンサの消費電力が350mWと非常に低消費電力であることが特徴。Mira220は、システムの低消費電力化を実現することで、ウェアラブル機器やポータブル機器のメーカーが、より小さなバッテリーでスペースを節約したり、バッテリー駆動時の動作時間を延長したりすることを可能にする。
優れた画素技術
Mira220 は、高度な裏面照射(BSI)技術により、2.79μmの画素サイズで非常に高い感度と量子効率を実現している。有効解像度は1600px×1400px、最大ビット深度は12bit。センサは1/2.7インチの光学サイズで提供される。
このセンサは、外部トリガー、ウィンドウイング、水平または垂直ミラーリングなどのオンチップ機能をサポートしている。MIPI CSI-2インターフェースにより、プロセッサやFPGAとのインターフェースが容易。I2Cインターフェース経由でオンチップレジスタにアクセスし、簡単にセンサの状態を設定できる。
デジタル相関二重サンプリング(CDS)と行ノイズ補正により、優れたノイズパフォーマンスを実現する。
※本プレスリリースは、2022年7月14日にオーストリア・プレムシュテッテンで発表したプレスリリースの抄訳版。
プレスリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000263039/