TE Connectivityのリレー、前例のない水星へのミッションに搭載

TE Connectivityの小型製品が、BepiColombo(ベピコロンボ)宇宙船の欠かすことのできない部品として10月1日に水星に飛び発った。 2018年に開始されたBepiColombo計画は、欧州宇宙機関 (ESA)と宇宙航空研究開発機構 (JAXA)の共同ミッションであり、太陽系で最も小さく、未だ探査のされていない地球型惑星へ、7年間の惑星間飛行を行うもの。 この探査では水星を調査し、より深く理解するという使命があり、 科学ミッションには2つの惑星探査機である、水星表面探査機と水星磁気圏探査機が含まれる。 両探査機とも水星移動モジュール(軌道間輸送機)によって地球から水星軌道に運ばれる。そのモジュールには、TEのKILOVAC K41Rという堅牢且つ高信頼性高電圧リレーが使われた高出力電気推進システムが搭載されている。

KILOVACのリレーは、1970年代に月面着陸装置に初めて搭載されて以来、40年以上にわたって宇宙アプリケーションで使用されてきた。 現在、国際宇宙ステーションやNASAの火星探査「キュリオシティ・ローバー」、さらには宇宙衛星などにも幅広く使用されている。

KILOVAC K41R高電圧リレーは、真空誘電体を使用することで、長さ2.5インチ、重さ1オンスのコンパクトサイズを実現した。 機械的寿命は100万回、動作速度は6ミリ秒と高速で、宇宙用アプリケーションに適した信頼性の高いソリューションとなっている。 高電圧リレーは、宇宙船の姿勢、方向、速度を制御するための電気推進に必要な低電圧と高電圧の電力分配に重要な役割を果たしている。

BepiColombo宇宙船ミッションは、イタリアの数学者・技術者であるGiuseppe (Bepi) Colombo(ジュゼッペ(ベピ)・コロン)氏にちなんで命名され、計6回のフライバイイベントを経て、3回目のミッション2025年12月5日までに水星に到着する予定。

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