令和3年度つくばSociety 5.0社会実装トライアル支援事業の採択

つくば市では、国が提唱する「Society 5.0」という未来社会の実現に向けたトライアル(=実証実験)を全国の企業や研究機関、教育機関等から公募し、優れた提案を全面的にサポートする「つくばSociety 5.0社会実装トライアル支援事業」を平成29年度から実施している。 令和3年度の採択は以下の企業や大学からの提案6件となった。

■テクノハイウェイ(株):インフラ点検デジタル化と劣化損傷予測システム開発のための調査

 公共インフラの定常的メンテを効率化するためのメンテナンス情報活用フレームワークとして、メンテナンス用サイバー空間と、その空間を探索し有用な予測を行う技術を開発する。これにより、調査分析の自動化(劣化度合、優先度)、優先度や範囲を決めて効率的に修繕するための改修計画の立案をサービスとし提供可能とする。
https://www.technohighway.co.jp/

■シンコムアグリテック(株):農地を「時価評価→リフォーム」するシステムの構築

 気象センサ、土壌センサ、次世代型シークエンサ等を用いて農地(耕作放棄地)のデータを収集、数値化、農地ごとの価値を算出→面積に換算して可視化する。農地台帳上の面積が1000平方メートルの農地であっても、データよっては価値が例えば:良好1200平方メートルや不良800平方メートルとなり、営農計画の参考にできる。
https://syncom-agri.com/

■歯っぴー(株):お口を起点に始まるオーラルフレイルから「Frail No More」を実現

 近年になり、お口の健康と身体の健康との関係、更に口腔ケアによる自身の免疫力を上げることによる感染症との関係も明確になってきた。(伊藤裕 日本臨床 61(10),1837-1843,2003-10)。
本提案は、お口の環境をよくするオーラルフレイルを推進することで、虚弱のない世界を実現したい。

■IoTBASE(株):IoTを活用したインフラ・設備の保守メンテナンス業務のデジタル化

 公共インフラに、IoTセンサやカメラを導入し、取得したIoTデータと、作業ステータス、撮影した写真などの現場情報を一元管理。現場の「環境」「動態」「設備」を遠隔管理できるようになることで、人が現場へ向かい確認していたメンテナンス作業時間を削減する。実証実験で導入効果を測定し、社会実装を目指す。
https://iotbase.co.jp/

■筑波大学:VRを用いた市民参加型 遺跡のデータドネーションアプリ開発のためのトライアル

コア技術であるBIMは3D情報に時間軸などを追加できる。遺跡は実際に使われた時代から千年以上の時間軸で空間情報が存在する。人類にとって貴重な文化遺産を未来につなぐために、市民が取得したデータを文化財保護情報のクラウドで共有し、誰もが簡単に文化財保護にかかわることができる仕組みをつくる。
http://blog.livedoor.jp/kuroda_seminar-culturallandscape/

■(株)amulapo:VRを利用した参加型つくば宇宙観光システムの開発〜TSUKUBA Virtual Space Challenge〜
 〔スタートアップ賞受賞〕
 つくば市での科学テーマパーク構想をもとに、市内でVR/ARを利用した宇宙体験が可能な場をつくり、全国からオンラインでも宇宙のデジタルアセット制作に参加が可能な宇宙・ICT教育のコンテンツを開発する。これにより、広い地域からつくばでの宇宙体験に関わることができ、観光等でつくば市を訪れる仕組みができる。
https://amulapo-inc.com/

ニュースリリースサイト(city.tsukuba):
https://www.city.tsukuba.lg.jp/shisei/torikumi/kagaku/1005023/1005025.html