慶應イノベーション・イニシアティブ(KII)は、同社が運営するファンドより、慶應義塾大学発のベンチャー企業である株式会社グレースイメージングに対して出資をした。グレースイメージングは今回の増資により総額約2億円の資金調達を実施し、汗乳酸センサの開発を加速させていくとのこと。
◆汗中の乳酸測定技術により心臓リハビリテーションの普及を促進
グレースイメージングでは、血液中ではなく汗中の乳酸濃度を測定、可視化できるウェアラブルデバイス「汗乳酸センサ」を開発している。
昨今、心不全患者の再入院率を低下させる方法として、心臓リハビリテーションが推奨されているが、心臓リハビリテーションでは最適な運動負荷量を計測するために心肺運動負荷検査(CPX検査)を行う必要がある。しかし既存のCPX検査はコスト面やスペース等の制約から普及は限定的となっており、心臓リハビリテーションの普及も進んでいないのが現状である。
同社のデバイスにより簡便かつ連続的に運動負荷量や有酸素運動から無酸素運動への変化を可視化することで、既存のCPX検査の課題を克服し、心臓リハビリテーションの普及に寄与することが期待される。
今回の調達により汗乳酸センサ及び周辺機器を含めたデバイスの医療機器承認取得に向けた開発を加速するとともに、将来的にはスポーツ分野や健康管理等への応用も目指し開発を進めていくという。
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