TANOを使用した介護施設での体力測定業務効率化に向けた実証事業

TANOTECH(株)は、厚生労働省が推進する「介護ロボットの開発・実証・普及のプラットフォーム事業」において、SOMPOホールディングス(株)がプロデュースするリビングラボであるFuture Care Lab in Japanでの実証事業を開始する。

●実証事業の内容
TANOTECHが開発・販売する「非装着・非接触型の自立支援ツール TANO」を用いたレクリエーション業務の負担軽減に続き、介護現場での測定業務における職員と利用者の負担軽減を目的としたリビングラボ事業をFuture Care Lab in Japanで開始した。

施設での体力測定は、定期的に行う事で利用者の健康状態や体力を個人ごとに把握し、その後の健康維持の増進や介護予防運動を促すことを目的としている。
しかし、測定を行う際の準備・計測・記録・管理の流れは手順も多く、複数人の職員が長時間対応する必要があり、大きな負担となっている。

TANOはセンサを用いることで、これまでアナログで行っていた計測を自動化、簡素化するだけでなく、利用者別に発行されたIDを読み込むことで計測データを個人単位で集計できる。
データは自動的に蓄積されるため、入力の手間を削減することができ、管理業務の負担を軽減することも期待できる。

●体力測定効率化のための新機能「TANO CHECK」
今回の実証において、新たに体力測定業務の負担軽減に特化した「TANO CHECK」の開発を行う。
◆特徴1:TANOの既存機能をアレンジし、センサによる自動計測でメジャーいらずに
片足立ち、CS30、長座体前屈、5m歩行の自動計測が可能となる。
これまでアナログで行われていた計測作業が自動化できるだけでなく、非接触化も同時に実現。
◆特徴2:転記作業不要。データ入力が一元化
センサで測定した数値はその場でシステムに入力・記録できる。
FPテスト、ピークフロー、握力についても計測後に数値を入力することにより、紙に記入してからパソコンに同じ内容を転記するといった手間が無くなる。
◆特徴3:集計業務の効率化
TANO CHECKでは個人ごとに作成したIDのQRコードを発行し、ログインすることで個人単位で計測データを蓄積できる。
記録したデータはCSVファイルで出力することができるため、定期的な測定を行う事で利用者の傾向値を見ることができる。

これまでの体力測定は、職員が数名がかりで測定器を並べ、ご利用者を集めて計測し、記録し、入力するといった手順も多く負担の大きい作業だったが、TANO CHECKにより少数の職員で体力測定を行うことができるという。

同社はFuture Care Lab in Japanでの実証事業において、負担の大きい測定業務を気軽に行える環境づくりを行うとともに、現場での有用性や新たなニーズ・課題を見つけてアップデートし、国内における介護ロボットの普及促進、技術向上に寄与していくとしている。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000024.000043268.html