浜松ホトニクスは、独自の設計技術と最新の製造技術により新たに開発した2次元CMOS(相補性金属酸化膜半導体)イメージセンサを搭載することで、ノイズが0.27electrons rms(エレクトロン)と究極の低ノイズ性能で、940万画素と高画素数の科学計測用カメラ「ORCA®-Quest qCMOS™カメラ C15550-20UP」を開発した。
本製品は、カメラの検出限界を決める重要な要素であり、光を信号に変換する際に発生するノイズを、光の最小単位である光子(光の粒)による信号よりも低く抑えることで、光子の数を正確に計測し画像化する2次元光子数識別計測を世界で初めて実現している。
これにより、イオンや中性原子などの量子の状態をより正しく観察することが可能となり、量子コンピュータ(※)をはじめとする量子技術の研究開発が加速することが期待されるという。
本製品は、2021年5月20日(木)より国内外の大学や企業の研究者に向け、販売を開始。
※ 量子コンピュータ:
量子であるイオンや中性原子などは「1でも0でもある」という重ね合わせ状態を取ることができる。この性質を利用し並列処理することで、現実的な時間や規模では解けなかった問題を解くことができると期待されているコンピュータ。
プレスリリースサイト(HAMAMATSU):
https://www.hamamatsu.com/jp/ja/news/product_technology/2021/20210510000000.html