住友ゴム工業(株)は、独自のタイヤセンシング技術「SENSING CORE(センシングコア)」※を進化させ、タイヤの摩耗量を検知する技術を新たに確立した。従来から検知可能であったタイヤ空気圧・荷重・路面状態に加えて、タイヤ摩耗が検知できるようになったことで、今後益々進展していくCASE/MasSといったモビリティ社会に貢献していくという。
※「タイヤセンシング技術「SENSING CORE」を開発」(2017年5月16日発行ニュースリリース):
https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2017/sri/2017_054.html
同社独自の「SENSING CORE」は、タイヤ開発で培ったタイヤの動的挙動に関する知見と、タイヤの回転により発生する車輪速信号を解析するデジタルフィルタリング技術を融合させることで、タイヤに関する様々な状態を検知する技術。この技術は、タイヤそのものをセンサとして利用するため、タイヤへの付加的なセンサの追加を必要とせず、メンテナンスフリーであるというのが大きな特長。さらに、車輪速信号などの必要な情報をクラウドにアップすることで、クラウド上で検知することも可能とのこと。
今回、これまでの開発で得られた知見を元に、車輪速信号とエンジンなどの情報からタイヤのトレッド剛性を算出することで、タイヤ摩耗量の検知が可能となった。この新たな技術によって、ドライバーへタイヤの摩耗状態を提供することができる。また、得られた摩耗状態をクラウド経由で集中管理することで、モビリティサービスや運送事業者などの安全運行やメンテナンスコストの大幅な削減などへの応用が見込まれるという。
同社は、CASE/MaaSなどの自動車業界の変革に対応するためのタイヤ開発および周辺サービスのコンセプト「SMART TYRE CONCEPT(スマートタイヤコンセプト)」を掲げて、さまざまな技術開発を行っている。「SENSING CORE」はその主要技術のひとつ。今後も『タイヤがクルマとつながる、人とつながる、社会とつながる』をキーワードとして、安全・安心なモビリティ社会の実現に向けて住友ゴム独自の価値を提供し続けるとしている。
ニュースリリースサイト(srigroup):https://www.srigroup.co.jp/newsrelease/2021/sri/2021_011.html