DIC(株)は、あらゆるモノがネットにつながる「IoT」機器として、商業施設やオフィスビルなどの屋内環境における温度・湿度・照度のセンシングに用いるやわらか無線センサ「ハッテトッテTM」の受注を2021年1月29日より開始した。
温度や湿度などを測るセンサは有線タイプが主流だが、既存施設へ設置しづらいことや、テナントやフロアレイアウトの変更時に適所設置できないことなどが課題だった。また、無線タイプの場合も従来製品の多くは筐体がプラスチック成形品であり、取り付けが簡便な両面テープでの固定には落下の危険性を伴うことが課題だった。加えて、センサのデザインと施設デザインとの不調和に対して、改善を求める声が高まっていた。これらの課題を解決するため、同社はこのたび「ハッテトッテTM」を開発した。本製品は、設置の簡便性、軽くて薄い形状と空間デザインを邪魔しない意匠性、電池内蔵で一切の配線不要、LoRaWAN®※による長距離通信が可能といった特長を持つという。
◇製品の特長
●設置の簡便性
貼るだけで簡単に設置ができ、またはがすことで移設も簡単に行うことが出来る、配線不要の無線センサー。温度・湿度・照度のセンシングを行う。
●軽くて薄い形状
約5.8mmの薄さと、約38gという軽さを実現し、柔らかいボディを備えている。そのため、万一落下して踏んでも破片が飛び散ることがなく安全性に優れている。
●無線通信方式LoRaWAN®を採用し長距離通信が可能
無線通信方式にはLoRaWAN®を採用し、見通し距離にして屋内で数百メートル、屋外で数キロメートルの通信が可能。
●Bluetooth®による簡単設定
Bluetooth®※通信対応のWindowsパソコンから、設定値の読み取りや変更が可能。
◇製品の仕様
・測定範囲 温度 :-20~55℃
湿度 :5~95%RH(-10~55℃)
照度 :0~65528lx(-10~55℃)
・測定精度 温度 :±0.5℃(0~40℃)、±1.2℃(<-10℃)、±0.7℃(-10~0℃,>40℃)
湿度 :±6%RH
照度 :±15%1
・通信方式 測定 :LoRaWAN®(v1.0.2 Class A 準拠)
設定 :Bluetooth®Loe Energy(V4.2準拠)
・電源 :内臓 コイン型電池 CR3032 2個
・電池接続時間2 :送信出力=13dBm、データルートDR5、Unconfirmed 送信間隔5分、環境温度25℃
上記条件において、約5年
・電池交換 :可
・重量 :約38g(電池含む)
・外寸 :約99.6×68.6×5.8(mm)
・取付方法 :付属の粘着テープによる貼付
平面及び直径1000mm相当までの曲面に貼付可能
1.照度測定値は、ハットトッテの設置向き、光源の位置等に大きく影響を受ける。そのため、照度センシングは測定値そのものではなく、相対的な測定値の変化をセンシングする目的でご使用のこと。
2.理論値であり、かつ使用されている環境条件(温度、湿度)により変動する値。そのため、使用可能時間を保証するものでは無い。
※ Bluetooth®は Bluetooth SIG, Inc.の登録商標、LoRaWAN®は LoRa Alliance®の登録商標。LoRaWAN®は、低消費電力と広い通信範囲を特徴とする無線通信方式の一つ。
ニュースリリースサイト(DIC):https://www.dic-global.com/ja/news/2021/products/20210129082408.html