宇宙開発のインフラを構築するJAXA認定ベンチャー「SEESE(株)」設立

持続可能な宇宙経済の実現とその成長に向けて、宇宙開発をよりシンプルにすることをミッションに官公庁・民間企業・大学機関等への各種サービス提供を目的とする「SEESE(株)」(シーズ)が、2020年12月に設立された。


【設立背景と思想】
SEESEは、内閣府主催の宇宙ビジネスアイデアコンテスト「S-Booster 2019」にて最終選抜・JAXA賞受賞を受け、そのアイデアの具現化を第一歩とした上で、我が国の宇宙開発・産業振興を加速度的に支えていくために設立された。加えて2020年11月にはJAXAベンチャー(※)に正式認定され、各官公庁・関連民間企業からの更なる注目も集めている。
近年、全世界にて衛星コンステレーションの構築に向けて小型衛星の製造・打ち上げ機数が急増しており、我が国もその世界的な動きの一翼を担っている。一方で、打ち上げられた小型衛星たちのうち約50%がそのミッションを達成できずに、打ち上げ前もしくは打ち上げ後の異常発生、分損ないしは全損によりその命を落としている。
また、ここ数年で宇宙・衛星関連産業に多額のリスクマネーが流入しており、同領域への取り組みにアクセルを踏み込む大企業や、複数の関連ベンチャーが出現している。各企業がかける製造原価に留まらない多額の投資に対するリターンを確実なものにさせるためにも、環境試験標準から衛星開発〜打ち上げ環境を改めて整備することが要請されていると考える。
通信・観測衛星の開発あるいはその取得データの活用等、アプリケーション側にばかり目が向けられている現況において、同社は輸送や環境試験、人材・部品・資金調達等のインフラストラクチャー側の構築を行うことで、持続可能な宇宙経済の土壌を形成していくという。

【サービス概要】
これまで複雑な上に分離していた環境試験プロセスを1つにつなげるために、6 in 1の環境試験ワンストップサービスをWeb上にて段階的にユーザへ提供していくとしている。(画像)

なお、本サービスは茨城県、関連省庁からの支援・協力を受け、その開発・全国浸透・デファクト化を推進していく予定となっているとのこと。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000071841.html