MEMSミラー採用ソリッドステートタイプ「3D-LiDAR」の量産開始

パイオニアスマートセンシングイノベーションズ(株)(以下、PSSI)は、2020年11月下旬より3D-LiDAR 「1st Model」※1の近距離タイプ(Short Range)の量産を開始した。

 このたび量産および出荷を開始した「1st Model」は、長年にわたりパイオニアが培ってきた光ディスクプレーヤーなどのレーザー関連技術やカーナビゲーションをはじめとする車載製品の開発・製造ノウハウと、キヤノン(株)が保有する光学レンズ技術を融合し、高性能かつコンパクトサイズを実現した。MEMSミラーと同軸光学系方式を採用したソリッドステートタイプの本機は、高速スキャニングで高精細な点群データを取得することができ、スキャニング範囲内の障害物を高い精度で検知することが可能。自動運転バスや中低速モビリティにおいて、前方および死角の歩行者、自転車などを高精度に検知できるほか、道路の固定設備やセキュリティモニタリング用のセンサとして、プライバシーに配慮しつつ障害物や異物、侵入者などを高い精度で検出するとのこと。

 さらに、ハードウェア(3D-LiDAR)とともに開発している「ノイズ除去」「物体検知・認識・トラッキング」などのソフトウェアと組み合わせ、「物体検知・認識・トラッキング」「3次元データ生成・変化点抽出」ソリューションとして提供することが可能。
 パイオニアの国内開発・生産拠点(埼玉県:川越事業所)において本機の生産、品質管理を一貫して行い、車載向けの厳しい品質要件をクリアすることで、高品質とともに、安定した商品供給および商品サポートを実現している。

 PSSIは、「1st Model」をはじめとする周辺環境のセンシング技術を核に、安全で安心な生活創造に貢献していくとしている。

※1 2019年12月19日の発表時に「2020モデル」としていた3D-LiDARの名称を、「1st Model」に変更

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000638.000005670.html