位置検出回路を1チップに統合した高集積耐放射線強化モータコントローラ

Microchip Technology Inc.は10月27日、よく使われる20超の機能を1チップに集積したSSM (Space System Manager) LX7720耐放射線強化ミクストシグナル モータ コントローラを発表した。

LX7720はRHBD(設計段階からの耐放射線強化)を採用した高集積モータ制御ICであり、従来のディスクリート ソリューションより重量と基板面積を減らす事ができる。本製品を採用する事で部品点数が減るため、検査/テストの工数を減らせる。また、接続部とはんだ接点数が減るため、接触不良を起こす可能性も減らせるという。

LX7720はモータ制御の基本機能、ロボット工学に必要な位置検出回路、多軸指示機構、光学素子の精密モーション制御機能を統合し、重量と基板面積に対する制約が厳しい人工衛星の設計に独自のソリューションを提供する。また、4つのハーフブリッジNチャンネルMOSFETドライバ、4つのフローティング差動電流センサ、パルス変調レゾルバ トランスドライバ、3つの差動レゾルバ検出入力、6つの2値論理入力、外付けFET用のパワードライバ、電圧/電流制御用ループ制御回路、位置読み出し機能(例: レゾルバ、ポテンショメータ、リミットスイッチ)、フォルト検出機能等を1チップに統合しているとのこと。

LX7720は、アプリケーションで使われるデジタルICのミクストシグナル コンパニオンIC。Microchip社のRT(耐放射線) PolarFire(R)およびRTG4TM FPGAと、最近発表したSAMRH71耐放射線強化マイクロコントローラは理想的なコンパニオン チップである。LX7720はMIL-PRF-38535 Class VおよびClass Q認定済みであり、宇宙ロボット工学および有人宇宙プログラムにおける各種モータ制御アプリケーションに採用済み。LX7720はモータドライバ サーボ制御、リニア アクチュエータ サーボ制御、ステッピング モータ、BLDCモータ、PMSMを駆動する宇宙船アプリケーションに理想的なソリューション。LX7720は100 kradのTID(電離放射線総量)と50 kradのELDRS(拡張低線量率感度)の曝露に対する耐放射線性能を備え、SEUの影響を受けないという。

ニュースリリースサイト:https://www.dreamnews.jp/press/0000224562/