ST、スマート・コネクテッド機器に向けたBluetooth(R)/LPWAN対応 無線開発キット

STマイクロエレクトロニクス(以下ST)は、Bluetooth(R) Low EnergyとSub-GHz無線の同時通信に対応した無線開発キットのSTEVAL-FKI001V1を発表した。この開発キットは、さまざまな無線ネットワーク・トポロジ、プロトコルを使用し、機器自体の設定や、更新、遠隔制御、追跡を必要とするスマート・センサ、スマート・トラッカーのようなIoT機器の設計の開発、評価を容易にするとのこと。

STEVAL-FKI001V1には、STのBluetoothシステム・オン・チップ(SoC)であるBlueNRG-1と、Sub-GHzトランシーバICであるS2-LPが搭載されており、スマート・ホームやスマート・ビルディングのほか、アセット管理、エネルギー管理、スマート農業、産業用モニタリング、産業機器制御などの用途で、機器開発が可能である。デュアル無線アーキテクチャにより、柔軟に無線周波数帯域とプロトコル(Bluetooth Low Energyまたは独自規格の2.4GHz、Sub-1GHz、Sigfoxなど)を選択することができる。

ユーザは、メッシュ・ネットワークやポイント・ツー・ポイント通信で接続され、かつクラウドにも柔軟に接続可能なIoT機器を簡単に開発することができる。例えば、利便性の高いスマート・ホーム向けのセンサ・エコシステムを考えた場合、Bluetooth Low EnergyまたはSub-GHzによる無線リンクを使ったローカル・センサ・ネットワーキングとローカル・ゲートウェイあるいはシームレスなSigfoxネットワークによりクラウド接続されたシステムを組み合わせ、監視・遠隔モニタリングなどのアプリケーションを構築する事が可能。

BlueNRG-1は、Bluetooth 5.0認証取得済みのソリューションのため、機器の導入時やメンテナンス時のセットアップ、設定、修正が容易な上、AndroidやiOSデバイスで動作するスタイリッシュなアプリでネットワーク・ノードのセンサをモニタリングできる。

Sub-GHzトランシーバICのS2-LPは、ローカル・ネットワークだけでなくグローバルなSigfox通信などのLPWANも導入できるため、イベントのリアルタイム通知といった機能を実現できます。さらに、Sigfox通信は細かい設定なしで利用できるため、機器やアセットのトラッキングと位置検出を迅速に始めることができる。

この開発キットは、Arduino(TM) Uno V3コネクタを搭載しているため、MEMSセンサ、モータ制御、GNSSレシーバ、産業用入出力ドライバ、パワー・ドライバを搭載した広範かつ包括的なX-NUCLEO拡張ボードなどを使用して、簡単に機能拡張することも可能。

また、STEVAL-FKI001V1は、最近発表されたBlueNRG-Tileボードとの完全な相互運用が可能なため、センサ・ノード、ローカル・ゲートウェイ、クラウドとのグローバル接続など、エンド・ツー・エンドのスマート・センサ・ソリューションを簡単に構築することもできる。

BlueNRG-1 SoCの多様なインタフェースと、超低消費電力のArm(R) Cortex(R)-M0プロセッサ(256KBのプログラム・メモリ内蔵)を活用することにより、任意の外付けセンサを接続し、ローカルでリアルタイムにデータを取得して処理することができます。STEVAL-FKI001V1には使いやすいSDKが付属しているため、開発の簡略化と期間短縮が可能になる一方、柔軟性と拡張性も確保されています。ST BlueNRG-Meshソフトウェア・パッケージと組み合わせて使用することにより、ネットワークを拡張して大規模に展開することも可能です。Bluetooth Low Energy通信により、OTAによるファームウェア更新が可能。

STEVAL-FKI001V1は、Jorjin社のWS2118 RFデュアル無線モジュールをベースとしており、コンセプトの検証段階から、試作、実証試験および量産へと迅速に移行できる、利便性の高い認証取得済みのソリューションを提供。プログラム可能な超低消費電力無線モジュールには、柔軟性の高いパワー・マネジメントおよびイベント発生時に起動する機能が搭載されており、小型の一次電池で複数年の動作が可能。
STEVAL-FKI001V1は、STの販売代理店またはウェブサイトから入手可能で、価格は約56.00ドル。

ニュースリリースサイト:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000939.000001337.html