自動運転バスの実証実験で「オンデマンド交通サービス」を採用

PerceptIn Japan(同)(以下パーセプティン)は、現在行っている奈良県奈良市の平城宮跡歴史公園での自動運転バスの実証実験において、富士通(株)のオンデマンドでの配車を実現するクラウドサービス「FUJITSU Future Mobility Accelerator オンデマンド交通サービス」を採用し、1月18日より運用を開始した。

今回の実証実験では、パーセプティンが開発した自動運転技術と低速電動車両を活用した「マイクロ・ロボットタクシー」(注1)の現在位置や定員人数といった情報と、利用者の人数、時間、乗降する停留所といった予約情報を「オンデマンド交通サービス」上でマッチングさせることで、自動運転で周遊する車両と複数停留所での乗降ニーズに応じて効率的に配車することが可能となるかを検証するとのこと。

■実証実験の概要
1.期間
 2020年1月18日、19日、2月1日、2日、15日、16日、29日、3月1日

2.実施場所
 平城宮跡歴史公園(所在地:奈良県奈良市)

3.実証内容
 本実証実験では、停留所にいる予約受付担当が利用者の人数、時間、乗降する停留所といった予約情報を、運行車両内にいるセーフティードライバー(注2)が実際の乗降人数などの情報を専用のアプリケーションに入力します。それらの情報と運行車両の現在位置や定員人数などの情報を「オンデマンド交通サービス」上でリアルタイムに自動的にマッチングさせることで、自動運転バス利用者の需要に応える配車・運行を適正に行えるかを検証する。

パーセプティンは、自社開発した自動運転用のシステムとセンサを、最大速度20キロ/時程で走行可能な電気自動車に搭載し、セーフティードライバーを配備し、平城宮跡歴史公園を自動運転で周遊。また、場内に3つの停留所を設置し、予約受付担当を配備する。

富士通は、各停留所の予約受付担当が使用する、乗車定員に応じた予約受付、運行車両の予約情報管理や位置情報管理のためのオペレータアプリを提供する。また、セーフティードライバーが使用する、各停留所で乗降する予約情報閲覧、乗降者を管理するためのドライバーアプリを提供するとのこと。

(注1)マイクロ・ロボットタクシー:
 最寄り駅と自宅間のラストワンマイル、地域住民の生活の足、そして観光スポット間の移動など、公共交通や既存の交通手段を補完する、新しいコンセプトのマイクロモビリティ。
(注2)セーフティードライバー:
 自動運転車両に同乗し、タブレット端末操作によるスタート/ストップ指示、及び緊急時の対応を行う者。

ニュースリリースサイト(富士通):https://pr.fujitsu.com/jp/news/2020/01/9.html